2020年6月29日月曜日

Ride before you look!(45) 安倍晴明のあずき石は果たしてワシの膝を救えるか?

大東温泉シートピアの行き帰りには、実は毎回気にはなっておったんじゃ。
その気になる場所に、昨日宮内うどんの帰りにちょっと寄ってみた。
それは晴明塚(せいめいづか:静岡県掛川市大渕4015−3:R150沿い及び晴明塚すぐ横に駐車可能)という場所で、名前からして例の安倍晴明に関わるポイントじゃろうと容易に想像できる。
この人物の事は余り詳しくはないのじゃが、その乏しい知識の中でもこの人物の主戦場は京都方面であったはずというのは知っておったので、なんで遠く離れたここ静岡にこんなものがあるのか不思議じゃった。

R150沿いに立っておる看板の横にクルマを停めて周囲の様子を伺ってみた。

やや傾いだ看板が哀愁を呼ぶ
© ill-health(ruephas) 2020
季節は既に梅雨から夏に向かっておる。
即ち蚊が跳梁跋扈する時期に入っており、やぶ蚊が大量に生息しているかもしれん。
国道端からあまりに距離があると粗奴らの容赦ない攻撃が予想され、その様子が伺われれば躊躇なく撤退しようと思ったが、Google Mapを見てみたら50mほども歩けばあることが判明。
蚊の存在も認められん。
したがって予定通り突入。
直ぐに到着した晴明塚とはこんな感じの場所じゃ。

R150と太平洋の間の森の中にある晴明塚
© ill-health(ruephas) 2020
見ると柵で四角く区切られた一角があり、そこには大量の石が積まれておる。
多くは赤い石で、それ以外の白っぽい石も積まれておる。

半分くらいは赤い石
案外白い石が多い
この後に書いとるが
赤から白に変わるのには
それなりの時間が必要なようじゃ
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手前にはお☆さまマークが入った平べったい石も置かれておって不思議に思ったが、後から調べてみたらそれはこの人物のトレードマークのようなものであることが分かった。
傍らには、晴明塚のいわれを書いた説明書きも設置されておる。
ちょいと全文引用してみる。
清明塚(市指定文化財)
今からおよそ千年前、京の都に安倍晴明という天文、暦学に詳しい陰陽師があった。
ある時、荒波で聞こえた遠州灘に面したこの地に立寄り、村人の乞いに応じてそれまでしばしばおそった津波防止のために、ここにあずき色の小石を積み上げて熱心に祈祷をした。その霊験により以後この村には津波の災難がなくなったと言われる。このため村人は自然の暴威を鎮めた清明の徳をたたえてここに祀り、清明塚と称するようになった。また清明塚に祈祷すると疱瘡にかからぬと信ぜられ、往年その流行期には遠近から多数参詣者があった。疫病予防のためには赤い石一個を借り出しお礼の時には二個にして返す。すると返した石がどんな色の石でもあずき色にかわると伝えられ、遠州七不思議の一つに数えられている。
教育委員会
一応写真ものっけておこう。

© ill-health(ruephas) 2020
成程。
遠州灘からの津波の件は取り敢えず扠措き後回しにするとして、それより激しく興味を惹かれたのはやはり「清明塚に祈祷すると疱瘡にかからぬと信ぜられ」の部分じゃ。
疱瘡にかからない程の強力な霊力ならば、ワシの身体的悩みを解決することくらいはちょろいもんじゃろう、と思ったのじゃ。

おい待て。
あんた待て。
早まってはいかん。

「ワシの身体的悩み」とはあんたが想像していることとは全く違う。
ハゲは特に、全く完璧に何の疑いもなく疑う余地もなく決して気にならない。
気になっておらん!
その件は別にいいから忘れなされ。
わ・す・れ・ろ。

そうではなくて、膝痛の件じゃ。
何回も書いとるように、ワシは膝の痛みを抱えとる。
もしかしてこの晴明塚の力を授かれば、ワシの深刻な膝の問題を解決できるかも知れんと考えた。
早速ワシは塚の正面にどんと設置されている賽銭箱に20円也を投入してお参りしようとした。
しかし、うむ、わからん。
この晴明という男は、2020年現在に於いてはどのような存在・立ち位置・扱いなのかわからん。
単なる物故者なのか、それとも今では神や仏みたいな存在なのかがわからん[1]ので神式とも仏式とも云えぬような曖昧な方式でお参りし、その後持って帰るべき赤い石を物色し始めた。
案内では「小石」と書いてあるが実際には結構大きな石ばかりであり、こぶし大以上の大きさの石が多い。
余り大きいと取り扱いに困るので小さくて手頃な石を探すのじゃが、そういったものには「病気を直してくれてありがとう 2004年◯月◯日 山田太郎」等と書き込まれており持って帰るには憚られる。
結局何も書かれていないこぶし大の小豆色の石を持って帰って痛みが発生する膝の部分に擦り付け、その後細江にある三嶋神社の御朱印の横に設置して会社に行くとき帰った時にお参りすることにした。

いやあ、なかなか力強い絵じゃ
© ill-health(ruephas) 2020
大山くんと晴明くんという聞きしに勝る強力タッグの力により、ワシの膝痛は早晩解消されるに違いないと踏んでおる。

さていい感じの赤い石も入手出来たんで帰ろうと思い再度塚の周りを眺めてみると、ここが即ち晴明塚であることを示す棒状のものが、塚の向かって左側に立っとる。
よく見るとなんかヘンじゃ。

□明塚、か
ふうむ…?
一体どうしたことじゃろうか
© ill-health(ruephas) 2020
書かれておる「晴明塚」の「晴」の部分が白くマスキングされておる。
「□明塚」になっとる。
おかしいなあと思い近づいてよく見ると、なんとこのような具合になっておった。

晴と清の鬩ぎ合い
© ill-health(ruephas) 2020
わははは。
どうやらこの仕事を引き受けた人物が「晴明」を「清明」と間違えて堂々とこの柱を完成させ、その後「ちゃうやんかこの字。清じゃなくて晴じゃろ。何とかなりませんか」というようなクレームが入り、対応するために白いシールにマジックで「晴」の字を書き「清」の上に貼付して何とか凌いできたものと思われる。
しかしそのシール素材が薄くて半透明であったことと、経時劣化により「晴」のマジック文字が薄れてきた結果、「清」と「晴」の字が重なり合うようになってしまったのじゃろう。
これ、掛川市役所の人。
指定文化財なんじゃからこれはなんとかしなされよ。
晴明くんも晴明くんじゃ。
己が持つ不可思議なパワーを用いて、誤植文字を上手いこと修正せしめればよかろうものを。

