2022年2月20日日曜日

やぎさんが好き!(63) 磐田市消防本部 磐田市消防署豊岡分遣所北

新東名の真下にある磐田市消防本部 磐田市消防署豊岡分遣所(静岡県磐田市合代島438‐1)の北側にやぎさんがおるらしいと聞いてわしは早速出かけた。
この辺りは時々通りがかるんじゃが、やぎさんの雰囲気はあまり感じられんので詳しく探索することはなかったが、本日はきちんと探してみることにした。
消防署の西側道路はだいぶ広くなっとるからクルマはその辺に停められんこともなかったが、やはりそこは消防署。
喫緊の事態が出来してわしのクルマが原因でスタートが遅れても困るので他をあたることにした。
停められそうな場所を探してゆっくり走ると、探索するまでもなく分遣所のすぐ北側の畑の中に白いやぎさんがへたり込んでおるのがわかった。
このようなへたり込みをわしは「やぎさん座り」と呼んどる。
やあおるなあ、と嬉しくなりつつ駐車場所を探すと、少し離れた近所の人にも迷惑にならん場所を見つけてそこに停めた。
クルマを降りてやぎさん方面に歩いていくと、わしの気配を素早く気取ったしろやぎさんがむくりと立ち上がり、わしのほうを見つめておる。
わしのことが明らかに気になっとるようじゃ。
人慣れしとるのか横に行くとじゃれてくる。
立派な角をはやしておって、やや短足。
首をぐっと横に回して手をベロベロしたり、服の袖口をもぐもぐしたり、弱く頭突きをしたりするのがこの子の個性のようじゃ。
おっぱいがあるんで、女の子じゃな。

やあこんにちは
© ill-health(ruephas) 2022

目の周りと鼻っ面がピンク色しとってなかなかかわいい。
早速手持ちのミカンの皮を差し出すと、クンクンと匂いを確認してからしゃくしゃく食べる。
お、これは好物なんじゃろうと思って更に差し出すと、今度は口にしようとせん。
好き嫌いがあるというより気分屋なのかもしれん。
周りに生えとる草をあげたり手をぺろぺろさせたりして遊んどると、向こうから親子連れが近づいてきた。
お父さん1人と、小さなお子さんが2人じゃ。
お父さんが、「このやぎさんを飼っている人知ってますか」
と尋ねてきた。
わしのことを近隣居住者若しくは関係者と思ったらしい。
「いやあ、ちょっと通りがかったらやぎさんがいたんで遊んでいるだけで詳しく知らないんですよ」
わざわざこのためにクルマで30分も掛けて来たんですよ、と答えるのは流石に憚られた。
わしはお子さんに、
「このやぎさんはミカンの皮が好きみたいだからあげてみる?」とミカンの皮を差し出した。
お子さんは「ありがとう」とお礼を行って喜んで貰い受けてくれ、やぎさんの口元に近づけてみたが、残念ながら食べてくれん。
やはり少し気分屋なのかも知れん。
そのうち親子連れは去って行ったので、わしはやぎさんとの遊びを再開した。
と、今までずっと無言を貫いていたやぎさんがだしぬけに、
「くくくく、べへへい」
と小さくないた。
何じゃろうかと周りを見回してみたら、いつの間にか向かいの道に軽トラが停まっていて、中でおっちゃんが煙草をふかしながらこっちをじっと見ておる。
やぎさんもそちらを見て「べへへい」となく。
どうやらこのやぎさんの飼い主らしい。
おっちゃんはゆっくりと軽トラから降りてこっちに歩いてきた。
一般的には、赤の他人が自分の土地にただ勝手に踏み込んでいると、
「こら出てけ」
「うちの土地に入ってなにしとる」
と叱責を受けることが普通じゃ。
ただ不思議なことにそこにやぎさんがおり、そのやぎさんと遊んどる場合殆ど叱責を受けることはない。
わしがおっちゃんに、
「やあすみません。勝手に入り込んで。やぎさんがいたもんですから遊んでました」
と声をかけると、
「いやいいよいいよ。たくさん遊んでよ」
と、大抵はこんな具合になる。
やぎさんが好きな人に悪い人はおらん、とわしが常々主張しとるのはこれだからじゃよ。
「このやぎさんの名前はなんというのですか」
「ああ、名前は『さくらめい』っていうんだ。もう5歳になるかな」
さくらめい。
変わった名前じゃなあ。

