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2024年10月31日木曜日

やぎさんが好き!(72) Cafe de Crark

10月最後の週末は免許更新と衆院選があったので久しぶりに浜松に帰った。
24日は奈良で病院受診してそのまま名阪国道に乗って東に走り、湾岸線・東名を経由して浜松着。
自宅にも寄らず、高丘にあるどんたこ 浜松高丘店(静岡県浜松市中央区高丘東1-3-18:053-489-6459:11:00~22:00:月曜定休だったはずだけど今は営業してるかもしれない)で昼飯。
そのあと浜松市役所に行って期日前投票をやってのけてその日は終わり。
翌日は運転免許センターに行って居眠りしながら更新完了。
国一バイパスで俺をとっ捕まえやがったお巡り、てめーのことは死ぬまで忘れない。
おかげで青い免許じゃ、くそったれめ。
翌々日は今回帰省の最大目的であるCafe de Clark(静岡県浜松市天竜区谷山45:090-1754-1874:11:00~16:00:定休は水~金だけどやってる時もあるので公式Instagramで確認してくだされ)に行ってきた。
ここに住んでいてワシが大好きだったやぎのマサオが今年8月1日に亡くなって、お墓参りじゃないけど兎に角行かなきゃとずっと思っていたんじゃ。
ワシとCafe de Crarkとマサオを初めとしてここに住まわっとるやぎさんたちについては別途書いとるから暇な人は暇なときに読んでくれい。

マサオがいないClarkはやはり少し寂しい気もしたけど、その代わり弟分の諭吉がいつの間にかかなりデカくなっとってマサオの後釜らしい面構えになっておったのは頼もしい限り。
人を見ると後退りしていたゆずもまたデカくなって人見知りしなくなっとった。
更に期間限定ながら2匹のやぎさんも参戦しておって、マサオ亡き後のClarkはワシらがちゃんと支えるんじゃというような気合が感じられて安心した。
Crarkのおねえさんにマサオの死因を伺うと、どうやら寄生虫にやられたとのことで食欲が減退し、栄養不足になったのが原因ではないかとのことじゃった。
ワシは全国山羊ネットワークという組織に所属しとるので、そこの会報である山羊の友というのが年に数回手元に届く。
毎号巻頭には山羊の相談室というコーナーがあり、そこでたまに寄生虫にやられてしまったけどどうすればいいですか、という相談があるのを知っておった。
例えばこんな具合じゃ。
相談事項:(2023-11)飼育しているヤギの1頭が極端に痩せています。
 ヤギを5頭飼育していますが、うち1頭が11月から痩せてきて毛つやが悪くなりました。2月末に獣医さんに診てもらって栄養剤の点滴や寄生虫の駆虫薬を注射してもらいました。食欲もなくどうしたらよいのでしょうか。(岐阜県)
一旦かかると治癒はなかなか難しいらしく、処置のタイミングが遅れるとマサオのように亡くなってしまうこともあるようじゃ。
命あるものは何時か亡くなるのはどうしようもないので仕方ない。
おねえさんはマサオが付けとった鈴を店の入り口あたりにぶら下げていてくれたので、ワシはそれに手を合わせてマサオの冥福をお祈りした。

今は奈良で仕事をしとるので以前のようにはなかなかお邪魔できないけれど、浜松に帰った時は出来るだけ寄って、諭吉ゆずに「お前らちゃんと頼んだぞ」と気合を入れつつ、大好物の酸っぱいミカンを食べさせてあげようと思っとる。
ちなみに(個人的には名物メニューだと思っとる)「マサオコーヒー」(カフェオレです)は継続してくれておる。
これを飲みながらマサオの思い出をたどるのもいいじゃろうと思う。

マサオの絵が飾られとった
© ill-health(ruephas) 2024

諭吉の鼻っ面
このつぶつぶ模様が諭吉の特徴
© ill-health(ruephas) 2024

密かにワシを窺うゆず
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一時参戦中のやぎさん2匹
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マサオがつけてた鈴
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マサオコーヒー
© ill-health(ruephas) 2024

2024年9月19日木曜日

やぎさんが好き!(69) Clarkとマサオと諭吉とゆずとワシのこと

2019年2月24日 14時54分
© ill-health(ruephas) 2024

Cafe de Clarkのマサオについて書いてみようと思う。
マサオが亡くなったのは2024年8月1日。
享年7歳。
亡くなった知らせを受けてから、喪に服すため暫くはSNSとかこのブロクとかの活動は控えることにしようと決めてたんだけど、昨日(2024年9月18日)で四十九日が終わって、つまり喪が明けたので書いてもいいかなぁと思う。

ワシはおっさんになるまでやぎさんのことなんか好きでも嫌いでもなく意識になかったんだけど、「やぎさんいいなあ」と初めて感じたのは2017年4月9日の日曜日。
当時は静岡県東部にある富士市というところに単身赴任していて、そのエリアに大量に存在する山神社という大山祇命(個人的には「大山くん」と呼んでいる)を祀った神社探索に熱中していた。
多分その日も朝霧方面の大山くん物件を参拝しに行ったはずで、ついでに寄ったのが富士宮市の朝霧高原にある富士ミルクランド(静岡県富士宮市上井出3690:0544-54-3690:入場無料:11:00〜16:00:駐車場あり)。
飯食おうと思ったのかソフトクリーム食いに行ったのかとんと覚えてないけれど、牧場の中を歩いていたら「つくし」というしろやぎさんが自分の小屋の屋根を闊歩してるのを見たのがやぎさんを意識したきっかけだったと思う。

2017年4月9日 13時14分
天上界から平民の暮らしを莞爾として見つめる体のつくし
© ill-health(ruephas) 2024

かわいい、というよりは「変なヤツだなぁ」という感じの方が強かった。
何せ、ねこさんとか鳥さんとかを除き、自分んちの屋根を歩く大きめの動物を見たのは初めてだったので。
誠に堂々と屋上を闊歩してたなあ。
そのあと敷地内を回ってみたら普通に地表を歩いているやぎさんもいたけれど、ふと小さな小屋の中を覗くと、収穫した作物を入れる青いかごの中にこやぎさんがぎっしりつまっていたりして、こりゃかわいいなあと思った。

