2019年4月28日日曜日

温泉に行かない日(376) 五十肩

五十肩。
そう、五十肩になってしもうた。
この「五十肩」という単語は結構耳にすることが多いと思うんじゃが、同じくらいみんな結構その意味を知らんし、当然ワシも知らん。
調べると、
中高年の人が悩まされる肩の痛み、いわゆる「五十肩」は、50歳代を中心とした中年以降に、肩関節周囲組織の退行性変化を基盤として明らかな原因なしに発症し、肩関節の痛みと運動障害を認める疾患群と定義されている(広義の五十肩)。
五十肩には特に誘因が認められないことが多く、ときに軽微な外傷の繰り返しの後に肩の不快感や疼痛で発症する。好発年齢は40~60歳代である。
(東北大学整形外科教室 わかりやすい 五十肩・肩の痛み
何が書いてあるかが全く判然とせんが、まあ要するに50歳くらいのオッサンがよくわからんうちに肩が痛くなったり動かんくなったりする病気ということらしい。
原因わからんのか〜い!

実を言うと、五十肩になったのは2回めじゃ。
いつくらいじゃったかのうと思ってブログを調べてみたらば2014年6月に、
稼業が数字関係な故、予算時期である正月あけから決算時期である春先に至るは大抵いたって多忙なんですが今年は特別異常で、これらすべてが終わったのが何と昨日。
斯くも長き休筆(作家気取りでやらしいなこの言葉)の大きな理由はそれです。
ま、理由はそれだけではなく、変な感じに風邪を拗らせたり、五十肩(っていうのかね)になって左肩が挙んなくなったりという加齢に伴う体調不良とか、まあいろいろ。
今日は仕事も無く雨も降っていて、このような天候は寧ろ温泉に行くのには実は良い塩梅だと思ったし、風邪が治りきらない、或いは挙らない肩も温泉に浸かれば多少は楽になるかもと、山梨方面の温泉に行く事にしました。
(2014年6月7日:門野の湯
という記載発見。
5年前に1回やっとるわけじゃ。
当時は病院に行った記憶はなく、自然治癒した模様。

今回は数ヶ月前から、左肩を下にして寝ると翌朝結構痛かったり、クルマに乗っててリアシートにある物を左手で取ろうとすると結構痛かったり、スーツを着ようとして左手を袖に通そうとすると結構痛かったり、クルマのミッション(MTです)を2ndから3rdに入れるときに結構痛かったり。
壊滅的ではないけれども、この五十肩というやつはワシの貴重なADLを明らかに侵食しておる。
これまではあまりいい人生ではなかったけど、せめて今後訪れる老後生活は健やかに暮らしたい。
クルマはマニュアルを乗り続けたい。
ロードバイクにも乗り続けたい。
スーツは苦痛なく着衣したい。

じゃから完治すべく、先月近所のリハビリ病院に行って医者にかかってきた。
X線の写真を撮られ、出来上がったその写真を見ながらその医者はワシを丸い椅子に座らせ、唯でさえ痛い腕と肩を有らゆる方向に伸ばしたり曲げたり回したり、考えうる限り痛いことを色々やりやがった。
で、
「先生。ではワシとしたらどうすれば…」
「あ〜、今の所は痛いと思ったらそれ以上動かさないでください」
当たり前じゃい!
動かすつもりないわい!
「なんですかね、こう、やっちゃいけない事とかやるべき事とかないですか先生」
「あ〜、今の所は痛いと思ったらそれ以上動かさないでください」
だからあ!
「あ、あと、手の指を組み合わせた状態で背中を丸めて腕をしっかり伸ばす運動をやってみてください」
「お風呂に入って体を温めてから、痛くない範囲で肩を回すとかしてみてください」
「夜とか痛いときとかに備えてロキソニン処方しますから服用してください」

有り体に申し上げまして、要するに医療に素人たるワシでもわかるような内容ばかりじゃった。
ま、しかしセンセイに云われた通りの事をここ1ヶ月続けて来た訳じゃが、改善具合は芳しくない。
そのような状態のまま先週金曜日に再度受診した。
「どうです、あれからお変わりありませんか?」
まるで久しぶりに偶然あった旧友同士の挨拶じゃ。
「全然ないです」
「そうですか。じゃあ今回は注射してみますか」
「ゔ」

出し抜けな発言じゃ。
プロフィールにも書いてあるとおりワシは注射が大変にニガテじゃ。
「注射」という単語を耳にした瞬間から額から汗が滲み出し始め、息が荒くなった。
医者の指示に従い、傍らにおった看護師がテキパキ注射の準備を始めた。
怖いもの見たさでその様子をチラ見すると、用意された注射針が極めて太い。
献血に使う針に匹敵するのではないか?
ワシは絶望した。
云うまでも無く、針が太ければ太いほど痛みは大きい。
それを肩の関節にブスリとぶちかまされるわけじゃ。
「ワイシャツを脱いでTシャツの裾を肩までまくりあげてください」
医者は機械的にワシに命ずる。
茫然自失となりつつ荒い息のまま、汗をかきつつワシは夢遊病者のように緩慢な動きで命ぜられた事に従う。
観念して瞑目した。
「力を抜いてください」
抜けるわけがない。
寧ろ、緊張と恐怖で体がガチガチじゃ。
「ですから、力を抜いてください」
ワシは瞑目したまま深呼吸を繰り返し、落ち着こうと努めた。
その瞬間…
予告も何も無く、何か冷たいものがワシの肩に触れた。
「ひぃぃぃぃぃ〜!!!!」
「落ち着いてくださいよもう。まだ消毒しているだけですから。もしかしてあなた注射キライなんですか?(行間に「いいトシした爺のクセにだらしない」というニュアンスあり)」
「キライではありませんハアハアハア。怖いだけですハアハアハア」
「兎に角力を抜いて、右の方を見ててください」

ぶす。

筆舌に尽くしがたい痛みとまでは申しませぬが、これまでの人生の中で最大級に痛かったのは間違いがない。
あまりの痛さと緊張でTシャツは汗まみれになり、注射針が抜かれた後もまともに医者の顔を見れぬほどぐったりしてしもうた。
ヨロヨロと立ち上がり、診察室にあったティッシュを貰い受けて体を流れる汗を拭い取り、ワイシャツを着直してヨロヨロ診察室を出た。

繰り返すが、この出来事は先週の金曜日。
つまり3日前のことじゃ。
そして今の所、病状に変化はない。

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コメントどうもありがとうございます。
貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。