2018年11月30日金曜日

温泉に行かない日(353) 3たび遠近両用眼鏡を買いに行く

富士に単身赴任中、それまで否定し続けていた「老眼」についてそれを素直に認め遠近両用眼鏡を購入した
2014年9月のことよ。
その当時は近視用の眼鏡をかけておったんじゃが、痩せるために夜な夜なウォーキングしとる時、現在位置や時間を確認するためにスマホを見てもぼやけ切って何も見えず、嗚呼ワシはもう老眼なんじゃなあと思い知った。
で、富士宮のイオンに入っとるメガネの愛眼にいって作った。
世界は激変し、すべてが見える。
近視部分はまああまり感動はなかったんじゃけど、老眼部分についてはもう素晴らしいの一言。
だってじゃな、眼鏡をおでこに移動させなくとも新聞の株価欄が読めるんじゃよ。
もうびっくりじゃった。
暫くはそれでもって快適な初老生活を満喫しておったんじゃけど、作ってから2年後くらいに少し近視部分がきつうなって来て、また眼鏡をかけたまま温泉に入っとった関係かフレームが温泉成分にやられ、ちいとはげちょびてきたんで清水の舞台から飛び下りるくらいの相当な決意を持って人生初めてのRay-Banのフレームを買った。
ちいとばかしお洒落じゃし、とても気に入っておる。

それからもう2年も経つんじゃが、最近またもや老眼部分が、つまり手元がもう全然見えんくなってきた。
あと、Ray-Banのフレームも結構ガタピシしてきたんで、本日累計3本めの遠近両用眼鏡を作りに行った。
ワシはもうすっかり愛眼を信頼しきっとるため(以前、Zoffという眼鏡屋の最悪な対応に激怒したため、このブログにボロッカスに書いてやったんじゃけど、不満ながら一応手打ちをしたため現在そのポストは非公開じゃ)、一番近くにあるメガネの愛眼に行って店員の兄さんに相談した。
兄さんはいくつかの複雑そうな機械を巧みに操り、また、何枚もの丸いレンズのようなものでワシの眼を矯正し、それらが一通り終わった後にワシにこう云った。
「いまですね、眼鏡の近視のほうがだいぶ強くなっちゃってますね。つまり近視の度合いが少し改善されているようです」
へえ。
「あ、そうなんですか。自然治癒してきてるってことですか」
それはぬか喜びじゃった。
「まあ、そういう言い方もできますけど、別の言い方すると老眼が結構進んじゃったという言い方のほうが妥当でしょう」
うむ、それについては受け入れざるを得まい。
「で、ほら、いまそれに合わせた状態なんですけど、随分見やすくなってませんか」
近視の矯正度合いを今のより2段階ぐらい落として、その代り老眼のほうを少し強めたということじゃった。
遠くについては、弱くしたにも関わらず確かによく見えるし、手元についてもよく見える。
「株価欄」が読める。
これはいいな。
「じゃあレンズはこの強さにしましょう。フレームはどうなさいますか?今のフレームをお使いになりますか」
「いや、実はツルの根本が少し折れてるんです。なのでフレームごと買います」
「かしこまりました。今のような感じのデザインになさいますか」
「そうですね。少し昔っぽいデザインのが好みなんで、何だろ鼈甲っぽいフレームで、今あんまり流行ってない感じのやつだとどんなものがありますか」
「そうすると、やはりお客様が今使ってらっしゃるRay-Banのこれが一番いいのではないかと。少し丸い感じなんですがこれなんかいかがですか」
「はいこれにします」
他のフレームは一切試さず、兄さんが勧めてくれたフレームに決めてしまった。

レンズの模様はこういうデザインです
いま流行りの模様らしいです
嘘です
© ill-health(ruephas) 2018
ということで、あっさりと3本めを購入。
ちなみにレンズには、かなり強力なブルーライトカット機能をオプションで付けてもろうたよ。
しかし、何じゃなあ、この調子でじゃんじゃん老眼が進んでくってのは空恐ろしい話じゃよ。
適当なところで止まってほしいもんじゃよ。
飛蚊症の影響で左目には元気いっぱい何本もの糸くずがうねうね動いとるし、しかしまあこういうことにも何とか折り合いつけて人生過ごしていかんとねえ。

2018年11月25日日曜日

倉真赤石温泉(12)