2017年4月9日 13時20分
こりゃ反則だろ、おいミルクランドさんよ
© ill-health(ruephas) 2024

今Googleフォトを確認してみたけど、2017年4月9日以前の日付ではやぎさんの写真はないので、少なくともこの日まではやぎさんを被写体として意識していなかったようだ。
この日はワシの生活にはっきりとやぎさんが入り込んできた記念すべき日だ。

次にワシの生活にやぎさんが現れるのは2017年5月13日の土曜日。
ワシは温泉にも関心があって、その日は兎鹿嶋温泉 湯〜らんどパルとよね(愛知県北設楽郡豊根村上黒川長野田20:0536‐85‐1180:¥600:13:00〜19:00:定休木金:ポイントカードあり♪:駐車場あり)に行った。
100%温泉目的であり、頭にはやぎさんなんて1mmもなかった。
さあひとっ風呂浴びるぞと思いクルマを停めて脇を見ると、駐車場の横に大中小3匹のしろやぎさんがいた。
何れも善良そうな顔つきをしている。
おっと、やぎさんじゃんか。
と思い駆け寄ると、3匹のやぎさんはフェンスに足をかけて、フェンスの外に停められていたトヨタ86のトランクに溜まった雨水を狙っているようだ。
それで、やぎさん達の重みでフェンスが今にも倒れそうになっている。

2017年5月13日 15時48分
みんな善良そうなのにやることは力づく
ナイスチームワーク
© ill-health(ruephas) 2024

その惨状を目敏く発見した温泉の係員の人が飛んできて、フェンス倒壊を回避しようと必死の形相で支えている。
その後、やぎさんは係員さんとの力のバランスを上手く取りながら絶妙な角度でフェンスを傾けて、86のトランクに溜まった雨水を3人して美味そうに飲んでたことだけは覚えている。
水なんざそのへんにいくらでもあるのになあ…
やぎさんはヘンなヤツだとの思いを更に強めた時間だった。

そのあとは自分でも何故だか良くわかんないけど兎に角やぎさんが好きになってきていて、地元浜松や浜松近辺でやぎさんと直接触れ合える場所を探していた。
豊橋にある結構有名なMaui(マウイ牧場:愛知県豊橋市大村町黒下21:餌を買えば牧場内に入ってやぎさんと直接触れ合える:兎に角大量のやぎさんがいる)、知久屋桜台本店(静岡県浜松市中央区大山町141:053-486-4788:10:00~20:00)、ブロートリーベン都田店(静岡県浜松市浜名区都田町3522:053-522-9498:9:00~16:00:定休月火)などを訪れてはやぎさんと本格的に戯れていた。
浜松にある大橋牧場(現在は閉業?:静岡県浜松市浜北区堀谷332)という基本はうしさん牧場にも行ってきたなあ。
牧場の入口あたりにやぎさんが飼われており、牧場内の売店で買った餌をあげたりやぎさん散歩が出来たりした素敵な場所だった(ちなみに「ヤギと大悟」が始まったのは2021年)。

そんな中、やぎさんを放牧している古民家カフェが浜松の天竜にあるらしいと聞きつけて、Cafe de Clark(以後「Clark」:静岡県浜松市天竜区谷山45:090-1754-1874:10:00~16:00:営業日は公式Instagramで確認してください)に行ったのが2019年2月3日。
その時に撮ったこれがマサオの最初の写真。

2019年2月3日 11時32分
© ill-health(ruephas) 2024

いやあ、マサオ若いなあ。
その日に撮った別の写真がこれで、非常に気に入っている。

2019年2月3日 11時32分
© ill-health(ruephas) 2024

なんでお気に入りかというと、これはもうニヤリとしてるから。
目が三日月になってて、口角が上がってニヤリとしている。
朝霧高原でやぎさんを見たあと、ワシは色んなところに行ってたくさんのやぎさんと触れ合った中で、
「やぎさんは時としてニヤリとする」
ということに気づいてそれが面白かった。
ワシは今、奈良公園に隣接する場所で仕事してて、もう毎日嫌になるくらい大量のしかさんと会っている。
ワシゃやぎさん学者でも専門家でもないので詳しくないから間違ってたらごめんだけど、しかさんはやぎさんと同じようにいつまでも反芻しているところを見ると、こやつらは胃袋が4つあるやぎさんの仲間だと思うのだが、やぎさんのようにニヤリとするやつは誰もいない。
極論かもしれないけど極私的には「ニヤリ」こそがやぎさん最大の魅力だと思う。
マサオはたいへんハンサムなオスやぎさんで、足が長くて顔がしゅっとしてて、しばしば(多分遊びだと思うけど)頭突きしてくるやや凶暴なやぎさんなんだけど、たまにこのようにニヤリとした表情を見せる時があって、それが結構好きだ。
マサオはクールで無表情なことが多いんだけど、なにかの拍子にこういうニヤリを見せてくれると、なんだか渋い俳優のような感じがするんだよね。

当時Clarkにいたやぎさんはマサオだけで、大抵は建屋の向かい側にある牧場(まきば)のような広場に一人でいて、散歩したりパカラパカラと駆けたり草を食べたり座り込んで反芻したりワシの方を見てニヤリとしたりしてたけど、身近にやぎさん友達がいないせいかやはり時々ちょっと寂しそうにしている。
なのでワシはClarkに行くと必ずマサオと遊ぶようにした。
軽めの遊びとしては、マサオの頭に草花を載せるというあまり意味のないものがある。

