一時期、下部消化管最末端部分に(特に排泄時)大変な痛みを伴う病を得た際には、どんな場所にいたとしても安心安全なトイレタイムを過ごすために、地域にある温水洗浄機能付き暖房便座が装備された公衆トイレ情報を集めておこうという目的で専用の地図を作ったり専用サイトを立ち上げたりしてましたが、やがて病が治癒した事もあり最近では全く興味を失ってしまい放置してます。
これと同じような事は過去繰り返しており、テレビなんかで例えば「焼き芋一筋60年」とかいうじじいが出てくると、素直に尊敬したりしてます。
最近では、富士市周辺に数多存在する「山神社」(大山祇命を祭神とする地域に根ざした小さな神社)が気になっており、その存在の謎を解くために現場に行ってみたり、図書館で情報を集めたり、やはりFacebookで山神社のグループ作ったり専用の地図を作ったりしててそっちの方で忙しく(仕事しろよアホ初老)、温泉の方はややご無沙汰間が否めません。
とは言っても2011年に始まったここのサイト、というか温泉好きな状態はなんとかかんとか今も続いていて、今日は結構強めの低気圧が近づいてて荒天だし、山神社の現場に行って参拝したり石碑調べたりするのも大変そうなんで久しぶりにやや遠出して温泉に行くかと、そうなった訳です。
年度末に近い本日、或は消費増税を間近に控えた本日ですが、そういう事に趣味はあんまり関係ないしねぇ。
あと、数日前このサイトの極少ない読者の一人から「最近更新されていないですが、管理人はもしや既に死んでしまったのですか?」なんていうやんわりした叱責を頂いた事でもあるしね(笑)。
で、朝早く起きていろいろ考えていたんですが、少しだけ遠出できれば気晴らしにもなるし、雨の中露天に浸かるのは風情があるし、その温泉の泉質がよろしければなおいい、という条件に合致する温泉として、駒の湯源泉荘(こまのゆげんせんそう:静岡県伊豆の国市奈古谷1882-1:055-949-0309:¥350~:10:00~19:00)を選びました。
ここまでは出立前に書いてますが、今ちょうど8時になったところ。
今から歯を磨いて顔を洗って、車に増税前のガソリンを詰めて伊豆まで出かければ、10時くらいには現地に着けそうです。
ここから先は帰ってから書きますね。
という事で現在14時40分、ただ今帰着であります。
往路は大変順調で、やや強い風の中、富士から沼津方面に抜ける千本通り(県道380号線)を快走し、日帰り温泉開始前に現地近くに到着。
営業開始までにまだ時間があったため、手前にあったコンビニに車を入れ、温泉の帰りに行くべき山神社の場所をカーナビで確認し、ルートを設定しておきました。
今日のような荒天な日に温泉なんかにくる酔狂なヤツはオレくらいだろうと高をくくってたんですが、駒の湯源泉荘に到着すると宿のすぐ前の第一駐車場は既に満車(とは言っても5〜6台しか停められませんけどね)で、すぐ近くにあってまだ車が全く停まってなかった第3駐車場に駐車。
玄関に入ると結構人がいて(とは言っても5〜6人ってとこですがね)、時間がちょうど宿のチェックアウトにあたってるのでそれだろうと思ったんですけど、実際にはそれらすべては日帰り客。
わああ、盛況ですねえ。
意外です。
さて、フロントで料金を払うんですが、ここに来るまでは時間制限80分の「ぬる湯のおすすめコース」¥500ってのにしようと思ってたんですけど、いざ金を払う段になって急遽変更、時間制限3時間の「広間休憩付きちょっとのんびりコース」¥800ってのにしました。
何故かというと、館内の掲示を見たところ、ここはどうもかなりの「ぬる湯」らしいと判明したからであります。
ぬる湯というと語感的には、泉質的にぬるつるっとした美人の湯という感じと、温度が低くて長く入れるお湯という2種類の感じを受けますが、ここの場合は後者のようです。
早速まず露天に行きました。
脱衣籠を見ると先客はまだ一人だけのよう。
とっとと服を脱ぎ、雨が降りしきる露天に出ます。
雨に濡れて霧に煙る山林に囲まれた場所に浴場があり、浴槽は全部で4つ。
源泉風呂のほか薬草風呂などがあり、それぞれ温度が異なっているらしい。
打たせ湯のような設備がある浴槽もあります。
私としては当然、源泉掛け流しで湯温が37〜38℃の浴槽がお目当て。
それは決して広くはない浴槽で、最大4人ベスト2人という感じ。
その狭い浴槽に既に先客として浸かっているのは、弛緩しきった風貌で全身だらけきった感丸出しのオヤジであります。
私はそいつに「横ちょっと失礼します」と仁義を切って、ケロリン桶で掛かり湯してから早速入浴。
