2022年10月9日日曜日

温泉に行かない日(512) ワインセラーでワインを買ってきて飲んだ(其の2)

味とか酒の良さなんてものに対する感度は人並みから遥かに劣るのは充分自覚しておるから、前に書いた其の1よりかなり短文になるかもしれんが、まあ数日に渡り産地や味の異なるワインを飲むことはそうあるまいと思うので、素人なりの感想を書いてみようと思う。
ワシの感想なんざ屁の突っ張りにもならんが、ワインボトルのラベルに書いてある説明を書き写すからそっちをメインに読んでいただくのもよろしいじゃろう。
ホントは、店員さんに貰った5本セットのバッグに入れてある添え文(それぞれのワインについて説明している)を書き写そうかと思ったんじゃが、ワシが飲んだワインがどれに当たるかがわかんなくなったので混乱を避けるためにそれはやめとく。
記載は飲んだ順で、その順番に何らの意味はない。
《ワシの感想》は無論飲みながら書いたものであるので、支離滅裂感が漂っておる。
酔っとるから仕方ないじゃろう。

①シャルル・メラ・メルロー2020 ヴァン・ド・フランス

《ワシの感想》
「なんか白っぽい赤
悪い意味ではなくて
少なくともこれとは合わないな」

読めば分かる通り、100%酔っ払いの戯言じゃ。
そして白っぽい赤とは果たして何か?
哲学性にあふれる謎の感想。
「これ」というのはマックスバリュで買ったフランス産なれど安物のチーズのこと。
瓶のラベルにはチーズが合うと書いてあるので、ワシの舌が如何に機能不全を起こしてるかの証左じゃろう。

《ラベルの解説》
「豊かなルビー色を湛えたワイン。卓越した力強く繊細な味わい、ベリー系果実とスパイスが溶け合う複雑な香り。
合う料理:サラダ、赤身肉のグリル、ジビエ、チーズ」

© ill-health(ruephas) 2022

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確か300円くらい
ワシにとっては少し物足りん味じゃったので
オリーブオイルをかけて食べた
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②コート・デュ・ローヌ・ルージュ2018

《ワシの感想》
「もう少しだけどっしり感があるといいなあ
口ん中でふわっと広がる香りがいいなあ
合鴨のローストで呑んでる
鯖の塩焼きとか合いそう」

赤を飲んで「鯖の塩焼きが合う」とはまさに神をも恐れぬ野蛮な感想としか言いようがない。

《ラベルの解説》
「熟したラズベリーが溢れる可憐な香りにスパイスが表れる。ミディアムボディでヴェルベットのように滑らかなタンニンと適度な酸を伴う。バランスが良く、果実がとても凝縮している。
合う料理:うなぎ、牛丼、肉料理、チーズ」

なあんだ。
鯖の塩焼きまで突き抜けてはおらんものの、牛丼なる言葉がデーンと書いてある。
一緒に食う飯関係は余り気にしなくて良さそうじゃ。
今度、鯖の塩焼きで飲んでみよう。
勿論、牛丼でもじゃ。

© ill-health(ruephas) 2022

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③オーガニック・シャルドネ2020 ヴァン・ド・フランス

《ワシの感想》
「白いのになんかコクある
味しっかりしてる
あたり前田のクラッカーだけど、スーパーのフルボトル800円のやつとは全然違う
わたし、これ好き
日本飯に合う感じ
マグロの山かけ
海老とアボガドのディッシュ(マカロニみたいなヤツ)」

なんじゃい「わたし」じゃと!?
ワシなんざ「ワシ」で充分じゃ。
「マグロの山かけ」「海老とアボガドのディッシュ(マカロニみたいなヤツ)」とは飲んだときに食っていたアテじゃけど、特に「海老とアボガドのディッシュ」は結構合ったような気がする。
このワイン、コクがあってほんとにうまかった。

《ラベルの解説》
「南仏の古来の土地で有機栽培されたブドウを使用。マンゴーやパイナップルなど南国の果実を感じさせる香り高いミディアムボディです。中程度から高めの酸を伴い、バランス良く長いフィニッシュに続きます。
合う料理:刺身、若鶏唐揚、幕の内弁当、天ぷらなど」

来たぞきたぞ。
遂に幕の内弁当が来たなあ。
こういう書き方をしてくれると、ワシのような素人でもワインの敷居が随分と低くなるのでありがたい。
今んとここれが一番好きじゃ。


© ill-health(ruephas) 2022

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これが、
海老とアボガドのディッシュ(マカロニみたいなヤツ)
です
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④ボルドー・ルージュ2020

《ワシの感想》
「あー、こりゃ美味い
トカップにもう少しコクを加えた感じで味というか旨みがその分強いなあ
しかし、個人的にはあと一歩、どっしり感が欲しい
合鴨のロースト」

要するにワシは赤に関しては、どっしりしてればあとはどうでもいい傾向があることが伺われるわけじゃった。

《ラベルの解説》
「プラムなど赤系果実の豊かな香りに、土・コショウの等の(ママ)スパイスが加わる。ボディは軽めのミディアムで、長めのフィニッシュに続く。様々なシーンに合うワインです。
合う料理:焼き鳥、牛肉コロッケ」

このワインは赤じゃけども、ラベルの人も「焼き鳥が合う」と書いとる。
白はこれが合うだ、赤にはこれが合わんだなどということは余り考えず、自分で好きなように飲めばいいようじゃから、しつこいかもしれんが鯖の塩焼きだってやってみる価値は十分あるじゃろう。
しかし「土」がスパイスなんじゃなあ。
ワシには「土」感なんて全くわからなんだが…
外国の人の感覚は日本人にはわからないし、多分逆も同様じゃろうと思う。

© ill-health(ruephas) 2022

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⑤ボルドー・ブラン2020

《ワシの感想》
「色目はライト
残念ながら、味もライト
ん?そうでもないな、後から爽やかな旨みがさあーッとくるな
批判覚悟で書くと、和食の朝食で飲みたい
その場合、残念ながら納豆なし⤵︎
ヤマチョウの揚げを薄目の出汁醤油でさっと煮込んだヤツで呑んだ」