いやあ、ニヤリとしとるな
© ill-health(ruephas) 2021

「ちょっと離れたところに鳩を飼っていてね、鳩だけだとなんかねえ」
「鳩ですか」
伝書鳩がぱたぱたぱたぱた…、と空を飛んでいくイメージが頭に湧いたが詳しくは聞かなかった。
それは置いておき、わしは。
「なんでやぎさんを飼うようにしたんですか」
その答えが実に素晴らしかった。

「一頭くらいやぎがいてもいいと思ってね」

いやあ!
これは誠に秀逸な回答じゃ。
ある意味人生訓になり得る、含蓄のある深い言葉じゃ。
わしも人生残り少なくなってきたが、この先何やり始めるにしてもそんな感じでいいんじゃないかと思った。

「このやぎは天竜のほらどこだっけほら、くんまの方に道の駅があるだろ」
「ああ、ありますね。くんま水車の里(静岡県浜松市天竜区熊1976-1)ですね」
「うん。それの上にやぎを飼っているところがあってね」
「はい。おうちの食堂(〒431-3641 静岡県浜松市天竜区熊1664)ですね。前は『たべや』っていいましたっけ」
「そこで生まれたやつをこやぎのうちに貰ったんだよ」
ははあ、あのやぎさんのお子さんかあ。
そして次にまた衝撃の発言が飛び出した。
「実はさあ、この子に餌はやったことがないんだ」
へ?餌をやったことがない???
おいおいネグレストですか。
「でもほら、ここに白菜が置いてあるじゃないですか」
地面にはややクタリとした白菜が散乱しとる。
「ああ、これはおばちゃんが持ってきてくれるんだよ」
そのおばちゃんがどのような存在かはわからんが、たぶん近所の人なんじゃろう。
明治屋醤油㈱(静岡県浜松市浜北区小松2276)等でもそうじゃが、やぎさんは可愛いもんじゃから近所の人が可愛がって餌とかじゃんじゃんくれるケースは多い。
わしの自宅の近くにも広い庭にやぎさんを住まわせとる個人宅があるが、その近所の人も許可を得た上で餌をあげとる。
ここも多分そんな感じなんじゃろう。
「今はさあこんな感じで草も生えとらんけど、それでも探して食べるし、春が来たらもうたくさん草が生えるから餌には困らんし」
確か草をワシワシ食べるやぎさんじゃったらそれで充分かもしれん。
「あとさあ、紐をもっと長くしようと思っとるんだ」
今でも充分に長いと思ったが、
「あと少し長くすればそこの小川に届くから、水も飲めるしね」
ははあ、確かに。
「全く放っているわけじゃなくて時々見に来るんだよ。前に綱が首に巻き付いたことがあってね」
それは気をつけないとねえ。
「じゃあ、もう行くけどもっと遊んでいってね」
と云って銜えタバコで帰っていった。
よしこれで「いつでも来ていいよ」との許可を貰ったも同然じゃろう。
また来ようっと。

これ、なかなかいい風景だと思うんじゃけど
© ill-health(ruephas) 2021


2022年2月13日日曜日

プロジェクト "山神社"(84) 堀谷アラハバキ(荒鎺)神社

最初にお断りするが今回のポストはシステムの環境により、一部の漢字が化けて読めんかもしれん。
スマンことじゃが、環境を最新にしておらんご自分を責めるがよろしかろうが、可能であれば文字セットの設定をUnicodeにすればいいじゃろう。。

今日は連休の最終日じゃけれども午後から雨が降り出す気配なので、降り出さない午前中のうちにちょっと変わった神社に行ってきた。
Google Mapsでの表記に従うと、堀谷アラハバキ神社(静岡県浜松市浜北区堀谷509)という神社で、偶に見かける岩そのものをご神体として祀っている原始的な信仰形態を持った神社らしい。
このタイプの神社の究極形はなんと云っても山宮浅間神社(静岡県富士宮市山宮740)じゃろう。
神殿に相当するものは一切なくちょっとした広場があるだけで、そこからは富士山を望むことが出来る。
この神社はその富士山そのものをご神体としとるわけじゃ。
興味があるならちいと調べてみなされ。
このような別格的な神社はさておき、一般的にはその手の神社は磐座・磐倉(どちらも「いわくら」と読む)などとして御神体たる磐(岩)を表現しとることが多いようじゃ。
社名にはなっとらんものの、磐座の存在を明確にしとるのはここら辺でいくと渭伊神社(静岡県浜松市北区引佐町井伊谷1150)で、社殿の北側に天白磐座遺跡というのがあって神社と一体の存在となっとる。