後もう一つ云いたいことがあるんじゃ、掛川市役所の人よ。
改めて掛川市のウェブサイト内を検索してみたならば、その中にはこのようなことが書いてる。
今でも地元の老人たちは、この清明塚がある限り津波は絶対来ないと信じています。
うむ。
云いたいことはわかる。
わかるがこのご時世じゃ。
言い伝えは言い伝えとして残すとしても、それとは別に「津波は来るもんなんじゃからね」と助言するべきじゃろうよ。
晴明ははるか昔にお星さまになっとる。
生きていた頃よりは多少なりともそのパワーは弱っておるはずじゃから、昔ほどの完璧さを求めてはならぬ。
津波は来るかもしれない、というか沖合でデカい地震が起これば必ず来るじゃろう。
そんな時に地元のジジババ共が、
「いや!津波は来ん!安倍晴明様が祈祷したこの海に津波が来るわけがない!ワシは逃げぬ!」
等と云い張って逃げ出さんという状況もあるかも知れん。
頼んだぞ、掛川市役所。
しかしまあ掛川には所謂「命山」がたくさんあるからいらぬ心配とは思うんじゃがね。

何れにせよ、この赤い石の霊験をもって膝に何の問題も感じないまま100km程度は走れるようになると信じておる。

頼んだぞ、晴明。
ワシの膝の件はあんたに任せたぞ。

2020年6月28日日曜日

やぎさんが好き!(27) 宮内うどん

前回はGoogle Mapでやぎさんポイントを探るということを書いたが、今日はそうやって探し当てた新規やぎさんポイントに行ってきた。
それは宮内うどん(みやうちうどん:静岡県御前崎市宮内377-3:080-5823-8070:水〜金10:30〜14:00:土日8:00〜14:00:定休月火:駐車場は店の横に6台程度:Instagramはこちら)というところじゃ。
Google Mapでの情報によるとここは美味いうどん屋であり、しかしそれだけでなくぬこさんがおり、剰えやぎさんが2匹もおるというではないか。
うどん・ぬこさん・やぎさん。
ううぬ、はからずもこれら全てはワシの大好きなものじゃないですか。
これは行かずにはおられんので本日行ってきたわけじゃ。

まずはそのやぎさんの写真をご覧いただくしかあるまい。
事情により、余り枚数を撮ることができんかったのは謝るワイ。
うどんのことなどについては写真の後に書くよ。

どうだこのくそ可愛さをとくと見なされ
Via Instagram
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左がつくしちゃん、右がなずなちゃんじゃ。
なんと姉妹。
どっちもおとなしくてかわいいやぎさんじゃ。

つくしちゃんのドアップ
ドアップにしてもかわいい
© ill-health(ruephas) 2020

ふたりはいつも仲良しじゃ
© ill-health(ruephas) 2020
さて、詳しい話はこうじゃ。
R150をひた走り丁度昼頃に到着。
人気店である雰囲気濃厚なため多少は並ぶのを覚悟したが(因みにワシは基本、食い物屋に並ぶのは嫌い)、駐車場には何とか停めることが出来、引き戸を開けてお店の中に入っていった。
多分まだ出来て数年と思われる新しくて清潔な店内じゃ。
多分ワシと同じか、いや若しくはお若いと思われる方男女2人が店を切り回しておる。
ワシはカレーうどんを注文してみた。
店内は賑やかでテーブルやカウンターは8割方埋まっとったが、店の外にも大きなテーブルが2つほど設えられとって、うどんをお願いした後ワシは外に席を取ることにした。
因みにここは本格のうどん屋さんであり、茹で済みのうどんを軽く温めて出すだけという店ではないようじゃ。[1]
従いまして注文してから出来上がるまで15分ほどかかるため、その間に席を立ってやぎさん探索をしてみた。
店の道を挟んで反対側には、これは明らかにやぎさん専用スペースじゃろうと思われるのがあったが(すまぬ写真を撮り忘れた謝るワイ)、残念ながらやぎさんの姿は見えん。
本日は午前まで大変な雨じゃったからやぎさん達はどこかに引きこもっておるものと見える。
残念じゃが、やぎさんは雨が嫌いじゃから仕方ない。
席に戻ったが空腹じゃ。
そう云えばカウンターには静岡おでんのようなものがあったな。
それを腹に収めて取り敢えず凌ごうと店内に入り、その時丁度少しだけ客足が途切れておったので女性の方に、
「えっとあの、やぎさんはどこにいますか」
と訊ねるとその方は、
「ああ、今日は雨なので別のとこにいるんですよ」
やはりか。
「そうですか。うーんそりゃ残念です。今度は晴れの日に来ようかなあ」
「すみませんねぇ…。ん、あれ?もしかしてお客さん…?」
ワシは思わずニヤリとして、
「そう。そうです」
とだけお答えした。
何のことかと云うと、ワシがこの宮内うどんを発見した後このお店がInstagramをやっておることにも気づき、所謂「無言フォロー」というやつをしておいた。
そしたら1時間も立たぬうちに宮内うどんさんから反応(つまりフォローバックとコメント)があり、これまでワシがInstagramで公表しておった何枚もの写真にいいねが付けられとった。
嬉しくなったワシは「今度近いうちに行きます」とコメントを返しておいたというような経緯があったわけじゃ。

美味しいおでんをもぐもぐしておると、(恐らく)店主さんがカレーうどんを持ってきてくれた。

おお!美味そう!
© ill-health(ruephas) 2020
夏らしく、茄子とプチトマトが配らわれておる。
ワシは食べ物の旨さを言葉で表現するのは愚の骨頂と考えておる[2]から詳しくは書かんが、要するに美味い。
カレースープは「お子さんにはちと辛い」らしいが、それほどの篦棒な辛さではなく(そこそこ辛い)、要するに美味い。
本日ワシはとても空腹じゃったから50円追加して丼の下にご飯を敷いて貰った。
形式としては豊橋のカレーうどんに似ておるが、豊橋カレーうどんの条件であるとろろ(一番下に敷かれたご飯と上部のカレーうどんをアイソレーションしておる)がない。
ワシは告白すると「あのとろろはいらん」と思っておったから、そういう意味では形式としてはベスト。
繰り返すが、その上要するに美味い。
何も云うことはない。

美味しく食べ終わって、店の奥さんと少しお話しする機会を得られた。
「えっと、お客さんってやぎさんのセミプロ一歩手前なんですよね」
ん?
イキナリの先制攻撃じゃ。
確かにInstagramやこのブログの自己紹介にはそのようなことを書いておる。[3]
が、云うまでもなくそれはほんの軽いジョークであり、ワシは実際にはやぎさんの生態その他には全く詳しくない。
ウシ科の動物で胃が4つあって反芻し、時々ニヤリとし、中には頭突くやつもおる。
その程度しか知らん。
要するにただただ「やぎさんが好き」なだけであるので、ワシは魂消てどぎまぎした。
ピンチじゃ。
ううむ、どう云い繕えばいいのじゃろうか。
「角をですね、角をどうすればいいか悩んでるんです」
「うむ」
どうすべきかさっぱりわからない。
わかるわけがない。
しかしワシはわからない重圧を何とか跳ね除け、内心超ビビりながら経験豊富な有識者のフリをして重々しく頷き、
「そうですね。まあ放っておけばいいんじゃないでしょうか」
と極めて適当かつ曖昧に答え、上手い具合に話を反らしていくことに成功した。
ごめんなさい宮内うどんのお姉さん。
ワシは完全なアマチュアなんですこの場をお借りして謝ります。
その他、結構たくさんのお話しをしたんじゃが、まあ個人の範囲に係ることでもあるし、この程度に収めておこう。