2019年10月6日 12時27分
神妙な面構えのまま頭に草花を載せられるマサオ
© ill-health(ruephas) 2024

まあこれはおふざけですね。
歩けばすぐに落ちてしまう線香花火系の遊び。
次に面白かったのはパカラ遊び。
マサオをうまいことこっちにおびき寄せ、横っ飛びの形で走り出すとマサオも興奮しちゃってワシに付いてくるようにパカラパカラと走り出すという遊びだな。
これはお互い非常に体力を消耗するため、遊びの時間が10分程度に限定されるという致命的な欠陥があったのは否めない。
嗚呼、ワシにもう少し体力があれば…
しかしそれらを差し置いて一番面白かったのはやはり頭突きごっこだなあ。
この遊び、説明がちょっと難しいんだけど要するに、マサオの方に小走りで駆け寄っていって直前まで来たら少しぴょんと飛び上がり、掌をマサオに差し出すと、マサオはそれに反応して躍り上がってワシの掌に頭突きをかますという遊び。
その躍り上がりがなかなか良くて、ほら皆さんご存じのあのフェラーリのうまさんマークがあるでしょ。

これ著作権的にやばいのかなあ
楽天市場のCHOPPERS (LOVES FAVORITE)より引用
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あんな感じ。
いや、マサオのはむしろフェラーリ馬より更に力感に溢れた躍り上がりで、
「よおし、このフザけたおっさんに一発カマしてやるぞ」
という気合に満ちた姿。
男と男の真剣勝負という感じのこの頭突きごっこが一番面白かった。
躍り上がる瞬間の写真はないけど動画はあるので一応載せておきます。
この動画はかなり慎ましやかな躍り上がりだけど、マサオが本気出したら誠に躍動感溢れる、高度があって後ろ足で立つ滞空時間が実に長い素晴らしい躍り上がりをやるんだよね。


暫く一人で過ごしていたマサオだけど2019年4月6日の土曜日にClarkに行ったら、木陰に小さなしろやぎさんがおった。

2019年4月6日 14時19分
© ill-health(ruephas) 2024

お、新入りだなと思って名前を訊ねてみたら「諭吉」との事。
もちろん諭吉本人じゃなくてClarkのおねえさんに訊ねたのは言うまでもない。
諭吉はさすがにまだ人慣れしてなくて、ワシは慎重に接近を試みたものの諭吉は力なく首を左右に振りながらゆっくり後じさりしてワシを避けるのであった。
マサオを見ると諭吉を無視するような、しかしどこか先輩風を吹かせているようなそんな様子だったけど、なんだかうれしそうな雰囲気も感じられた。
そりゃそうだろうなあ。
Clarkには何匹かのねこさんはいるものの、やぎさん的には独りぼっちでつまんなかったはずで、でもやっと弟分ができたんで。

2019年5月4日 15時1分
諭吉の名札は1万円札のサイズぴったりで作ってあります
© ill-health(ruephas) 2024

諭吉が大きくなるにつれて、マサオは指導目的なのか先輩ヅラ見せるためなのかわからんけど諭吉を軽く頭突いたり、後ろに従えて周囲の公道を散歩したりして仲良くしとった。
そのうち諭吉も頭突き返すようになったりして、いいコンビだと思う。

2019年6月19日 15時11分
左がマサオ、右が諭吉
© ill-health(ruephas) 2024

2019年6月23日 11時8分
挨拶代わりに軽く頭突き合うマサオと諭吉
© ill-health(ruephas) 2024

マサオは食い物には少し好き嫌いがあって、地面から生えている草は普通に食べるんだけど、人が引きちぎった草をあまり好まない。
でも、手から奪い取るような勢いで食べるくらいな好物がみかんの葉っぱ。
みかんの木からちぎりたてのやつはもちろん、地面に落ちて枯葉になったやつでもおいしそうに食べる。
だからワシはいっつもみかんの葉っぱを見つけてはせっせとマサオにあげていた。
でもそれよりも更に好きなのがみかんの実そのもので、どんなに酸っぱそうな夏みかんでもあげればあげただけ全部食べてしまう。

2019年4月20日 12時0分
黙々と夏みかんを食らって味わうマサオ
© ill-health(ruephas) 2024

際限なくじゃんじゃん食べるのでこれは流石に食べすぎではないかと思い、1回あたり4個を超える数量に達するとClarkのおねえさんにバレないようにして隠れるようにして食べさせるのが常だった。
あまりに酸っぱいからか涎をだらだら流しつつ、口の周りをまっ黄っ黄にして美味そうにむしゃむしゃ食べるんだよなあ。
マサオから伝染したのか、はたまたやぎさんは一般的にそうなのか、みかん好きは諭吉も同様で、体の大きさに準じてあげる量をマサオ6:諭吉4くらいの割合にして喧嘩しないように工夫もしていた。
こんな感じで週末時間があれば、いや時間がなくても時間を作ってClarkに通い、おいしいダムカレーを食べて、マサオや諭吉と遊ばせてもらっていたわけだ。

2020年3月20日 13時29分
おねえさんのレギンスをぱくぱくするいたずら者のマサオ
© ill-health(ruephas) 2024

Clarkという古民家カフェは妙に落ち着くところで、建物や敷地全体の雰囲気ももちろんそうだし、経営するおねえさんのお客との距離感の取り方が上手というかうまい具合に放っておいてくれる感じがとてもありがたい。
実は2020年の6月頃、誰がどう考えたか知らないけれどかなりガチなヘッドハンティングの声がかかったことがある。
毛筆で揮毫されたとても丁寧な手紙が事務所に舞い込んだんだけど、何故このワシに?という感じでびっくりした。
手紙では条件はかなり良いようなことを匂わしていたため、ちょっと色気づいたワシは1日落ち着いて考えてみることにして出かけたのは、やはりClarkだった。
それは2020年6月19日の金曜日だったんだけど、その日は平日でしかも雨だからかClarkにはワシしか客がおらず、いつも以上に静かでゆっくり考え事ができた。
おねえさんもキッチンに引きこもったまま出てこなくて、つまりワシを放っておいてくれていたので、Clarkの広い古民家はすべてワシの貸し切りだった。

2020年6月19日 10時45分
転職に悩んでいる男のものとはとても思えない本の選択
後ろにいるのはラブ犬の梅ちゃん
© ill-health(ruephas) 2024

客がいないからかマサオや諭吉もいつになく穏やかで、雨の中ゆっくり散歩したり雨宿りで庭先にある東屋に逃げ込んでワシの方を眺めてたりしていた。

2020年6月19日 11時29分
は?オマエ何うだうだ悩んでんだよ
好きにやればいいじゃん
なあ諭吉、そうだろ?
うん全くそうだよねマサオ兄さん
© ill-health(ruephas) 2024