朝飯でこれを飲みたいなる発言で分かる通り、この感想を書いた男は確実にアル中じゃろうと思われるが、実際そう感じたんじゃから仕方ない。
軽い味で、朝飯とは言わんまでも休日の昼飯と一緒に飲むには手頃かもしれん。
ドイツの人やフランスの人は昼から飲んどるわけじゃから、日本人だってそうして責められる理由はないじゃろう。

《ラベルの説明》
「濃縮したレモンと爽やかなハーブの香りに、ほのかな土の特徴が加わる。ミディアムから高めの酸を伴い、長めのフィニッシュに続きます。さまざまなシーンに合うワインです。
合う料理:魚全般、寿司」

日本の朝食といえば、納豆がなければ画竜点睛を欠くわけじゃが、もしこのワインを朝飯時に嗜むとなればやはり納豆は禁忌じゃろう。
せっかくの香りがぶち壊しになること必定じゃ。
しかし、干物には確かにとても合うじゃろう。

© ill-health(ruephas) 2022

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以上、5本セットを4日かけて飲んだわけじゃが、この中でまた飲みたいと思ったのは、
③オーガニック・シャルドネ2020 ヴァン・ド・フランス
④ボルドー・ルージュ2020
の2本じゃろう。
飲みたければ買えば良し。
ワシは本日早速浜松ワインセラーを再訪し、店のお兄さんといろいろ相談しながら、③に比較的近いと思われるこれを買ってきた。

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瓶には何も書かれておらなんだが、購入する際ワインの前に掲げられとった説明書きを書き写しておこう。
サン・ヴェラン・レゼルヴ・ジョベール ドメーヌ・イノゾンティ

自然の力が生み出す無農薬のハイクオリティワイン
ドライフルーツのニュアンスが仄かに香るフレッシュでフローラルな ワイン。口当たりはしなやかでレモンを思わせるピリリとした後味が広がります。素晴らしく豊かなアロマと極めて完成度の高い端正なバランスを備え、張りのあるミネラル香がリッチでフルーティな果実味をすっきりとバランス良く引き締めています。 魚、寿司には抜群の相性です。
辛口
国/地域 使用ブドウ
フランス/ブルゴーニュ シャルドネ
¥3,100
Hamamatsu Wine Cellar
かぼすを少し絞った秋刀魚の塩焼きで飲んだんじゃが、どっちもうまかったあ!
次は、④ボルドー・ルージュ2020に似たやつを買わんといかん。
せいぜいどっしり感があるやつを選んでもらおう。

2022年10月8日土曜日

温泉に行かない日(511) ワインセラーでワインを買ってきて飲んだ(其の1)

先日、単身赴任先で仲良くなった人がこっちに来ていただけると云うので一緒に遊ぶことにした。
厚顔にもわざわざ遠方から来たその人のクルマで天竜方面をゆるりだらりと廻ることにした。
他人様が関わることでありその詳細はここでは書かぬが、その行程では目的の店が臨時休業じゃったり、代わりに行こうとした店が途中道の崖崩れでとんぼ返りを余儀なくされたり、ちょっとした予想外な事が少し起きて、しかしそれはそれで楽しい思い出じゃろう。

今回書くのは、その帰りしな寄ったワインセラーの事じゃ。
天竜でワインセラーとくれば、この辺をちょっと詳しく知っとる人であればすぐに思いつくじゃろう。
道の駅 天竜相津花桃の里(みちのえきてんりゅうそうづはなもものさと:静岡県浜松市天竜区大川31-10:053-923-2339:店舗9:00〜16:30:食堂11:00〜14:30)のすぐ脇にある、浜松ワインセラー(静岡県浜松市天竜区大川 相津トンネル:0539‐62‐9399:11:00~17:00:土日祝のみ)じゃ。
このセラー(正直「セラー」と「カーブ」の違いもわからん素人じゃけどね)の存在は当然知っておった。
薄い記憶じゃが何年か前のローカル紙か何かで「佐久間線のトンネルを利用したワインセラー開業」というニュースを見た記憶があるし、それより何よりお気に入りのカフェであるcafe de clarkの行き帰りにはすぐ横を通るし。
ただ、見てくれから来る敷居が極めて高い。

本格感があって素人には厳しそうじゃけど…
© ill-health(ruephas) 2022

入り口はこんな感じで、「右も左もわからぬヤツは入るべからず」的オーラ満載。
従いまして不肖ワタクシ、これまでここには一歩たりとも足を踏み入れたことはなかった。
敷居が高い場所は大抵、商っとるものも高いのが通例じゃという常識もある。
而して本日ワシは単身ではない。
心強い友人を共にしとる。
二人であれば何とか出来る。
一歩足を踏み入れ、値札を素早くサーチし、それが度外れたものであった場合には、
「あ、あれ?ここ道の駅じゃないんすか?」
「なあんだ、道の駅は手前の方か、やあ間違えたな。こりゃ失敬失敬」
などというバレバレな小芝居を打ちながら撤退するのも一人でやるよりは容易い。
じゃから蛮勇を奮い立たせてワシらはこのセラーに突入することにした。

写真を見れば分かる通り、ここは佐久間線の廃トンネルを利用したセラーじゃ(正直「セラー」と「カーブ」の違いもわからん素人じゃけどね)。
従ってトンネルの断面が自動車用のやつより縦長くなっとる。
佐久間線というのは1967年に起工して旧国鉄二俣線の天竜二俣駅(現:天竜浜名湖鉄道天竜二俣駅)から現JR飯田線中部天竜駅までをぶち抜こうとした線区じゃが、国鉄民営化の流れもあり1980年に中止となった。
正直やめといてよかったと個人的には思う。
まあそれは置いといて、その遺構を活用しとるわけじゃな。