しかし参った。
やぎさんがおるいい店がまた増えてしまった。
何処も魅力的じゃ。
どこに行けばいいか悩む週末が増えそうじゃ。

[1]
「茹で済みのうどんを軽く温めて出すだけという店」が嫌いとかダメとか云う意味ではなく、ここ宮内うどんはそういう店ではないということが云いたいだけです。
ワシは例えば箱そばとかの駅ナカにある立ち食い蕎麦の店も大好き。

[2]
これに関してもう少し突っ込んだ説明をすると、正確には「説明できるだけの語彙を持っていない」になります。

[3]
これをきっかけに「一歩手前」を「三歩手前」に変更いたしました。

2020年6月27日土曜日

やぎさんが好き!(26) Google Mapにおける「やぎ」の謎

今回はいつにも増して特に下んないじゃ。

ワシは暇な時に自分の好きな件についてGoogle様にお伺いを立てる事がある。
例えば「山神社」「大山祇命」「やぎ」などじゃね。
探す場所は普通にGoogleの検索画面やGoogle Mapじゃ。
先日も事務所で、昼休みにカップラーメンを啜りながらGoogle Mapを開けて「やぎ」をキーワードにして地点検索しておった。
Google Mapを開き、左上にある地点検索窓に検索したいキーワードを入力すると、地点名にそのキーワードそのものが付いていたり、地点情報に登録されているクチコミにそのキーワードが書かれている地点が選択表示されるわけじゃ。
表示する区域を動かせば、動かした範囲を自動的に再検索し結果を表示してくれる。
地点情報にウェブサイトが登録されている場合があるんじゃが、気配り力に優れたGoogle様はワシが「探してください」とお願いするまでもなく一瞬にしてそのサイトを検索し、その中にもしキーワードが含まれていればそれさえも表示される。
例えばこうじゃ。

https://goo.gl/maps/jTFDVPguBu15qRXP6

このリンク先は浜松の西側を適当に選んで「やぎ」というキーワードで検索した結果じゃが、地図の縮尺を少し寄せていただければ、左側にはChevreというパン屋が表示されるはずじゃ。

Google Mapに表示された情報をキャプチャしたよ
© Google

そして周辺を少し探せば佐藤牧場というのが出てくると思う。

これまたGoogle Mapに表示された情報を
キャプチャしたよ
© Google
ChevreのコメントはGoogle MapのChevreという地点に対して直接書かれたクチコミで、佐藤牧場の方に書かれとるのは「登録されているサイト内に『ヤギ』という単語が含まれておるよ」という意味じゃね。
ちなみにChevreにはさくらというやぎさんがおるし、佐藤牧場は基本うしさんを中心にやっとるが、やぎさんも放牧されとる。
当然わしはどっちにも行っとる(書いとらんのじゃすまん謝るワイ)。

何はともあれこのGoogleの機能は、これは大変便利なものじゃと思う。
実際、この機能を駆使して幾つかのやぎさんポイントを発見し、我がニッポン全国やぎさんまっぷに追加することも出来とる。
明日もそうやって見つけ出した新規やぎさんポイントに行く予定じゃ(行ったら別途書くじゃよ)。

しかし一方で「なんじゃこりゃ?」としか思えない検索結果となることがある。
というか寧ろ、「なんじゃこりゃ?」の方が多い印象じゃ。
例えばこれじゃ。

https://goo.gl/maps/9rDj8cMuA6EGUANp9

これもまた少し縮尺を寄せるならば「すき家 1国掛川店」「ミライザカ 掛川北口駅前店」「スガキヤ 掛川アピタ店」が容易にみつけられるじゃろう。
じゃが、これら3つについて色々調べてみたんじゃがどこをどうひっくり返しても「やぎ」に関連した情報は全く見当たらない。
これらは偶然か必然かはわからぬもののすべて飲食関係の地点ばかりじゃ。
もしかしてこれらのうち何処かの店が新規メニューとして「ヤギ汁」でも始めたのかと思い、そのセンでも調べて見たがそういった事実は見つけられなかったわけじゃ。
因みに「ヤギ汁」とは沖縄の郷土料理であり、云われるまでもなくワシは死んでもその料理を口にすることは無いと断言する。
競馬ファンが桜肉を口にしないのと同じじゃ。

ともあれGoogle Mapでは一体何を基準にして地点を選択し表示しておるのか。
Google様は何を考えて「やぎ」と「スガキヤ 掛川アピタ店」等を紐つけて表示し、ワシを混乱させるのか。
疑問はいや増すばかりでありますじゃ。

しかしワシはそれでも本日、Google様にお伺いを立て続けるのじゃった。

2020年6月20日土曜日

温泉に行かない日(448) 真っ黄っ黃のスイスポくんがパンクした

先程ちいとした所用があり、スイスポくんに乗って出かけた。
走り始めてすぐに何か腰の辺りの感覚がふにゃらけたと云うか、何て云うんだろぐにゃぐにゃした感じがしたためどうしたんじゃろと思い、取り敢えずすぐ近くにあった広い駐車場がある店舗に停めてスイスポくんのぐるりを確認してみたらなんと、左リアタイヤがパンクしとる。
うぬぬぬ。
くう。
そのままにしておくとタイヤが潰れた状態で変形してしまうし、もしかしてアルミホイールにもあまりよろしくないかも知れんから、兎に角ジャッキアップしてタイヤ及びホイールに圧力がかからんようにした。
ジャッキの在り処を探すのにも一苦労した。
昔のクルマだと、トランクの床に敷いてある板付きカーペットのようなものを剥がすとそこに填められとったものじゃが、スイスポくんの場合はそこにはなくトランク右側の横に収納されとった。
その上でどうするかを考えたんじゃが、今日日のクルマの多くはスペアタイヤ若しくは緊急タイヤ(テンパータイヤと呼ばれとるほれ、小さめの黄色いホイールのやつじゃ)を積載しとらん。
軽量化のためじゃろう。
その代わり「タイヤパンク応急修理セット」なるものが装備されとる。
これはネバネバしたゴムのような液体を電気仕掛けでもってタイヤの内側にぶしゅうと噴出し、開いた穴を塞いでしまおうという目論見で使用される。
しかし、これが有効なのは接地面に釘などが刺さったようなケースのみであり、それ以外の例えば側面を断裂してしまったような場合は用をなさない。
しかも、ゴム状のネバネバはそこそこ重量があるんで、もし穴を塞げたとしても左右タイヤの重量バランスが崩れる可能性もある。
だから余り使いたくはない感じじゃ。
このような時は、まずはあのおっさん、即ちドライブレコーダー取付についてワシに対して「オマエには出来ない」と喝破した出入りディーラーの店長に相談するに限る。
で、電話した。
幸いにもおっさんは在席しておって電話に出てくれた。
おっさんによると矢張り出来ればタイヤパンク応急修理セットは使いたくないとのことで、まずはテンパータイヤがあるかどうか探すから暫く待てと。
もしテンパータイヤがなかったらキャリア(車載車)持っていくからとワシに喋って電話を切った。
自販機で缶ジュースを贖い飲みながら待っとったら数分で折り返しが入った。
なかなか素早い。
使えるテンパータイヤがあったんでそれを持って現場まで行く。
時間を節約したいから待っとる間にタイヤ外しとけ。
という司令が下った。
いや、これは取り敢えず運がいい。
ワシは暑い中汗をダラダラ流しながらタイヤを外した。

