2020年11月14日土曜日

温泉に行かない日(461) 君はラバーダムを知っているか?

今年も銀杏の季節がやってきた。
ワシが好きな三嶋神社(静岡県浜松市北区細江町中川347)では毎年この時期、神社の御神木である「なかよし銀杏」から取れる銀杏を無料で分けてくれるので今日も行ってみた。
ちいと早いかなと思ったんじゃが行ってみると毎年の如く、拝殿前に備えておるプラケースの中にはすでにビニール袋に入った銀杏が納められておった。
銀杏の実の処理には大変手間がかかると聞いておるので、無料ではなく毎回幾ばくかのお賽銭をお供えさせてもらっておるのは云うまでもない。

さて、今日は大変いい天気で暖かくのんびりした気分になったため、参拝及び銀杏の実の受領を終えたワシは、堤を挟んで南側を流れとる都田川のあたりを少し散歩してみようと思いついた。
堤の上の道を上流に向けて歩いとると、都田川の中に何かの構造物があるのに気づいた。

© ill-health(ruephas) 2020

藪から棒な感じで、川の中に橋脚のようなものがある。
その下流側は、板チョコのような感じでコンクリートブロックのようなものが敷き詰められとる。
ここの三嶋神社には結構な回数通っておるが、このようなものがあるのには今日はじめて気づいた。
最初は「橋を作りかけたんじゃがなにかの事情で途中でやめたので、結果として橋脚だけが残っとるのか」と思ったんじゃが、一方で利水施設のようにも見える。
川っぺりには簡単に降りることができるので、傍に行って見てみた。

© ill-health(ruephas) 2020

降りてみると板チョココンクリートブロックは結構数多く設置されておる。
それが見事な幾何学的模様を生み出しておる。
ワシはそれを見て何故か、何年か前に訪れた龍宮閣(静岡県熱海市田原本町1-14:0557-81-3355)の浴室床のブロック模様を思い出した。

これ多分iPhoneじゃなくて
ガラケーで撮影してますね
画質及び撮影の腕ともに低レベルで悪かったな
謝るワイ
© ill-health(ruephas) 2020

歩いて渡るには実に適切な間隔でブロックが設置されとるので、まずワシはぴょんぴょんと歩いて向こう岸まで行ってみた。
ブロックの間を流れる川の音が誠に心地よい。
なんだか楽しいぞ。
しかし向こうに行ったきりではおられんので、ワシは元いたところまでぴょんぴょんと歩いて戻り始めた。
その途中で橋脚状のものの近くまで行ってよく観察してみたら、橋脚には何か幅の広い布状のものが取り付けられておることはわかった。
で、それはワシがさっきまでおった岸のコンクリ壁にまで続いておるようじゃ。
もしかしてこれはダムの一種かもしれん。
その幅広の布は普段は沈んでおるが、何かの事情があればその布が縦に起きて水をせき止めるとか。
しかし、水の力は大変に強い。
布ごときであの川の水をせき止めるのは無理なように思える。
となると、流れてくるゴミを引っ掛けて川の水をきれいにするとかかなあ。
結局なにかわからんまま戻り、今度は堤の上から橋脚状構造物を真横から眺めてみることにした。
と、こんな掲示があるのに気づいた。

何だと!?
ここで遊ぶなだと?
もうすでに遊んでしもうたワイ
謝るワイ!
© ill-health(ruephas) 2020

ん?
ラバーダム?
なんじゃラバーダムって。
でもわかるぞ。
多分、あの布は布ではなくてラバーであり、なんかのときにはぷ〜っと膨らませて水をせき止めるんじゃなかろうか。
多分そうじゃろうとは思ったが、なにせこんなのは初めて見るから確信は持てん。
しかもじゃ。
危険ですから
せき(ラバーダム)で遊ばないで下さい
浜松市
などと書いてあるではないか。
これはいかん。
ワシはつい今しがた、まさに堰で遊んでしもうた。
これは迂闊じゃった。
すまん謝る、悪かった浜松市の人。
もうしません。
それはそれとして、なんとなくわかってきた。
で、ふと逆側を見ると何かの小屋が建っておる。


出入り口の横には錆びた銘板のようなものがあり、そこには「瀬戸堰操作室」とある。
なるほど、都田川にあるあの構造物はどうやら瀬戸堰(静岡県浜松市北区細江町中川355−2:地図から住所検索での検索結果)という名前で、堰じゃから要するにダムで、この小屋はダムの操作、つまりラバーの袋に空気を送り込んだり抜いたりする操作をする目的であるんじゃろう。
また、小屋の横にはこのようなものもあった。


書き写してみよう。
瀬戸堰の主要諸元
 堰高:2.30m
 堰長:24.50✕2連
 形式:空気膨張式
 自動倒伏水深:2.76m
 設計内圧:0.3kg/cm
 倒伏起伏時間:約30分
 起立方式:ブロワー(モーター式)
 ゴム材料:特殊耐候性合成ゴム
 ゴム引布の引張強度:430kg/cm
 ゴム引布の厚さ:5.5mm
 転石損傷防止対策:クッション材40mm
 工事期間:平成3年度〜平成5年度
 施工 上部工:住友電気工業株式会社
 施工 下部工:株式会社細江中村組
やはりそのようじゃ。
となるとやはりワシとしては、今のように水の底でぺっちゃんこになっとる状態ではなく、雄々しく立ち上がった状態のラバーダムが見たい。
更にじゃ。
更に欲を云えば、今まさに雄々しく立ち上がりつつあるラバーダム及び、役目を終えて今まさにしょぼんとなりつつある、そういった現在進行形のラバーダムを是非みたい。
我が阪神タイガースが日本一になるよりは、見ることができる可能性は高そうじゃから、何とか情報を集めて見てみたいものじゃ。
蜘蛛の巣の世界を探すならば、パンパン膨らみ、水をせき止めておる雄々しい瀬戸堰の姿が容易に見つけられるじゃろうから、ぜひ見てみなされ。

おまけに、三嶋神社のなかよし銀杏と銀杏の今日の様子も掲載しておくじゃヨ。

少し黄色がかってきてました
© ill-health(ruephas) 2020

気持ちと感謝のお賽銭を
忘れずにね
© ill-health(ruephas) 2020


 

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コメントどうもありがとうございます。
貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。