そして先客弛緩オヤジの弛緩っぷりが、その理由がお湯に浸かって初めてわかったのでありました。
ぬるいよこれは嬉しいよ。
弛緩するわこれは。
ぬるぬるのだらだら。
熱湯好きなべらんめえ系江戸っ子が入ったら大トラブル間違いなしであります。
雨よけのために頭にタオルを被せ、肩まで浸かったその瞬間、この源泉浴槽はわしらツイン弛緩オヤジーズにより、完膚無き迄に完全無欠な弛緩空間と化した訳です。
で、驚くべき事にそのツイン弛緩状態はその後30分継続し、更にその30分時点でもう一人の、この温泉の真の恐ろしさを何も知らなそうな無垢な感じのオヤジが入浴してきて即弛緩化。
史上最凶のトリプル弛緩オヤジ状態。
紛う方無き弛緩完全コンボであります。
ふと横を見やると先客に至っては完全な脳死、いや失礼、熟睡状態に陥っており、口角からは涎と思しき液体が流れ出ております。
普通だったら「汚ねえなこの糞ジジイ」と感じるのですが、なんせこっちも脳味噌が弛緩120%状態なんで「おお、気持ち良さそうに寝てんなジジイ(微笑)」くらいにしか思わない。
こんな感じで弛緩し切って約60分、これ以上弛緩な時間を過ごしては流石に人生危ういのではと感じ、本当に嫌々ながら浴槽を後にしました。
泉質はそんなに特徴なくて、ほんの僅かに温泉臭が感じられるくらいですけど、なんか出たくなくなっちゃうんですよね、ここのお湯。
しかしまだ時間はある。
当然、内湯にも入らねばならぬ。
ここの温泉は、内湯と外湯を行き来するには一旦着衣する必要があります。
精神が弛緩しきっているため、服を着るのがもう面倒臭くて、全裸のまま内湯に移動してやろうかとも真剣に考えたんですが、伊豆の国市で猥褻物陳列罪で手が後ろに回り、明日の静岡新聞辺りに「初老の男性、旅館内で全裸で歩き逮捕」等という事態になってもつまんないですから、最低限だけ、つまりズボン(死語ですか、これ)とタンクトップだけ身につけて内湯に移動。
こっちも結構な数の先客がいます。
浴室は半円形でそこそこ広く、窓際には5つに仕切られた半オーバル形の浴槽が設えてあります。
すでに外湯に行っているので掛かり湯は必要ないのだけれど、先客たちに誤解されては嫌なので掛かり湯して、構造的に一番暖かいと思われる浴槽に入湯。
うん、流石にさっきの外湯ほどはぬるくないけど、それでも十分に私のストライクゾーンな湯温であります。
それでも自分でも驚いた事に、10分も入っていると体が火照ってきて汗がだらだら出てきて止まらない。
一旦その浴槽を出て、喉の渇き感じたため、入り口近くにあった飲泉所にいって生温い源泉をごくごく。
それから今度は最も湯温の低そうな大きな浴槽にイン。
おお!これは!
先ほどの外湯と同じレベルのぬるさであります。
しかも嬉しい事に浴槽の縁からは、どばどばとは行かないまでも結構多くの量のお湯がオーバーフローしていて掛け流し感爆裂。
そこそこの数の老若男女(いや、女はいないか)並みいる中、私はもう殆ど無意識のうちに浴室の床に横たわり、トド化しました。
豊富なオーバーフローをみて無意識にトド化した人間の親子
気持ちよすぎて半眼になっているのが確認できる
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この行動は、十分な量のオーバーフローがないと可能になりません[1]ので、言い方を変えれば、トド化出来る温泉は多くの場合、いい温泉である事が多いと言う事であります[要出典]。
周囲を気にする事なく奇異な行動に耽る初老を眺める不審げな目を軽やかに無視しつつ、暫くトド化してた後、私はやにわに、どはっと起き上がり、何事も無かったかの如く浴槽に戻りました。
そしてその後30分ほど、半分くらいは眠りこけながらぬるくて快適なお湯に浸かってました。
その間もしかして、私は涎を流していたかもしれません。
[1]
まあこれはいわば必須条件であり、その他に次の条件が整えば整うだけ、特に精神面においてトド化は更に容易になります。
- 床の面積が充分なこと。
- 誰も、あるいはあまり他の客がいないこと。
- 浴室が濛々たる湯気に満たされていて、一寸先も見えない状態であること。
- 先達の存在、つまり自分より先に既にトドってる人がいること。
- 日頃から精神を鍛えており、他人が自分をどのように見ているかなんて全く気にならない精神状態になっていること。
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コメントどうもありがとうございます。
貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。