マサオコーヒーを飲みながら考え、マサオと諭吉を眺めては考え、お昼にはおいしいパスタを食べてからロッキングチェアで揺られながら少し居眠りしてから考え、夕方近くになって再度マサオと諭吉の顔をぼんやり眺めながら考え、最終的には「まあ、ワシにはとても出来んな。サラリーも今くらいで別にいいし、よしや~めた!」と決めることができた。

2020年6月19日 11時29分
これホントに美味かったなあ
© ill-health(ruephas) 2024


Clarkの雰囲気とマサオ諭吉のおかげだったなあと思う。
その時そのオファーは蹴っ飛ばしたけど、今じゃ別のオファーを受けてあっさり奈良に転職しちゃってるのも人生の摩訶不思議。

2020年6月19日 11時29分
© ill-health(ruephas) 2024

Clarkは一時期レンタルスペースになり、そのかわり春野というところにある古い旅館を改修した別のカフェ、ラヴィリーブル(元は松本屋という由緒ある宿屋:現在はカフェではなく1日1組限定の貸別荘:静岡県浜松市天竜区春野町堀之内983‐2‐2:090-1754-1874)というのをおねえさんは立ち上げて、マサオや諭吉もそこへ引っ越した。
引っ越す前にClarkのおねえさんから「マサオ諭吉はどうやって連れていけばいいですかねえ。クルマに乗っておとなしく行ってくれるかなあ」と相談を受けたものだ。
「いやあ、たぶんあれですよ。やつらがドナドナ出来れば大丈夫っすよ」

ドナドナのイメージ
tinto*tintoのウェブサイトより拝借しています
Copyright © 沖縄北部今帰仁村の宿 沖縄のひとつ宿tinto*tinto
All Rights Reserved.

などと安請け合いしたんだけど、まあとにかくマサオも諭吉も無事引っ越して春野での新しい生活を楽しんどるようだった。
環境でClarkと大きく異なるのは、マサオたちの領地に裏山が入ったことだろう。
かなり急峻な山肌で、今まで平地でのらりくらり過ごしてきたマサオや諭吉にとってはいきなりハードワークが増えたことになる。
その結果、マサオなんかはこのような仕儀に相成る。

2021年4月25日 12時3分
疲れ果て、欲も得も無くへたり込んで眠り込むマサオ
後ろに見えるのが裏山へつながる特製階段
© ill-health(ruephas) 2024

以前Mauiに行ったとき、眠気に逆らえずこのような体勢で地面にべたりと寝込むこやぎさんを見かけたことはあるけど、大人のやぎさんがこのような姿をしてるのは初めて見た。

2019年9月22日 14時11分
ご心配なく 単なる熟睡状態
豊橋のMauiにて
© ill-health(ruephas) 2024

更にラヴィリーブルには、ゆずという小さい茶やぎさんも参戦して何だろ、待望の3人体制になった。

2021年8月21日 11時24分
このときはこの小屋から絶対に出てきてくれなかった
© ill-health(ruephas) 2024

ゆずは初期の諭吉のように人見知りするやぎさんだったけど、そのうちマサオや諭吉と同じくみんなに可愛がられるいいやぎさんになっていったようだ。
マサオや諭吉の薫陶のおかげだろう。

少し時間が経過して経緯は良く知らないけど、一時期レンタルスペースだったClarkがいつの間にか元のカフェに戻り、マサオも諭吉も、そして新入りのゆずもClarkに戻ってきた。

2023年3月12日 11時30分
左から諭吉・ゆず・マサオ
© ill-health(ruephas) 2024

以前のように足繁く通うことはできなくなったけど、それでも時間があればたまさかにはClarkに行ってマサオや諭吉やゆずと触れ合いながらゆったりした時間を過ごすようにしていた。
2022年になると、なんだろうなあClarkのやぎさんたちの中でだんだん順列が変わってきて、時として諭吉がいろんなことでマサオを上回るようになってきた気がする。
出会った頃は、まきばをパカラパカラと駆け回ったり、ワシに頭突したり、諭吉に教育的指導をしていた元気なマサオだけど、このころは小屋の中に引きこもっていたり大好きなみかんを差し出してもわずかに首を振って食べなかったり、諭吉に頭突きをカマされて少し逃げ腰になったりという様子が見られた。
その時はマサオがいつ生まれて今何歳かはわかんなかったんだけど、最近何だか食が細くなったし、少し元気がなくなってきたなあと感じていた。
以前は少し挑発したらすぐさま頭突きで仕返ししてきたんだけど、いまはそういう反応もなく、ただ大人しくしてることが多くなってきて心配だった。

時は過ぎ、ワシは2024年2月に転職して単身奈良に引っ越し、Clarkには全く通えなくなった。
ClarkのInstagramはチェックしていたけど、実際に行けないからそういう意味ではつまんない日々であった。
今年の4月16日、マサオがこの1ヶ月半ほど立てなくなっているという知らせをおねえさんから貰った。
現在リハビリ中で、食欲もあって元気で大丈夫。
もう少ししたら歩き出すから、という知らせをおねえさんから頂いた。
ワシは「ああよかった!前みたいにすぐには行けないけど近いうちに行きます」と返事をして、時間を見つけてClarkにいかなきゃ、って思っていつ行くか考え始めていた。
ちょっと心配だったけど、いつも身近にいる人の印象だからきっとすぐに復活してまたパカラパカラと駆け回ったり、諭吉やゆずやワシに頭突きをカマしてくれるはずだと思っていた。