もうここには軟便も、
ん??
大丈夫かGoogle日本語入力、何遍も来てて沢山書いててもう飽きるんじゃないか書くことがないんじゃないかと思ったりするけど、温泉の主(ぬし)たる鈴木会長(本名は知らない)の個性的な性格や行動様式もあって全く飽きることがない。
今日地元では航空自衛隊浜松基地で航空祭をやっておって大変にウルサイため、避難のために倉真赤石温泉に行ってきた。
山林のところどころが段々に秋の表情が見え始めとる。

会長曰く「来週には山じゅうもっといい色になるよ」
© ill-health(ruephas) 2018
ここの泉質の素晴らしさに関してはもうくだくだしいんで省きます。
源泉は炭酸泉で、残念ながら加温のため浴槽では目に見える形での炭酸成分は感じることは出来んのじゃけど、先日行った磐田ななつぼしという人工炭酸泉がウリのスーパー銭湯の壁に書いてあることによれば、目に見えないお湯の中に溶け込んだ成分こそが大事ということなので、この倉真赤石温泉も多分効能あらかたじゃろうと思う。
その代り、夏場になれば屋上の源泉浴槽を楽しめるし、加温した内湯の浴槽にはもう嫌になるほどの湯の華が舞い踊っとる。
暫く前までは浴槽内に石鹸シャンプーの備えがあったんじゃが今はなくその代り、

お湯だけを、泉質だけをただ楽しむべし
© ill-health(ruephas) 2018
という掲示が新たにされておる。
なかなかいいことでありますので、皆様ここに来るときには家でシャワー済ませてからのほうが宜しい。

で、鈴木会長はもう既に80歳をとっくに超えた爺様なんじゃけどまだまだ意気貢献としており、大きなことから小さなことまでいろんなことに挑戦しておる。
でじゃな、これじゃ。

何かの工業製品の原料にも見えるがどんぐりです
© ill-health(ruephas) 2018
何か茶色い粉状のものが水の中に入っておる。
これは現在鈴木会長が新たに取り組んどるどんぐりコーヒーの原料じゃ。
最近温泉の周りの山林を散歩しとる時に、あまりに大量のどんぐりが落ちておることに改めて感銘を受け、ならばこのどんぐりを何とかすればコーヒーになるんじゃなかろうかと思いたったらしい。
そこで今朝どんぐりを拾い集め硬い殻を剥き実を取り出し、詳しいことは聞いとらんが兎に角何かの下処理をしてコーヒーのようにして濾して飲んでみたらしい。
結果としては余りに渋く余りに不味かったため一口飲んだのも吐き出し、全部捨ててしまったと。
そういう話をしてくれたからワシもちょっとばかし興味が出てきて、
「だったらほれ、ここの温泉、炭酸泉だし、粉にしたどんぐりの実を源泉に漬けといたら、渋みとか灰汁とか抜けないですかね」
と提案してみた。
何となくだけど、普通の水より炭酸成分が入ったやつのほうがその手の苦味とかうまく抜けそうな気がしない?
すると、
「うん。ワシもそう云われると思って既に温泉でアク抜きしとる」
おかしい。
今日ワシがここ来ることは事前には連絡しとらんかったんじゃが、まあ良いわ。
先程の写真の通り、温泉に浸かったどんぐりの粉を木べらでかき回しながら、
「朝からしとるから、もうかれこれ半日かな」
「へえ、じゃあ適当なとこで水分切って天日干しして少し火を通せば飲めるかもですね」
「でもなあ、あの苦味がいい具合に抜けんと」
「じゃあ今どんな具合かちょっと味見してみてくださいよ」
とお願いしてみると、今朝の苦味が相当応えている様子で明らかにヤだという表情を浮かべたため、
「じゃあちょっと僕が味見してみますね」
と云って、指先に粉を取って口に入れてみた。
「ん?あれ、全然苦味ないですよ。あれ、オレ舌バカになったかな。全然大丈夫な感じですよ」
「へ?本当かい?じゃああんた、ちょっとやってみるか?飲んでみたいか?よし作ってみよう」
実は適当なところで切りをつけて帰ろうと思っとったんじゃけど、何か目に見えない未知のフォース(つまり理力じゃね)のようなものに突き動かされつつある鈴木会長の勢いに巻き込まれた形になってしまった。
「とりあえずフライパンで水分飛ばして少し炒った感じにすればなんとかなるんじゃないかね」
会長は厨房から小さな網を持ってきて適量をそこに移し、厨房に戻っていった。

