2023年7月31日月曜日

温泉に行かない日(513) PSVT(1)

加齢による体力筋力の低下や、ロードバイクに乗ると80km持たずに膝が痛くなるなどの症状があるため、ここ1年程は毎日最低5000歩、週末には10000歩若しくは10kmは歩くようにしとる。
夏場は暑いから早朝歩くことにしとるので、2023年7月30日の日曜日も7時前に自宅を出立し、歩いて10分ちょっとのところにあるちょっとした森林公園の様な所に行った。
そこにある遊歩道は殆ど木陰なので安心して歩ける。
1時間ほど歩いて8時前くらいに帰途につき道を歩いとると、急に心の臓がドキドキし始めたような気がした。
何じゃろなと思いつつ気にせず歩いておったが、胸の真ん中あたりにヘンな違和感を思えたので立ち止まり、iPhoneのヘルスケアで心拍数を見てみたら8時12分ごろから急激に上昇していて200以上にもなっとる。

なんじゃいこれは!?
とは思ったが、まあすぐに収まるじゃろうと思い、少し頑張って再び歩き出したが段々息苦しさが増してきて歩くのがちょっとしんどい。
しかも8時を過ぎて暑さが厳しさを増して来とる。
小さな日陰を探しながら歩き、その日陰に来ると座り込んでゆっくり深呼吸をし、10分ぐらい休んではまた次の小さな日陰に向かって歩き…、ということを繰り返して500mほどの距離を小1時間かけて家に戻った。
部屋に入ってエアコンをかけ、すぐにベッドに横たわって心拍数を暫く観察したがいっかな下がらん。
「これ、もしかしてヤバいのかな」
と思い、スマホに入れていたQ助というアプリで調べてみたら、どの質問にどう答えても、
「今すぐ救急車を呼びましょう。緊急度が高いと思われます。今すぐ119番に電話してください」
と出る。

「いやあ、ははは。そこまでは必要ないじゃろうよ」
思う一方、どの質問に答えても兎に角「今すぐ救急車を呼べ」という返事の一点張りなのを見ると流石に不安になり、勇気を持って119番に電話してみた。

「はい、119番消防です。 火事ですか?救急ですか?」

ははあ成程、この問いかけって噂通りホントにするんだ、と妙に感心した。

2022年10月9日日曜日

温泉に行かない日(512) ワインセラーでワインを買ってきて飲んだ(其の2)

味とか酒の良さなんてものに対する感度は人並みから遥かに劣るのは充分自覚しておるから、前に書いた其の1よりかなり短文になるかもしれんが、まあ数日に渡り産地や味の異なるワインを飲むことはそうあるまいと思うので、素人なりの感想を書いてみようと思う。
ワシの感想なんざ屁の突っ張りにもならんが、ワインボトルのラベルに書いてある説明を書き写すからそっちをメインに読んでいただくのもよろしいじゃろう。
ホントは、店員さんに貰った5本セットのバッグに入れてある添え文(それぞれのワインについて説明している)を書き写そうかと思ったんじゃが、ワシが飲んだワインがどれに当たるかがわかんなくなったので混乱を避けるためにそれはやめとく。
記載は飲んだ順で、その順番に何らの意味はない。
《ワシの感想》は無論飲みながら書いたものであるので、支離滅裂感が漂っておる。
酔っとるから仕方ないじゃろう。

①シャルル・メラ・メルロー2020 ヴァン・ド・フランス

《ワシの感想》
「なんか白っぽい赤
悪い意味ではなくて
少なくともこれとは合わないな」

読めば分かる通り、100%酔っ払いの戯言じゃ。
そして白っぽい赤とは果たして何か?
哲学性にあふれる謎の感想。
「これ」というのはマックスバリュで買ったフランス産なれど安物のチーズのこと。
瓶のラベルにはチーズが合うと書いてあるので、ワシの舌が如何に機能不全を起こしてるかの証左じゃろう。

《ラベルの解説》
「豊かなルビー色を湛えたワイン。卓越した力強く繊細な味わい、ベリー系果実とスパイスが溶け合う複雑な香り。
合う料理:サラダ、赤身肉のグリル、ジビエ、チーズ」