2023年3月12日 13時14分
最後に撮ったマサオの写真
とても優しい顔してるなあ

で、先月の8月2日。

ClarkのInstagramが更新されていて、そこには、
大好きなマサオが星になりました。
良く頑張って生きてくれた ありがとう

ずっと忘れないよ
と記されていた。
マサオが2歳の時の、足が長くてかっこよくて、耳を立ててこちらを凛々しく見つめる写真が添えられていた。

マサオ。
死んじゃったなあ、マサオ。
でもね、これは是非言っておかなきゃいけない。
天国に行くにあたっては色々不安もあるとは思うが心配無用だよ。
まず天国の大先輩としてワシが小学生の頃に飼ってた犬のチーコがいる。
知り合いが飼っていたバーディーもいる。
それと、実家で飼っとって2017年の1月に亡くなったこれまた犬のカールもいる。
みんないる。
やぎさんじゃなくてみんないぬさんで申し訳ないね。
マサオ的にはアレかもしれないけど、でもね、やつらはみんな揃いも揃って大変にいいやつらなんだよ。
天国に入る時の手続きとかいろいろめんどくせ〜って思ったら先輩たちのアドバイスを受ければいいし、生活が落ち着いてきたら奴らと仲良く過ごすのがいいと思うよ。

逢えてすごく嬉しいよ、マサオ。

2019年2月24日 14時44分
最高にかっこよくて凛々しいマサオ
一番好きな写真

2022年10月9日日曜日

温泉に行かない日(512) ワインセラーでワインを買ってきて飲んだ(其の2)

味とか酒の良さなんてものに対する感度は人並みから遥かに劣るのは充分自覚しておるから、前に書いた其の1よりかなり短文になるかもしれんが、まあ数日に渡り産地や味の異なるワインを飲むことはそうあるまいと思うので、素人なりの感想を書いてみようと思う。
ワシの感想なんざ屁の突っ張りにもならんが、ワインボトルのラベルに書いてある説明を書き写すからそっちをメインに読んでいただくのもよろしいじゃろう。
ホントは、店員さんに貰った5本セットのバッグに入れてある添え文(それぞれのワインについて説明している)を書き写そうかと思ったんじゃが、ワシが飲んだワインがどれに当たるかがわかんなくなったので混乱を避けるためにそれはやめとく。
記載は飲んだ順で、その順番に何らの意味はない。
《ワシの感想》は無論飲みながら書いたものであるので、支離滅裂感が漂っておる。
酔っとるから仕方ないじゃろう。

①シャルル・メラ・メルロー2020 ヴァン・ド・フランス

《ワシの感想》
「なんか白っぽい赤
悪い意味ではなくて
少なくともこれとは合わないな」

読めば分かる通り、100%酔っ払いの戯言じゃ。
そして白っぽい赤とは果たして何か?
哲学性にあふれる謎の感想。
「これ」というのはマックスバリュで買ったフランス産なれど安物のチーズのこと。
瓶のラベルにはチーズが合うと書いてあるので、ワシの舌が如何に機能不全を起こしてるかの証左じゃろう。

《ラベルの解説》
「豊かなルビー色を湛えたワイン。卓越した力強く繊細な味わい、ベリー系果実とスパイスが溶け合う複雑な香り。
合う料理:サラダ、赤身肉のグリル、ジビエ、チーズ」

© ill-health(ruephas) 2022

© ill-health(ruephas) 2022

確か300円くらい
ワシにとっては少し物足りん味じゃったので
オリーブオイルをかけて食べた
© ill-health(ruephas) 2022

②コート・デュ・ローヌ・ルージュ2018

《ワシの感想》
「もう少しだけどっしり感があるといいなあ
口ん中でふわっと広がる香りがいいなあ
合鴨のローストで呑んでる
鯖の塩焼きとか合いそう」

赤を飲んで「鯖の塩焼きが合う」とはまさに神をも恐れぬ野蛮な感想としか言いようがない。

《ラベルの解説》
「熟したラズベリーが溢れる可憐な香りにスパイスが表れる。ミディアムボディでヴェルベットのように滑らかなタンニンと適度な酸を伴う。バランスが良く、果実がとても凝縮している。
合う料理:うなぎ、牛丼、肉料理、チーズ」

なあんだ。
鯖の塩焼きまで突き抜けてはおらんものの、牛丼なる言葉がデーンと書いてある。
一緒に食う飯関係は余り気にしなくて良さそうじゃ。
今度、鯖の塩焼きで飲んでみよう。
勿論、牛丼でもじゃ。

© ill-health(ruephas) 2022

© ill-health(ruephas) 2022

③オーガニック・シャルドネ2020 ヴァン・ド・フランス

《ワシの感想》
「白いのになんかコクある
味しっかりしてる
あたり前田のクラッカーだけど、スーパーのフルボトル800円のやつとは全然違う
わたし、これ好き
日本飯に合う感じ
マグロの山かけ
海老とアボガドのディッシュ(マカロニみたいなヤツ)」

なんじゃい「わたし」じゃと!?
ワシなんざ「ワシ」で充分じゃ。
「マグロの山かけ」「海老とアボガドのディッシュ(マカロニみたいなヤツ)」とは飲んだときに食っていたアテじゃけど、特に「海老とアボガドのディッシュ」は結構合ったような気がする。
このワイン、コクがあってほんとにうまかった。

《ラベルの解説》
「南仏の古来の土地で有機栽培されたブドウを使用。マンゴーやパイナップルなど南国の果実を感じさせる香り高いミディアムボディです。中程度から高めの酸を伴い、バランス良く長いフィニッシュに続きます。
合う料理:刺身、若鶏唐揚、幕の内弁当、天ぷらなど」

来たぞきたぞ。
遂に幕の内弁当が来たなあ。
こういう書き方をしてくれると、ワシのような素人でもワインの敷居が随分と低くなるのでありがたい。
今んとここれが一番好きじゃ。


© ill-health(ruephas) 2022

© ill-health(ruephas) 2022

これが、
海老とアボガドのディッシュ(マカロニみたいなヤツ)
です
© ill-health(ruephas) 2022

④ボルドー・ルージュ2020

《ワシの感想》
「あー、こりゃ美味い
トカップにもう少しコクを加えた感じで味というか旨みがその分強いなあ
しかし、個人的にはあと一歩、どっしり感が欲しい
合鴨のロースト」