車を停めて中に入ると涼しい。
今は晩夏と云うか初秋じゃからそうなるが、冬に来れば温かいとなる。
要するに外気から厚い山肌に遮蔽されとるから、通年同じ18℃前後の温度が保たれとる。
しかしそんなことはどうでも良い。
問題は、値札じゃ。
ぱあっと見た所、どのワインにも5桁の数字はない。
大抵4桁で収まっとる。
この時点で、ここで売っとるワインは最大9999円であることは確定した。
しかしまだ油断はならん。
例え9999円としても精算時には10%足されてえっといくらじゃ、1万円超えの可能性もありえる。
更に良く見ると何と、殆どの瓶には2000円前後の値札しかかかっておらん。
瓶に貼ってあるラベルは何れも異国のもので、宮川大輔的には「見れば分かる、たっかいやつやん」的なものばかりが並んでおるが、殆ど2000円前後のものばかり。

いやあ。
これはいいなあ。
ほんとにその様な価格のものがず〜っと並んでおるんじゃよ。
ワシは内心感嘆し、あとはどれを買うかという悩みだけになった。

セラー内には若いお兄さん(こりゃいかん、この比喩は頭痛が痛いと同じじゃ)がおって、その説明がワシのようなワイン素人に安堵させるもの。
彼の説明は「ワインを気軽に楽しんでね」ということに尽きる。
ワシは本当に安堵し、しかしワインを味わう舌を持ち合わせてはおらんから、若いお兄さんの助言をそのまま受け入れ買ったのは、ワインのミニボトル5本セット(税込3000円)。

破格。

5本のそれぞれについては次回書くよ
© ill-health(ruephas) 2022

「少しずつ楽しんで、これがいい、これが美味しかったって試してもらって、一番好きなやつに近いワインをまた買って味わっていただければいいですよね」

そのとおり。

5本セットの試飲の結果は改めて書きますわ。
予告的には、ほぼうまかった。


2022年9月25日日曜日

プロジェクト "山神社"(86) 須倍神社

遠州近辺にある大山くん(大山祇命)を祀る神社はすべて行き尽くしたと思っとった。
ワシは、行ったことがあるところはもちろん、いろんなソースを通じて存在が確認できた大山くん物件については全国津々浦々すべてプロジェクト ”山神社”MapというGoogle My Mapsに記録しておるんじゃが、ワシの近辺にある物件のステータスはすべて「参拝済み」となっておる。
ここ数ヶ月、その山神社Mapの情報を再確認・再整理する作業を進めておったんじゃけども、その過程ですぐ近くにある有名な郷社が実は未参拝じゃったということが判明した。
それは、須倍神社(すべじんじゃ:静岡県浜松市北区都田町6284:053-428-2097:駐車場潤沢)じゃ。
ある程度の規模(無格社で大きめ以上)を持つ神社については「静岡県神社志」を見てすべてリストアップしてるんじゃが、この須部神社は篦棒な数の合祀社を持っておる旨記載されとるので、当然ながらそんな派手な神社には行っとるに決まっとると思いこんどったんじゃ。
これはいかんと、本日参拝してきた。

荘厳な拝殿じゃ
拝殿の裏手は内宮外宮を備えた更に荘厳な空間じゃ
© ill-health(ruephas) 2022

神社は最近「勘四郎」なる店号で有閑マダム(死語)どもで混み合っとる豆腐料理店の近くにある。
で、その店をやっとるのは須倍商店という豆腐屋。
もしかしてこの須部神社は豆腐屋のパーソナル神社かと思ったがまあそんなことはないじゃろう。
むしろ豆腐屋のほうが神社の名前を貰ったんじゃろう。
参道入口の鳥居を一旦通り過ぎて少し登ったところに広い駐車場がある。
駐車場には1台軽トラが停まっとる。
横にはおっさん(どう見ても神職には見えん)が立っとったので、こんにちはと挨拶して拝殿に向かった。
拝殿の方を見上げると別のおっさん(どう見ても神職には見えん)がおって軽トラおっさん(どう見ても神職には見えん)となにか喋っとる。
傍らには少し古いオーディオセットが置いてあるところを見ると、どうやら秋祭りの下準備をしとるようじゃな。
まずは参拝すべきなんで、小銭入れを探っとるとなんと、賽銭箱の手前にPayPayのQRコードがあるではないか!

この写真さえあれば何時でも何処でもお賽銭可能じゃよ
便利な世の中じゃなあ
© ill-health(ruephas) 2022

試しにやってみると、きちんと反応し無事お賽銭を支払うことが出来た(色んな理由があって180円じゃよ)。
少し前のニュースで、どっか都会の方の神社でキャッシュレス賽銭が導入されたと報じられとったが、いかに郷社とは云えこんな片田舎の神社にまでキャッシュレスの波が到達しておることにワシは思わず瞠目した。
しかし、多少のイニシャルコストと手数料がかかるかもしれんが、これならば神社としては賽銭ドロボーのことを気に病むこともなく、ワシら参拝者にとっても小銭の心配は不要じゃからお互い実に都合が良い。
ちなみに数年前、ワシが勤務する会社に経費精算システムが入ったが、ジジイを中心にして未だに反感が強い(現金寄越さんか〜い!的な)。
今度「古の神様でさえ最早キャッシュレスじゃ」と言い放ってやろう。
そうだこうだで参拝し終わると、全く知らぬうちにワシの傍らに音もなく一人のおっさん(既に登場したおっさん達とは別人で、やはりどう見ても神職には見えん)が忍び寄ってきておった。
そしてそのおっさん(どう見ても神職には見えん)はワシを見て藪から棒に、
「あんた。悪いけどさ」
「はっ?…はい?」
このおっさん(どう見ても神職には見えん)、一体なんじゃろうか。
ワシは俄に緊張した。
あんたみたいなよそもんはここでお参りすんじゃねえよ。
見かけねえツラだなあんた、賽銭ドロボーだろ。
どっから来たんだよ、怪しいなあんた。
等と謂れのない誰何(すいか)詰問されるのではないかと怯えておると、おっさん(どう見ても神職には見えん)はワシに向かってぐいと腕を差し出した。
みかんのようなものを2つ手にしとる。
「あんた、かぼす食うか、好きか」
「へ?か、かぼすですか…?は、はい食べます好きです」
ワシの出自は実は大分じゃから、かぼすは無論大好物じゃ。
「これ家で採れたかぼすなんだけど、見てみろ。傷が入っとる。バイクのかごに入れて走ってたらこうなったんだ。味は変わらんが」