© ill-health(ruephas) 2022

© ill-health(ruephas) 2022

確か300円くらい
ワシにとっては少し物足りん味じゃったので
オリーブオイルをかけて食べた
© ill-health(ruephas) 2022

②コート・デュ・ローヌ・ルージュ2018

《ワシの感想》
「もう少しだけどっしり感があるといいなあ
口ん中でふわっと広がる香りがいいなあ
合鴨のローストで呑んでる
鯖の塩焼きとか合いそう」

赤を飲んで「鯖の塩焼きが合う」とはまさに神をも恐れぬ野蛮な感想としか言いようがない。

《ラベルの解説》
「熟したラズベリーが溢れる可憐な香りにスパイスが表れる。ミディアムボディでヴェルベットのように滑らかなタンニンと適度な酸を伴う。バランスが良く、果実がとても凝縮している。
合う料理:うなぎ、牛丼、肉料理、チーズ」

なあんだ。
鯖の塩焼きまで突き抜けてはおらんものの、牛丼なる言葉がデーンと書いてある。
一緒に食う飯関係は余り気にしなくて良さそうじゃ。
今度、鯖の塩焼きで飲んでみよう。
勿論、牛丼でもじゃ。

© ill-health(ruephas) 2022

© ill-health(ruephas) 2022

③オーガニック・シャルドネ2020 ヴァン・ド・フランス

《ワシの感想》
「白いのになんかコクある
味しっかりしてる
あたり前田のクラッカーだけど、スーパーのフルボトル800円のやつとは全然違う
わたし、これ好き
日本飯に合う感じ
マグロの山かけ
海老とアボガドのディッシュ(マカロニみたいなヤツ)」

なんじゃい「わたし」じゃと!?
ワシなんざ「ワシ」で充分じゃ。
「マグロの山かけ」「海老とアボガドのディッシュ(マカロニみたいなヤツ)」とは飲んだときに食っていたアテじゃけど、特に「海老とアボガドのディッシュ」は結構合ったような気がする。
このワイン、コクがあってほんとにうまかった。

《ラベルの解説》
「南仏の古来の土地で有機栽培されたブドウを使用。マンゴーやパイナップルなど南国の果実を感じさせる香り高いミディアムボディです。中程度から高めの酸を伴い、バランス良く長いフィニッシュに続きます。
合う料理:刺身、若鶏唐揚、幕の内弁当、天ぷらなど」

来たぞきたぞ。
遂に幕の内弁当が来たなあ。
こういう書き方をしてくれると、ワシのような素人でもワインの敷居が随分と低くなるのでありがたい。
今んとここれが一番好きじゃ。


© ill-health(ruephas) 2022

© ill-health(ruephas) 2022

これが、
海老とアボガドのディッシュ(マカロニみたいなヤツ)
です
© ill-health(ruephas) 2022

④ボルドー・ルージュ2020

《ワシの感想》
「あー、こりゃ美味い
トカップにもう少しコクを加えた感じで味というか旨みがその分強いなあ
しかし、個人的にはあと一歩、どっしり感が欲しい
合鴨のロースト」

要するにワシは赤に関しては、どっしりしてればあとはどうでもいい傾向があることが伺われるわけじゃった。

《ラベルの解説》
「プラムなど赤系果実の豊かな香りに、土・コショウの等の(ママ)スパイスが加わる。ボディは軽めのミディアムで、長めのフィニッシュに続く。様々なシーンに合うワインです。
合う料理:焼き鳥、牛肉コロッケ」

このワインは赤じゃけども、ラベルの人も「焼き鳥が合う」と書いとる。
白はこれが合うだ、赤にはこれが合わんだなどということは余り考えず、自分で好きなように飲めばいいようじゃから、しつこいかもしれんが鯖の塩焼きだってやってみる価値は十分あるじゃろう。
しかし「土」がスパイスなんじゃなあ。
ワシには「土」感なんて全くわからなんだが…
外国の人の感覚は日本人にはわからないし、多分逆も同様じゃろうと思う。

© ill-health(ruephas) 2022

© ill-health(ruephas) 2022

⑤ボルドー・ブラン2020

《ワシの感想》
「色目はライト
残念ながら、味もライト
ん?そうでもないな、後から爽やかな旨みがさあーッとくるな
批判覚悟で書くと、和食の朝食で飲みたい
その場合、残念ながら納豆なし⤵︎
ヤマチョウの揚げを薄目の出汁醤油でさっと煮込んだヤツで呑んだ」

朝飯でこれを飲みたいなる発言で分かる通り、この感想を書いた男は確実にアル中じゃろうと思われるが、実際そう感じたんじゃから仕方ない。
軽い味で、朝飯とは言わんまでも休日の昼飯と一緒に飲むには手頃かもしれん。
ドイツの人やフランスの人は昼から飲んどるわけじゃから、日本人だってそうして責められる理由はないじゃろう。