現段階では口にすべきものとは思えないがどんぐりです
© ill-health(ruephas) 2018
ワシも何か目に見えない未知のフォース(つまり理力じゃね)のようなものに突き動かされつつあるようで、許可も得ないまま会長の後ろについていって薄暗い厨房に入った。
会長はデカい五徳に火を入れ、フライパンを乗せてそこにどんぐりの粉を躊躇わず投入。

味噌ではなくどんぐりです
© ill-health(ruephas) 2018
菜箸を巧みに操りながら着実に乾燥作業を進める。

何か良くないものに見えるかもしれんがどんぐりです
© ill-health(ruephas) 2018
序盤、フライパンに少し焦げ付きかけるような挙動を見せたものの、会長は構わず乾燥焙煎作業を進め、その形状も段々と変化を見せ始める。

こら誰だヤギのなんとかって云ったヤツは
どんぐりです
© ill-health(ruephas) 2018
このあたりになると僅かにじゃけど香ばしいいい匂いがしてきたんで、少し食べてみることにした。
「あちあちあち、あちっ。あぢあぢ。ぱくっ。ん。あ!これ普通に食べれますよ。え〜っと、噛むと僅かに渋みはあるけど全然食べれますよ」
ほんとにそうで、旨味はないけど苦味とか渋みとかは結構いい感じで抜けている。
思ったのは、この状態のどんぐりをもう少し砕いて、クッキーの生地に混ぜ込んで焼いたら少し苦味のある大人のクッキーになって美味しそうなんじゃないか。
これ絶対ありです。

しかし本日の目的はどんぐりコーヒーを試飲することじゃから、調理役を会長からワシに交代し、菜箸ではなく木べらを使ってできるだけ細かくしつつ乾燥焙煎作業を進める。
その手付きを見て、(多分会長の娘さんかなと思われる)女性が、
「いや〜、なんか手付きがいいですね」
と褒めたりするので更に気合いをいれて作業を進める。
暫くすると会長から、
「うん。これくらいでいいじゃろ」
との許可が降りたため作業を終了、あとは(多分会長の娘さんかなと思われる)女性にバトンタッチ。
暫く待っておると(多分会長の娘さんかなと思われる)女性が、
「は〜い。出来ましたよ〜」
と言いながらコーヒーカップを2つ持ってきてくれた。

おほっ!これまんまコーヒーじゃん!
© ill-health(ruephas) 2018
ぱっと見、全くコーヒー。
ただ、コーヒーよりは若干色が薄く、濃いめ麦茶という色合いかな。
さあ、早速頂くことにしよう。
一口すすってみた。
「ん。こりゃいかん」
とワシ。
会長も同じく、
「うーん。これは…。これはいかんな」
同じ感想の言葉。
「そう。これはあれですよ、単なるすごく美味しい麦茶ですよ。えっと、何かが抜けすぎてますね。なんだろ?」
「うん。パンチ力がない。今朝のあの凄さはどこに?確かに単なる美味しいお茶だね」
そう、ホントに美味しいお茶に仕上がってます。
「これはこれで多分、冷やしておいてお風呂上がりに飲んだらすごく美味しくていいですよ」
「でも、コーヒーではない」
「そう、コーヒーではない」
両者意見は一致し、再起を期すことに決定した。
帰るためにクルマに乗り込むワシに向かって(多分会長の娘さんかなと思われる)女性が、
「絶対美味しいコーヒーにしますから、近いうちに来てくださいね」

うん、来週には素晴らしい紅葉になると会長も云っとるし、そう、早速来週に再訪することとしよう。
赤く染まった山を眺めながら美味しいどんぐりコーヒーをいただければ、きっと最高の気分になれるだろう。

2018年11月18日日曜日

大東温泉シートピア(1)