ワシはもちろん大山祇命が大好きで、主には大山くん物件を探して狙って参拝しとる。
ただ時々思うのは、上記の事もあって全国に存在する数多くの大山くんのうち結構高い割合で、
「わしら元々は山そのものを崇めてきたんじゃけど、なんか最近近隣の村とかではどうやら山の場合は大山祇命をご神体とするのが流行りらしいぜ」
てなノリで事後的に大山くんが割り当てられとる物件があると睨んどる。
もしかしたらこの堀谷アラハバキ神社も何かきっかけがあったら今頃大山くん物件になっとったのかもしれん。
そんなわけでワシは早速でかけてみた。

境内全景
© ill-health(ruephas) 2022

場所的に云うと、浜北区四大地にある「あらたまの湯」を過ぎてとにかくじゃんじゃん道なり(静岡県道296号線)に北へ進んだところにある。
最近この道は拡幅されたので運転が下手くそな人でも問題なく行けると思う。
木製で小振りな神明形式の鳥居があるが額束もなければ扁額もない。
鳥居をくぐって階段を登ると正面に大きな岩の塊が見える。
これが御神体じゃろう。

鳥居をくぐったとこ
© ill-health(ruephas) 2022

手前の小さい屋根のようなもの(正式名称を知らんが、もしかしてこれ拝殿じゃろうか)には扁額が掲げられとるが、達筆すぎてなんと書いてあるかはわからん。
「山」の字で終わっとるから山号なのかなと思ったんじゃが、ここ神社じゃしなあ。

通常通り参拝してから失礼して磐座の周辺を観察させてもらうことにした。
いくつかの石碑のようなものがある。

磐座の下手(しもて)
© ill-health(ruephas) 2022

上の写真にはないが、境内左手端っこには大きな忠魂碑がある。

忠魂碑
© ill-health(ruephas) 2022

「故陸軍歩兵一等卒勲八等氏原孫蔵之碑」と刻まれておる。
そういえばこの辺りには氏原姓が多い。
ここに来る途中にも「氏原組」という土建会社があるし、新原の辺りには氏原歯科ってのもある。

磐座下、手前左側にある小さな石に刻まれた文字は殆ど読めないが、一番下の2文字は「大神」かなあ。
大山祇大神だといいなあ。
多分違うじゃろうけど。

全然読めんわ、こりゃ
© ill-health(ruephas) 2022

その後ろには「正七位 念力霊神」と刻まれた石碑。

これは読めるなあ
© ill-health(ruephas) 2022

念力霊神を蜘蛛の巣で調べてみたがよくわからんかった。
正七位ってのは神階(神社や神様のクラス付け)の事じゃが(ほれ良く「正一位 稲荷大明神」とか名乗っておる神社があるじゃろ。あの正◯位とか従◯位とかじゃ)、何かの本で神階は正一位〜正六位までと読んだことがある(うろ覚えじゃ)。
しかしてここは正七位。
ちょっとした謎じゃな。
へりくだっとる可能性はある。

磐座の真ん前にはお供え物用として使われておる台状の石があり、酒といくばくかのお賽銭が供えられておる。
右手には石像(仏様かなあ)のようなものがある。

人か仏かはわからんが
とにかくヒトガタは見える
© ill-health(ruephas) 2022

文字も刻まれとるがやはり読めん。
ここはまあ村外れじゃからもしかして道祖神かもしれん。
神社があるのは田舎じゃから(失礼)もしかして神仏分離の影響をあんまり被っておらんのかもしれんなあ。

そしてその後ろには「荒◯士(土?)神」と刻まれた石碑がある。

うーん、2文字目が判然とせんなあ…
3文字目は土か士か?
© ill-health(ruephas) 2022

2文字目が読めん。
金偏に旦のように見えるがよくわからん。
もしそうだとすると、鉭ということになるんじゃがこれは鉏の異字体で、意味は「くいちがい」「くいちがう」「くわ」「ころす」「すき」「ほろぼす」「すく」というようなあまりいいものではない。
金偏と旦の間に何か刻まれとるような気もするが全然読めない。
よくわからん。