《ラベルの説明》
「濃縮したレモンと爽やかなハーブの香りに、ほのかな土の特徴が加わる。ミディアムから高めの酸を伴い、長めのフィニッシュに続きます。さまざまなシーンに合うワインです。
合う料理:魚全般、寿司」

日本の朝食といえば、納豆がなければ画竜点睛を欠くわけじゃが、もしこのワインを朝飯時に嗜むとなればやはり納豆は禁忌じゃろう。
せっかくの香りがぶち壊しになること必定じゃ。
しかし、干物には確かにとても合うじゃろう。

© ill-health(ruephas) 2022

© ill-health(ruephas) 2022

以上、5本セットを4日かけて飲んだわけじゃが、この中でまた飲みたいと思ったのは、
③オーガニック・シャルドネ2020 ヴァン・ド・フランス
④ボルドー・ルージュ2020
の2本じゃろう。
飲みたければ買えば良し。
ワシは本日早速浜松ワインセラーを再訪し、店のお兄さんといろいろ相談しながら、③に比較的近いと思われるこれを買ってきた。

© ill-health(ruephas) 2022

瓶には何も書かれておらなんだが、購入する際ワインの前に掲げられとった説明書きを書き写しておこう。
サン・ヴェラン・レゼルヴ・ジョベール ドメーヌ・イノゾンティ

自然の力が生み出す無農薬のハイクオリティワイン
ドライフルーツのニュアンスが仄かに香るフレッシュでフローラルな ワイン。口当たりはしなやかでレモンを思わせるピリリとした後味が広がります。素晴らしく豊かなアロマと極めて完成度の高い端正なバランスを備え、張りのあるミネラル香がリッチでフルーティな果実味をすっきりとバランス良く引き締めています。 魚、寿司には抜群の相性です。
辛口
国/地域 使用ブドウ
フランス/ブルゴーニュ シャルドネ
¥3,100
Hamamatsu Wine Cellar
かぼすを少し絞った秋刀魚の塩焼きで飲んだんじゃが、どっちもうまかったあ!
次は、④ボルドー・ルージュ2020に似たやつを買わんといかん。
せいぜいどっしり感があるやつを選んでもらおう。

2022年10月8日土曜日

温泉に行かない日(511) ワインセラーでワインを買ってきて飲んだ(其の1)

先日、単身赴任先で仲良くなった人がこっちに来ていただけると云うので一緒に遊ぶことにした。
厚顔にもわざわざ遠方から来たその人のクルマで天竜方面をゆるりだらりと廻ることにした。
他人様が関わることでありその詳細はここでは書かぬが、その行程では目的の店が臨時休業じゃったり、代わりに行こうとした店が途中道の崖崩れでとんぼ返りを余儀なくされたり、ちょっとした予想外な事が少し起きて、しかしそれはそれで楽しい思い出じゃろう。

今回書くのは、その帰りしな寄ったワインセラーの事じゃ。
天竜でワインセラーとくれば、この辺をちょっと詳しく知っとる人であればすぐに思いつくじゃろう。
道の駅 天竜相津花桃の里(みちのえきてんりゅうそうづはなもものさと:静岡県浜松市天竜区大川31-10:053-923-2339:店舗9:00〜16:30:食堂11:00〜14:30)のすぐ脇にある、浜松ワインセラー(静岡県浜松市天竜区大川 相津トンネル:0539‐62‐9399:11:00~17:00:土日祝のみ)じゃ。
このセラー(正直「セラー」と「カーブ」の違いもわからん素人じゃけどね)の存在は当然知っておった。
薄い記憶じゃが何年か前のローカル紙か何かで「佐久間線のトンネルを利用したワインセラー開業」というニュースを見た記憶があるし、それより何よりお気に入りのカフェであるcafe de clarkの行き帰りにはすぐ横を通るし。
ただ、見てくれから来る敷居が極めて高い。

本格感があって素人には厳しそうじゃけど…
© ill-health(ruephas) 2022

入り口はこんな感じで、「右も左もわからぬヤツは入るべからず」的オーラ満載。
従いまして不肖ワタクシ、これまでここには一歩たりとも足を踏み入れたことはなかった。
敷居が高い場所は大抵、商っとるものも高いのが通例じゃという常識もある。
而して本日ワシは単身ではない。
心強い友人を共にしとる。
二人であれば何とか出来る。
一歩足を踏み入れ、値札を素早くサーチし、それが度外れたものであった場合には、
「あ、あれ?ここ道の駅じゃないんすか?」
「なあんだ、道の駅は手前の方か、やあ間違えたな。こりゃ失敬失敬」
などというバレバレな小芝居を打ちながら撤退するのも一人でやるよりは容易い。
じゃから蛮勇を奮い立たせてワシらはこのセラーに突入することにした。

