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2025年4月29日火曜日

プロジェクト "山神社"(102) 桜井駅近の大山くん(4) 忍坂山口坐神社

次に目指す忍坂山口坐神社(おしさかやまぐちにますじんじゃ:奈良県桜井市赤尾42)は等彌神社のさらに東、直線距離にして1.6kmじゃけど、それこそ鳥見山霊畤がある鳥見山が間に挟まっとるのでぐるっと廻る必要があり、道過距離にして2.4kmある。
そっち方面に行くバスもあるようなので、運がよかったら途中から乗ってしまうかと思いつつ一旦北に向かって国道165号線に出て、東に歩き始めた。
国道に出るとすぐに薬師町という奈良交通のバス停があったので時刻表を見てみると何と、休日は1日にたった3本、9時28分・11時59分・16時38分発のみ…。
まあ基本は学生さん用なんだろうなあ。
これでバスの可能性はゼロと判明したため歩くしかない。
しかし本当につまらん道だなあ。


あまりのつまらなさに写真を撮る気も失せていたため、Googleのストビューを貼り付けてみたが見ての通りの無機質な道。
街道名は「伊勢本街道」という風雅なものなんじゃけど、実際歩いてみれば何の特徴もない単なる地方3桁国道であり、面白そうなものもないし面白そうなことが起きそうな雰囲気もない。
この道を30分以上も歩くのは本当につまらんかった。
こんなつまらん道を時間かけて歩くのはしんどいので可能な限り早足で歩き、忍坂山口坐神社入口とも言うべき「忍坂」交差点に通常より早く達した。
神社はここからもう目と鼻の先じゃ。
境内へは粟原川の逆っ側(西側)から入ることになる。
境内手前には恐らく参拝者用と思われる駐車スペースがあり、3~4台は停められそうじゃ。
因みに今回クルマを使わなかった理由の1つに「駐車スペースの有無が心配」というのがあったんじゃけど、結果的には3ヵ所とも駐車できる環境じゃった。
駐車スペースと境内の境目辺りには竹が2本立っていて、細い注連縄が張られとる。
それをくぐって境内に入ると右手に案内板が立っとる。

© ill-health(ruephas) 2025

内容はこうじゃ。
忍坂山口坐神社
忍坂街道・キーワード
金閣寺

延喜式内社・山口神社は全部で十四社で、
うち十三社まで県内にあります。 
そのうち飛島・石寸・長谷・畝傍・耳成・忍坂の
山口神社が最も大切に祀られてきました。 
ここの二代目楠の木は巨樹として有名ですが、
初代楠の木は室町時代に京都の金閣寺を建立する時、
天井板として利用されたと言い伝えられ、
その時倒れた先が隣村の忍坂まで届いたので、
今も「木の下」という地名が残っています。
大和の古道紀行
一般社団法人 桜井市観光協会
ははあ。
まさかの金閣寺の天井板か。
もったいないことするなあ。
いや、この金閣寺天井板話も勿論大事じゃけど、やはり御祭神のこととか由緒歴史にも触れてほしいなあ。
そういやあこの辺の神社には、静岡とかでよくあるような神社説明板がないなあと改めて思う。

浜松市にある熊野三神社の案内板
市か県の教育委員会あたりが作ってる気がする
こういうやつがどんな神社にもあると助かるんだけどなあ
© ill-health(ruephas) 2025

ここも石寸山口神社と同様、規模的には決して大きくはない(いや、まあむしろ狭い部類じゃろう)が、木立に囲まれているのにお陽さまの光が境内によく届き爽やかな雰囲気なのがとても良い。
木立の間を風が通り抜けて行くし、気分が落ち着く。

ほら、なかなか爽やかでしょ
夏に良さそう
© ill-health(ruephas) 2025

ワシは社殿(拝殿)の方に歩いていって早速参拝した。

質素だけど荒れた様子なし
氏子さんたちのおかげじゃろう
© ill-health(ruephas) 2025

見ての通り、拝殿と本殿兼用の簡素な社殿(中見たけど本殿内に普通にある鏡とか太鼓とか何もないので、もしかしたら拝殿のみの本殿なし?)で、ワシのタイプ分けでは「ブリキロボット顔面タイプ」に属する(わかるでしょ)。
各種情報を見ると、さっき行った石寸山口神社にしてもここ忍坂山口坐神社にしても、長い歴史と重要な役割を持つ神社だと思うんじゃけど、社殿や境内の風景や表情はそんな感じは全く見せていなくて、ほんとに村の中にある質素で小さなお社であって偉ぶったところが全然ないのがいいぞ。
四国の荒ぶり系大山くんとも、静岡県東部の山の神・酒の神系大山くんともすこし違ったタイプ大山くんだなあと思った。

書き加えておくと、忍坂山口坐神社の御祭神は当然大山祇命で創建年代は不詳。
旧社格は村社。
人によっては寂しいと感じるかもしれんが、ワシにとってはいい空間の神社じゃった。