以上の通り、この神社には少なくとも大山くんを匂わせるような物証はない。
まあ多くの神社では残念ながら、御祭神の出自や由緒を書いておらんからの。
ここもその一つじゃろうと思って諦めた。
境内右手には集会場のようなプレハブ小屋があるので、念の為そちらも見てみることにした。
たま〜にそういったところにちょっとした情報が掲示されていることもある。
するとその予感は当たり、このようなものを見つけた。

© ill-health(ruephas) 2022

ここが浜松地域遺産であることを示す掲示と、その上にはかつて行われたこの神社に関するセミナーのフライヤーも貼ってある。
この浜松地域遺産ってのは、昨年末に訪れた山の神(静岡県浜松市浜北区平口5261-7)にも掲示されとった(ここについてはまだ書いとらん)。
ここアラハバキ神社の浜松地域遺産についてはこのようになっとる。

© 遠州山辺の道の会
© ill-health(ruephas) 2022

浜松地域遺産
認定文化財 堀谷 荒鎺(アラハバキ)神社境内
番号・種別 416 史跡
認定年月日 令和2年3月22日
上に観える磐座にアラハバキ神が宿っていると崇拝されています。 以前は道路を挟んだ岩との間に注連縄が渡されていたそうです。
遠州山辺の道の会

ははあ、この神社の漢字表記は「堀谷 荒鎺神社」なんじゃな。
となると先程の読めなかった一文字は「鎺」なんじゃろう。
金偏に祖(祖の異字体)。
意味を調べると「ハバキ(鎺・鈨・はばき)とは日本刀の部材の一つで、刀身の手元の部分に嵌める金具である」(Wikipedia)だそうじゃ。
刀に何らかの関係がある神社じゃろうか。
なんとなくそうは感じられんのじゃが。
単なる当て字だと思う。

そしてセミナーのフライヤーがこれじゃ。

© 遠州山辺の道の会
© ill-health(ruephas) 2022

仮説 堀谷アラハバキ神と式内社
歴史講座 受講無料
遠州山辺の道
日時 令和3年11月4日 (木) 午後19時~21時
講師 小野田正吉氏
会場 尾野公民館
定員 50名
浜北区堀谷にあるアラハバキ神社。
日本神話の神々を祀っていない神社でチョッと聴きなれない名前の神社は、 いつから在るのか?どの様な神なのか? 実は全国的に疑問、論議を醸す存在です。
浜北の郷土史家 小野田正吉さんが仮説を皆さんに披露いたします。

ほほう。
これは興味深い。
やはりここには普通の神様はおらんようじゃ。
勿論、大山くんもおらんと思う。
是非聴きたいものだと思ったが、昨年の11月に終わっとる。
この手の資料は地元の図書館に何らかの形で収蔵されとることが多いので、今度暇なときにでも浜北近辺の図書館をあたってみようとは思う。