写真を見れば分かる通り、ここは佐久間線の廃トンネルを利用したセラーじゃ(正直「セラー」と「カーブ」の違いもわからん素人じゃけどね)。
従ってトンネルの断面が自動車用のやつより縦長くなっとる。
佐久間線というのは1967年に起工して旧国鉄二俣線の天竜二俣駅(現:天竜浜名湖鉄道天竜二俣駅)から現JR飯田線中部天竜駅までをぶち抜こうとした線区じゃが、国鉄民営化の流れもあり1980年に中止となった。
正直やめといてよかったと個人的には思う。
まあそれは置いといて、その遺構を活用しとるわけじゃな。

車を停めて中に入ると涼しい。
今は晩夏と云うか初秋じゃからそうなるが、冬に来れば温かいとなる。
要するに外気から厚い山肌に遮蔽されとるから、通年同じ18℃前後の温度が保たれとる。
しかしそんなことはどうでも良い。
問題は、値札じゃ。
ぱあっと見た所、どのワインにも5桁の数字はない。
大抵4桁で収まっとる。
この時点で、ここで売っとるワインは最大9999円であることは確定した。
しかしまだ油断はならん。
例え9999円としても精算時には10%足されてえっといくらじゃ、1万円超えの可能性もありえる。
更に良く見ると何と、殆どの瓶には2000円前後の値札しかかかっておらん。
瓶に貼ってあるラベルは何れも異国のもので、宮川大輔的には「見れば分かる、たっかいやつやん」的なものばかりが並んでおるが、殆ど2000円前後のものばかり。

いやあ。
これはいいなあ。
ほんとにその様な価格のものがず〜っと並んでおるんじゃよ。
ワシは内心感嘆し、あとはどれを買うかという悩みだけになった。

セラー内には若いお兄さん(こりゃいかん、この比喩は頭痛が痛いと同じじゃ)がおって、その説明がワシのようなワイン素人に安堵させるもの。
彼の説明は「ワインを気軽に楽しんでね」ということに尽きる。
ワシは本当に安堵し、しかしワインを味わう舌を持ち合わせてはおらんから、若いお兄さんの助言をそのまま受け入れ買ったのは、ワインのミニボトル5本セット(税込3000円)。

破格。

5本のそれぞれについては次回書くよ
© ill-health(ruephas) 2022

「少しずつ楽しんで、これがいい、これが美味しかったって試してもらって、一番好きなやつに近いワインをまた買って味わっていただければいいですよね」

そのとおり。

5本セットの試飲の結果は改めて書きますわ。
予告的には、ほぼうまかった。


2022年9月25日日曜日

プロジェクト "山神社"(86) 須倍神社

遠州近辺にある大山くん(大山祇命)を祀る神社はすべて行き尽くしたと思っとった。
ワシは、行ったことがあるところはもちろん、いろんなソースを通じて存在が確認できた大山くん物件については全国津々浦々すべてプロジェクト ”山神社”MapというGoogle My Mapsに記録しておるんじゃが、ワシの近辺にある物件のステータスはすべて「参拝済み」となっておる。
ここ数ヶ月、その山神社Mapの情報を再確認・再整理する作業を進めておったんじゃけども、その過程ですぐ近くにある有名な郷社が実は未参拝じゃったということが判明した。
それは、須倍神社(すべじんじゃ:静岡県浜松市北区都田町6284:053-428-2097:駐車場潤沢)じゃ。
ある程度の規模(無格社で大きめ以上)を持つ神社については「静岡県神社志」を見てすべてリストアップしてるんじゃが、この須部神社は篦棒な数の合祀社を持っておる旨記載されとるので、当然ながらそんな派手な神社には行っとるに決まっとると思いこんどったんじゃ。
これはいかんと、本日参拝してきた。

