2025年6月19日木曜日

温泉に行かない日(562) 奈良市のため池(5)

とりあえず完成した「日本の盆地トップ11」におけるため池の状況をつらつら眺めたが、一般的に盆地においては農業や生活用水確保のために、ため池が重要であることはわかった。
一方、盆地でなくとも例えば濃尾平野などにも当然ため池はあるし、ため池はあってもその数が少ない盆地もある。
盆地内での農業の種類によっても違うと思われる。
水を大量に必要とする米作などが盛んな盆地だとため池は多くなるだろうし、大きな川が流れていればそんなに必要ないかもしれん。
と、そのへんまではリストを眺めていて思いつくはつくけど、奈良盆地のため池数の突出ぶりはそれだけでは説明がつくとはとても思えない。
奈良盆地がものすごい穀倉地帯というなら納得感もあるけど、稲作が盛んな盆地のイメージは山形盆地で、その山形盆地の1㎢当たりのため池数は0.5で奈良盆地の9.6には遠く及ばない。
やはり最上川効果がすごいんじゃろうか?
と仮定するとやはり河川がポイントになるのかな…、などと思考は堂々巡りになってしまう。
要するにいろいろ頑張って調べたけど、正鵠を射るような答えがどうも見つからない。
まあいいや。
自分の脳みそには限界があるんで、まずは奈良県立図書情報館のリファレンスサービスに、この辺わかる資料を紹介して貰う[1]などそれはそれとして調べを進めつつ、ワシとしてはとりあえず奈良市内の主要なため池を巡ることにしよう。

[1]
奈良県立図書情報館に送ったリファレンス依頼は次の通りです。
【質問事項】
奈良地方には何故こんなに多くの農業用ため池があるのですか。
単位面積あたりのため池の数が他の盆地より突出しています。
その理由がわかる書籍や資料があれば紹介してください。
【調査済み事項】
浜松から単身赴任で引っ越してきて、奈良に大量のため池があることに驚きました。
自分なりに調べて、奈良盆地は水を沢山必要とする稲作がそこそこ盛んな割に河川があまり流れておらず降水量も少なく、湧水もあまり見られないのが理由ではないかと推察はしています。
ただ、不正確ではあるものの自分の調査では、奈良盆地における1km2当たりのため池数は9.5で、他の盆地が多くて2前後であることを考えるとかなりの突出ぶりです。
この突出ぶりの理由が知りたいです。
よろしくお願いします。

2025年6月17日火曜日

温泉に行かない日(561) 奈良市のため池(4)

先日コーチングに関する研修に出たんじゃがその中で、参加者のタイプ分けっていうのがあった。
いくつかの質問に対して自分がそれに当てはまるか当てはまらないかを数値で答え、それを足したり引いたりすると自分のタイプがわかる仕組み。
タイプは、
  • コントローラー
  • プロモーター
  • サポーター
  • アナライザー
の4つで、意味するところはその語感どおりじゃ(「コーチング タイプ分け 診断」でググれば詳細はわかる) 。
自己診断前は、普段のワシの言動(お調子者・計画性がない・後先考えない・先頭には立たない・No.2~3くらいが好き・飽きっぽい)からするとワシはおそらくプロモーターかサポーターあたりじゃろうと思うたが、めんどくせ~な~と思いながらやった結果は意外にもアナライザー[1]じゃった。
確かに言われるまで自覚したことはなかったけど、データをしつこく、じくじく細かく集めてそれから何かを見出そうとするのが確かに好きな方なので、今回のため池の件もそうじゃし、山神社の件とか、Google Mapsに未掲載の情報を掲載することとかはそのタイプ分けに基づくのかもしれん。
じゃから皆さん、今後ワシのことなら「冷徹な分析者」とでも呼んでくれ。

タイプ分けなんざどうでもいいことじゃから閑話休題、ワシはしつこくじくじく各地の盆地及びその盆地にあるため池に関してネットで把握できる程度の基本的な情報を集めて表にまとめることにした。
「日本の盆地トップ11」におけるため池の状況という名称のGoogleスプレッドシートじゃ。
現段階でとりあえず知りたいのは、やはり物理的な状況。
すなわち盆地面積に対するため池の数の大小なので、最低限の情報として必要なのは盆地の面積と盆地にあるため池の数。
ため池については各県から法律に基づきリストが公開されていて、当然市町村別にまとめられておる。
問題は盆地の面積で、色々探してみたがズバリと答えが示されている資料がなくどうしようか迷ったが、なんだこんな時のために強力な助っ人がいるじゃないか。
なんのことはない、そう、Geminiくんじゃ。
Geminiくんに「〇〇盆地の面積を教えて下さい」と何故か丁寧語でお願いして情報を仕入れていった。
更に必要なのは、盆地を構成する市町村は何処じゃ、という情報じゃ。
各都道府県から公開されとるため池データベースは市町村別になっとる。
盆地にあるため池の数をある程度確定させるためには、某地を構成している市町村を調べて、それに属するため池を数えていく必要があるからじゃ。

ワシはその他、年間平均降水量や湧水の有無、各盆地の特徴など、いくつかの情報をお尋ねした。
Geminiくんだけではなく、Wikiやその他サイトの情報を組み合わせてとりあえずリストは完成させた。
で、一番見たかった「盆地面積に対するため池の数の大小」を早速見てみたら、これはもう奈良盆地の圧勝。
300㎢の中に4211ものため池が犇めいており、1㎢当たりの数は何と9.6。
2位の米沢盆地が2.6(100㎢/256)を遥かに引き離してぶっちぎり。
これには驚いた。


驚いたので今回はここで力尽きた。
ここ暫くはスプレッドシートに集約した基本的情報を眺めつつ、
「何故奈良にはこんなにもため池がある?」
のヒントが隠されているかどうか考えてみようと思う。

[1]
コーチングの本やWEB情報を総合するとアナライザーとは以下の通りの人物です。
感情表出が控えめで、自己主張も控えめな人です。
アナライザータイプは自分の中で完結させる人です。
アナライザーは、計画や分析、事実やデータをすごく大切にする考え方を持っており、自分で計画を立てたことは必ず実行し、成果を得るということができる人です。
逆に新しいアイデアを出すのは苦手で、目に見えることを大切にしています。人にはそもそも興味があまりないので、冷たい感じの印象を受けることも多いです。
会話は少なく、する時でも人の目を見ないことも多いです。
確かにそういう部分もなるな、とは感じますけどもちろんこれらすべてが私に当てはまっているわけではなく、例えば私は人の目をしっかり見て喋るし、人にも興味はある。
逆に「自分で計画を立てたことは必ず実行し、成果を得ること」なんてことはニガテ。
同時にプロモーターとしての特性も持っているような気がするので、自分や他人をいずれかに完全に当てはめてしまい、その当てはめとコーチングに関する半端な知識で人や人間関係を判断していくのはむしろ危険だと思いました。