2024年10月8日火曜日

Ride before you look!(50) メルくん用トルクレンチ選びに悩む(2)

さてどうするかというと、そういった工具を買えばいいわけじゃ。

とか何とか前回書いたが、実を言うとその類いの工具は持っとる。
この工具の一般名称は「トルクレンチ」という。
締め付け具合が数字で確認できるように工夫された道具じゃ。
2ケあって、1ケは下の1枚目の写真のやつ。
2018年7月に熱帯雨林で買ったBIKE HANDという台湾メーカーのプレート型トルクレンチでYC-636ってやつ。
なんで買ったのか覚えてないけど、切羽詰まって買った記憶は全くないので一応持っとこっかな~程度の動機じゃったと思う。
お値段は税込み1799円じゃった(2018年当時。今見たら2676円じゃった。ひぇ~、びっくりじゃ!)。

とても小さいです
測ってないけど15cmはないと思う
© ill-health(ruephas) 2024

当時は知識もクソも何もなかったので、レビューの内容がそんなに悪くなく、かつそんなに高くないやつという判断基準で買ったはずじゃ。
とても小さくて軽いので通常の六角レンチとともに自転車に積んで走っとる。

このショップについては現在欠品中

このレンチは「締める道具」ではなくあくまで「測る道具」で、手で締めた強さが適切かどうかをチェックするのが目的と聞いた。
かつ、形状的に奥のほうにあるネジに届きにくいし、あと測る力の上限が10Nm(ニュートンメートルとかいう単位らしい。文末にとてもわかりやすい説明をしておいた[1])という弱点がある。
奥のネジに届かせるには延長用の長いアダプターみたいなやつ(正式名称がわからん)を買えばいいんじゃろうけど、なんかめんどくさくて買わずにおった。
さらには、浜松から奈良に引っ越す際に思いっきり忘れていて奈良にはない。

で、そのうち前に書いた通りサドルぼろんぼろん事件が発生してネジを緩めたり締めたりする必要が出てきた。
サドルとサドルポストはアルミじゃからこれまた既に書いた通り、ちょっとばかり締めすぎてもまあまあ大丈夫に思えるが、しかし一方で締め付けの強さが7Nmと書いてある。
ご指定されちゃっとる。
しかし7Nmとご指定されてもワシにはわからん。
百戦錬磨の自転車整備人じゃったら手作業でもある程度の感覚はあろうが、ワシはロードバイクに乗るのもメンテするのもずぶの素人。
またそれより心配なのはシートポストをフレームに固定するこりゃなんだろ、わっかみたいなやつ。

どういう名前なのかわからんわっか
© ill-health(ruephas) 2024

これはフレームに直接関係してそうなのできっちりしたい。
わっかには指定の強さが書いてないが調べると5~6Nmらしい。
これ以上強く締めてしまったらパキンとなってしまうかもしれん。

そこで職場の関係者にトルクレンチの所有具合を片っ端からあたると、かつてクロスバイクに乗ってはいたが今は飽きて乗っとらんという男を発見。
その者に道具の有無を確認したら幸いにも、
「ああ、あります。僕もう自転車乗らないからあげますよ」
と言われてタダで貰い受けたのがこれじゃ。

自転車に乗ってなかったらこれ見ても
なんに使うか絶対にわからなんだじゃろうなあ
© ill-health(ruephas) 2024

TOPEAKという会社のTOL23500というトルクレンチで、原理はBIKE HANDのやつと同じ。
ただ違うのは、12Nmまで測れるのと長い棒になっとるから奥の方のネジも締められるという利点がある。
ただし自転車のサドルバッグとかパーツボトルにいれて運ぶのはできない。
またBIKE HANDのやつと同じくこれも「締める道具」ではなく「測る道具」。
じゃから、普通の六角レンチで締めこのトルクレンチで測り、足りなければまた六角レンチで締め、再度強さを測り直し…、という感じで非常に手間がかかる。
しかしこの道具を使い、取りあえずこれを使ってサドルの交換はできたわけじゃ。

作業終了後改めてこれら2ケの道具の評判を調べてみると、使いやすいとか安価でいいとか、またBIKE HANDのやつに関しては携帯するのに便利だぞ、などがあるがその一方で、
「あくまで目安として使っているだけ」
「精度についてはこんなもんかな」
「素人なりに大丈夫かなと思って使ってます」
「神経質な人だったらちゃんとしたやつを買うのが吉」
というものが目立ち、精度について太鼓判を押しているようなものは見当たらなかった。
「精度についてはこんなもん」とか「素人なりに大丈夫かな」というコメ主は一体何を基準にして書いているのか訊いてみたい。
精度が要の道具で精度について確信が持てんのはやはり気持ち悪い。
一応言っとくがワシは決して神経質ではない。
冬場などは数日風呂に入らんでも平気の平左じゃ。
バスタオルは1週間使い続けじゃし。
ただただ貧乏なだけで、メルくんを破損せしめたら次のロードバイクを買う金なんぞないから壊したくないだけじゃ。
多少高い道具でもってウン十万円するメルくんを使い続けられるのであれば安いものじゃろう。

[1]
ニュートンメートル(newton metre、記号:N m, N·m)は、国際単位系 (SI) における力のモーメント(トルク)の単位である。
1ニュートンメートルは、「ある定点から1メートル隔たった点にその定点に向かって直角方向に1ニュートンの力を加えたときのその定点のまわりの力のモーメント」(計量単位令による)と定義されている。
ニュートンメートルは、ジュール(エネルギー、仕事のSI単位)と次元的に等しい。しかし、エネルギーや仕事をニュートンメートルで表すと混乱を招くため(力のモーメントはエネルギーではない)、ニュートンメートルは力のモーメントの単位としてのみ使用すべきである。
ニュートンメートルという単位は、分野によってはよく使われる割には名称が長いので、アメリカの一部の人は "newton meter"(meterはmetreのアメリカ綴り)を略して "neuter" と呼んでいる。

どうだ、わかりやすいだろう。

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