要するにワシは赤に関しては、どっしりしてればあとはどうでもいい傾向があることが伺われるわけじゃった。

《ラベルの解説》
「プラムなど赤系果実の豊かな香りに、土・コショウの等の(ママ)スパイスが加わる。ボディは軽めのミディアムで、長めのフィニッシュに続く。様々なシーンに合うワインです。
合う料理:焼き鳥、牛肉コロッケ」

このワインは赤じゃけども、ラベルの人も「焼き鳥が合う」と書いとる。
白はこれが合うだ、赤にはこれが合わんだなどということは余り考えず、自分で好きなように飲めばいいようじゃから、しつこいかもしれんが鯖の塩焼きだってやってみる価値は十分あるじゃろう。
しかし「土」がスパイスなんじゃなあ。
ワシには「土」感なんて全くわからなんだが…
外国の人の感覚は日本人にはわからないし、多分逆も同様じゃろうと思う。

© ill-health(ruephas) 2022

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⑤ボルドー・ブラン2020

《ワシの感想》
「色目はライト
残念ながら、味もライト
ん?そうでもないな、後から爽やかな旨みがさあーッとくるな
批判覚悟で書くと、和食の朝食で飲みたい
その場合、残念ながら納豆なし⤵︎
ヤマチョウの揚げを薄目の出汁醤油でさっと煮込んだヤツで呑んだ」

朝飯でこれを飲みたいなる発言で分かる通り、この感想を書いた男は確実にアル中じゃろうと思われるが、実際そう感じたんじゃから仕方ない。
軽い味で、朝飯とは言わんまでも休日の昼飯と一緒に飲むには手頃かもしれん。
ドイツの人やフランスの人は昼から飲んどるわけじゃから、日本人だってそうして責められる理由はないじゃろう。

《ラベルの説明》
「濃縮したレモンと爽やかなハーブの香りに、ほのかな土の特徴が加わる。ミディアムから高めの酸を伴い、長めのフィニッシュに続きます。さまざまなシーンに合うワインです。
合う料理:魚全般、寿司」

日本の朝食といえば、納豆がなければ画竜点睛を欠くわけじゃが、もしこのワインを朝飯時に嗜むとなればやはり納豆は禁忌じゃろう。
せっかくの香りがぶち壊しになること必定じゃ。
しかし、干物には確かにとても合うじゃろう。

© ill-health(ruephas) 2022

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以上、5本セットを4日かけて飲んだわけじゃが、この中でまた飲みたいと思ったのは、
③オーガニック・シャルドネ2020 ヴァン・ド・フランス
④ボルドー・ルージュ2020
の2本じゃろう。
飲みたければ買えば良し。
ワシは本日早速浜松ワインセラーを再訪し、店のお兄さんといろいろ相談しながら、③に比較的近いと思われるこれを買ってきた。

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瓶には何も書かれておらなんだが、購入する際ワインの前に掲げられとった説明書きを書き写しておこう。
サン・ヴェラン・レゼルヴ・ジョベール ドメーヌ・イノゾンティ

自然の力が生み出す無農薬のハイクオリティワイン
ドライフルーツのニュアンスが仄かに香るフレッシュでフローラルな ワイン。口当たりはしなやかでレモンを思わせるピリリとした後味が広がります。素晴らしく豊かなアロマと極めて完成度の高い端正なバランスを備え、張りのあるミネラル香がリッチでフルーティな果実味をすっきりとバランス良く引き締めています。 魚、寿司には抜群の相性です。
辛口
国/地域 使用ブドウ
フランス/ブルゴーニュ シャルドネ
¥3,100
Hamamatsu Wine Cellar
かぼすを少し絞った秋刀魚の塩焼きで飲んだんじゃが、どっちもうまかったあ!
次は、④ボルドー・ルージュ2020に似たやつを買わんといかん。
せいぜいどっしり感があるやつを選んでもらおう。

2022年10月8日土曜日

温泉に行かない日(511) ワインセラーでワインを買ってきて飲んだ(其の1)

先日、単身赴任先で仲良くなった人がこっちに来ていただけると云うので一緒に遊ぶことにした。
厚顔にもわざわざ遠方から来たその人のクルマで天竜方面をゆるりだらりと廻ることにした。
他人様が関わることでありその詳細はここでは書かぬが、その行程では目的の店が臨時休業じゃったり、代わりに行こうとした店が途中道の崖崩れでとんぼ返りを余儀なくされたり、ちょっとした予想外な事が少し起きて、しかしそれはそれで楽しい思い出じゃろう。

今回書くのは、その帰りしな寄ったワインセラーの事じゃ。
天竜でワインセラーとくれば、この辺をちょっと詳しく知っとる人であればすぐに思いつくじゃろう。
道の駅 天竜相津花桃の里(みちのえきてんりゅうそうづはなもものさと:静岡県浜松市天竜区大川31-10:053-923-2339:店舗9:00〜16:30:食堂11:00〜14:30)のすぐ脇にある、浜松ワインセラー(静岡県浜松市天竜区大川 相津トンネル:0539‐62‐9399:11:00~17:00:土日祝のみ)じゃ。
このセラー(正直「セラー」と「カーブ」の違いもわからん素人じゃけどね)の存在は当然知っておった。
薄い記憶じゃが何年か前のローカル紙か何かで「佐久間線のトンネルを利用したワインセラー開業」というニュースを見た記憶があるし、それより何よりお気に入りのカフェであるcafe de clarkの行き帰りにはすぐ横を通るし。
ただ、見てくれから来る敷居が極めて高い。

本格感があって素人には厳しそうじゃけど…
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入り口はこんな感じで、「右も左もわからぬヤツは入るべからず」的オーラ満載。
従いまして不肖ワタクシ、これまでここには一歩たりとも足を踏み入れたことはなかった。
敷居が高い場所は大抵、商っとるものも高いのが通例じゃという常識もある。
而して本日ワシは単身ではない。
心強い友人を共にしとる。
二人であれば何とか出来る。
一歩足を踏み入れ、値札を素早くサーチし、それが度外れたものであった場合には、
「あ、あれ?ここ道の駅じゃないんすか?」
「なあんだ、道の駅は手前の方か、やあ間違えたな。こりゃ失敬失敬」
などというバレバレな小芝居を打ちながら撤退するのも一人でやるよりは容易い。
じゃから蛮勇を奮い立たせてワシらはこのセラーに突入することにした。