2022年2月12日土曜日

古橋廣之進記念浜松市総合水泳場(2) 風呂に入ってみた編

ワシは風呂に行くときにはハンドタオルか手拭いしか持って行かない。
普段はそれでいいんじゃが、今回はそうも行かん。
腰回りをぐるっとタオルで巻いたほうが良さそうな感じがしたためじゃけど、ハンドタオルだと何とかなるかならんかという感じで、辛うじて腰から落下せんギリギリでしか結べん。
落下しないように手で抑えなから浴室に入ってみた。
結構広い浴室じゃ。
スポーツ施設に併設された風呂として類似のものは湖西市にある湖西アメニティプラザ(静岡県湖西市吉美3294-48:053-573-0777:10:00〜21:00:¥210)があるが、確かそこも広い浴室じゃった。
スポーツ施設併設じゃから若くて結構鍛えた体のやつが多いかと勝手に想像しとったが、実際は全くそうではなく年寄(ワシも含む)が殆どで、若かったのは小さなお子さんを連れたお父さんだけ。
浴槽の構成としては最大何人ベスト何人とか云う表現があまり意味がないくらいの大きさの内湯、水風呂、サウナ。
窓の外には丸い外湯も見える。
シャワーも全部で10基以上あって充分。
かけ湯があったかどうか記憶にないが、かけ湯の代わりにシャワーを使ったので多分なかったんじゃろう。
充分にシャワーを使ってからまず四角い内湯に入ってみた。
壁を見ると「トゴールの湯」と書いてある。
トゴールの詳しい事はワシにはわからんが、まあ何らかの効能がある石を使った人工温泉みたいなものじゃろうと思う。
富士市で単身赴任しとった時に行った鷹の湯(静岡県富士市久沢788-1:0545-73-1526:¥400:平日10:00~23:00:休日8:00~23:00:年中無休)で体験しとるが、逆に云うとその程度じゃ。
体感的には「やあ成程、こりゃいいや。流石トゴール凄えなあ」というのは正直まったくない。
でもそんなこと言えば他の人工温泉だってそうじゃし、下手したら天然を標榜しとる一部温泉でも「なんじゃいこりゃあ、水道局源泉か」てなところもある。
当然塩素添加の循環システムを入れておるんじゃが、気に入ったのは循環の結果溢れる湯を、浴槽壁側の溝に全量流し込んどるところじゃ。
これだとお湯の上部にプカプカ浮いとる毛髪や垢をキレイに流せるし、疑似とはわかっておっても「掛け流し」感を味わえるのがいい。
ちなみにこれと同じ仕組みを入れとる銭湯に千人風呂(愛知県豊橋市新栄町南小向93:0532-32-1126:電話番号いいふろじゃよ:¥440:12:00〜23:00)があるな。
あそこもなかなか良かったな。
浴槽の深さはまさにベスト。
ワシは池乃めだか程ではないが、まあまあコビト族。
小柄なワシが浴槽に尻をつけて座ってお湯が顎に来る程度。
浴槽は深すぎても浅すぎてもくつろげんのじゃがここはまあまあベストじゃと思う。
なかなかいい浴槽じゃが、強いて難点を指摘するなら隣りにある水風呂(温浴槽より上にある)から時折水が降ってくることくらいか。
まあこれは強いて云うならの話であり、実用上の問題はないじゃろう。
汗を掻く程度に温まってからワシは外湯に切り替えることにした。
外湯は大きめの真円型で、大きさ的には最大8人ベスト3人程度。
露天と云っても当然眺望はなく、見えるのは砂岩煉瓦で装飾された壁面と、真上に見える四角く切り取られた青空だけ。
でもこれはこれでなかなか良い風情じゃと思った。
浴槽も含めて外湯スペースは可成り清潔に保たれとって気持ちがいいし、湯温も浴槽深さも結構いい感じなのに何故かあまり他の客が入ってこない。
殆ど独り占め、たまにもうひとり入って来るけど5分も立たずに内湯に戻る。
なんでそうなのかはわからんが、ワシにとっては好都合なことであり、結構長時間出たり入ったりをして楽しんだ。

堪能して浴室を出たのじゃが入る時と同様、前室でタオルを腰に巻いて脱衣室に戻ったほうがいいのかマッパのママで入っても問題ないのかさっぱりわからんかったので、タオル巻にしておいた。
着衣して脱衣室を出て帰ろうとしたのじゃが、例のプラスティックカードをどうすればいいのかわからん。
ワシは改札機近くのベンチで長い時間をかけて靴紐を結び直すフリをしながら別の人が来るのを待った。
暫くすると若者が来て、カードを機械のポケットにストンと落とすと棒だか板だかがふわっと開いた。
ワシは「ああ、漸く靴紐が結べた」という体というか雰囲気を周囲に流しながらさも慣れた風体でカードをポケットに落とし込み、板を開けて外に出た。
しかしやはり緊張しとったんじゃろう。
赤い毛糸の帽子を先程座っとったベンチに忘れてしもうた。
受付の人に声をかけて横にある関係者専用の隙間から入って事なきを得た次第じゃ。