大東温泉シートピア(正式名称は「掛川市健康ふれあい館」:静岡県掛川市国安2808-2:0537-72-1126:¥510:10:00~21:00:定休火曜と1月1日)については何回も来ているんじゃけど書いとらんかったのはなぜじゃろうか?
ここは、1980年代後半に旧大東町(現・掛川市)が「稀代のバラマキ政策」として悪名高いふるさと創生事業で貰った交付金1億円でもって掘り当てた温泉じゃね。
最初の頃はえっと正確には覚えとらんが確か1000円とかいう料金じゃったが、何年か前に500円(現在は510円)になって随分入りやすくなった。
泉質は高張性弱アルカリ性の茶色いお湯。
浴槽の底に当てた手が十分に見える程度の色の濃さ。
浴槽は全部で5つで、サウナ用の水風呂以外はすべて温泉を使用してます。
開設以降結構な時間が経過しとるので、最近は若干設備の老朽化が見えてきていて、和風露天風呂は故障していて使用休止、入り口入った少し先にある印象的な空間である円形ホールは改修中でした。
まあ、510円にしてはなかなか泉質もいいし、たくさん浴槽があるんで混雑感はそれほどでもないし、家からはちいと遠いけどたまに行く温泉じゃね。

で、今日のテーマは、本日大東温泉で見かけた人々であります。
  1. 井上陽水
    まず、井上陽水がおった。
    浴槽内でRay-Banっぽい形のサングラスを装着しとるおっさん。
    最初は目の具合でも悪いのかなと思ったんじゃけど、実際のところはよくわからん。
    顔の作りとか雰囲気が兎に角少し痩せた感じの井上陽水にそっくり。
    不思議な感じの人じゃった。
  2. ヘルメットおぢさん
    こちらは流石にモノホンのメットを被っとったわけではなく、よく女性が風呂はいる時にほれ、髪の毛がお湯に入らんようにタオルでまとめるじゃろ?
    ああ言う感じに髪の毛をまとめとるおぢさんがおった。
    その感じが自転車用のあの変なヘルメットがあるじゃろ、あれに良く似とったのでヘルメットおぢさんと命名した。
  3. 権力争いに負けたボス猿
    猿にクリソツな爺さんがおった。
    浴槽の中に吹き出しておるジェットを背中に受けながら瞑目してじ〜っとしとる。
    その表情見とったら、冬場の定番ニュースである「猿の入浴」に出てくる猿に極めて似とる。
    それも何故か表記の通り「かつては群れのリーダーとしてブイブイ云わせとったが、数年前に若手に下剋上されて引退しておとなしくしとる猿」っぽくて。
  4. 脱ぎ散らかし男
    浴槽から出て着衣しようとワシのロッカーに行くと、隣のロッカーを使っとる兄さんが足元中を自らの洋服だらけにしておった。
    その洋服の脱ぎ散らかし範囲はワシのロッカー部分にも及んでおり非常に困った。
    困ったがその兄さんは洋服をいっかな片付けようとはせぬ。
    大変迷惑じゃ。
    兄さんはパンツ一丁で椅子に座り、しきりに携帯を見ておる触っておる。
    殴ってやろうかと思った。
  5. 好々爺
    特に説明はいらんじゃろう。
    始終にこやかにしとる爺さん。
    常に柔らかな表情で微笑みながら浴槽につかっており、その表情のまま脱衣室に歩み去っていった。
    ああいう爺になりたい。
  6. 漁師マタギ狩人
    見たところ80過ぎな感じの爺なんじゃが、極めて引き締まりきった肉体を持っとるんじゃ。
    あれは「わざわざ鍛えた肉体」ではないじゃろう。
    なまなかなトレーニングであの肉体に仕上げることはまず無理じゃ。
    つまり、日常生活仕事で出来上がってしもうた筋肉じゃろう。
    ここ旧大東町は港も近いし山も近い。
    ということで、あの爺は地元の漁師orマタギor狩人と勝手に認定した次第じゃ。
  7. 何かを指折り数え続けるおっさん
    これも特に説明不要。
    指を折りながら何かを数え、何かに納得し頷き、瞑目する。
    ふと目を開け、指を折りながら何かを数え、何かに納得し頷き、瞑目する。
    またふと目を開け、指を折りながら何かを数え、何かに納得し頷き、瞑目する。
    またふと目を開け、指を折りながら何かを数え、何かに納得し頷き、瞑目する。
    またふと目を開け、指を折りながら何かを数え、何かに納得し頷き、瞑目する。
  8. 低周波浴槽の電気発生器に体を近づかせ過ぎて悲鳴をあげるジジイ
    ワシ自身は低周波浴槽(つまり電気風呂)は嫌いなので絶対に入らないんじゃけど、電気風呂に浸かっとる爺さんを何となくぼ〜っと見とったら、そのうちの一人が、
    「わあ」
    と声を上げた。
    「電気ががんと来たよ」
    と云っとった。
    やはり電気風呂は危険なものと改めて思い知った。
まあ、以上じゃ。
お風呂、特に昔ながらの銭湯に行くと、面白い入浴客がたまにいるんじゃけど、今日の大東温泉は奇天烈な人が豊作じゃったねえ。
また行こうっと。