傷っていったってこんなもん
こんなの傷のうちに入らん
© ill-health(ruephas) 2022

「は、あ、ありがとうございます。いただきます」
「ワシも昨日、これで秋刀魚食ったんだよね。うまかったなあ」
と言いつつ、おっちゃん(どう見ても神職には見えん)はスクーターに華麗にさっと跨り、どっかに走り去ってしもうた。
ああ吃驚した。
想像じゃが「悪いけどさ」というのは「こんな傷もんだけど構わないかい?」というおっちゃん(どう見ても神職には見えん)なりの謙譲した表現じゃったんじゃろう。
かぼすは有り難く貰い受けてスヌーピーのサコッシュにしまい込み、例のごとく境内をうろついてみた。
日清戦争戦捷記念の石碑や宮司さんが神職として昇進なさった由が刻まれている石碑がある。

征清戰捷紀念碑
戦捷っていうのは「戦に勝った」っていう意味じゃよ、若いの
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宮司明階二級須部釧 五十年記念
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境内左手に回ってみると、正面からは見えぬ神殿が見える。
大層立派じゃ。

何が立派って、廊下通路があるのがすごいなあ
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本殿右手には3つの祠がある。
立派な祠が2つと、朽ちかけた小さな祠が1つ。
既に書いたがこの神社には極めて多くの神社が合祀されとるが、それとは別に境内社として秋葉神社があることは静岡県神社志に書いてあった。
実際にはもう2社あるようじゃ。

ワシ的には一番左のが一番好き(しかし抜け殻)
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立派な方の祠にはどちらにも表札(神様の名前が書かれた木札。正式名称を知らんのだすまんのう謝るワイ)があり、右側の方には「秋葉神社」、左側の方の右端には「津嶋神社」左側には「姥神社」とある。

秋葉神社
今で言うBCP初期対応担当(つまり防火)
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戦ならワシに任せとかんかい担当
しかし境内社ではなにかとね
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姥神社
あれかなあ、高貴な方におちちだけ
あげてましたみたいな人かな
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朽ちかけた小さな祠には何もなかったので、もしかして抜け殻かもしれぬ。


右隣のやつとはあからさまな待遇差
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さてここの御祭神は、
【内宮】天照皇大神
 (内宮相殿)天手力男命・拷幡千々比売命
【外宮】豊受姫大神
 (外宮相殿)皇孫邇々藝命・天児屋根命・天太玉主命
じゃが、やはり注目すべきは冒頭書いたとおり、外宮に合祀されている神様の多さじゃ。
ワシは静岡県神社志から書き写した数は67柱(うち、大山くんは16柱)じゃった。
参道入口にある石碑には69柱とあり、本殿右側にある案内板には75柱とある。
それぞれの作成年度は恐らく古い順で、
 静岡県神社志 → 参道入口の石碑 → 案内板
じゃろうから、年代を経るごとに合祀数が増えていったのかもしれん。
いろいろ複雑な気分になるなあ。
合祀、境内社っていろんな事情があってそうなってると思うけど、ホントはみんなそんなことされずに、今のままの小さい祠でいいからずっと地元にあって欲しいって思ってたんじゃないかなあ。
畑仕事の道すがら、普通な感じで軽くお参りする神社やお寺、そんなのが大切なのに無理やり村社郷社とかいって集めちゃっておかしくね?
とは言ってもワシは神社は好きじゃけど、学者じゃないからよくわからん。
今となっては小さな神社を懐に入れてくれて大事にしてくれとるおっきな神社はありがたいけれども、ね。
須部神社におかれましては、今の通り、主祭神と同じように、合祀社境内社を大事にお祀りしてくだされよう。
お願いしますよう。

以下、ワシが本から書き写した合祀社一覧。
刮目してとくと読みなされい。

七社神社(経津主神・武甕槌神・大己貴命・神武天皇・宇麻志麻沿命・道命・日本武命)
八幡神社(息長帯比売命・品陀和気命・玉依比売神)
天神社(思兼命・菅原神)・立岩神社(磐之媛命)・白髭神社(猿田毘古神)・山神社(大山津見神)・天白神社(大地主神)・稲荷神社(保食神)・八幡神社(品陀和気命)・若宮神社(大雀命)・山神社(大山津見神)・若宮神社(大雀命)・向山神社(菊理比売神)・若宮神社(大雀命)・小神明社(伊勢御両宮御同神)・山神社(大山津見神)・津島神社(須佐之男命)・白山神社(伊邪那美命)・山神社(大山津見神)・熊野神社(出雲熊野大社同神)・稲荷神社(保食神)・弐拾寺社神社(祭神未詳)・津島神社(愛知県津島市津島神社同神)・金山神社(金山比古神)・八剱神社(熱田神宮同神)・八剱社(熱田神宮同神)・八柱社(湍津島姫命・市杵嶋姫命・田心姫命(三女)・天忍穂耳命(長男)・天穂日命(次男)・天津彦根命(三男)・活津彦根命(四男)・熊野クス日命(五男))・天白社(大地主神)・山神社(大山祇命)・天神社(菅原神)・天神社(思兼神)・金山社(金山彦命)・山神社(大山祇命)・諏訪社(健御名方神)・社宮神社(船戸神)・力神社(天手力男命)・雷社(大雷命)・山神社(大山祇命)・白山社(菊理姫神)・稲荷社(宇迦之御魂神・佐田彦大神・大宮能売大神・田中大神・四大神)・天白社(大己貴命)・社宮神社(麓山祇命)・白山社(菊理姫命)・山神社(大山祇命)・諏訪社(御穂須々美神)・水神社(水波純女神)・西宮社(蛭子命)・木船社(高靈神)・水神社(水波純女神)・井神社(御井神)・山神社(大山祇命)・地神社(地主神)・水神社(水波純女神)・金山社(金山彦命)・稲荷社(伊邪那美神)・白山社(伊邪那美神)・津島神社(津島同神)・六社大明神社(稲田姫命)・三社神社(御祭神未詳)・秋葉社(迦具土神)・天神社(忌部神)