荘厳な拝殿じゃ
拝殿の裏手は内宮外宮を備えた更に荘厳な空間じゃ
© ill-health(ruephas) 2022

神社は最近「勘四郎」なる店号で有閑マダム(死語)どもで混み合っとる豆腐料理店の近くにある。
で、その店をやっとるのは須倍商店という豆腐屋。
もしかしてこの須部神社は豆腐屋のパーソナル神社かと思ったがまあそんなことはないじゃろう。
むしろ豆腐屋のほうが神社の名前を貰ったんじゃろう。
参道入口の鳥居を一旦通り過ぎて少し登ったところに広い駐車場がある。
駐車場には1台軽トラが停まっとる。
横にはおっさん(どう見ても神職には見えん)が立っとったので、こんにちはと挨拶して拝殿に向かった。
拝殿の方を見上げると別のおっさん(どう見ても神職には見えん)がおって軽トラおっさん(どう見ても神職には見えん)となにか喋っとる。
傍らには少し古いオーディオセットが置いてあるところを見ると、どうやら秋祭りの下準備をしとるようじゃな。
まずは参拝すべきなんで、小銭入れを探っとるとなんと、賽銭箱の手前にPayPayのQRコードがあるではないか!

この写真さえあれば何時でも何処でもお賽銭可能じゃよ
便利な世の中じゃなあ
© ill-health(ruephas) 2022

試しにやってみると、きちんと反応し無事お賽銭を支払うことが出来た(色んな理由があって180円じゃよ)。
少し前のニュースで、どっか都会の方の神社でキャッシュレス賽銭が導入されたと報じられとったが、いかに郷社とは云えこんな片田舎の神社にまでキャッシュレスの波が到達しておることにワシは思わず瞠目した。
しかし、多少のイニシャルコストと手数料がかかるかもしれんが、これならば神社としては賽銭ドロボーのことを気に病むこともなく、ワシら参拝者にとっても小銭の心配は不要じゃからお互い実に都合が良い。
ちなみに数年前、ワシが勤務する会社に経費精算システムが入ったが、ジジイを中心にして未だに反感が強い(現金寄越さんか〜い!的な)。
今度「古の神様でさえ最早キャッシュレスじゃ」と言い放ってやろう。
そうだこうだで参拝し終わると、全く知らぬうちにワシの傍らに音もなく一人のおっさん(既に登場したおっさん達とは別人で、やはりどう見ても神職には見えん)が忍び寄ってきておった。
そしてそのおっさん(どう見ても神職には見えん)はワシを見て藪から棒に、
「あんた。悪いけどさ」
「はっ?…はい?」
このおっさん(どう見ても神職には見えん)、一体なんじゃろうか。
ワシは俄に緊張した。
あんたみたいなよそもんはここでお参りすんじゃねえよ。
見かけねえツラだなあんた、賽銭ドロボーだろ。
どっから来たんだよ、怪しいなあんた。
等と謂れのない誰何(すいか)詰問されるのではないかと怯えておると、おっさん(どう見ても神職には見えん)はワシに向かってぐいと腕を差し出した。
みかんのようなものを2つ手にしとる。
「あんた、かぼす食うか、好きか」
「へ?か、かぼすですか…?は、はい食べます好きです」
ワシの出自は実は大分じゃから、かぼすは無論大好物じゃ。
「これ家で採れたかぼすなんだけど、見てみろ。傷が入っとる。バイクのかごに入れて走ってたらこうなったんだ。味は変わらんが」

傷っていったってこんなもん
こんなの傷のうちに入らん
© ill-health(ruephas) 2022

「は、あ、ありがとうございます。いただきます」
「ワシも昨日、これで秋刀魚食ったんだよね。うまかったなあ」
と言いつつ、おっちゃん(どう見ても神職には見えん)はスクーターに華麗にさっと跨り、どっかに走り去ってしもうた。
ああ吃驚した。
想像じゃが「悪いけどさ」というのは「こんな傷もんだけど構わないかい?」というおっちゃん(どう見ても神職には見えん)なりの謙譲した表現じゃったんじゃろう。
かぼすは有り難く貰い受けてスヌーピーのサコッシュにしまい込み、例のごとく境内をうろついてみた。
日清戦争戦捷記念の石碑や宮司さんが神職として昇進なさった由が刻まれている石碑がある。

征清戰捷紀念碑
戦捷っていうのは「戦に勝った」っていう意味じゃよ、若いの
© ill-health(ruephas) 2022

宮司明階二級須部釧 五十年記念
© ill-health(ruephas) 2022


境内左手に回ってみると、正面からは見えぬ神殿が見える。
大層立派じゃ。

何が立派って、廊下通路があるのがすごいなあ
© ill-health(ruephas) 2022

本殿右手には3つの祠がある。
立派な祠が2つと、朽ちかけた小さな祠が1つ。
既に書いたがこの神社には極めて多くの神社が合祀されとるが、それとは別に境内社として秋葉神社があることは静岡県神社志に書いてあった。
実際にはもう2社あるようじゃ。