改めて見ると、リアのディスク口径
案外小さいなあ
まあリアだしこんなもんでいいのか
© ill-health(ruephas) 2020
そして外したタイヤをしげしげと眺めてみた。
接地面には何の異常もなかった。
ならば側面(サイドとかショルダーとかいう云い方をする人も居る)じゃろうかと思い、外側をじっくり観察したがこちらにも異常なし。
最後に内側を探し始めたら、すぐに見つかった。

あちゃ〜!
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「Continental」というタイヤメーカー名(因みにワシのもう一つの愛車であるメルくんにもこの会社のタイヤを履かせとる)の「C」の時の左下に亀裂が認められた。
うむ、見事に断裂しとる。
かてて加えてほんの若干ではあるがアルミホイールにも傷が入っとる。
こちらはまあ、この程度であらば問題はないと思われる。
改めて昨日の走行を振り返ってみると、帰着寸前の曲がり角を左折する時少しどんという衝撃があったことは事実じゃからそれが恐らく原因じゃろう。
そんな大きな衝撃ではなかったんじゃけど、他には考えられん。
原因はともかく、この部位のこの大きさの傷であるならば要するにこれは修理不可能じゃ。
交換するしか無い。
しかしまあ、こうなってしまったには仕方あるまい。
おっさんの到着を待ちながら、どういう形で交換すべきか考えた。
何も支障がなければ、全く同一の、しかも新車装着用のタイヤを2本購入しそれをフロントに装着し、今フロントについとるタイヤをリアに回すというのが最も望ましい形じゃ。
しかしそこに立ちはだかるのは云うまでもなく、財政という高くて分厚い壁じゃ。
出来れば1本のみで済ませたい。
それに向けてポイントになるのはトレッド山の残りの高さじゃろう。
あまりに摩耗が進んでおる場合、左右のグリップ力が異なって踏ん張れる左回りの感覚で右回りをするとおかしなことになりかねん。
スイスポくんは納車から2年半、見たところまだ8分程度は残されておる。
勿論おっさんのようなプロに最終判断はしてもらうが、ワシとてもうトシじゃし、峠をぶん回すような走り方はもうしとらん。
常識的な日常使用の範囲で、かつリアに付けておくならば左右のグリップ力に多少の差があったとて問題になることはなかろう。
駆動と操舵を担当するフロント側に装着するのは絶対ダメじゃろう。
問題は次回点検時のタイヤローテーションの方法じゃ。
スイスポくんについとるContinentalのSports Contactというタイヤは方向性が決まっておるから、昔よくやっていたような襷掛けのタイヤローテーションが出来ず、前後だけに限られる。
じゃから、今回1本だけ購入することになる新タイヤを常に後ろ側に装着するという技は使えん訳じゃ。
が、それはその時に考えるとしよう。

と、ここまで心を定めた時、ディーラーの人がやってきてくれた。
おっさんではなく、別のYという方じゃった。
クルマから持ち出されたのは予想していたテンパータイヤではなく、普通のタイヤじゃった。
ワシのスイスポくんはいわゆる現行型で型式は「ZC33S」じゃが、持ってきてくれたのは先代のスイフトスポーツ(ZC32S)の純正ホイールじゃ。
Yさんはプロらしく手早くタイヤを装着し、最後はトルクレンチを用いてきちっと規定通りの強さでナットを締めてくれた。
その後、取り敢えずワシの希望についてお伝えしてお礼を述べてサヨナラした。

因みにこれがZC33Sの標準ホイール。

© ill-health(ruephas) 2020
そしてこれが応急で付けておるZC32Sのホイール。

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結果、暫くはこのような姿で走ることに相成りました。

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ちいとかっこ悪いが、まあ仕方ない。
緊急用のホイールにはPOTENZAがついておって当然ながらトレッドパターンが全く異なり、Sports Contactよりもハイグリップなタイヤじゃ。
山も結構残っておる。
これで暫く走ってみて、明確な違和感などが感じられなかったら当初の計画通り1本購入で乗り切ろうと思う。

2020年6月19日金曜日

温泉に行かない日(447) 平日をCafe de Clarkで過ごす

今日は金曜で雨だけども、ワシは何冊かの本を持ってCafe de Clark(静岡県浜松市天竜区谷山45:090-1754-1874:定休水木:10:00〜16:00)に出かけた。
ここ半年の間、自分の基準の中では非常に多忙であったんじゃが、兎に角1日自宅以外の場所で出来るだけ静かに過ごす時間が無いと心身が持たんと切実に感じたから、休みを取ったんじゃ。
雨の中クルマで走り、Clarkに向かう最後の狭い山道を登ると、その道のど真ん中にマサオと諭吉(どっちもやぎさんで、前者が兄貴分、後者が弟分)が陣取っておって落ちておるミカンをむしゃむしゃ食べとった。
ワシのクルマに気づくとこっちをじっと眺めるが逃げる様子は見られん。
むしゃむしゃしとる。
仕方なく少しづつクルマを進めていくと、食べかけのミカンを口にして空き地の方にゆっくりと移動していった。
全く脳天気なやつ共じゃ。
目論見通り店内に客はおらん。
店のお姉さんに、
「今日はゆっくり長い時間粘りますので」
と声をかけると、
「どうぞどうぞご自由に、昼寝もしていって大丈夫ですよ」
と返事をくれた。
「無論、それも本日の主目的です」