写真を見れば分かる通り、ここは佐久間線の廃トンネルを利用したセラーじゃ(正直「セラー」と「カーブ」の違いもわからん素人じゃけどね)。
従ってトンネルの断面が自動車用のやつより縦長くなっとる。
佐久間線というのは1967年に起工して旧国鉄二俣線の天竜二俣駅(現:天竜浜名湖鉄道天竜二俣駅)から現JR飯田線中部天竜駅までをぶち抜こうとした線区じゃが、国鉄民営化の流れもあり1980年に中止となった。
正直やめといてよかったと個人的には思う。
まあそれは置いといて、その遺構を活用しとるわけじゃな。

車を停めて中に入ると涼しい。
今は晩夏と云うか初秋じゃからそうなるが、冬に来れば温かいとなる。
要するに外気から厚い山肌に遮蔽されとるから、通年同じ18℃前後の温度が保たれとる。
しかしそんなことはどうでも良い。
問題は、値札じゃ。
ぱあっと見た所、どのワインにも5桁の数字はない。
大抵4桁で収まっとる。
この時点で、ここで売っとるワインは最大9999円であることは確定した。
しかしまだ油断はならん。
例え9999円としても精算時には10%足されてえっといくらじゃ、1万円超えの可能性もありえる。
更に良く見ると何と、殆どの瓶には2000円前後の値札しかかかっておらん。
瓶に貼ってあるラベルは何れも異国のもので、宮川大輔的には「見れば分かる、たっかいやつやん」的なものばかりが並んでおるが、殆ど2000円前後のものばかり。

いやあ。
これはいいなあ。
ほんとにその様な価格のものがず〜っと並んでおるんじゃよ。
ワシは内心感嘆し、あとはどれを買うかという悩みだけになった。

セラー内には若いお兄さん(こりゃいかん、この比喩は頭痛が痛いと同じじゃ)がおって、その説明がワシのようなワイン素人に安堵させるもの。
彼の説明は「ワインを気軽に楽しんでね」ということに尽きる。
ワシは本当に安堵し、しかしワインを味わう舌を持ち合わせてはおらんから、若いお兄さんの助言をそのまま受け入れ買ったのは、ワインのミニボトル5本セット(税込3000円)。

破格。

5本のそれぞれについては次回書くよ
© ill-health(ruephas) 2022

「少しずつ楽しんで、これがいい、これが美味しかったって試してもらって、一番好きなやつに近いワインをまた買って味わっていただければいいですよね」

そのとおり。

5本セットの試飲の結果は改めて書きますわ。
予告的には、ほぼうまかった。


2021年10月29日金曜日

プロジェクト "山神社"(83) 久根神社 山神社

本日はちょっと興味深い山神社に行ってきた。

久根神社 山神社の参道石階段
© ill-health(ruephas) 2021

久根神社 山神社(くねじんじゃ さんじんじゃ:静岡県浜松市天竜区佐久間町佐久間102)というところじゃ。

浜松の天竜周辺は、今やその雰囲気は殆ど消えてしまっておるが実は鉱山で有名な所じゃったらしい。
嘗てはいくつかの鉱山があり大変に賑わっており、山の中には従業員用のアパートがたくさん建っていて、何と病院や映画館まであったとか何とかという話を以前誰かから聞いたことがある。
そんな諸施設の明かりで、夜中に山道を上り下りするのも難儀ではなかったという話も聞いたことがある。
またそんな鉱山設備の廃墟みたいなのが今なお残っておるという話も聞いたことがある[1]
ただワシは鉱山マニアでもないし、廃墟マニアでもないので聞いただけですぐに忘れてしまっておった。

さて先日、暇にあかせて例によりGoogle Mapで大山くん物件探索をしておったら偶然この久根神社 山神社というのを見つけた。
全く未知の山神社であったんで気にはなっとったんじゃが、本日時間があるので早速出掛けてみた。
天竜川沿いに通っとる国道152号線をじゃんじゃん北上し、水窪と佐久間の分かれ道のところにかかっとる大井橋を左に入って佐久間方面に進み2kmほど走ると、山側の擁壁に階段がある。

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階段の反対側にはちょうどよい退避スペースがあるのでそこにクルマを停めることは可能じゃ。
この辺の道は中央線が引かれた広い2車線道路なので、ここに停めても迷惑にはならん。
駐車ポイントのあたりにGoogle Mapsには何も目標物が無いので具体的にポイントを説明しづらいんじゃが、35.087179, 137.834305でGoogle Mapsで採用されておるPlus Codeだと「3RPM+VPF 天竜区、静岡県浜松市」になる。

(違法)駐車スペースと神社入り口階段の位置関係
写真は佐久間方面を向けて撮っとる
おっと、ワシの真っ黃っ黄のやつがおるな
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写真右側に見える苔むしたコンクリの階段をを登って行くと、神社に通じる山道に繋がっとる。
階段を登りきると、昔はあちこちでよく見かけたことのある「リスさんの山火事注意」看板があった。
下の方には「久根鉱山」と書かれておる。
この道で間違いないようじゃ。
しかし纏を持ったリスさんかぁ。
いやあ、懐かしいなあ。

下の方に久根鉱山と書かれとる
ところでなんでリスさんなのか?
この年になっても不思議じゃ
しかさんとかやぎさんではだめじゃろうか
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懐かしがりながら先に進むんじゃが、この道は山道とは云っても一部を除いてコンクリ舗装されておるので歩くに難儀を感じることはない。

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ただ余りヒトは通っておらん様子で、ところどころ木の枝や葉っぱが落ちとったり、コンクリの一部が割れておったりする。
山道と云うと途中案内もなく枝分かれしておって道を間違えることがあるんじゃが、この未知は九折ではあるが一本道で迷う心配はまったくない。
途中、嘗ては資材などの搬入出に使っておったと思われるロープウェイなどがあったりするし、