ワシ的には一番左のが一番好き(しかし抜け殻)
© ill-health(ruephas) 2022

立派な方の祠にはどちらにも表札(神様の名前が書かれた木札。正式名称を知らんのだすまんのう謝るワイ)があり、右側の方には「秋葉神社」、左側の方の右端には「津嶋神社」左側には「姥神社」とある。

秋葉神社
今で言うBCP初期対応担当(つまり防火)
© ill-health(ruephas) 2022


戦ならワシに任せとかんかい担当
しかし境内社ではなにかとね
© ill-health(ruephas) 2022


姥神社
あれかなあ、高貴な方におちちだけ
あげてましたみたいな人かな
© ill-health(ruephas) 2022


朽ちかけた小さな祠には何もなかったので、もしかして抜け殻かもしれぬ。


右隣のやつとはあからさまな待遇差
© ill-health(ruephas) 2022

さてここの御祭神は、
【内宮】天照皇大神
 (内宮相殿)天手力男命・拷幡千々比売命
【外宮】豊受姫大神
 (外宮相殿)皇孫邇々藝命・天児屋根命・天太玉主命
じゃが、やはり注目すべきは冒頭書いたとおり、外宮に合祀されている神様の多さじゃ。
ワシは静岡県神社志から書き写した数は67柱(うち、大山くんは16柱)じゃった。
参道入口にある石碑には69柱とあり、本殿右側にある案内板には75柱とある。
それぞれの作成年度は恐らく古い順で、
 静岡県神社志 → 参道入口の石碑 → 案内板
じゃろうから、年代を経るごとに合祀数が増えていったのかもしれん。
いろいろ複雑な気分になるなあ。
合祀、境内社っていろんな事情があってそうなってると思うけど、ホントはみんなそんなことされずに、今のままの小さい祠でいいからずっと地元にあって欲しいって思ってたんじゃないかなあ。
畑仕事の道すがら、普通な感じで軽くお参りする神社やお寺、そんなのが大切なのに無理やり村社郷社とかいって集めちゃっておかしくね?
とは言ってもワシは神社は好きじゃけど、学者じゃないからよくわからん。
今となっては小さな神社を懐に入れてくれて大事にしてくれとるおっきな神社はありがたいけれども、ね。
須部神社におかれましては、今の通り、主祭神と同じように、合祀社境内社を大事にお祀りしてくだされよう。
お願いしますよう。

以下、ワシが本から書き写した合祀社一覧。
刮目してとくと読みなされい。

七社神社(経津主神・武甕槌神・大己貴命・神武天皇・宇麻志麻沿命・道命・日本武命)
八幡神社(息長帯比売命・品陀和気命・玉依比売神)
天神社(思兼命・菅原神)・立岩神社(磐之媛命)・白髭神社(猿田毘古神)・山神社(大山津見神)・天白神社(大地主神)・稲荷神社(保食神)・八幡神社(品陀和気命)・若宮神社(大雀命)・山神社(大山津見神)・若宮神社(大雀命)・向山神社(菊理比売神)・若宮神社(大雀命)・小神明社(伊勢御両宮御同神)・山神社(大山津見神)・津島神社(須佐之男命)・白山神社(伊邪那美命)・山神社(大山津見神)・熊野神社(出雲熊野大社同神)・稲荷神社(保食神)・弐拾寺社神社(祭神未詳)・津島神社(愛知県津島市津島神社同神)・金山神社(金山比古神)・八剱神社(熱田神宮同神)・八剱社(熱田神宮同神)・八柱社(湍津島姫命・市杵嶋姫命・田心姫命(三女)・天忍穂耳命(長男)・天穂日命(次男)・天津彦根命(三男)・活津彦根命(四男)・熊野クス日命(五男))・天白社(大地主神)・山神社(大山祇命)・天神社(菅原神)・天神社(思兼神)・金山社(金山彦命)・山神社(大山祇命)・諏訪社(健御名方神)・社宮神社(船戸神)・力神社(天手力男命)・雷社(大雷命)・山神社(大山祇命)・白山社(菊理姫神)・稲荷社(宇迦之御魂神・佐田彦大神・大宮能売大神・田中大神・四大神)・天白社(大己貴命)・社宮神社(麓山祇命)・白山社(菊理姫命)・山神社(大山祇命)・諏訪社(御穂須々美神)・水神社(水波純女神)・西宮社(蛭子命)・木船社(高靈神)・水神社(水波純女神)・井神社(御井神)・山神社(大山祇命)・地神社(地主神)・水神社(水波純女神)・金山社(金山彦命)・稲荷社(伊邪那美神)・白山社(伊邪那美神)・津島神社(津島同神)・六社大明神社(稲田姫命)・三社神社(御祭神未詳)・秋葉社(迦具土神)・天神社(忌部神)


