2021年4月4日日曜日

やぎさんが好き!(44) オーバーザレインボー → 大橋牧場

浜松市浜北区にあらたまの湯(静岡県浜松市浜北区四大地9-92-1:053-582-1126:電話番号いいふろじゃよ:¥680:9:00〜21:00:定休第1月曜:ポイントカードあり♪)という日帰り温泉があり、ワシは何回か行っておる。

その近くにオーバーザレインボー(静岡県浜松市北区都田町7793-24)という牧場がある。
ここはガチな牧場で観光客は受け入れておらんと思うんじゃが、そこにやぎさんがおるという話が舞い込んだもんじゃから、自宅からほど近いこともあるし早速行ってみた。
近いもんじゃから直ぐに着いたが見渡してみると想像通り観光要素は全く無く、寧ろ「牧場のうしさんたちが病気になってはいかんから、関係者以外は入ってはいけんよ」というような掲示さえされとる。
ワシとしては無理矢理にでも関係者になって入りたい。
中の人に挨拶さえすればもうそれで関係者じゃろうと固く思っておるが、しかし中の人は中々中から出てきてくれそうにもない(いいなあ、この云い回し)。
仕方なく牧場前にある道から中の様子を伺うと、まず牛舎の前の柵に囲まれた広いスペースに基本白地で少し茶色の毛が混じったやぎさんがおった。
お乳があるから多分めすやぎさんじゃろう。
どうも人懐こいらしく、ワシを見つけると「とととととと」という感じで近寄ってきてくれた。

本日は曇っておるから瞳孔が四角くないヨ
© ill-health(ruephas) 2021

スペースの周りには柔かそうで如何にもやぎさんが好きそうな草が大量に生えておる。
普段じゃったら遠慮会釈無くむしって食べさせてあげるんじゃけど、ここはきちんとした牧場。
当然、エサの管理もかっちりと行われておると考えたほうが良い。
とは云え、全く何もあげないとなるとこれはワシの方のフラストレーションが高まる。
やぎさんを見てフラストレーションが溜まるなど言語道断歩行者横断斎藤道三。
やぎさんを見る最大の目的は、やぎさんとの交流を通じてお互いのストレスを激減させることじゃ。
じゃから、ワシは路傍の草をほんの少しだけ千切ってこのやぎさんにあげてみた。
やぎさんは大変な喜びようであっという間に食べてしまう。
そして指をはむはむする。
これは何回も書いておるところじゃが、やぎさんのはむはむはこれはもう大変に気持ちが良くてずっとやってもらいたいと思う位に気持ちが良い。
しかもこのやぎさん自身も人の指をはむはむすることが大好きらしく、指を差し出せば素早くずっとはむはむしてくれる。
こりゃあいいなあ。
大人しいやぎさんで人懐こくて、軽く頭押しもしてくれるがこれまた優しい感じじゃ。
あと少しだけ何回か草をあげて、極めて残念じゃがサヨナラをすることにした。
ここの牧場にはこのはむはむ大好きやぎさんの他に、確認できただけであと2匹のやぎさんが飼われておった。
2匹ともワシの方をじっと見て興味を示してくれておる様子じゃった。
しかしそれらのやぎさんは牧場の敷地内に繋がれておる故、遠くから眺めるにとどめた。
何とか関係者になりたいものじゃ。



で、やぎさんとのふれあいが決定的に足らないと判断したワシはその足で大橋牧場(静岡県浜松市浜北区堀谷332:053-582-1010:土日祝日の10:00〜17:00営業)に行ってみた。
実はここには何回か行っておるんじゃが、今調べてみたらブログに書いとらん。
はて、なんでじゃろうか。
まあよい。
ここも基本牧場じゃが、上記の通り土日祝日は一般の人に開放しておる。
主にはうしさん(まあ乳牛じゃろう)を飼っておるが、その他にやぎさん・ひつじさん・うさぎさん・いぬさんなども飼っておる。
牛乳を使ったソフトクリームを売っておってこれがまた美味いし、そして何と云ってもここの目玉は「やぎさんぽ」(¥200/1回:時間はテキトー)ができることじゃろう。
かつてワシは、ここ大橋牧場で何回かやぎさんぽを試み、その試みはすべて失敗と化した苦い経験を持つ者じゃ。
やぎさんぽとくれば多くの者は、あの名作アニメ「アルプスの少女ハイジ」に登場するユキちゃんのような可憐なこやぎさんと楽しく散歩ができると思いがちじゃが現実は全く異なり過酷じゃ。

仲間から無理やり引き剥がして首輪にリードをくくりつけるんじゃが、もうその時点でやぎさん的には不安に思っとるんじゃろう。
踏ん張っていっかな動こうとはせん。
その踏ん張りはかなり強力であり、ワシはそれを「やぎふんばり」と呼んでおる。
こうなると本当に動かん。
そしてそれを強引に動かしたとしてもワシが思っておる方向には絶対に動いてはくれん。
やぎさんの興味がある方にしか動かん。
即ち、全く楽しくないわけじゃ。
そういった苦しい思い出があるのでワシは牧場の人に、
「やぎさんぽお願いします」
「はい、いいですよ。どんなやぎがいいですか」
「えっと以前ですね、茶色やぎさんと散歩した時にとんでもない目に会いましてね」
「ああ、だいぶ前に来て動かなくて困ってた人ですね」
覚えとったんか…
「そう。ですので出来ればこやぎさんがいいんですけど」
「ちょうど良かった。今年の1月生まれたこやぎがつい最近散歩できるようになったんですよ」
「あ、そのやぎさんがいいです。お願いします。名前はついているんですか」
「寒太(かんた)っていうのよ」
ああ、1月生まれじゃからな。
男の子なんじゃろう。
お金を払うと、リードに繋がれた寒太くんがやってきた。
ワシは嬉しくなって早速散歩を始めたが、これはいかん。
まだ3ヶ月の赤子のくせしてもういきなりやぎ踏ん張り全開で動かん。
しかし、リードをくいくい引っ張ると、嫌々ながらという感じではあるが何とか散歩に応じてくれた。

まだまだ幼児体型の名残がある寒太くん
© ill-health(ruephas) 2021

しきりに「べへへ〜いい。べへへ〜〜〜〜〜い」と鳴きながら、なんとかとことこ散歩を始めてくれた。
しきりに鳴くのはやはりお父さんやお母さんに何か伝えたいからじゃろうと思う。
しかし暫く歩いておると、寒太くん自身も少し楽しみ始めたようで、餌用として買い求めたパンの耳には興味を示さんかったが、道に落ちとる茶色い葉っぱを見つけてはこまめに拾って美味そうに食べておる。
で、少し弱めにリードを引っ張るだけでとっとっとっと、と軽やかに歩いてくれる。
うむよし。
これならば確かに「やぎさんぽ」と云って差し支えなかろう。
このような状況になれば、君、これは本当に楽しいよ。

とっとっとっ、と軽やかに歩く寒太くん
© ill-health(ruephas) 2021

わしは寒太くんと充分に楽しい時間を過ごしたあと、牧場に戻った。
このように素晴らしい時間を僅か200円で楽しめる。
やぎさんぽなんて、そんじょそこらで体験できる代物ではない。
是非行くべきじゃろう。
強くお勧めする次第じゃ。

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コメントどうもありがとうございます。
貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。