2014年9月15日月曜日

温泉に行かない日(286) だから言わんこっちゃない八扇乃湯

以前、浜松にある八扇の湯という温泉施設のことを書きました。
施設管理がお粗末でおもてなしの気持ちは感じられず、内風呂は塩素臭が充満し、おまけに下水道料金をちょろまかして不正な利益をあげていた施設で一時閉鎖してたんですけど、いつのまにやら復活してたんで「大丈夫かここ」みたいな内容でした。
その中でお湯の使い方について素人なりの解釈を書いたんですが、それに対して浴場施設管理業務をされている方から、循環や塩素殺菌などの難しさなどについてのコメントが寄せられ、この八扇乃湯のことは別としてスーパー銭湯さんはそれなりの苦労があるのだなあと知りました。
引用しますと、
循環させている温泉はすべて残留塩素量が保健所の条例でさだめられています。
よって濾過装置の出口で塩素を添加されています。
このあたりをギリギリまで塩素添加をすくなくすることはできますが、あまり少なくすると今度はレジオネラ菌の問題もあり、さらに入浴者の数で塩素が消費されますので、多くの入浴者がいれば添加が多くても塩素の臭いはすくなくなります。
とくに静岡はレジオネラの事故もあり厳しく、抜き打ち検査があり、その場合は塩素を多くしてしまうものとおもわれます。
このあたりのオペレーションは熟練を要します。
におわない程度にコントロールする技術は微妙なさじ加減できまります。
ということです。
成る程と思いつつ、このご意見によれば八扇乃湯の施設管理者は「熟練」ではなく「微妙なさじ加減」が出来なかったということなのかと逆に妙に納得できたのを思い出しました。

さて、今年9月5日の報道によれば、この八扇乃湯のお客がレジオネラ症を発症したとのことであります。
Copyright (C) The Yomiuri Shimbun.
読売新聞さん、ごめんね。
幸いにも死者は出なかったようですが、基準の3倍とは豪気な話ですね。
普通レジオネラ症は若い人はかかりにくいとされていますが、20代の男性まで羅患していて、八扇乃湯のレジオネラ君は強力なのかもしれません笑。

これは想像ですけど、入浴客から、
「おい、この風呂塩素風呂かよ。何とかしろよ」
等というクレームが多かったんで塩素の投入量を少なくしていったんだけど、「熟練」してなくて「微妙なさじ加減」も出来ないんでレジオネラが湧いちゃいました。
或いは単純に、毎日すべき清掃をサボったか。
配管清掃はタイマー制御で機械的自動的に出来るはずなので、手でやる部分、つまり単純な浴槽や床面の清掃をケチったのかもしれません。
いやいや、循環システムが故障してたのに放っておいた可能性もあるね。
復活前のこの施設の感じからすると、客から高い入浴料を取る割には、壊れた施設は放置プレイでしたから。
設備にはカネを掛けたくないって姿勢が鮮明だったからね。
まあ素人がする想像の範囲なのでなんとも云えませんが、一言で言えば、
「だから言わんこちゃない。君らは公衆浴場経営する技量も心持ちも無いから、もう完全閉鎖したら」
という気持ちです。
ちなみに八扇乃湯のウェブサイトのトップページは今のところこんな感じです[1]
Copyright(C)HASSEN NO YU. All Right Reserved.
レジオネラで患者に迷惑を掛けた事実や、それに対する謝罪など全く無いですね。
このへんにこの施設の姿勢が明確に出ちゃってるんだよね。
★設備修繕の為、H26.8.22~H26.8.31まで休業させて頂きます。
ふうん、施設修繕ね。
嘘つきめ。

あと笑えるのはその下に書いてあるこの一文だよね。
これまでと変わらぬ上質のお湯と、お休み処など新しくなったサービス施設をどうぞお楽しみください。
これまでと変わらぬ上質のお湯…

まあいいや。
あと気になるのは、保健所が施設の立入検査をしたのは8月18日だったらしいんですけど、常識持ってる経営者であればレジオネラ菌が検出されるかどうかは関係なく、立入検査の時点で即営業自粛すると思うんだけどなあ。
だけどここは報道によればその後1日、自身のウェブサイトによれば3日間営業を継続していたらしい。
まあこのへんは定かではないけどね。

最後に、最近笑いに飢えてるなぁとお嘆きの方ならこの施設の安全ポリシー[1]をご参照ください。
どでかい文字で書かれた安全宣言です!が悲しいね。
「皆様に安心して、入浴をお楽しみいただけるよう、今迄同様のサービスを心がけます」
ははは。
「今迄同様」ってのが猛烈に恐ろしい。
変な悪意を感じる。
今迄同様にレジオネラ湧いた温泉提供しますとも取れるからね。

お客さん。
まあ兎に角、ここには行かぬが吉ですね。
そして経営者の方へ。
再度廃業なさったらいかがですか?

[1]
2016年1月16日追記
現在、公式サイトはこちらに移っています。
上記の安全ポリシーに関する記載はこちらにありますが滅多矢鱈に「徹底」という言葉を使っているのが微笑ましいです。
曰く、
・毎日の徹底した清掃と水質検査により安全性を高めています
・八扇乃湯は、平成9年7月オープンより日々徹底した浴水の管理をしております
・毎週木曜日を休館日とし、徹底的な全館清掃をしております
平成9年からというと20数年にも及ぶわけですが、その期間徹底した浴水の管理をしている割にはレジオネラ出たり、排水をごまかしたりと、これは努力が結果に結びつかない典型例ですな、あはは。
あとは、兎に角うちのお湯は新鮮で清潔で何の問題もない、というようなことを全面的に押し出した書きっぷりでありますが、まあどうでもいいです。
ぜひ今後も頑張っていただきたい。

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