2018年11月17日土曜日

温泉に行かない日(352) 飛蚊症にかかってしもうた

先日は膵管拡張の疑いを指摘され、結果は事なきを得た。
膵癌は難しい病気と知っていたから恐ろしかったんじゃけど、助かった。
これでワシは油断しとったのじゃろうか。

11月の上旬、関西方面に長期出張していた3日目、黒い糸屑のような、ワームのようなうねうねしたものが左目に入っておってしきりに視野を動き回る。
乱舞しとる。
邪魔じゃし、気持ちが悪い。
目薬を差したりポケットティッシュで拭き取ったりしてみたが、いっかな取れん。
どうも実際には糸屑とかワームではないようじゃ。

しかし、時々視界にいろんな模様が見えることは誰にでもあるし、夜寝て目を閉じるといろんな幾何学的模様が広がることもあり、その類と思って放置しとった。
鬱陶しいが痛みもないし、異物感もないし。
出張から帰った今週の月曜日、朝から始まった会議は暗い部屋でプロジェクタを使ったセッション。
スクリーンに映る文字よりも圧倒的な存在感をもって相変わらず糸屑のようなワームのようなものは左目の視野内に乱舞していて、しかしそれはそれで既に慣れの境地に達しておる。
しかし暫くすると視界の左上半分が翳んできて、さらに左下の方に明るい線状の光、真っすぐ伸びる稲光のようなものが時折ピカリピカリとし始めた。

これはちいとヤバいのではないか?
流石に異常ではないか?

先週始まったこの目の以上は留まる事はなく、むしろ悪化の道を着実に進んでおるように思える。
ちいと不安になってきたんで昼休みに調べてみると、ワシのこの症状は「飛蚊症」と言われているものであり、網膜剥離に伴った症状の場合もあるらしい。
実は先日たまたま、親父の緑内障が悪化し、眼圧を抜くための何かのオペをして右目の視力を失った。
そんなこともあって俄かに恐怖心が襲ってきた。
網膜剥離!?
絶対に困る!
見えなくなるのも勿論困るが、それと同じくらいオペが何より恐ろしい。
中学生の時、ワシの担任の先生がある日起きたら視界の半分が見えなくなっており狼狽え、眼科に行ったら「網膜剥離」と言われてオペをしたそうじゃ。
麻酔のために眼球に注射をされたと言っておった。
考えてもみい。
自らの目玉に注射針が突き刺さる瞬間をまさにその目玉で見るんじゃぞ。
絶対にいやだ。
そうなる前になんとかせねば。

で先日、上司に無理言って眼科にかかってきた。
まず普通に視力検査、眼圧検査、えっと眼底はしたんじゃかね、忘れたが兎に角検査。
また待っとると診察室に呼ばれた。
若い医者じゃった。
問診で上記のような症状に関して窮状を申し述べると、
「ま〜あれですね、飛蚊症ですね」
それは素人のワシにも恐らくそうじゃろうとは見当をつけておった。
「ま〜網膜が捲れちゃってるとか穴が空いとるとか一応心配なんで、ま〜その辺ちゃんと調べましょうかね〜」
と他人事のように云われ(まあ確かに彼にとっては100%他人事じゃ)、暫く待合で待っておれと命じられた。
現在7987連勝中を記録しとるソリティアをしながら待っとると看護師が来て、
「散瞳しますね〜!」
と明るく宣言して目薬をさされた。
少し痛い感じじゃ。
さされて5分後にまた目薬をさされた。
段々明るくなりつつ視野でもって更に連勝記録を伸ばしておると、名を呼ばれた。
氏名生年月日を申し述べて再度診察室に入ると若い医者がフットスヰッチを踏んづけて部屋を暗くし、ワシの目をしつこく調べ始めたな。
「上見て」「右上見て」「右見て」「右下見て」「下見て」「左下見て」「左見て」「左上見て」。
年長者たるワシに対して上から目線で視線をいろいろ向けろと命令する。
更に「上見て」「右上見て」「右見て」「右下見て」「下見て」「左下見て」「左見て」「左上見て」。
を繰り返し、暫く沈思しとる。
なんじゃいその間の持たせ方は。
さては、素人を相手にして無闇に不安を煽ってやろうとする算段じゃろうか。