で、渡されたメニューがこれ。

手書きのメニューじゃヨ
© ill-health(ruephas) 2020
Clarkに初めて来たのは2019年2月3日なんじゃが、当時は土日祝日のみの営業でメニューも数種類(コーヒー類と名物のダムカレー等)しかなかった。
写真は2枚あるメニューの2枚めじゃが、矢張り注目すべきは「マサオコーヒー」じゃろう。
「なんじゃこりゃ」と思ったら、横にちゃんと「マサオコーヒーってカフェオレの事だメェ〜」と書いてある。
云われてみればマサオはよく見ると、真っ白ではなくて薄い茶色というかまさにカフェオレ色をしとる。
今後は諭吉にまつわるメニューも開発してほしいものじゃ。
1枚めは主にフードメニューでパスタが加わっとった。

迷わずマサオコーヒーを注文し、縁側の席に座って鞄から本を取り出した。

池波先生の本を再読したくなった
残像に口紅をは何となく持ってきた
© ill-health(ruephas) 2020
これらの本をテキトーに読みつつ、飽きたらイネムリし、起きたらマサオ諭吉をからかって遊ぶという素晴らしい計画。
後ろにデンと座っとるのは梅太郎という名前の犬じゃが、2019年11月当時はこのような仔犬じゃった。

無垢な仔犬感がパネェ
© ill-health(ruephas) 2020 / 2019
半年経つとこのように巨大化するもんなんじゃなあ。
Dog Yearとはよく云ったもんじゃなあ。

おねえさんから出された熱いマサオコーヒーを啜りながら早速鬼平犯科帳(5)を読み始める。
ここは書評目的のブログではないんで内容などは書くつもりは無いんじゃが、そう云えば以前の一時期「長谷川平蔵がやってきたこと年表」のようなものを作ってみたら面白いかもなあと考えていたことを思い出した。
まあ今風に表現するならば「鬼平タイムライン」じゃな。
鬼平犯科帳は文庫本で合計24冊も出版されとるシリーズであって、基本的には短編中心じゃから本当に沢山のストーリーが存在しとる。
それだけ沢山の仕事を鬼平はやってのけているわけじゃ。
あと、ワシらも誰でもそうじゃが、常に幾つかの仕事を並行してこなしておる
鬼平とて云ってみればマジメな勤め人じゃから、一つの仕事を始めたら終わるまではその仕事だけしかやりません、ということにはなりませぬ。
あるストーリーの中には例えば「寛政元年の初夏といえば、長谷川平蔵が〔夜鷹殺し〕事件にかかわり合う前のことだが……。」という記述(「女賊」ニの冒頭)があるんじゃが、そのような時に鬼平タイムラインで簡略にその顛末との時軸が見れれば何となく便利で面白いかもしれないわけじゃ。
誰かそういったものを作ってくれとらんかなあ。

物語に没入し読み続けておると、表で「からん」という音が響いた。
「ん」と思って音の方を見やれば、東屋の中にマサオと諭吉が入り込んでおって雨宿りをしとった。
「カラン」という音はマサオと諭吉の首輪についとるベルの音じゃ。

出来るだけイノセンスな雰囲気を
醸し出すべく努めるマサオと諭吉
© ill-health(ruephas) 2020
罪のなさそうな顔でこっちを見とるが、少なくとも諭吉は縁のカウンター状テーブルに土足で上がり込んでおるし、マサオとて東屋内に遠慮会釈なく豆状の糞を巻き散らかしとるな。

我が物顔でカウンターテーブル上を
闊歩する諭吉と
それを眺めてニヤリと黒幕顔をする
マサオ
© ill-health(ruephas) 2020
ワシも東屋に入り込み、マサオの角の間をゴシゴシしたり諭吉の口を掴んでからかったりしとったが、彼らは彼らなりに何か思うところがあったんじゃろう。
二人してゆっくりと東屋を後にし、雨の中どっかに歩いていった。
ああそうじゃ。
いい忘れておったがこの書き方からもわかるじゃろうがマサオも諭吉も放牧状態じゃった。
基本的には普段紐で繋がれとるが、午前中を中心にこのように放牧されとることも多い。
放牧状態にあるやぎさんというのは案外見られない風景じゃと思うから、興味がある人は午前から行けば高い確率で見れるじゃよ。

そのうちお昼になって、地域に設置されとる広報用スピーカーから鐘の音が響き渡った。
本読んどるだけなのに腹は減る。
ワシがここで昼を認めるときは大抵ダムカレーを注文する。

Clark名物のダムカレー
オクラと椎茸がソースに入っとって
誠に美味い
しかもかなりボリューミー
ご飯とカレーの間にあるクラッカーを抜けば
放流体験も味わえます
© ill-health(ruephas) 2020
しかし本日は新規メニューであるパスタを注文することにした。
これじゃ。
にんにくがやや強めに効いていて
美味しかった
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厚切りベーコンとズッキーニを中心とした夏野菜のパスタで小さなサラダもついておる。
料理の味を言葉で示すなんぞは野暮の骨頂と思っとるがまあ一応書くならば、美味かったです。
現実無理じゃが、これにビールがあれば最高じゃな。

美味い昼飯を食べたら、ほらやっぱり予想通り眠くなって来た。
ワシは縁側から奥にある大きなソファに席を移し、イネムリすることにした。
依然として他の客はおらんから、このようなことも平気の平左じゃ。
雨の音と、店内に響くJazzを聴きながら目をつむるとすぐにぐうと寝てしまった。
どうもそのまま2時間ほど眠りこけていたようで、起きたら15時過ぎになっとった。
ワシは居眠りするとたまさか涎を流している時がある。
人様のソファをワシの涎で汚しておらんか確認したが幸いそのようなことはなく安堵した。
雨はまだ降っとるがそれでもだいぶんに弱まって来た。
マサオと諭吉はどうしとるじゃろうと気になって彼らのお家に行ってみた。
すると彼らはワシの接近を素早く気取り、このような体勢を取ったのじゃった。

いやあ、我ながらいい写真じゃあ
© ill-health(ruephas) 2020
いやあ可愛い。
いいものを見せてもらったよ。
という事で、閉店時間の16時が近づいてきたんでワシは帰ることにした。
持ってきた本を鞄に戻しておると、間際にワシ以外のお客が現れた。
結局、この日の客は無駄に長居をし続けたこのワシといま来た男性合わせて2人だけの様子。
店的には商売上がったりで大変じゃろうけど、ワシ的には大変素晴らしい1日を過ごせたわけで望外の幸せじゃった。
1000円ちょっとでこの空間と時間と美味しいものが手に入ったわけで、だけどもいつでもこう出来るとは限らん。
云えば僥倖だったわけじゃが、まあよい。

素晴らしい1日じゃった。

2020年6月14日日曜日

湯の島温泉(6)