やぎさんが好き!(64) 仮称:やぎさん広場

もう本当に、週記どころか半年周期に迫りつつある。
最近は今まで集積してきた山神社関係のデータをGoogle My Mapsで纏める事に注力しとる有り様でこっちまで手が回らんのじゃ。
すまんことじゃ。
そんな中、新たなやぎさんポイントを見つけたので本日行ってきた。
場所は磐田市寺谷というところで、天竜川のすぐ東じゃ。
このあたりは畑がたくさんあるエリアで、やぎさんを育てやすい土地がたくさんある。
現地につくと、とても広い敷地に金網がぐるりと回されていて、その中の小高くなっとるところのてっぺんにしろやぎさんがすくっと立っとって、ばりぼり草を食べながら同時にべへへいとないておる。
やあいたなあ、と思ってクルマを降りてさらに先を見ると、しろやぎさんが4〜5頭おってやはり草を食べとって、囲いの中に入ってベンチにしわっとる一人のおっちゃんがそのやぎさんたちを愛おしそうに眺めたり頭をなでなでしとるのも見える。
わしはその手のおっちゃんとしゃべるのは全く頓着ないもんじゃから、ずかずか近寄っていった。
「このやぎ、ザーネンって種のやぎなんだ」
「へえ、ザーネンですか」
「そう。おとなしくて可愛いんだよねえ」
確かにおとなしい。
作の中には入れんかったが、近くまで寄ってきたやぎさんに草を差し出すと素直に食べるし、お腹や背中を擦っても、口をむぎゅってしても、耳をパタパタさせても全くの無抵抗。
「こいつはね、生まれてまだ3ヶ月くらい。長野の売木村で買ってきたんだ」
「ああ、やぎ市場が立ちますね」
「その時売ってた一番いいやぎ」
「いくらしたんですか」
「ナントカ万円だね」
もちろんおっちゃんは具体的な金額を教えてくれたんじゃけど、公開していいものかどうかわからんので一応伏せとく次第じゃ。
「昔はもう少し高かったんだけどね」
「おとなしいですよね」
「うん。飼い主に似ておとなしいんだ」
といってガハハハと笑う気のいいおっちゃんじゃ。
このおっちゃんじゃったら大丈夫じゃろうと思い、ワシはやぎさんに汗が浮かんだ腕を差し出して「ほーれ、塩分じゃよ」。
すると一匹のやぎさんがペロペロしてくれたんじゃが、これは普通の人にはわからんじゃろうな。
気持ちいいんじゃ。
するとおっちゃん、
「おい、お腹壊すなよ。ガハハハ」
小高いところにすっくと立っとったのは「シロ」というおすやぎさんで、今んとこそのシロと黒いひつじさん2頭が一緒に住まわっとる。
「考えるの面倒でさあ、シロってつけたんだ」
こっちにいるのは全部めすやぎさんで名前は、
さち(幸)・ゆき(幸)・ふじ(「峰不二子のふじじゃ、がっはっは」)・さくら。
ゆきというやぎさんの名前は普遍的で、もちろんあの有名なアニメの影響じゃろう。
「みんな健康そうですよねえ」
「うん。月に1回獣医師が往診してくれるんでね」
「あ、もしかして女医さんじゃないですか」
「そう。何だあんた知ってるの?詳しいね」
以前、山羊の友で見たことあるので存在だけは知っておったんじゃ。
「ほら、今の子はアレルギー持ちだから、このやぎのお乳を近くの保育園で飲ませてるんだよ」
「へええ。いいですね」
「牛のミルクにはナントカ菌(失念)が混じってるけど、やぎにはそれはないから安心なんだよ」
「そうなんですね」
「保育園の子供達はここまで来て、中に入ってやぎと遊ぶんだ。やぎに乗ったりするんだよ」
ワシも冗談半分でやぎさんに跨ったことはあるけど、本格的に乗ったことはない。
「あのおおきいやぎ、体重100kg位あるけど、ワシあれに乗るよ」
おいおい、ワシにも乗らせてくれ。
他にもたくさんお話してたけど、脇の小路に停めたクルマの中で待っていたおっちゃんの奥さんらしい人がおっちゃんに「もう帰るよ」と呼ばわった。
おっちゃんはクルマに乗り込んで、
「何時でもいいから又遊びに来てね」
やあ、それはありがたい。
もちろん、また来ることにしよう。
今回は写真をたくさん載せるよ。

© ill-health(ruephas) 2022


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2022年8月14日日曜日

プロジェクト "山神社"(85) 東組氏神/東組山の神

今年の5月11日、引佐町川名にある山の神という神社にお参りに行った(未記載じゃけどGoogle Mapには地点登録と簡単な紹介文を書いとる)。
その際クルマを停めたのが「浜松市かわな野外活動センター」の駐車場で、そこには川名の観光案内マップがあった。
このようなものじゃ。

川名はひよんどりが有名
© ill-health(ruephas) 2022

で、お参りに帰りにこの地図をよおく眺めてみると、嬉しいことにいくつかの山の神があることがわかった。
画像をダウンロードして拡大しよおっく探せばわかるが、左の方から順に、
  • 大燒山ノ神
  • 東燒山ノ神
  • 中組山ノ神
  • 上組山ノ神
  • 東組山ノ神
  • 山ノ神(※高山神社境内)
の計6柱。
実はそのうち大燒山ノ神はこの観光MAPとは全く関係なく偶然見つけて少し前に参拝済みで、やはり地点登録とコメントを書いておいた。
また、高山神社境内にある山ノ神(山神社)には2018年5月に参拝済みで、その際のメモには「高山神社境内社の山神社がこれがもうまったく山神社らしい山神社で激しく感動」などと書いてあるんじゃが、実は全く記憶に残っておらず、改めてお参りしなおさんといかんじゃろう。