さて最後に、ここ同様に人工温泉・外湯・サウナ+水風呂、施設内レストランがある日帰り施設としては竜洋にあるしおさい竜洋(静岡県磐田市駒場6866-10:¥360:割引回数券有り:10時~21時:最終入場20時30分:定休毎週木曜日:7/21~8/31と年末年始は営業)がある。
自宅からじゃとたまたまどちらも同じ位の距離感なんで、どっちに行くか悩むかもしれん。
どっちを選べばいいじゃろうか。
こんな場合はワシが考案の「温泉銭湯コスパ」が便利じゃろう。
下にもあるが、今回のコスパ指数は0.4。
一方のしおさい竜洋は2021年6月19日のときのコスパ指数は0.8。
価格差がそのまま出とるという結果じゃな。
この指数は高ければ高い程良いのじゃが、結果としてはしおさい竜洋の圧勝じゃ。
しかし、それぞれにメリデメがある。
しおさい竜洋は安くて気軽じゃが、季節によっては凄く鬱陶しくて常識が極端に欠落したオートキャンパーが乱入してくることと、リピーターの質が最近やや落ちてきたことじゃろう。
そして時間にもよるが混み合うことが多い。
方や古橋廣之進記念浜松市総合水泳場じゃが、価格がちいと高いのと、脱衣室から浴室inまでの正式なルーティンが不明なので不安を覚えるのが難点じゃが、しおさい竜洋よりは高級感があり比較的空いておることが魅力じゃ。
そんなことを基準にして、その日の気分と財布の中身で決めればいいじゃろう。



温泉銭湯コスパ算出表
泉質ポイント
1.5
風情ポイント
1.5
やぎさんポイント
0.0
入浴料
770
温泉コスパ
0.4

2022年2月11日金曜日

古橋廣之進記念浜松市総合水泳場(1) 風呂に行き着くまで編

水泳するか、それともしないかと云われたら絶対しない。
だけど本日ワシは古橋廣之進記念浜松市総合水泳場(愛称ToBiO:静岡県浜松市西区篠原町23982-1:¥770:9:00〜21:00:053-489-5463)に行ってきた。
なんでかと云うと、そこに風呂があるからじゃ。
ひょんとしたことからここに風呂があると知った以上は行くしかない。
たたっとる(静岡の方言で「建っている」の意)場所はタマネギで有名な篠原というあたりじゃが現場にタマネギ感は一切ない。
料金は770円というちいと強気な設定じゃけども、これはプール若しくはジムとのワンセット価格であるからじゃ。
というか寧ろ、プールやジムがメインであって風呂が付属品と考えた場合、決して高くはないかもしれん。
ちなみにこの風呂を沸かすために使っとるのは、近隣にたたっとる浜松市西部清掃のゴミ焼却を熱源としとると聞いたことがある。

現場について駐車場に入ろうとすると警備員が立っており(この場合は「たたっとる」は使わん)、ぴかりぴかりと赤く光る棒を振り下ろしてワシの進入を阻んだ。
窓を開けて何だと訊くと「どのようなご用向きですか」。
ワシは狼狽えた。
さて、どう答えるか。
「ああ、いつものように体を鍛えるためにジムに行くんです」

ありえん。

「ああ、いつものようにひと泳ぎするためにプールに行くんです」

ありえん。

結果としてワシは、
「ちょっとジムでやってからから風呂に入ろうと思って来ました」
と答えた(何をやるんだ?)。
すると警備員のおっさんはワシに、
「ああ、風呂ですね。どうぞ」
その時おっさんはうっすらと笑ったようにみえた。
やあ、見透かされたようじゃ。
駐車場は結構一杯でそれなりに繁盛しておる様子。
ご時世がご時世だけに混んどるのは嫌じゃなあと思いながら立派な建屋に入ったが、中は案外閑散としとる。
皆すでにプールやジムに行って体を鍛えとるんじゃろう。
若しくは風呂に行っとるのか。
券売機に770円を投入してボタンを押そうとすると、ジムとプールのボタンがある。
どっちかを選ばねばならん。

むう…

しかしワシは先程警備員のおっさんに「ワシはジムに行く」と宣言しておる。
それとの一貫性及び整合性を担保するためには、ここは一発「ジム」のボタンを押さねばならん。
間違えて押してはならんと思うとワシは少しく緊張した。
ボタンを押すとプラスティック製のカードがカランと出てきた。
そこには「プール」と書いてある。

むう…

どうやら緊張のあまり押すボタンを間違えたようじゃ。
が、まあどっちにも用はないので別に構わぬ。
しかしプラスティックのカード?

