2022年2月11日金曜日

古橋廣之進記念浜松市総合水泳場(1) 風呂に行き着くまで編

水泳するか、それともしないかと云われたら絶対しない。
だけど本日ワシは古橋廣之進記念浜松市総合水泳場(愛称ToBiO:静岡県浜松市西区篠原町23982-1:¥770:9:00〜21:00:053-489-5463)に行ってきた。
なんでかと云うと、そこに風呂があるからじゃ。
ひょんとしたことからここに風呂があると知った以上は行くしかない。
たたっとる(静岡の方言で「建っている」の意)場所はタマネギで有名な篠原というあたりじゃが現場にタマネギ感は一切ない。
料金は770円というちいと強気な設定じゃけども、これはプール若しくはジムとのワンセット価格であるからじゃ。
というか寧ろ、プールやジムがメインであって風呂が付属品と考えた場合、決して高くはないかもしれん。
ちなみにこの風呂を沸かすために使っとるのは、近隣にたたっとる浜松市西部清掃のゴミ焼却を熱源としとると聞いたことがある。

現場について駐車場に入ろうとすると警備員が立っており(この場合は「たたっとる」は使わん)、ぴかりぴかりと赤く光る棒を振り下ろしてワシの進入を阻んだ。
窓を開けて何だと訊くと「どのようなご用向きですか」。
ワシは狼狽えた。
さて、どう答えるか。
「ああ、いつものように体を鍛えるためにジムに行くんです」

ありえん。

「ああ、いつものようにひと泳ぎするためにプールに行くんです」

ありえん。

結果としてワシは、
「ちょっとジムでやってからから風呂に入ろうと思って来ました」
と答えた(何をやるんだ?)。
すると警備員のおっさんはワシに、
「ああ、風呂ですね。どうぞ」
その時おっさんはうっすらと笑ったようにみえた。
やあ、見透かされたようじゃ。
駐車場は結構一杯でそれなりに繁盛しておる様子。
ご時世がご時世だけに混んどるのは嫌じゃなあと思いながら立派な建屋に入ったが、中は案外閑散としとる。
皆すでにプールやジムに行って体を鍛えとるんじゃろう。
若しくは風呂に行っとるのか。
券売機に770円を投入してボタンを押そうとすると、ジムとプールのボタンがある。
どっちかを選ばねばならん。

むう…

しかしワシは先程警備員のおっさんに「ワシはジムに行く」と宣言しておる。
それとの一貫性及び整合性を担保するためには、ここは一発「ジム」のボタンを押さねばならん。
間違えて押してはならんと思うとワシは少しく緊張した。
ボタンを押すとプラスティック製のカードがカランと出てきた。
そこには「プール」と書いてある。

むう…

どうやら緊張のあまり押すボタンを間違えたようじゃ。
が、まあどっちにも用はないので別に構わぬ。
しかしプラスティックのカード?

むう…

ワシはこのプラスティックのカードをどうすればいいかわからず立ち尽くした。
このような場合、先に行く人の真似をすればいいのじゃが、不幸にして誰もおらん。
ワシはさもこの場所に慣れた人のような雰囲気を無理矢理醸し出しつつ、併設されとる「日本水泳の歴史資料館」の辺りをぶらりとしたり(中に入らないのが常連っぽい挙動のように思えた)、入口近くにあるレストランのメニュー看板を常連っぽい雰囲気で眺めたりしとると(案外安くて美味そうじゃった)、1人のジジイが券売機に金を投入すべく近づくのが見えた。
ワシは素早くレストランの看板から離れ、そのジジイの挙動を密かに観察した。
ジジイは券売機から出てきたカードを新幹線改札機のような機械に翳した。
するとその改札機の棒のような板のようなモノがカパッと開き、ジジイは中に入っていった。
ワシもジジイに倣い、カードを翳してぱかりと開け中に入った。
そのままズカズカ中に入ろうとしたが、先行するジジイを見ると改札機先に引かれた警戒色の線で靴を脱ぎ靴下の状態で歩いていく。
危なかった。
ジジイがおらんかったら土足で踏み入る所じゃった。
ワシはさも慣れた雰囲気でサクッと靴を脱ぎ、下駄箱に入れた。
しかしその僅かな間にジジイは姿を消しており、ワシは一人残された。
なんてことだ!
おいジジイ!ワシはこの先どうすればいい?

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ワシは今この絵ののあたりに立っとるが(この場合は「たたっとる」は使わん)、そこにはなんていうんじゃろ、入口が2つある。
場所が場所だけに写真を撮るのは叶わなんかったから説明がむつかしいんじゃが何じゃろ、選手専用口とパンピー口というか、そんな感じで分かれとる。
風呂はとにかくその先にあるように思えるが自信はない。
もしかしてプールしかないかもしれん。
わからん。
よくわからん。
ワシは選手ではないのでパンピーの方と思われる方に不安を抱きながら進むと、脱衣室というよりはロッカールームと表現するのがふさわしい場所に出た。
そして残念な事に誰もおらん。
先達がおらん。
あかん。
とても不安な気持ちになった。
この先プールがあるかもしれんと考えると、この部屋で全裸となっていいのかどうなのかがわからず本当に不安じゃ。
奥にある引き戸を見ると「風呂から出るときにはよく体を拭いてください」というようなことが書いてある。
まあこの先に風呂があるのは確実じゃろう。
脱衣前にその引き戸を開けてみると、そこは風呂場の前室のようなスペースになっており、正面は風呂場に入れるようになっておって右手に行くとどうやらプールに行ける様子じゃ。
で、その前室には全裸のデブジジイが体を拭いており、その横には水着をつけた鍛えた体の若い衆がおる。

むう…

カオスじゃ。
本当にどうすればいいんじゃここは。
脱衣室で脱ぐのか前室で脱ぐのか。
脱衣室ではパンツまでに留めておいて前室で本格的に全裸になればよいのか。
はたまた前室には着衣のままで入ればよいのか。
どうすればいいんじゃい。
ワシは可成り悩んだ末にロッカールーム風脱衣室で全裸にはなったが、腰にタオルを巻いて前室に入った。

今回はここで一旦終わるよ。

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貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。