となると、どうせならついでのこと川名地区の山ノ神を全制覇する必要があるじゃろうと小さな野望を抱き、その第一弾を本日やってみたわけじゃ。
で、本日の目標はそのうちの「東組山ノ神」じゃ。

© ill-health(ruephas) 2022

都田川ダムでせき止められてできたいなさ湖の南岸にあるようじゃ。
早速いってみた。
東組山の神の近くには川名東組集会所というのがある。


そこならクルマを停められるかもしれんと思い、まずはそこを目指す。
実際行ってみると、集会所の駐車スペースには「進入禁止」と書かれた立札があり、誰もおらんかったものの変なトラブルになったらイヤじゃと思ってそこを避け、近くの空き地のようなところにクルマを停めた。
誰にも迷惑にならん場所じゃ。
先程の観光案内マップが正しいとすれば、この集会所から東に延びる道沿いにある筈なので、炎天下の中てくてく歩きだした。

道の入り口近くにある案内表示
この表示のすぐ南側にあるコンクリ舗装の
小道を東に入る
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道々左右に注意して、祠のようなものがないか見落とさないよう歩いたがそれらしきものは視界の中に入ってこない。
観光案内マップは往々にして不正確なことが多いため思わぬところに潜んでいる可能性があるので可成り慎重に観察しながら歩くが見つからない。
住まいる工房株式会社の辺りにある筈じゃが見つけることが出来ず、その先だいぶ歩いてみたが、ない。
道の北側には少し森のようになっていて、その中にあるかも知れない。
少し戻ってそちら方面を探してみようと思った。
すると、道に変なサインが書いてあって、そこから森の方へ軽トラの轍がしっかりと付いた細い道がある。

何のために刻んだのか…?
上野氏にその真意をお伺いしたい
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2020年12月19日に、上野幸司さんが路上に刻んだサインがあるところから森の方へ向かうと、やああったよ。

大山くん物件では普通である石祠と燈篭
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燈篭と石祠があった。
これじゃろう。
観光案内マップよりもだいぶ北側じゃ。
マップでは、左側に東組氏神、右側に山の神があることになっとるので、周辺に別の石祠がないか探してみたがこれしかない。
従ってこれは氏神の祠なのか山の神の祠なのか判然とせん。
しかしよく見ると、石祠と燈篭の間に周囲の他の石とは違う感じで存在している石がある。

写真右側の緑色の石がもしや大山くん?
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う~ん…
ビミョ~じゃなあこれ。
しかし周囲を探索しても他にそれっぽいものは見当たらない。
恐らくこの石が山の神だと断定してしまって、両方に参拝することにした。
もしこの石が山の神だとして、かつ大山くんだとしたら、これまでで最小の大山くんじゃ。
しかしこれはこれで風情があって全然好きじゃ。

今回も特にオチはなく、ここで出し抜けに終わるのであった。
文句あるか?



2022年7月16日土曜日

KAReN HaMaNaKo かんざんじ荘(1)

やあ、今年の2月から半年近くも書いとらなんだなあ。
いろいろ理由はあるけど、基本は単なるぐうたらしとるからじゃ。

さて今日は久しぶりに風呂に行ってきた。
KAReN HaMaNaKo かんざんじ荘(かれんはまなこかんざんじそう:当ブログでは英数は半角を原則としていますが、この表記は公式サイトに合わせてます:静岡県浜松市西区呉松町1768-1:053-569-6433:¥800:9:00~16:00:駐車場は潤沢)ってとこです。

ここは以前は国民宿舎かんざんじ荘という名前で、その名前のときに行ったのは2012年が最後だった気がする。
その後遠州鉄道が経営を引き継いで廃業。
しばらく営業しとらなんだけど、何年か前にRe・lationという会社が引き継ぎ、リゾート系のホテルとして改装され、浴室関係では貸切風呂が先行オープンし、最近3Fにある展望風呂がオープンしたわけじゃ。

今日はだいぶ荒れ気味な天候で、こんな時はあまり人は動かない。
covid19は現在所謂、第7波到来とされておるので、あまり人と交差しない環境でお風呂に入るのにはむしろこの悪天候が有利じゃろうと思って行ったんじゃけど、思惑通り最初から最後までずっと貸切状態じゃった。
大雨の中、真っ黃っ黃のスイスポくんから降り立って館内に入ると、出迎えてくれたのは紳士然とした初老のフロントマンさんでなかなか好ましい。
プレオープンの時期は若いお姉さんやお兄さんばかりでそれはそれでいいんじゃけど、やはりこのような方がおると同じ初老のワシとしてはホッとする。
玄関口で検温アルコール消毒を済ませてからそのフロントマンさんに、
「上の展望風呂が始まったと聞いて伺って来たんですがやってますか」
と訊ねると、
「はいやっております」
との返事。
良かった。
ちなみに展望浴槽には「湖海」という名称が与えられとる。
入浴するには玄関脇にある券売機で入浴券を購入する必要がある。
気分的にはフロントで買いたいところじゃけど、このご時世可能な範囲で人との交差を避ける意味もあるんじゃろう。
券売機には展望風呂の他、貸切風呂(朝焼けの湯/夕焼けの湯:¥3300)の他、タオル(フェイスタオル¥110・タオルセット¥330)や缶ビール¥350のボタンもある。
ワシはその缶ビールのボタンをみて思わずゴクリと喉を鳴らしたが、本日はクルマじゃから我慢じゃ。