やぎさんが好き!(64) 仮称:やぎさん広場

もう本当に、週記どころか半年周期に迫りつつある。
最近は今まで集積してきた山神社関係のデータをGoogle My Mapsで纏める事に注力しとる有り様でこっちまで手が回らんのじゃ。
すまんことじゃ。
そんな中、新たなやぎさんポイントを見つけたので本日行ってきた。
場所は磐田市寺谷というところで、天竜川のすぐ東じゃ。
このあたりは畑がたくさんあるエリアで、やぎさんを育てやすい土地がたくさんある。
現地につくと、とても広い敷地に金網がぐるりと回されていて、その中の小高くなっとるところのてっぺんにしろやぎさんがすくっと立っとって、ばりぼり草を食べながら同時にべへへいとないておる。
やあいたなあ、と思ってクルマを降りてさらに先を見ると、しろやぎさんが4〜5頭おってやはり草を食べとって、囲いの中に入ってベンチにしわっとる一人のおっちゃんがそのやぎさんたちを愛おしそうに眺めたり頭をなでなでしとるのも見える。
わしはその手のおっちゃんとしゃべるのは全く頓着ないもんじゃから、ずかずか近寄っていった。
「このやぎ、ザーネンって種のやぎなんだ」
「へえ、ザーネンですか」
「そう。おとなしくて可愛いんだよねえ」
確かにおとなしい。
作の中には入れんかったが、近くまで寄ってきたやぎさんに草を差し出すと素直に食べるし、お腹や背中を擦っても、口をむぎゅってしても、耳をパタパタさせても全くの無抵抗。
「こいつはね、生まれてまだ3ヶ月くらい。長野の売木村で買ってきたんだ」
「ああ、やぎ市場が立ちますね」
「その時売ってた一番いいやぎ」
「いくらしたんですか」
「ナントカ万円だね」
もちろんおっちゃんは具体的な金額を教えてくれたんじゃけど、公開していいものかどうかわからんので一応伏せとく次第じゃ。
「昔はもう少し高かったんだけどね」
「おとなしいですよね」
「うん。飼い主に似ておとなしいんだ」
といってガハハハと笑う気のいいおっちゃんじゃ。
このおっちゃんじゃったら大丈夫じゃろうと思い、ワシはやぎさんに汗が浮かんだ腕を差し出して「ほーれ、塩分じゃよ」。
すると一匹のやぎさんがペロペロしてくれたんじゃが、これは普通の人にはわからんじゃろうな。
気持ちいいんじゃ。
するとおっちゃん、
「おい、お腹壊すなよ。ガハハハ」
小高いところにすっくと立っとったのは「シロ」というおすやぎさんで、今んとこそのシロと黒いひつじさん2頭が一緒に住まわっとる。
「考えるの面倒でさあ、シロってつけたんだ」
こっちにいるのは全部めすやぎさんで名前は、
さち(幸)・ゆき(幸)・ふじ(「峰不二子のふじじゃ、がっはっは」)・さくら。
ゆきというやぎさんの名前は普遍的で、もちろんあの有名なアニメの影響じゃろう。
「みんな健康そうですよねえ」
「うん。月に1回獣医師が往診してくれるんでね」
「あ、もしかして女医さんじゃないですか」
「そう。何だあんた知ってるの?詳しいね」
以前、山羊の友で見たことあるので存在だけは知っておったんじゃ。
「ほら、今の子はアレルギー持ちだから、このやぎのお乳を近くの保育園で飲ませてるんだよ」
「へええ。いいですね」
「牛のミルクにはナントカ菌(失念)が混じってるけど、やぎにはそれはないから安心なんだよ」
「そうなんですね」
「保育園の子供達はここまで来て、中に入ってやぎと遊ぶんだ。やぎに乗ったりするんだよ」
ワシも冗談半分でやぎさんに跨ったことはあるけど、本格的に乗ったことはない。
「あのおおきいやぎ、体重100kg位あるけど、ワシあれに乗るよ」
おいおい、ワシにも乗らせてくれ。
他にもたくさんお話してたけど、脇の小路に停めたクルマの中で待っていたおっちゃんの奥さんらしい人がおっちゃんに「もう帰るよ」と呼ばわった。
おっちゃんはクルマに乗り込んで、
「何時でもいいから又遊びに来てね」
やあ、それはありがたい。
もちろん、また来ることにしよう。
今回は写真をたくさん載せるよ。

