取扱説明書

2025年5月5日月曜日

温泉に行かない日(557) Google Mapsに道を追加する

今回はいつも通り長い割にいつもにも増して意味がない投稿じゃ。

昨年6月から7月にかけて、ワシはふと思い立って山の辺の道を北から南に向かって歩いて踏破した
この場合、日本語的には「歩いて」は余分かもしれんが兎に角踏破した。
まあ踏破と言っても「南極大陸を踏破した」「サハラ砂漠を踏破した」とか言うのと比べりゃ全然レベルが違って(勿論低い方なので)楽ちんなもんで、比較的平坦で歩きやすい道をトコトコ歩いただけじゃから誰でもできることじゃ。
山の辺の道は一部を除いて道標がしっかり設置されとるので、地図なしでも基本踏破できるとは思うが、何ヶ所か道標がない分かれ道があってどっちに進めばいいか迷うことがあった。
また、道標通りに進んで確かに小道は存在してるんじゃけど暫く次の道標がなく、「ほんとにこの道でいいんじゃろか?」と不安を感じる時はある。
そんな時はiPhoneをケツポケットから引っ張り出して現在地と道の確認をしようとするんじゃが、(同じ言葉が繰り返しになって誠に恐縮じゃが)そんな時に限ってGoogle Maps上に道が存在しないんじゃなあ。
なんでそんなことになるかというと、随分前に(多分2019年くらい)Google Mapsが地図ソースとして使っていたゼンリン地図を使わなくなってしまったからだと思われる。
以前はベースがゼンリンじゃったから道路のカバー率が高くて便利じゃったけど、Googleがゼンリンを捨てた以降は地図情報の量と質がストンと落ちてしまったのは実感としてある。
例えば、奈良県奈良市虚空蔵町46にある弘仁寺のあたりからワシは道に迷ったというか間違えたんじゃが、そこのあたりの地図はこんな感じじゃ。

[1]

ワシは下の方にある上下逆の丁字路のあたりに向けて歩いて行ったんじゃが道が記載されていない[1]
更にその途中分かれ道があったりしてそこでも間違えて墓地に至って行き止まりになったりした。
一方、ゼンリンが運営しとるいつもNAVIではどうかというとこうじゃ。

Copyright(C) 2003-2025 ZENRIN DataCom CO.,LTD.
All Rights Reserved.

いつもNAVIにはGoogle Mapsのような地図の埋め込み機能が提供されとらんので、すまんが著作権表示したうえでキャプチャを載せた。
両者を比較すれば一目瞭然。
Google Mapsには存在しない弘仁寺付近から南に伸びる道がちゃんと表示されとるし、それだけではなくワシが間違えて入った墓地に至るかなり細い道(途中から「へ」の字状に南東方向に伸びて行き止まりになっとる道)さえ表示されとる。
また更に良く見ると、道路の物理的は太さ(幅員)もほぼ現状通りに再現されとることがわかる。
このように道路情報はゼンリンのほうが圧倒的じゃ。

また、地図をクリックするとどんな仕組みかはわからんがその地点の住所を表示するという便利機能も備わっとる(これ意外に便利)。
ルート検索もGoogle Mapsに比べれば、徒歩ルートにしてもクルマのルートにしても正確というか現実性のある結果という印象もある。
これは恐らく、上記の通り道路幅員とか施設の出入口情報などかなり詳細なためだと思われる。
スマートデバイス版のGoogle Mapsをカーナビとして使うととんでもない道を案内されるという話があるが、Google Mapsは詳細情報を持っていないためじゃろうと思う。
ただ、道路情報が詳しかったり住所を表示してくれるのはいいんじゃが、ポイントの検索能力とか住所表示以外の便利機能は、これはもう圧倒的にGoogle Mapsの方が強い。
例えば「弘仁寺」を検索するとGoogle Mapsでは現在位置とか過去の履歴なんかを参考にしとるんじゃろうけど最寄りの奈良のやつが一発でヒットするが、いつもNAVIの方は検索すると全国の弘仁寺が何ヶ所も表示されてその中から更に探す必要がある。
これ地味に不便。
マイナーなポイントじゃと検索さえできないことも普通にある。

地図にあるのに検索できない一例
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All Rights Reserved.



