2017年7月30日日曜日

プロジェクト "山神社"(14) 続・浜松市内における山神社考

時間が有るときには先般浜松市立中央図書館から借りた「静岡縣神社志」(昭和16年発行:昭和59年復刻:価格は脅威の¥9300也!)を少しずつ調べているところです。

前回、
富士ではもう「石を投げれば大山くんに当たる」入れ食い状態だったので、やはり地域が異なるとこんなにも違うんだと言う思いです。
しかしですね、現存する富士の山神社の多くは決して大きな神社ではなく、寧ろ朽ち果てた祠のような物が多く、また、氏子の皆さんの管理上の問題なのか神社業界の事情なのかは知りませんが、結構な数の山神社が近隣にあるもっとデカい神社にM&A(合祀)されたり被支配法人(境内社)になっていたり主祭神のトリマキ(配神)になってたりします。
ので、もしかしたら同じような境遇の大山くんが浜松あたりにも案外いるのでは、みたいなことを書きましたが、いやまさに結構そんな状況にあることがだんだん判明してきました。
大山くん自身がセンターを張っている神社はあるにはありますが、それは御殿場・三島・沼津・富士とは比較にならない少なさです。
浜松周辺では上記引用のうちの後段、つまり、

  • 合祀系
  • 境内社・末社・摂社系
  • 配神系
の割合が篦棒に高く、しかも予想以上にその数が多いという感じです。
まあ「石を投げれば大山くんに当たる」までには行きませんけど「5個投げれば何とか当たる」くらいの感じです。

借りている「静岡縣神社志」は昭和59年復刻版とは言え、活字を拾い直しての鮮明な状態での印刷というわけではなく、なんだろう古い版下を再度印刷したというか、今日日っぽい例えで云えば「印刷して何回かコピーした原稿を複合機でPDFにしました」って感じの品質なので、画数の多い漢字は潰れており読み進めるのになかなか時間がかかるため、貸出期間を延長させてもらって更に調べを進めようと考えています。

あと、富士市立中央図書館には公的機関が発行している書籍や資料だけでなく、民間の郷土史家のような人(おそらく教師上がりとかいう感じなのかな)が作成した脚で稼いだような資料がかなり充実しており、無格社未満の神社についてはこちらのほうがものすごくデータが充実してました。
なんせ「静岡縣神社志」の冒頭には、
「載するところは郷社以上全部並に村社無格社の一部なり」(静岡縣郷土研究協會長 静岡縣學務部長 伊能芳雄氏の序文)
などと正面切って書かれており、でもまあそりゃそうだとは思う。
その辺の道端に有る道祖神レベルの小さな祠まで拾い上げていたらキリがないし、たとえやったとしたら一体何冊になるかもわからないから。
なので、ある程度「静岡縣神社志」の調べが終わったら、その次は中央図書館の司書というか郷土資料室の担当の方に、その手の資料が浜松にも有るかどうかをちょっと確認してみようと思います。

できるだけ情報を集めて、できるだけ多くの大山くんに参拝したいものです。

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