堰を切ったように、という比喩がある。
また、箍が外れたが如く、という比喩もある。
語感的には後者のほうが悪っぽいが、まあどちらでもよい。
昨日本日のワシはまさにこれらのような状態であった。
昨日は白鷺温泉 白鷺館に行き、本日は湯の島温泉(ゆのしまおんせん:愛知県豊根村富山字兎鹿ノ平12-3:0536-89-2170:¥440:土日祝日のみ:13:00〜19:00:静岡市営の湯之島温泉浴場とは別じゃよ)に行ってきた。
目的は勿論温泉に浸かることじゃが、その他に真っ黄っ黃のスイスポくんであのシビアな愛知県道1号線を抜けられるだけの人馬一体感が得られているかどうかと、あと一つあるがそれは本文最終盤にて。
自宅から80km程の距離なんじゃが、そのうち1/4程度は結構シビアな山道が続く。
県道と云えども1桁番号、しかも1となれば非常に快適な道だと思われようがぜんぜん違う。
初心者はやめといたほうがいいし、抜け道をど真ん中しか走れないような車両クリアランスが無い素人もやめといたほうが宜しい。
結果としては、何事もなく走り抜けることが出来た。
ワシと真っ黄っ黃のスイスポくんは人馬一体であることが確認できて嬉しかったよう。

ところで温泉までの途中、こんなものに出会ったじゃ。

興味深そうにワシを見つめる鹿さん
© ill-health(ruephas) 2020
ワシの10m程先で山から駆け下りてきて、ガードレールをひょいと飛び越えたので横にクルマを停めて「へえい、へえ〜い鹿さん。こっちを見なされ」と呼ばわるとワシの云うことを素直に受け入れてこっちを見たので写真を撮った次第じゃ。
まあ鹿さんは害獣とされとるからアレじゃが、実際見ると大変可愛い。
鹿さんは暫くワシを眺め回した後、天竜川の方に駆け下りて行ってしもうた。

うねうねした、時折でかい石や木の枝がゴロゴロ転がっとる悪路を走り抜けて温泉に到着してお金を払うと、担当のおっちゃんが「すみません、今日は少しぬるいかも知れません」と声をかけてきた。
うむ、宜しい。
大変宜しい。
ぬるい温泉マンセーじゃ。

掛け湯をして早速露天風呂から入ってみたが、ぬるいどころか普段より少し熱いくらいに思えたがまあ良い。
暫く肩まで浸かっておったが矢張り少し熱いため、内湯に切り替えた。
こちらは外湯よりはややぬるい。
露天風呂と内湯を比べてどっちが好きですか?と問われれば、ワシを含めた多くの人が「露天風呂」と答えるじゃろう。
しかしここ湯の島温泉に限れば、ワシの場合だけかも知れんが内湯のほうが落ち着くし好きじゃ。
ダラダラしながら内湯を出たり入ったり温泉を楽しんだ。

そんな感じで内湯に入っとると、ふと気づいた。
ここの温泉の香りは「ややゴム臭」というのが特徴なんじゃけど、本日はそれが感じられないような気がする。
気のせいかも知れないんじゃが。
頭を洗って水を浴びて体を冷やしてから再度熱めの露天風呂に入ったが、またそこで気づいた。
何て云うんじゃろうか、船で云うと喫水線となるが云いたいことはわかるじゃろ、普段浴槽に張られている温泉の高さには線が入っとるが、本日はその線より下にしかお湯が来とらん。
時間的にはまだ営業開始したばかりじゃからお湯が満たされとらんのじゃろうと思い暫く観察しておったが、大口径の鉄製パイプからは結構な量のお湯がドバドバ注がれとるが水位(湯位か)はいっかな高さを上げてこん。
もしかしてここの温泉、源泉掛け流しをやめてしまったんじゃろか。
この写真は2017年7月に撮ったものじゃ。

クリック若しくはタップすると拡大するから
見てくだされ
左上から右下の方に流れとるのが見えるじゃよ
© ill-health(ruephas) 2020 / 2017
ちょいとわかりにくいとは思うが、浴槽の縁からお湯が流れ出しとるのがわかるじゃろうか。
一方こちらは本日撮った写真じゃ。

© ill-health(ruephas) 2020
流れ出ておらん。

© ill-health(ruephas) 2020
これは内側から撮った写真じゃが、流れとらん。
かつては3枚前の写真の如く、この部分からドバドバ温泉が流れ出ておったんじゃが…
しかしこのようなことは嘆いても仕方がない。
掛け流しじゃなくなったとしても、人里離れていて落ち着いた雰囲気でゆったり入れる温泉という価値は変わりないし、温泉の香りがやや弱まったというものの、薄濁りの泉質はなかなかのものじゃと思うから。
1時間ほど入っておったが、予想通りだ〜れも一人も客は入ってこらず、三密を避けて温泉を味わうと云うワシの目論見はまんまと成功したわけじゃ。
じゃから満足である。

十分堪能して風呂を出て帰途についた。
さて帰り道には温泉以外の目的が待っとる。
佐久間ダムの先の確か2本目のトンネル、名前はうなぎだるトンネルという変な名前のトンネルなんじゃが、目的はその中にある。

これを見なされ。

© ill-health(ruephas) 2020 / 2012
これは2012年8月にうなぎだるトンネル内で撮影した貴重な写真じゃ。
トンネルの壁の一部が半透明のアクリルのようなものになっており陽の光が透過しており、そこにこのような謎の文字が浮かんでおった。

祝ってやる

何者かが何者かを祝うべく、わざわざここまで来て指で書いたものと思われる。
祝いたいという心根に溢れた落書きと云わざるを得ん。
これは今どうなっておるじゃろうか、というのが今回の目的の一つじゃ。
早速お見せしたいと思う。

© ill-health(ruephas) 2020
ん?
なんじゃこりゃ、何もわからんぞと云いたいんじゃなあんたは。
まあ確かにちいとわかりにくいかも知れんから、クルマから降りてグッと近づいて撮影した一枚をここに追加しようぞ。

ごり
祝ってやる
© ill-health(ruephas) 2020
うむ、宜しい。
「祝ってやる」との気持ちは8年もの時空を越えようとも、全く薄れることはなかった。
まさに現在の奇跡と云って宜しかろう。

呪ってやる、あ間違えた。
祝ってやる。



温泉銭湯コスパ算出表
泉質ポイント
2.5
風情ポイント
3.5
やぎさんポイント
0.0
入浴料
440
温泉コスパ
1.3

2020年6月13日土曜日

白鷺温泉 白鷺館(1) 祝!再開!