フロントマンさんの案内で券を購入すると、その方はそのままワシをエレベータにアテンドし、そのままともにかごに乗り込み、浴室入り口まで連れて行ってくれた。
たまたま他に客がいなかったからじゃろうけど、ご丁寧に対応していただき痛みいった次第じゃ。
早速脱衣して浴室に入る。
フロントマンさんは「展望浴場はほとんど何も手を入れてなくて前のままです」とおっしゃっておったが、確かにそのような感じじゃった。
築後何十年も経過しているはずじゃけど内装や設備のヘタレ感はほとんどなくて、金属を使っとる天井部分がほんの一部錆びとるくらいで大変綺麗な状態。
浴槽構成はギミックは一切ない大きな浴槽と10基のシャワー、それとは別にボディシャワーもある。
10基のシャワーのうち椅子と桶は5箇所に置かれておるが、まあこのご時世じゃからじゃろう。
そしてなんといっても国民宿舎時代にあった素晴らしい特徴はそのまま引き継がれとる。
一つは湯口周辺の意匠じゃ。
音楽の街らしく、ピアノをモチーフにしたデザインになっとる。

キーボードの部分に腰を掛けることができる
ご丁寧に譜面台もあるよ
鍵盤の下の半円のところからお湯が流れ落ちる仕組み
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そしてもう一つが浜名湖に面した大きな窓。

床材は砂岩調の(多分)人工のやつ
人工と云っても滑りにくい材質じゃ
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遊園地のパルパルから東名高速道路のS字橋の範囲を大きく見渡せ、なかなかの眺望じゃ。
舘山寺温泉や足湯の水神の森も見える。

浴室から見た舘山寺温泉方面の眺めじゃよ
天候が悪くて見栄えが悪くてすまんのう
謝るワイ
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こういった眺望を楽しみながらお風呂に入れるわけじゃ。
言い忘れたがこの風呂は水道局源泉で温泉ではない。
塩素の香りもやや感じるが、それは仕方ないじゃろう。
もし天気が良ければ素晴らしい浜名湖の風景を味わうことができるはずじゃ。
浴槽のベストポイントはキーボード型浴槽内腰掛けの一番窓側。
窓際じゃから展望がいいし、腰湯になりたければキーボードに腰掛け、肩まで浸かりたければ浴槽に直接お尻をつければいいし、暑くなったけど浴槽から出たくないとなれば窓際の浴槽縁に座れば良い。
色んな所が素晴らしいこの風呂じゃが、若干の残念ポイントを無理やりあげるとすれば、
  • 通気があまり良くなくてワシのような暑がりじゃと汗がドバドバ湧いてきてやや辛い
  • ボディシャワーの水勢があまりよろしくない
    頭上と左右からお湯が出てくるがそれらを同時に使うと勢いは弱々しい
  • 脱衣室はエアコンが効いておるが、できれば扇風機はほしい
    普通の扇風機だとデザイン的に興ざめと言うなら、ダイソンのかっこいいやつにすればよろしい
くらいかなあ。
上記3点はいずれもワシが暑がりだということに起因する弱点じゃから、普通の人類であれば全く問題ないじゃろう。
あとは、
  • 営業時間が16時まで
かなあ。
国民宿舎時代にワシが思ったのは、この浴室から眺める浜名湖の夕景は間違いなく素晴らしいじゃろうなあということじゃった。
しかし当時の営業時間は土日祝の11時~14時という「時間的秘湯」であり、夕景は望むべくもなかった。
今はそれより長くなったが、春夏じゃと夕景は望むべくもない。
冬になればもしかしてラストまで粘ればなんとかなるかもしれんが、できればもう一声か二声、17時か18時まで延ばしてくれれば嬉しいんじゃがなあ。

あと、女子にとって嬉しい点として、アメニティに少しええやつを使っとることがある。
浴室内のシャンプー系はクラシエのボタニカルとかいうのが置いてあって、普通のスー銭とかに置いてあるやつよりはずいぶんと品質が良いように思えた。
また脱衣室の洗面にはコーセーの雪肌精とかいうのが置いてあった。
今改めて公式サイトで見てみたが、えらくたっかいやつやん。
タオルの販売/バスタオルのレンタルもあるし、この辺、女子でも手ぶらで行けるのはいいことかもしれん。


玄関わきにある券売機
お風呂関係は全部ここで購入できます
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脱衣室を出たところにあるウォーターサーバー
脱衣室内にあると嬉しいけどなあ…
しかしあるだけありがたいのじゃ
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温泉銭湯コスパ算出表
泉質ポイント
1.0
風情ポイント
2.5
やぎさんポイント
0.0
入浴料
800
温泉コスパ
0.4

2022年2月20日日曜日

やぎさんが好き!(63) 磐田市消防本部 磐田市消防署豊岡分遣所北

新東名の真下にある磐田市消防本部 磐田市消防署豊岡分遣所(静岡県磐田市合代島438‐1)の北側にやぎさんがおるらしいと聞いてわしは早速出かけた。
この辺りは時々通りがかるんじゃが、やぎさんの雰囲気はあまり感じられんので詳しく探索することはなかったが、本日はきちんと探してみることにした。
消防署の西側道路はだいぶ広くなっとるからクルマはその辺に停められんこともなかったが、やはりそこは消防署。
喫緊の事態が出来してわしのクルマが原因でスタートが遅れても困るので他をあたることにした。
停められそうな場所を探してゆっくり走ると、探索するまでもなく分遣所のすぐ北側の畑の中に白いやぎさんがへたり込んでおるのがわかった。
このようなへたり込みをわしは「やぎさん座り」と呼んどる。
やあおるなあ、と嬉しくなりつつ駐車場所を探すと、少し離れた近所の人にも迷惑にならん場所を見つけてそこに停めた。
クルマを降りてやぎさん方面に歩いていくと、わしの気配を素早く気取ったしろやぎさんがむくりと立ち上がり、わしのほうを見つめておる。
わしのことが明らかに気になっとるようじゃ。
人慣れしとるのか横に行くとじゃれてくる。
立派な角をはやしておって、やや短足。
首をぐっと横に回して手をベロベロしたり、服の袖口をもぐもぐしたり、弱く頭突きをしたりするのがこの子の個性のようじゃ。
おっぱいがあるんで、女の子じゃな。