暫くの沈思の後、若い医者が威厳に満ち溢れた顔面をワシに向け、
「ま、問題ないですね。特に問題ないです。捲れていないし穴も空いてません。放置してても問題ないですね。じゃあお大事に」
と云ってさっさと診療を終わろうとする。
「あ、ん、えっ、ちょ、えっとですね。原因はなんですか」
焦ってワシは問うた。
すると若い医者はやや小首を傾がせて、いかにも「素人がプロに何の質問してるの。僕の貴重な時間を無駄遣いさせないでほしいな」的な表情でもってワシの顔面を眺め、
「原因ですか?所謂、老化ってやつですね」
「ははあ、となると、この症状は改善されない感じですか」
「そうですね。慣れてください」

以上であります。

網膜剥離とか言うことではないとわかったので一安心なんじゃが、老化と断じられるのはなかなか癪にさわるが、まあ仕方あるまいて。
残りの人生を有意義に過ごすために、目をせいぜい大事にしていこうと思う。

2018年11月6日火曜日

ビオトープ トンボの湯(2)

で、肝心のお風呂ですが、人工炭酸泉なんですけど、これが結構強力な炭酸泉ですな。
自然温泉の炭酸泉はなんだかマイルドでふわあってした感じなんですが、ここは炭酸発生装置とは一番遠いところに入ってても、潤沢な泡が全身を包むくらいの強力さじゃね。
ワシが体験した炭酸泉では一番強力。
えっとやさしさとかふんわり感では例の倉真赤石温泉の屋上露天が一番いい感じなのですが、ここは別の意味で人工らしい強力な炭酸感。
細かい泡が合わさってブクブクして、それらが合わさってぼおおんってはじける感じ。
極めて気持ちがよろしい。
浴槽はスクエアな感じで、薫り高いヒノキ製。
げんなりする塩素臭はなし。
最大8人ベスト3人程度の大きさ。
シャワーは3基。

繰り返しだけど、炭酸泉という意味では結構最強の部類に入る、人工ではあるけど名炭酸泉だと思います。

ちなみにシャンプーとかは結構いいやつ使ってるんで、女子がハンズフリーで来ても何とか対応出来ると思います。

ただし、風呂というもの、風情雰囲気も大事。
ここの浴室はちょっとばかし閉塞感が強すぎる。
後ですね、排水がよろしくありません。
頭洗った後のお水が流れ出るはずの排水溝の効率がイマイチで、要するに流れ出ることのない排水が足元まで迫ってくる感じ。
いやだよね、泡ぶくの水が流れ出てくれないでいるこの感じ。
おそらくはお土産屋とか軽食のスペースをうまいこと改修して出来たお風呂なんで、設計上のいろんな問題はあったとは思うけど、この辺はきっちり解決してほしいなあとは思います。

人工炭酸泉としては結構最強の部類に入りますので、あともう少しの設備上のメンテナンス向上を望むばかりであります。

あと、入浴目的であれば入園料をロハ、或いは割引してくれるという寛大な措置を切に期待するものであります。
なんせわし、貧乏なんでね。

2018年11月4日日曜日

ビオトープ トンボの湯(1)

浜松には、はままつフルーツパークときのすみか(静岡県浜松市北区都田町4263-1:053-428-5211:以下「フルーツパーク」)という施設があります。
公設民営(指定管理方式による運営じゃよ)
果物とか花とかにはとんと興味が持てないワシには縁がない場所で、これまで数回しか行ったことないです。
ところがですな、えっと数年前に炭酸泉を売りにしたビオトープ トンボの湯という入浴施設が出来て、是非入りたいと思っとった。

しかしじゃね、よく考えてみい。

フルーツパークはタダでは入れん。
ワシのような大人の場合700円かかるし、ワシのようではない大人であってもやはり700円かかる。
要約すると、大人ならば誰でも700円かかるということは、察しの良いあなたならば理解してくれたと思う。
且つじゃな、入場料とは別に入浴料がかかる。
平日ならば300円。
ワシら平民が平日に風呂に入るのは実質的には不可能じゃから必然的に土日祝日と相成るわけじゃが、となると入浴料は500円。
つまりじゃね、この風呂に入るのには、普通に考えて締めて1200円かかる。
まあ考え方にもよるとは思うが、フルーツやらフラワーやらに興味があらば安いものじゃろう。
しかし冒頭書いたとおり、ワシはそっちの方には全く興味がない。
純粋に風呂に入りたいだけじゃから、そのために1200円もかけるのはちいと財布に厳しい感じじゃよ。
じゃからこの風呂は長らく「料金的秘湯」であったんじゃよ。