先々週くらいから、武漢ウイルスが落ち着いてきたら一発目に行く温泉をどこにしようか考えとった。
条件としては、
  • 人が集まらないひっそりとした温泉
  • 余り遠くだとダメだがそこそこ遠方にある温泉
  • 入湯料が余り高くない温泉
  • 少しでもいいから秘湯感がある温泉
そんな都合のいい温泉があるんか〜い!とワシのビジネスパートナーたるW社のS氏なら横山やすしばりに叫ぶところじゃが、蛇の道は蛇。
そこはそれ、探せばあるもんなんじゃ。
ワシがこの程、武漢明け温泉入湯活動再開の記念すべき1発目の狙いとして定めたのはじゃ、白鷺温泉 白鷺館(しらさぎおんせんしらさぎかん:愛知県豊田市篭林町塩平21:0565-62-0151:¥800:日帰り11:00〜20:00:公式サイトはhttp且つFlash Player使っとるから用心してネ)じゃ。
住所が豊田市になっとるからピンと来んかも知れぬが、要するに紅葉で名高い香嵐渓にあるお宿。
即ち旧足助町じゃな。

必要以上に事前情報を集めると現場での感動が薄れるから控えめにしといたが、評判としては泉質がまあまあ良くて、アクセスのあまりよろしくない場所にあるので穴場であると、そういうことのようじゃ。
距離的には自宅から70kmちょっとで、これならば非常に適度じゃし途中狭そうな山道も若干含まれておるからワシの好みということになる。
温泉グッズが詰め込まれとる背嚢にシャツとパンツとタオルが収められとることを確認していざ出発。
1時間と少しで現場に到着した。
この白鷺温泉 白鷺館はどうも可成り歴史ある宿屋のようで、わかりやすく云えば建屋は可成り年季が入っとる。
無理やり自動化した古い引き戸を開けて中に入ると、奥から女将さんのような方が出てきたんで、日帰り入浴したい旨を伝え、料金800円を支払った。
「温泉はこの先の階段をどんどん降りていったところにございます」
「今、4人組の男性が先にお入りなってますので、様子を見てご入浴ください」
まあ浴室浴槽の大きさにもよるが、おっしゃるとおり様子を見て入れそうなら入ってしまうし、狭そうだったら素直に待つが宜しかろう。
とんとんとんと階段を下って行くと、喫茶室のような待合室のようなスペースが有り、しかし真っ暗。
その先から温泉の香りが流れてきていたのでそちらに向かうと、男湯・女湯の暖簾がかけられておったので、迷わず女湯、もとい男湯の暖簾をくぐって中に入った。
脱衣室も暗く、側室からは若い人の喋り声が漏れ伝わってくる。
その感じだとそこそこの大きさの浴槽浴室と思われたため、待つのはやめて早速入ることにした。
脱衣して入ってみると大きくは無いものの決して狭くはない浴室浴槽であり、若いの2人が浴槽に入っており、残りはシャワーで体を洗っておる。
ワシはそやつらに構わず、桶をとってざあざあ掛け湯をし、しずしずと浴槽に入った。
やや硫黄の香りがしており、若干じゃけどぬるつる感のある泉質じゃ。
噂通り、そこそこよろしい泉質に感じる。
浴槽は長方形じゃけども、構成するパーツがいずれも角張っておらず優しい雰囲気で、最大6人、ベスト3人という大きさ。
浴槽中央からお湯が湧き出ておるがオーバーフローは無いのでまあ循環式なんじゃろう。
ワシは「源泉掛け流し」に対してそんなに強い思い入れは無いから(そりゃどっちか選べと云われれば源泉掛け流しを選ぶけども)それはどっちでも構わん。
若いの達はワシと殆ど入れ違いに出ていったので、以降は完全貸切状態じゃった。
温度はそうじゃな、40℃前後と思う。
ワシは暑がりじゃから、10分も使っておったら汗がダランダランになる故、一旦出て涼むことにした。
宿の北側には巴川が流れており、浴室のそっち側は硝子窓になっておって一部が開けられる。
開けられる窓を開けると、少しではあるが涼しい風と川の流れる音とカエルの声が流れ入ってきた。
もうカエルの声がする季節になったんじゃなあ。
涼みながらふと壁を見ると、結構大作であるタイル画になっとることに気づいた。
最初は何を描いとるのかわからんかったがぼんやり眺めとるうちに、川面から飛び立った2羽の白鷺のように見えてきた。
ワシは度々書いとるとおり、このブログでは基本的には温泉銭湯の浴室や浴槽そのものの写真を載せん主義じゃ。
それ以外の写真はじゃんじゃん載せとるが。
しかし原則は原則であり、場合によってはその原則に反して写真を載せる場合もある。
今回はそのタイル画については皆さんに見てもらおうと思う。

© ill-health(ruephas) 2020
iPhone6Sでの撮影じゃし、浴槽内ゆえレンズがどうしても曇ってしまうので鮮やかさに大分欠ける写真じゃすまんな謝るワイ。
なかなか凝った作りの作品であり、ワシは感心して暫く眺めておった。
ワシは過去、このような銭湯絵画を幾つか鑑賞したことがあるが、このような抽象的な作風のモノに初めてお目にかかった気がする。
タイルを四角い儘使っておらず、それぞれを最適な形に割って絵画を構成しとる。
これは一見の価値があると思うので、是非見に行ったら宜しかろうと思う。

しかしいっかな汗が引かん。
正直換気性能があまりよろしくない浴室じゃし冷たい源泉浴槽も無いから、ワシはシャワーを浴びてクールダウンすることにした。
年季の入ったカランを開けて温度を冷ために調節し、頭からざあざあ浴びたのじゃが、おやぁ?
シャワーヘッドから流れてくる水から、可成り新鮮な硫黄の香りがしてくる。
顔を触ってみると、浴槽に入ったときよりも強いぬるつる感を感じる。
もしかして、カランには源泉が源泉が引き込まれておるのじゃろうか。
そう、カランから出てくるのは水道局からの水ではなく、温泉(多分源泉)なのであった。
これはいいぞ。
温泉数あれど、シャワーから出てくるものまで温泉だというところ、なかなか珍しいと思うのじゃがどうじゃろうか?
ワシは温泉から出る時、どんだけ暑くてもできるだけ上がり湯はせんようにしとる。
せっかく肌にくっついた温泉成分を流してしまうのがもったいないからじゃ。
その代わり出た後のクールダウンが大変なわけじゃけども。
しかし、ここのように源泉シャワーならばチアノーゼで唇が紫色になるくらい上がり湯してもいいわけじゃ。
これは嬉しい。
ワシは更に30分ほど浴槽に浸かり、もう辛抱堪らんとなってザバリと浴槽を出て、思うがままに源泉シャワーを浴びてクールダウンしてみた。
誠に気持ちいいものじゃ。

ワシは硫黄の香りに包まれて、満足して浴室を出た。
着衣しながら脇を見ると、このような掲示がしてあるのに気づいた。

© ill-health(ruephas) 2020
成る程、シャワーから出てくるのが源泉というのはこの宿の売りの一つなんじゃろう。
確かに売りじゃと思う。
大きな売りじゃ。
これは是非続けてほしいなあと切にお願いする次第じゃ。
兎に角ここの温泉は穴場じゃと思う。