やあこんにちは
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目の周りと鼻っ面がピンク色しとってなかなかかわいい。
早速手持ちのミカンの皮を差し出すと、クンクンと匂いを確認してからしゃくしゃく食べる。
お、これは好物なんじゃろうと思って更に差し出すと、今度は口にしようとせん。
好き嫌いがあるというより気分屋なのかもしれん。
周りに生えとる草をあげたり手をぺろぺろさせたりして遊んどると、向こうから親子連れが近づいてきた。
お父さん1人と、小さなお子さんが2人じゃ。
お父さんが、「このやぎさんを飼っている人知ってますか」
と尋ねてきた。
わしのことを近隣居住者若しくは関係者と思ったらしい。
「いやあ、ちょっと通りがかったらやぎさんがいたんで遊んでいるだけで詳しく知らないんですよ」
わざわざこのためにクルマで30分も掛けて来たんですよ、と答えるのは流石に憚られた。
わしはお子さんに、
「このやぎさんはミカンの皮が好きみたいだからあげてみる?」とミカンの皮を差し出した。
お子さんは「ありがとう」とお礼を行って喜んで貰い受けてくれ、やぎさんの口元に近づけてみたが、残念ながら食べてくれん。
やはり少し気分屋なのかも知れん。
そのうち親子連れは去って行ったので、わしはやぎさんとの遊びを再開した。
と、今までずっと無言を貫いていたやぎさんがだしぬけに、
「くくくく、べへへい」
と小さくないた。
何じゃろうかと周りを見回してみたら、いつの間にか向かいの道に軽トラが停まっていて、中でおっちゃんが煙草をふかしながらこっちをじっと見ておる。
やぎさんもそちらを見て「べへへい」となく。
どうやらこのやぎさんの飼い主らしい。
おっちゃんはゆっくりと軽トラから降りてこっちに歩いてきた。
一般的には、赤の他人が自分の土地にただ勝手に踏み込んでいると、
「こら出てけ」
「うちの土地に入ってなにしとる」
と叱責を受けることが普通じゃ。
ただ不思議なことにそこにやぎさんがおり、そのやぎさんと遊んどる場合殆ど叱責を受けることはない。
わしがおっちゃんに、
「やあすみません。勝手に入り込んで。やぎさんがいたもんですから遊んでました」
と声をかけると、
「いやいいよいいよ。たくさん遊んでよ」
と、大抵はこんな具合になる。
やぎさんが好きな人に悪い人はおらん、とわしが常々主張しとるのはこれだからじゃよ。
「このやぎさんの名前はなんというのですか」
「ああ、名前は『さくらめい』っていうんだ。もう5歳になるかな」
さくらめい。
変わった名前じゃなあ。

いやあ、ニヤリとしとるな
© ill-health(ruephas) 2021

「ちょっと離れたところに鳩を飼っていてね、鳩だけだとなんかねえ」
「鳩ですか」
伝書鳩がぱたぱたぱたぱた…、と空を飛んでいくイメージが頭に湧いたが詳しくは聞かなかった。
それは置いておき、わしは。
「なんでやぎさんを飼うようにしたんですか」
その答えが実に素晴らしかった。

「一頭くらいやぎがいてもいいと思ってね」

いやあ!
これは誠に秀逸な回答じゃ。
ある意味人生訓になり得る、含蓄のある深い言葉じゃ。
わしも人生残り少なくなってきたが、この先何やり始めるにしてもそんな感じでいいんじゃないかと思った。

「このやぎは天竜のほらどこだっけほら、くんまの方に道の駅があるだろ」
「ああ、ありますね。くんま水車の里(静岡県浜松市天竜区熊1976-1)ですね」
「うん。それの上にやぎを飼っているところがあってね」
「はい。おうちの食堂(〒431-3641 静岡県浜松市天竜区熊1664)ですね。前は『たべや』っていいましたっけ」
「そこで生まれたやつをこやぎのうちに貰ったんだよ」
ははあ、あのやぎさんのお子さんかあ。
そして次にまた衝撃の発言が飛び出した。
「実はさあ、この子に餌はやったことがないんだ」
へ?餌をやったことがない???
おいおいネグレストですか。
「でもほら、ここに白菜が置いてあるじゃないですか」
地面にはややクタリとした白菜が散乱しとる。
「ああ、これはおばちゃんが持ってきてくれるんだよ」
そのおばちゃんがどのような存在かはわからんが、たぶん近所の人なんじゃろう。
明治屋醤油㈱(静岡県浜松市浜北区小松2276)等でもそうじゃが、やぎさんは可愛いもんじゃから近所の人が可愛がって餌とかじゃんじゃんくれるケースは多い。
わしの自宅の近くにも広い庭にやぎさんを住まわせとる個人宅があるが、その近所の人も許可を得た上で餌をあげとる。
ここも多分そんな感じなんじゃろう。
「今はさあこんな感じで草も生えとらんけど、それでも探して食べるし、春が来たらもうたくさん草が生えるから餌には困らんし」
確か草をワシワシ食べるやぎさんじゃったらそれで充分かもしれん。
「あとさあ、紐をもっと長くしようと思っとるんだ」
今でも充分に長いと思ったが、
「あと少し長くすればそこの小川に届くから、水も飲めるしね」
ははあ、確かに。
「全く放っているわけじゃなくて時々見に来るんだよ。前に綱が首に巻き付いたことがあってね」
それは気をつけないとねえ。
「じゃあ、もう行くけどもっと遊んでいってね」
と云って銜えタバコで帰っていった。
よしこれで「いつでも来ていいよ」との許可を貰ったも同然じゃろう。
また来ようっと。

これ、なかなかいい風景だと思うんじゃけど
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