2018年12月15日土曜日

温泉に行かない日(355) オトコの前から姿を消したSEA BREEZE

何年も前から、もっと前か、もしかしたら10年とか20年位前とか、要するに相当な期間ワシはSEA BREEZEの製品を愛用しとる。
主に使っとるのはDeo & Waterという体全体に塗りつけてさっぱりする製品で、後はボディソープとシャンプーも使っとる。
ワシは温泉好きな割には暑がりで、例えば冬場に山梨の佐野川温泉の源泉浴槽や、先日訪れた倉真赤石温泉のお湯(いずれも低温で、特に前者は冬に入るヤツは変態扱いされる程度のごく低温)に入ったとでも結構発汗するんじゃが、そんな時にはSEA BREEZEを使って素早くクールダウンしとる。
はっきり申し上げるが、最近では加齢臭を巧みにステルスさせるという目的であることもあっけらかんと告白させて貰おう。
従って、ワシの場合は夏冬気温関係なく、たいてい年がら年中使っとるわけじゃね。

ところがじゃ、数年前のこと。
Deo & Waterを買い求めにドラッグストアに行ってみたところ、いくら探してもそれが見当たらん。
同類の他社製品はじゃんじゃん売っとるんじゃけど、ワシがほしいDeo & Waterが見つからん。
まあ人気商品かもしれんし、従って売り切れとるんじゃろうと思ってその店では諦め、別の店で探してみたんじゃけどやはり見つからん。
おかしなことじゃ。
まあ、Deo & Waterなしでも人生は過ごせると諦めその日は早めに帰って酒呑んでうどん食って早めに就寝した。
また別の日、やはりあれがなくては毎日がもの足りんし、加齢臭を巧みにステルスさせねば職場の者共に白眼視されかねないと危惧したワシは、不退転の決意を持ってドラッグストアに赴いた。
探した。
なかった。

う〜む。
ワシ、店で店員にモノの在り処を訊ねることが何故かニガテなシャイな男なのじゃけど、事ここに至っては最早已むを得ん。
勇気を振り絞って店員に訊いてみたよ。
「えっとそのあの、SEA BREEZEのほれ、プラの楕円形のボトルに入った体にしゃかしゃか塗ったくるやつあるでしょう、あれってどこですか」
「ああ、はいございますよ。コチラへどうぞ」
あるのか。
どうもワシの探し方が大甘だった模様じゃ。
店員に案内されてついていくと、驚いたことにそこは女性用のボディケアというかその手の商品を扱っとるところじゃった。

女性用?????

ワシとしては当然の如く男性向けコーナを探しとった。
事実、去年まではちゃんと男性向けコーナーに売っとった。
Deo & Waterは男性用、しかも成年男性に向けた商品だと思いこんどったし、繰り返しになるが、事実、去年まではちゃんと男性向けコーナーに売っとったんじゃ。

とにかくいま時点でワシは女性向けコーナーにおって、ワシを案内してくれた店員はワシから素早く離れて立ち去った。

初老のオトコが一人で女性商品を扱う場所に立っているのは刑法的には問題ないだろうが世間的には有罪判決であるため、ワシは焦って種類もあたらめず素早く数本の商品を手にして素早くレジに向かい、素早く財布を取り出し素早く代金とTポイントカードを差し出し、素早く商品とお釣りとポイントが加算されたTポイントカードを奪い取り、素早く前後左右を見回して官憲の類がワシを観察していないことを確認し、防犯カメラに顔が映らぬようコソコソとクルマに向かって極めて迅速にその場を立ち去った次第じゃ。

しかし全くどうしたことじゃろう。
SEA BREEZEといえばそのイメージはこうじゃ。

夏の海辺でデカくてかっけー筋肉質のサーファーが上半身裸で立っとって海風に吹かれとる。
その傍らにはパツキンのおネエちゃんが寄り添っとる。
場合によっては、山下達郎のThe theme from Big Waveが流れとる。
そのデカくてかっけー筋肉質のサーファーはSEA BREEZEのなんかの製品を持っており、じゃばじゃば自分の体にかけて気持ちよさそうにして、莞爾として笑う。

どうじゃ。
中年以降のおっさんどもであれば大抵このようなイメージが有るはずじゃろう。
ところが今やなんでか知らんが方向転換しとって、女性コーナーに身をやつす事態となっとる。

驚いたワシはSEA BREEZEの公式サイトを覗いてみた。
そのサイトには、高校の教室を思わせる場所の学習机の上に並べられとるDeo & Waterの写真がばーんとデカく掲げられておる。
またページ下部には若えセイガクさんの写真を使ったバナーもたくさんある。
うむ。
よくわからんが、ワシの愛用品はいつの間にかオンナコドモに強奪されてしもうたようじゃ。
こまったのう。
今後ワシは何を使えばよいのじゃろうか。
仕方ない、加美乃素でもつかうかのう。
こちらからは以上です。

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貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。