ケーブルは一部外れておる
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山道の山側はずっと石垣が組まれておったりする。
そんな道をグイグイ進んでいくとコンクリの道から右に枝分かれする未舗装の道があり、その地点には幟旗立てと思われる石柱が立っとる。

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おや、と思って周囲を見ると、道の上に何かの構造物が見える。

© ill-health(ruephas) 2021

ああ、あれが目的の山神社じゃろう。
ワシは早速枝分かれの道を進んでみた。
すぐに立派な石造りの鳥居に到達した。
それが冒頭の写真じゃよ。
再度載せておこう。

© ill-health(ruephas) 2021

山中にある神社の鳥居は設置するのが大変じゃから木造にしたり、新しく建て替える際にはアルミのポールを使ったりするケースが多いが、ここは立派な石造り。
帽子を脱いで一礼してから鳥居を潜り、かなり荒れて草木が降り積もった参道の石階段をのぼると、左手に手水舎がある。

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これもなかなか立派じゃが、いかんせん建屋の柱が傾いで潰れかけておる。
右側を見ると、何らかの建物(四阿じゃろう)の屋根が地面に落ちてしまっとるのが見える。

ああ…いかん…
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こちらもおそらく柱が腐って屋根が落ちてしまったんじゃろう。
ヒトが関わっておらんと、建造物はこのようになってしまうものじゃ。
そして更に数段の石階段を登ったその先に拝殿が見える。

© ill-health(ruephas) 2021

メインの拝殿があり、奥には本殿がある様子じゃ。
そして拝殿の左右には木製の祠がある。
まずは本殿にお参りじゃろう。
お賽銭を扉の隙間から賽銭箱に向かって投げ入れ(いやあ、外したヨ)、帽子をとってお参りした。
そして頭上を見上げると、真っ黒い扁額のようなものがかかっておる。
珍しく鉄製の扁額で、黒く錆びておる
おそらく嘗てはきれいな鉄板で、神社名が鮮やかに認められておったんじゃろうが今は真っ黒。
ワシは何が書かれておるかじっと見てみたが、暫くすると何とか読めた。
白い文字の右書きで「山神社」(社神山)と書かれておる。

やあ、うっすく「社神山」と書いてあるな
© ill-health(ruephas) 2021


よし。
これでメインのデカい建物が山神社確定じゃ。
となると、左右にある祠のどちらかが「久根神社」ということになる。
まず左側の祠にお参りした。

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そして覆っている屋根の中入り祠をよく観察してみたら「招魂殿」と書かれた扁額があった。

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この名前からすると恐らくじゃが、久根神社の開発運営などに伴い命を落とした方々を慰めるところじゃろうと思う。
右側にある祠は赤く、お参りしてから失礼して中を見てみたら狐の焼き物があったので、多分倉稲魂命を祭神とする神社じゃろう。

© ill-health(ruephas) 2021

もしかしてこれが「久根神社」かもしれん。
その赤い祠の更に右側にやはり傾いだ物置のような建物があり、中にはお神輿や電飾などお祭りグッズが入っておる。

主にはお神輿の部材が入っとる
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© ill-health(ruephas) 2021

嘗てはこの小屋に入っとるものがすべて表に出され、にぎやかにお祭りが行われたんじゃろう。
小屋の周りを見ると、空になった一升瓶やビールの缶が結構散乱しとる。
ざっと見回しただけで一升瓶が5〜6本、ビールの空き缶は数知れずという数量感じゃ。
探せばもっと多く散らかしてあるに違いない。

© ill-health(ruephas) 2021
© 2007-2021 Kirin Holdings Company, Limited.

その中にキリンラガービールの空き缶があった。
余り見たことがないデザインじゃが、これがどの時期に販売されとったかがわかればこれがいつ頃捨てられたのかがわかると思い調べてみた。
iPhoneに入れてあるGoogleアプリは大変便利で、画像を元にして色々世界を検索してくれる。
上の写真を元に検索してみたら、何と一つ引っかかった。
「30年前の貴重なキリンラガービール缶。大好きな能登へ行った時に売られていた品」
とある。
この商品は10ヶ月前に出品されているので、記載が正確ならば約31年前のもののようじゃ。
今から31年前というと1990年。
久根鉱山が閉鉱したのは1970年じゃから、時間軸は全然一致しない。
もしかすると、閉鉱後も暫くは鉱山関係者が時折この神社に集ってはお祭りをして旧交を温めておったのかも知れない。
ただ、1990年というと閉鉱後すでに20年経過しとる。
皆年取ってきて集うのがむつかしくなり誰も来なくなり、その後この神社も荒れ果てていったのかもしれんなあ。

さて、参拝終えて山を下ると、反対側の天竜川側に何かの設備や貯水池のようなものが基の間から見える。
何じゃろうと思って調べてみたらここは公益財団法人資源環境センター久根事業所(静岡県浜松市天竜区佐久間町佐久間2)というところじゃった。
一般に鉱山からは閉鉱後も有害物質を含む坑廃水が半永久的に流出するそうで、久根鉱山から流れ出る坑廃水対策のために2001年にこの事業所が開かれとるとのことじゃった。
そう云えばさっき参拝した山神社の近くには何かの貯水池があり、そこだけ真新しい監視カメラのようなものがあって(写真失念)池の方を監視しておる。

草原に見えるが草が生えとるのは池の底
監視カメラはこの写真でいうと右上にあって池を見とる
© ill-health(ruephas) 2021

「こりゃあなんじゃろうなあ」と不思議に思ったんじゃが、これももしかして資源環境センターの業務の一環なのかもしれんなあ。
閉鉱しても、このような形で地元に関連しとるということがなんか不思議な気もしたなあ。

あ、あと久根鉱山に関しての地元伝説じゃが、江川卓の親父が古河の社員でこの久根鉱山で働いとったらしい。
そんでもって子供の江川卓も付いてきておって、このへんで野球のボールを投げたりしとったらしいが、ホントか嘘かはワシにはわからん。

[1]
これらはいずれも天竜区下平山にあった峰之沢鉱山の話で、今回行った久根鉱山のことではないじゃよ。