ナビゲーション機能について言うと、いつもNAVIのルーティングそのものはGoogle Mapsより正確かもしれんが、ナビゲーションの利用は有償サービスじゃ。

その他Google MapsではMy Mapsサービス(自分で自由にポイントやルート、図形などを登録して自分専用の地図を作るサービスで、公開非公開も選択できる)やhtmlを使った地図の埋め込み機能などの便利機能が充実しとるし、My MapsではなくてGoogle Mapsそのものに未記載のポイントや道を追加したりできる。
いつもNAVIの方はポイントや道路の登録は現実的にはかなり難しい仕様じゃ[2]
ちなみにGoogle MapsのナビゲーションやMy Mapsなど殆どのサービスは広告を見ることもなくすべて無料で使用できる(が、まあ一定の量の個人情報は犠牲にしとるんじゃろうけど)。

こういったことなので、山の辺の道踏破以降はポイントはGoogle Mapsで検索して、更に詳しい道を確認したい場合にはいつもNAVIを使うというように使い分けをしとる。

まあ何だかんだとうだうだ書いたが最終的に何が言いたいかというと、最近の趣味は「Google Mapsに記載のない道を追加することです」ということじゃ。
Google Mapsの正確性を向上させようとか、ワシと同じように道に迷う子羊たちを減らそうとかそんな高尚な思惑なんぞは一切なく、ただ単純に楽しい時間つぶしじゃからということじゃ。
今のところ3本の道を登録済みじゃが、例えばこれじゃ。


右上の奈良射場から左下の山の辺の道 道標というあたりまで緑色の破線が伸びとるが、これはワシが登録した道じゃ。
ついでに言えば、その「山の辺の道 道標」というのもワシが登録したポイントじゃ。
このように、こういっちゃなんじゃが地図情報(特に道路情報)が貧弱なGoogle Mapsに道を登録したりポイントを登録したり、登録された情報の誤りを訂正したりというのはまあまあいい趣味じゃと思うんじゃがどうかなあ。
まあ、冒頭書いた通りどうでもいい話じゃった。
すまんな謝るワイ。

[1]
2025年5月6日追記。
このポストは2025年5月5日にしていますが、その時点ではこの地図に緑色の破線(私が登録した道ですね)はありませんでした。
その後、申請していた道路の登録が終わったため現在はその道が表示されています。

[2]
いつもNAVIのヘルプページを読むと、ポイントの新規登録や上方修正についてはまずゼンリンの地図表記ページ経由で申請を行い、ゼンリンでの現地調査でその申請情報の正確性を確認し、正しいと判明したらそれがまずゼンリン住宅地図に記載され、それがいつもNAVIに反映されるというかなり厳格な手続きになっているので、ポイントなどの新規登録や修正は現実的にはかなり難しいということみたいです。
承認されたとしてもいつもNAVIに掲載されるまではかなりの時間がかかるものと思われます。
しかしこれは正確な地図を提供するというゼンリングループのコンセプトを考えれば当然のことかもしれません。

一方、Google Mapsへの申請は、ポイントの場合は早くてほぼ即時(経験的には、申請時に写真を添付すると100%とは言いませんがかなりの高確率で承認されます)、道路の場合でもわずか数日程度で承認・不承認が判定され、承認後遅くとも24時間程度で実際の地図に反映しますが、その具体的判定基準はどこにも書いてません(AIとかWEB上の情報を総合的に使っていると想像しますが。もしかして中にいる生身の人間がゼンリン地図と突合してたりして。まあそれはないか)。
新規道路申請後にGoogleから来るメールには「Google では、公開に先立ち、自社の管理システムを使って編集内容の正確性を確認しています。」と記載されています。

ですので、正確性はゼンリンに、検索能力や簡便性、登録の即時性はGoogle Mapsに軍配が上がることになり、それらの特性をうまく使い分けるのが吉だと思われます。

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コメントどうもありがとうございます。
貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。