2022年10月8日土曜日

温泉に行かない日(511) ワインセラーでワインを買ってきて飲んだ(其の1)

先日、単身赴任先で仲良くなった人がこっちに来ていただけると云うので一緒に遊ぶことにした。
厚顔にもわざわざ遠方から来たその人のクルマで天竜方面をゆるりだらりと廻ることにした。
他人様が関わることでありその詳細はここでは書かぬが、その行程では目的の店が臨時休業じゃったり、代わりに行こうとした店が途中道の崖崩れでとんぼ返りを余儀なくされたり、ちょっとした予想外な事が少し起きて、しかしそれはそれで楽しい思い出じゃろう。

今回書くのは、その帰りしな寄ったワインセラーの事じゃ。
天竜でワインセラーとくれば、この辺をちょっと詳しく知っとる人であればすぐに思いつくじゃろう。
道の駅 天竜相津花桃の里(みちのえきてんりゅうそうづはなもものさと:静岡県浜松市天竜区大川31-10:053-923-2339:店舗9:00〜16:30:食堂11:00〜14:30)のすぐ脇にある、浜松ワインセラー(静岡県浜松市天竜区大川 相津トンネル:0539‐62‐9399:11:00~17:00:土日祝のみ)じゃ。
このセラー(正直「セラー」と「カーブ」の違いもわからん素人じゃけどね)の存在は当然知っておった。
薄い記憶じゃが何年か前のローカル紙か何かで「佐久間線のトンネルを利用したワインセラー開業」というニュースを見た記憶があるし、それより何よりお気に入りのカフェであるcafe de clarkの行き帰りにはすぐ横を通るし。
ただ、見てくれから来る敷居が極めて高い。

本格感があって素人には厳しそうじゃけど…
© ill-health(ruephas) 2022

入り口はこんな感じで、「右も左もわからぬヤツは入るべからず」的オーラ満載。
従いまして不肖ワタクシ、これまでここには一歩たりとも足を踏み入れたことはなかった。
敷居が高い場所は大抵、商っとるものも高いのが通例じゃという常識もある。
而して本日ワシは単身ではない。
心強い友人を共にしとる。
二人であれば何とか出来る。
一歩足を踏み入れ、値札を素早くサーチし、それが度外れたものであった場合には、
「あ、あれ?ここ道の駅じゃないんすか?」
「なあんだ、道の駅は手前の方か、やあ間違えたな。こりゃ失敬失敬」
などというバレバレな小芝居を打ちながら撤退するのも一人でやるよりは容易い。
じゃから蛮勇を奮い立たせてワシらはこのセラーに突入することにした。

写真を見れば分かる通り、ここは佐久間線の廃トンネルを利用したセラーじゃ(正直「セラー」と「カーブ」の違いもわからん素人じゃけどね)。
従ってトンネルの断面が自動車用のやつより縦長くなっとる。
佐久間線というのは1967年に起工して旧国鉄二俣線の天竜二俣駅(現:天竜浜名湖鉄道天竜二俣駅)から現JR飯田線中部天竜駅までをぶち抜こうとした線区じゃが、国鉄民営化の流れもあり1980年に中止となった。
正直やめといてよかったと個人的には思う。
まあそれは置いといて、その遺構を活用しとるわけじゃな。

車を停めて中に入ると涼しい。
今は晩夏と云うか初秋じゃからそうなるが、冬に来れば温かいとなる。
要するに外気から厚い山肌に遮蔽されとるから、通年同じ18℃前後の温度が保たれとる。
しかしそんなことはどうでも良い。
問題は、値札じゃ。
ぱあっと見た所、どのワインにも5桁の数字はない。
大抵4桁で収まっとる。
この時点で、ここで売っとるワインは最大9999円であることは確定した。
しかしまだ油断はならん。
例え9999円としても精算時には10%足されてえっといくらじゃ、1万円超えの可能性もありえる。
更に良く見ると何と、殆どの瓶には2000円前後の値札しかかかっておらん。
瓶に貼ってあるラベルは何れも異国のもので、宮川大輔的には「見れば分かる、たっかいやつやん」的なものばかりが並んでおるが、殆ど2000円前後のものばかり。

いやあ。
これはいいなあ。
ほんとにその様な価格のものがず〜っと並んでおるんじゃよ。
ワシは内心感嘆し、あとはどれを買うかという悩みだけになった。

セラー内には若いお兄さん(こりゃいかん、この比喩は頭痛が痛いと同じじゃ)がおって、その説明がワシのようなワイン素人に安堵させるもの。
彼の説明は「ワインを気軽に楽しんでね」ということに尽きる。
ワシは本当に安堵し、しかしワインを味わう舌を持ち合わせてはおらんから、若いお兄さんの助言をそのまま受け入れ買ったのは、ワインのミニボトル5本セット(税込3000円)。

破格。

5本のそれぞれについては次回書くよ
© ill-health(ruephas) 2022

「少しずつ楽しんで、これがいい、これが美味しかったって試してもらって、一番好きなやつに近いワインをまた買って味わっていただければいいですよね」

そのとおり。

5本セットの試飲の結果は改めて書きますわ。
予告的には、ほぼうまかった。


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貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。