むう…

ワシはこのプラスティックのカードをどうすればいいかわからず立ち尽くした。
このような場合、先に行く人の真似をすればいいのじゃが、不幸にして誰もおらん。
ワシはさもこの場所に慣れた人のような雰囲気を無理矢理醸し出しつつ、併設されとる「日本水泳の歴史資料館」の辺りをぶらりとしたり(中に入らないのが常連っぽい挙動のように思えた)、入口近くにあるレストランのメニュー看板を常連っぽい雰囲気で眺めたりしとると(案外安くて美味そうじゃった)、1人のジジイが券売機に金を投入すべく近づくのが見えた。
ワシは素早くレストランの看板から離れ、そのジジイの挙動を密かに観察した。
ジジイは券売機から出てきたカードを新幹線改札機のような機械に翳した。
するとその改札機の棒のような板のようなモノがカパッと開き、ジジイは中に入っていった。
ワシもジジイに倣い、カードを翳してぱかりと開け中に入った。
そのままズカズカ中に入ろうとしたが、先行するジジイを見ると改札機先に引かれた警戒色の線で靴を脱ぎ靴下の状態で歩いていく。
危なかった。
ジジイがおらんかったら土足で踏み入る所じゃった。
ワシはさも慣れた雰囲気でサクッと靴を脱ぎ、下駄箱に入れた。
しかしその僅かな間にジジイは姿を消しており、ワシは一人残された。
なんてことだ!
おいジジイ!ワシはこの先どうすればいい?

© Hamamatsu Green Wave Co.,Ltd.
All Rights Reserved.

ワシは今この絵ののあたりに立っとるが(この場合は「たたっとる」は使わん)、そこにはなんていうんじゃろ、入口が2つある。
場所が場所だけに写真を撮るのは叶わなんかったから説明がむつかしいんじゃが何じゃろ、選手専用口とパンピー口というか、そんな感じで分かれとる。
風呂はとにかくその先にあるように思えるが自信はない。
もしかしてプールしかないかもしれん。
わからん。
よくわからん。
ワシは選手ではないのでパンピーの方と思われる方に不安を抱きながら進むと、脱衣室というよりはロッカールームと表現するのがふさわしい場所に出た。
そして残念な事に誰もおらん。
先達がおらん。
あかん。
とても不安な気持ちになった。
この先プールがあるかもしれんと考えると、この部屋で全裸となっていいのかどうなのかがわからず本当に不安じゃ。
奥にある引き戸を見ると「風呂から出るときにはよく体を拭いてください」というようなことが書いてある。
まあこの先に風呂があるのは確実じゃろう。
脱衣前にその引き戸を開けてみると、そこは風呂場の前室のようなスペースになっており、正面は風呂場に入れるようになっておって右手に行くとどうやらプールに行ける様子じゃ。
で、その前室には全裸のデブジジイが体を拭いており、その横には水着をつけた鍛えた体の若い衆がおる。

むう…

カオスじゃ。
本当にどうすればいいんじゃここは。
脱衣室で脱ぐのか前室で脱ぐのか。
脱衣室ではパンツまでに留めておいて前室で本格的に全裸になればよいのか。
はたまた前室には着衣のままで入ればよいのか。
どうすればいいんじゃい。
ワシは可成り悩んだ末にロッカールーム風脱衣室で全裸にはなったが、腰にタオルを巻いて前室に入った。

今回はここで一旦終わるよ。

2022年2月1日火曜日

手作りお醤油キット日記(4)

本日も20時帰着で、すぐに仕込み容器を見てみたんじゃがドラスティックな変化は見られん。
まあ実際に見てみればわかるじゃろうが、仕込み容器の横から見ても大きな布蓋にさえぎられて中の様子は窺えん。
布の蓋を外して上から覗き込むと、昨日とは異なり少しじゃが泡が出とるのが分かった。

布の蓋を開けた直後の様子
© ill-health(ruephas) 2022

ははあ、ちょっとづつ進んどる。
何が進んどるのかはイマイチわからんが、まあ一般的には発酵と云うことじゃろう。
ゴムベラで混ぜ込んで暫く様子を観察してみたが、泡がばぁ~っと出てくる感じはない。

混ぜた後
© ill-health(ruephas) 2022

何だか金山寺味噌のような香りがわずかにするのと、食塩水がお醤油色に変化しておる。
いい感じかもしれん。

薄いけどお醤油色になってきたぞ
© ill-health(ruephas) 2022

あとあれじゃ、今週末の土曜日午後にZoomを使ってお醤油づくりオンライン講座が開かれる。
楽しみなことじゃ。