© ill-health(ruephas) 2022


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2022年8月14日日曜日

プロジェクト "山神社"(85) 東組氏神/東組山の神

今年の5月11日、引佐町川名にある山の神という神社にお参りに行った(未記載じゃけどGoogle Mapには地点登録と簡単な紹介文を書いとる)。
その際クルマを停めたのが「浜松市かわな野外活動センター」の駐車場で、そこには川名の観光案内マップがあった。
このようなものじゃ。

川名はひよんどりが有名
© ill-health(ruephas) 2022

で、お参りに帰りにこの地図をよおく眺めてみると、嬉しいことにいくつかの山の神があることがわかった。
画像をダウンロードして拡大しよおっく探せばわかるが、左の方から順に、
  • 大燒山ノ神
  • 東燒山ノ神
  • 中組山ノ神
  • 上組山ノ神
  • 東組山ノ神
  • 山ノ神(※高山神社境内)
の計6柱。
実はそのうち大燒山ノ神はこの観光MAPとは全く関係なく偶然見つけて少し前に参拝済みで、やはり地点登録とコメントを書いておいた。
また、高山神社境内にある山ノ神(山神社)には2018年5月に参拝済みで、その際のメモには「高山神社境内社の山神社がこれがもうまったく山神社らしい山神社で激しく感動」などと書いてあるんじゃが、実は全く記憶に残っておらず、改めてお参りしなおさんといかんじゃろう。

となると、どうせならついでのこと川名地区の山ノ神を全制覇する必要があるじゃろうと小さな野望を抱き、その第一弾を本日やってみたわけじゃ。
で、本日の目標はそのうちの「東組山ノ神」じゃ。

© ill-health(ruephas) 2022

都田川ダムでせき止められてできたいなさ湖の南岸にあるようじゃ。
早速いってみた。
東組山の神の近くには川名東組集会所というのがある。


そこならクルマを停められるかもしれんと思い、まずはそこを目指す。
実際行ってみると、集会所の駐車スペースには「進入禁止」と書かれた立札があり、誰もおらんかったものの変なトラブルになったらイヤじゃと思ってそこを避け、近くの空き地のようなところにクルマを停めた。
誰にも迷惑にならん場所じゃ。
先程の観光案内マップが正しいとすれば、この集会所から東に延びる道沿いにある筈なので、炎天下の中てくてく歩きだした。

道の入り口近くにある案内表示
この表示のすぐ南側にあるコンクリ舗装の
小道を東に入る
© ill-health(ruephas) 2022

道々左右に注意して、祠のようなものがないか見落とさないよう歩いたがそれらしきものは視界の中に入ってこない。
観光案内マップは往々にして不正確なことが多いため思わぬところに潜んでいる可能性があるので可成り慎重に観察しながら歩くが見つからない。
住まいる工房株式会社の辺りにある筈じゃが見つけることが出来ず、その先だいぶ歩いてみたが、ない。
道の北側には少し森のようになっていて、その中にあるかも知れない。
少し戻ってそちら方面を探してみようと思った。
すると、道に変なサインが書いてあって、そこから森の方へ軽トラの轍がしっかりと付いた細い道がある。

何のために刻んだのか…?
上野氏にその真意をお伺いしたい
© ill-health(ruephas) 2022

2020年12月19日に、上野幸司さんが路上に刻んだサインがあるところから森の方へ向かうと、やああったよ。

大山くん物件では普通である石祠と燈篭
© ill-health(ruephas) 2022

燈篭と石祠があった。
これじゃろう。
観光案内マップよりもだいぶ北側じゃ。
マップでは、左側に東組氏神、右側に山の神があることになっとるので、周辺に別の石祠がないか探してみたがこれしかない。
従ってこれは氏神の祠なのか山の神の祠なのか判然とせん。
しかしよく見ると、石祠と燈篭の間に周囲の他の石とは違う感じで存在している石がある。

写真右側の緑色の石がもしや大山くん?
© ill-health(ruephas) 2022

う~ん…
ビミョ~じゃなあこれ。
しかし周囲を探索しても他にそれっぽいものは見当たらない。
恐らくこの石が山の神だと断定してしまって、両方に参拝することにした。
もしこの石が山の神だとして、かつ大山くんだとしたら、これまでで最小の大山くんじゃ。
しかしこれはこれで風情があって全然好きじゃ。

今回も特にオチはなく、ここで出し抜けに終わるのであった。
文句あるか?