で、その料金的秘湯に本日入浴してきた。
500円で入浴してきた。
どんな仕掛けかというと、本日フルーツパークでは地元のお店による販売イベントが有ってじゃね、そこの売店で500円買い物をするとフルーツパークの入場料がロハになるという仕組みじゃ。
ワシは毎晩酒飲むが、それにはツマミやら肴やらが必要で、毎日数百円の食い物をスーパーで購入しておる。
それをここで済ませれば、自動的に入園料がロハ。
Win Winとはまさにこの事。

ということでワシは、都田にある有名豆腐屋の出店でネギ味噌あげ他を購入し、目論見通り無料入場券を入手(Getという言葉は嫌いじゃ)

はい、本日はここまで。
風呂自体は次回書くよ。

2018年11月3日土曜日

温泉に行かない日(351) スイフトスポーツがやってきた

2018年5月下旬、試乗。
2018年6月7日、契約。
2018年10月11日、納車。

いやあ、長かった。
待つこと4ヶ月以上、やっとスイフトスポーツが納車された。
真っ黄っ黄のスイフトスポーツ。

スイフトスポーツ
© ill-health(ruephas) 2018
チビハゲなワシにとっては実にハデな選択であることよ。

スズキ地元の浜松とはいえ、また浜松では最王手のディーラーとはいえサブディーラーという悪条件もあって待ちに待ちましたわ、全く。
前に乗っていた13年モノのスイフトの車検は9月末にすでに切れており、約2周間は代車生活というなかなか得難い体験も経由しての納車じゃった。

最近のスズキはヒットと言うよりホームランを連発していて、特にジムニー・ジムニーシエラの絶好調ぶりもきっと耳にしておろう。
どちらも今発注しても納車は来年の7月以降とかいう話じゃ。
スイフトスポーツはそこまでは行かずとも、平均的納車期間が3〜4ヶ月であり、そういう意味ではまあ平均的な期間であったのじゃろう。
ディーラーの話では、一時期3ヶ月程度に短くなってきたものの、最近では再び長期化の傾向が強くなってきて今契約した場合、5ヶ月程度待つ必要があるようじゃ。
生産ラインが違うというものの、やはりジムニーの煽りを食っておると想像する。

ま、何にせよ納車されたからにはこっちのものじゃ。
10月11日の納車以降本日までの約半月で、もう既に1500kmを超える距離を走破した。
兎に角マニュアルシフトの車に乗るのは、20年以上前に買ったトヨタのセラ以来。

大衆車でガルウイングが楽しめる稀有なクルマ
ワシが買ったのはまさにこの色の5MT
オレなんか、黄色が好きなのかね?
© TOYOTA Motor Corporation
納車以来昨日までカンを取り戻すために、山道などではなく国1バイパスとか簡単な道を選んで走り、緩い勾配の場所を選んで坂道発進の練習とかしたな。
最近じゃ多くのクルマがアイドリングストップを装備しとる関係もあるじゃろうが、オートマチック車にさえヒルローンチアシスト機能がついとるが、スイフトスポーツのマニュアル車にはその装備はない(AT車にはついとる)。
納車前に一番心配していたのが、派手すぎるチャンピオンイエローというボディカラーが恥ずかしいと云った世俗的なことではなく(とは云ってもやっぱりちょっぴり後悔しとるよ)、坂道発進が出来るかどうかということじゃった。
ところがどっこい、今日日のクルマのクラッチの素晴らしいことよ。
どこをどうやっても、可成りラフなミートをしても、エンジン回転数が可成り低くても、一切エンストの心配はない。
アホみたいにトルクが漲っておることも手伝ってのことじゃろう。
誠に昭和は遠くなりにけりだ。
あまりにエンストしないためあまりに油断しすぎて、こないだなどはフツーの平地で寧ろエンストしてしもうたよ。
ただ、まだブリッピングのカンは取り戻せておらん。
まあそのうちじゃ。