あと、このお宿は日本酒に力を入れておるようでそれも好ましい。
クルマで来とるから当然飲めんわけじゃが、カネと時間が余ったらここに泊まりに来ていい温泉といい日本酒を味わうというのもいいものかも知れんと思った次第じゃ。

日本酒を思い切って全面に押し出した玄関
呑みたいがぐっと我慢じゃヨ
© ill-health(ruephas) 2020


温泉銭湯コスパ算出表
泉質ポイント
3.5
風情ポイント
3.0
やぎさんポイント
0.0
入浴料
800
温泉コスパ
3.9

2020年6月12日金曜日

プロジェクト "山神社"(60) 大山木花神社

過日、暇にあかせて蜘蛛の巣空間及びGoogle Mapで大山くん探索をしていたところ、このようなサイトを見つけた。
ご覧の通り地域情報を発する個人系ブログサイトなんじゃがそこには、湖西市に大山木花神社(静岡県湖西市新居町新居797−4:地図から住所検索利用)なる神社があり、毎年7月のお祭りの際には大盛りあがりをすると書いてある。
隣には大日如来もおると書いてある。
気になるのは矢張り神社の方の社名で、大山くんと其の娘を繋げて一体化しとる。
見つけたサイト内には、
大日如来(だいにっつぁま)は(中略)大山木花神社(おおやまこのはなじんじゃ)〔通称お富士さま〕と共に祀られていました(中略)。
大山木花神社の祭神は、木花佐久夜姫=木花邪姫(コノハナサクヤヒメ)で女神様です。
と書かれており、娘が祀られとることは書いてあるがその親父たる大山くんについては触れておらぬ。
ただこの社名から行くと、ここに勧請した人は大山くんと木花ちゃんの親子関係を理解していたか、若しくはもしかして大山くんを合祀しているかも知れんと考えた。
この手の極小神社については地元図書館にもまず全く記録はなく、取り敢えず行ってみるしかあるまい。
現場百回じゃ。

場所の概略は新居の関所の近く、また、ワシがまだ入湯しておらんみどり湯(静岡県湖西市新居町新居1127:053-594-0344)の近くとも表現できる。



早速真っ黄っ黃のスイスポくんに乗って湖西に出かけた。
この辺りは戦災の影響から免れることが出来たのか古い町並みが殆どそのまま残されておって、言い換えれば即ち駐車スペースが非常に厳しいエリアということじゃ。
じゃからワシは新居の関所にある観光客向け無料駐車スペースにクルマを乗り入れ、そこから徒歩で現地に目指すことにした。
そんなに距離は無いと思われる。
本日時点でGoogle Mapにはこの神社の記載が無いため(本日「地図にのっていない場所を追加」したがまだ未承認)場所に関して他の情報をあたってみると、源太山なる小山に建立されとる湊神社の近くにあるとか、源太山の山べりにあるとかいう事がわかった。
もしかしてその湊神社の境内社かも知れんなあと思い、ますそっちを当たることにした。
暫く歩くと、このようなものを見つけた。

このような愉快なハリガミを
最近てっきり見なくなった
寂しい限りじゃ
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犬 トイレ ダメ バカ
である。
しかも2枚掲示という念の入れようである。
事ここに至るまでの経緯・葛藤・闘争・監視等を妄想して、ぐふぐふとくぐもった笑いを発しつつここは通過。
更に少し歩くと取り敢えずの目的である湊神社(静岡県湖西市新居町新居1788)に到着。

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立派な神社である。
早速境内を探索してみたが境内社の雰囲気はなく、参道入口の説明書きにも合祀等の情報は書かれておらん。
この神社の境内ではないようじゃ。
湊神社を後にして、新居小学校を巻くようにして通されとる道を歩き始めると直ぐにこのような小道があった。

自転車が向いとる方に進んでいった
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ワシはこのような細い路地が好きなもんじゃから、神社探索は一旦扠置いてこの道に入ってみることにした。
入ってみると、地面にはこの小道が「津波避難経路」であることが書かれておる。
ということは、この道は高台即ち源太山につながっておると考えて間違いない。

地震を感じたらこっちの方に向けて
逸散にかけあがるのじゃ!
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もしかしたらこの道の先に大山木花神社があるかも知れんなと思い先に進んでみた。

車校のクランクを思い出した
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直角に曲がった曲がり角を過ぎて歩くと、新居小学校の体育館建屋が見えてきた。

当日はお休みで誰もおらんかった
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更に進んで右に入ると、ありました。

お。あったあった
おったおった
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簡易な雨よけ構築物の下に、仏像とコンクリ製の祠がある。

二人仲良くならんでおらっせる
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これが大山木花神社と大日如来さんじゃ。

くう…
頭が超長いぜ…
まいったよ…
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左側に鎮座するのが大日如来。
最初はビリケンさんかと思ったヨ。

小さく質素ながら
必要最低限な形式を備えておる
木花ちゃんの住処
長屋ではなく単特タイプの祠
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右側に木花ちゃんが住んどる祠じゃ。
このようなモロな形で神仏混淆しとる場所に来たのは実は産まれて初めてじゃから、どのような形式で参拝するのが正しいのか、このお二人に失礼ではないのかちょいと迷ったが、まあ無難なセンという事で、大日如来サイドでは合掌、木花ちゃんサイドでは二礼二拍手一礼方式でそれぞれに参拝した。
ただ、大日如来及び木花ちゃん周辺には由来書きなど経緯や出自がわかるようなものは一切なく、したがって社名についている「大山」くんがこの神社に居るのかおらんのか判別することができんかった。
祠にある扉を開けるのも矢張り憚られるしねえ。
そこは残念じゃけども、この神社というか仏様は地元の皆様に愛され可愛がられておる様子じゃし、お祭り以外の平時に於いては恐らくすぐ横の小学校が平和安寧に保たれるよう目を配られておるに違いないと思った次第じゃ。

くう…
横から見ると超長え頭の様子が
更に明確になるのであった…
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しかしアレじゃな、この大日如来、何ていうかはっきり書くがほぼほぼ二頭身。
冒頭にリンクを張っとる個人ブログでは「傷んだ如来の首を修理し」との記載があるが、その際もう少し、せめて三頭身くらいにしてあげればよかったのにと思ったが、しかしまあこのほうが愛嬌があるというか少し剽軽で寧ろ愛されやすくなるかなあと思い直した。

あと追加情報じゃが、みどり湯のほうは何とか営業を継続できている様子が伺えた。
玄関の上にある「湯りどみ」の文字も健在じゃ。
営業開始がちと遅いのでなかなか厳しいが、今度また是非風呂に入りに来たいと思っとる。

りどみ、じゃよ
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営業案内
こちらは現代風に「みどり湯」表記
どうせならこだわってほしかった
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インバウンダー対策もこれにて万全
の筈が…
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