2023年10月21日土曜日

温泉に行かない日(523) PSVT(11)

目が醒めたら既に夕刻近くで、寝ている間は口を開けとったせいかやたらに喉が乾いとる。
看護師に起こされたのか、起きたらたまたま看護師がいたのかよくわからないが、兎に角目が醒めて横には看護師がいた。
テレビや小説のセリフではないが、起きた時どこにいるかが本当に分からなかったが、周りを見回して自分の病室にいるのが何分か掛けてやっと理解できた。
朝9時に麻酔されて今16時じゃからええっと、ざっと7時間も寝入っとったわけか。
カテに要した時間はよくわからんが、病室においてあった胸部の写真(多分、炙られとる瞬間ではないかと思う)の撮影時刻を見ると11時34分となっとる。

PC画面のキャプチャを印刷してそれを写真にしたので画質が悪い
すまんのう謝るワイ
© ill-health(ruephas) 2011-2021

じゃから、其の後の後始末も含めてカテ室を出たのが13時前後、そのまま病室に担ぎ込まれて3時間ほども前後不覚でがあがあ寝とったわけか。
酒好きは麻酔が効かないと言うが、ワシは大変良く効く。
毎日してほしいくらいじゃ。

ということで、カテ中の記憶は本当に全く何もない。
顔に被せられるようにCアームが近づいて来た以降の記憶は全く無く、実際は血管に穴あけられて痛かったのかも知れんし、心の臓にあるバグった神経を炙られたときには熱かったのかも知れんし、役目を終えたカテを抜くときは痛かったかも知れんし、色々なことの実際はわからんが、兎に角何らの痛痒を感じることはなく、全て終わった。
血管に管を入れて心臓まで届け、神経焼いたり血管を繋ぐ小さなパイプを入れたりするなんて怖いし痛そうと思う人が大多数じゃろうけど、カテ自体に苦痛はまったくない(いや、正確にはあるんじゃろうが、全麻なのでそれを感じることはない)。
いろんな技術が進んで意図せぬ結果に終わることも殆どない。
切った貼ったのオペではないので侵襲性も極めて低い。
既に書いた通り、今回の入院で最も侵襲性が強かったのは尿道カテーテルの挿入と抜去、及び抜去後における排尿時の痛み。
それさえ我慢できる人で、心臓に問題を抱えている人であれば、積極的に検討するべきだと思う。
尿道カテさえ我慢できるんならな。

病室に帰ってからすぐに軽い昼飯(食パン2枚)食って、すぐさま再度睡眠体制に突入した。
18時少し前に目を醒まして、やってきた夕飯食いながら虎テレ見て熱く阪神を応援しとったら「失礼します」と言って、カテをやってくれた医師(M2先生とは別の先生)が入ってきた。
何時くらいだったかなあ、19時前後かな。
先生はワシに向かって次のようなことを説明してくれた。
カテについては術前に想定していたプロトコル(規定とか手順みたいな意味)通り事を進められました。
患者さん(ワシのこと)は、偶にいるタイプの患者さんで、どういうことかと言うと、最初見定めた神経を一旦焼いてその後チェックすると、別の神経がおかしいことが判明したので次にそれをやっつける。
それ終わったらまた別の神経で異常が見つかったのでそれもやっつける、と言う感じのカテでした。
そういう患者さんは別に珍しくもないですし、通常の範囲内での対応をしたということですね。
今回こんな感じで3本の神経をやっつけてましたが、実はもう1本ちょっと怪しいのがあったんです。
で、その神経は傷をつけてはならない正常な神経のすぐ脇にあるという事と、異常の度合いが小さくて刺激を与えても変な挙動が長続きしないので、立ち会った医師3人で話して、リスクはかなり小さいので暫く様子を見ようとなりました。
ワシ如きのために、多忙な医師が3人も立ち会ってくれとったとはほんとに申し訳ないと言うかもったいない話じゃなあと思ったんじゃが、ありがたいことじゃ。
術後にこのような丁寧で十分な説明を受けられたのは大変に安心できる。
数カ月後に循環器外来で経過チェックするとのことじゃった。

このような説明にワシは満足し、21時の消灯後もMacの画面に映る阪神タイガースの選手を応援し続け、そして22時前には阪神の日本シリーズ進出が決定した。
ワシのカテも恙無く終わり、我が阪神タイガースも日本一を争う(おそらく)オリックスと関西ダービーで激突することが決定し、2023年10月20日は大変良い日になった。
ありがたいことじゃ。

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コメントどうもありがとうございます。
貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。