ということでじゃね、このクルマは誠に楽しい。
スポーティでありながら取り扱いやすいMT、有り余るトルク、5速〜6速からでもシフトダウン不要で踏み込みさえすればぐんぐん加速する。
マニュアルでACCを実装出来たのもそのトルクの賜であろうな。

世のおっさんども、スイフトスポーツ買え。
今日買え。
今すぐ席を蹴ってスズキのディーラーに飛べ!
安いぞ。
車体で200万円を余裕で切る最早ヤケクソ気味のバーゲン価格。

ありがとう、感謝するよ遠州の怪物、鈴木修。

そして、燃費もいいぞ。
ハイオクであるのがちいと辛いが、今まで1500km走っての平均燃費は街乗り区間に限ってもなんと17km/l後半じゃ。
ま、ワシもトシなので確かに低いギアで引っ張るような走りはしとらんが、そうは云ってもカタログスペックを遥かに超える好成績。
高速区間は普通に走っとれば僅かにだが20km/lを超える。
乗って楽しい見て楽しい燃費もいい。
日常乗りのユーティリティも十分すぎるほどじゃ。

おい、世のおっさんども。
下らんフツーのクルマに乗っとる場合じゃないぞ。
ハゲとってもチビでも関係ない。
近所のスズキにすぐ買いに行け。
楽しさはワシが保証する(ワシの保守は屁のツッパリにもならんというまっとうな意見はこの際無視じゃ)。

ワシ、実は数年後にはNDロードスターにスイッチしようと思っとるが、この分では買い替えが難しいかもしれんな。

2018年11月1日木曜日

温泉に行かない日(350) 膵管拡張だと?これはこれは(2)

あれから約1ヶ月。
あれとは、
ぎゃんぎゃんぎゃん、ぶんぶんぶん、しゃんしゃんしゃん。
ぐー、ぶー、くんくんんううん、び、び、うん、ん
ん ん ぐん んん ん
へいぐう
という冥界感漲るMRIに入ってからの期間じゃね。

毎年受けとる人間ドックで受けたエコーの結果「膵管が太いですなあ」と云われ、某総合病院に云ってMRIに入ってこいと云われ、上記の通り、
ぎゃんぎゃんぎゃん、ぶんぶんぶん、しゃんしゃんしゃん。
ぐー、ぶー、くんくんんううん、び、び、うん、ん
ん ん ぐん んん ん
へいぐう
という音に全身を取り囲まれてからの期間じゃね。
膵管が太い場合、膵癌とかの恐れが一気に高まるということは知っとったがそれは所謂「耳学問」と言うやつで、なんでそうなのかは知らん。
知らんかったが先日偶然友人宅でテレビを見とったら、某落語家が司会を務める某番組でたまたま膵癌と膵管拡張の強い関係性について報道しておって、実は密かに背筋を凍らせておったんじゃな。

本日、結果を聞きに医者のところに行ってきた。
9時からとのことじゃったが、なんだかんだで診察室に入ったのは10時。
待っとったのは若え女医で、今日日の医者は接遇がいいねえ。
一通り説明してくれた。

まあ結果的には、シロでしたわ。
エコーで太く見えておった膵管は、実は太くはなっとらんかって、蛇行していたらしい。
蛇行しとるところをエコーで見ると、角度によっては膵管が重なったりして太く見えるらしい。

MRIの画像を見ると、確かに特に太くはない膵管がくねっと曲がっとる。
ワシのMRI画像がなんと330枚も収蔵されたCDを謹呈されたのでその画像を見せたいんじゃが、なにせ330枚もある中からベストショットを探し出すことに難航しており、本日の時点では探し出すことに成功しておらん。
暇な時にすべてのJPEGを片っ端から確認し、探し出せたその暁には、ワシの膵管写真を全世界に公開してやるわ。

今回は全くランダムに選んだ写真を1枚のみアップしようぞ。

著作権表示はどうすればいいのこの手の映像は
この画像がどの部位をどの角度から撮ったもので、正常なのか異常なのかおもろいのかシリアスなのか、分かる人がおったらぜひ連絡欲しい。
熱く語らいながら一緒に飲みましょうよ。
気になるのはやや右下にある白い○じゃけど、尻子玉か心霊現象か何かの類なんじゃろうな、多分な。

ということで、帰宅後の今は、その330枚にのぼるワシ自身の内臓写真をツマミに、先日30%OFFで購入した富士錦しぼりたて生原酒をちびちび飲っておる。
案外至福の時間であるな。