さて参拝も済んだし、そろそろ戻ろう。
あの無味乾燥な国道165号線を桜井まで歩いて戻すのは真っ平御免なのでワシは一計を案じ、神社から北方向にある朝倉台という住宅地に向かって歩き出した。
それを抜けるとすぐに近鉄大阪線 大和朝倉駅があり電車が頻発しとる。
下りは勿論桜井に行くし、その先大阪上本町まで区間準急や急行が5~10分ヘッドで出とる。
本日はこれに乗り、桜井を通り越して大和八木まで出向き、駅前にある焼肉屋でビール片手に焼肉をつつくことにしよう。
それからアパートに帰っても、14時開始の中日阪神戦のテレビ中継開始には十分間に合うじゃろう。

大和八木駅から徒歩数分にある回転焼肉屋で昼飯
カルビの定食とホルモンなど美味しく頂いた
勿論ビールと麦焼酎のロックも美味しく頂いて完食
© ill-health(ruephas) 2025


プロジェクト "山神社"(100) 桜井駅近の大山くん(2) 石寸山口神社

大山くん参りをする場合、ワシは今まで徒歩圏内の場合を除きすべてクルマを使っとる。
しかし今回は電車で行くことにした。
いずれの神社もクルマが停められる環境にあるかどうかがわからん事が主な理由で、特に最初に行こうと思っとる石寸山口神社はいかにもなさげじゃ。
あとこれは個人的には大きな理由じゃが、帰りに桜井とか大和八木あたりで昼呑みしてから帰ろうという素敵かつ邪悪な計画によるものじゃ。

ワシは身支度して部屋を出て、桜井線の最寄り駅である京終駅(きょうばてえき)まで歩いて行った。
基本的には1時間に2本しか走ってないが、運良くすぐに桜井方面行の電車が来たので飛び乗り、約30分で桜井に着いた。
目指す石寸山口神社(いわれやまぐちじんじゃ:奈良県桜井市谷502)は桜井駅南口ロータリから1km足らずの至近距離にある。
距離は近いが桜井は奈良市同様戦争による被害を被っていないので、道は昔のままで区画整理されておらず、ちょっと迷いそうな感じもある。
ワシはGoogle Mapsを見ながら歩き神社まで到達した。

静謐という言葉がふさわしい境内周辺
© ill-health(ruephas) 2025

この神社は祈年祭山口社6社の1社で格式は高いと思うのじゃが、実際来てみると偉ぶった感じが全く無い、小さくて慎ましやかで質素で清潔感のある神社じゃ。
鳥居の左手には石板で出来た立派な由緒書きがある。

木材協同組合なんだから木製にすればいいのに…
って一瞬思ったけど、石のほうが耐久性あるからこれでいいか
© ill-health(ruephas) 2025
式内石寸山口神社
御祭神 大山祇神
大山祇神は伊弉冉尊(いざなみのみこと)の生み給うた山の神にして磐余の大地を守護せらる山の神水の神として御祭祀になり上古より朝野の崇敬厚く中にも当社は大和の六山口神社の一社に数えられ延喜式内の大社に列せられた
近代以来桜井木材業界繁栄の守護神としてその崇敬を高めている
桜井木材協同組合
奉賛会
なるほど確かに山口神の定義通りここ桜井、すなわち高見山地あるいは紀伊山地という「山の端」で木材関係業務守護の役割を立派に果たしていることが記されておる。
ちなみに桜井市は奈良県の中程に位置している人口5万2000人位の市で、主な産業は製材。
なーるほど。
と言うことは大山くんは大きく言えば桜井市全体を支える守護神ということになるなあ。
誠に立派じゃあ。
桜井市長・桜井市役所及び桜井市民は是を以て肝に命ずべし。
ちなみに参考情報じゃが、桜井市の他の産業としては、蜂蜜と三輪素麺。
蜂蜜はちょっとイメージないけど、三輪素麺はあんなにか細いのに普通の素麺と比べるとしっかりとした腰があって誠にうまい。
桜井ではその三輪素麺づくりの技を活かして細麺パスタなども作っていてこれまた美味い
で、三輪素麺といえば大神神社。
大神神社は桜井市内にある式内社じゃ。

さて石寸山口神社じゃ。
鳥居をくぐって石階段の参道を上がると本坪鈴以外には何も無い拝殿があり、その柱には「石寸山口山神社参拝方法」という掲示がある。
神社にはよくこのような「神社の参拝方法」というやつが貼ってあるが、どこのやつも神社庁かどっかから配布されていると思われる標準的な内容じゃ。
しかしここではわざわざ自分とこの社号を冠した表題にしとるということは、なにか特殊な参拝方法なのかもしれん。
確かに、以前どこだったかの神社で、正確な内容は忘れてしもうたが「三拝三拍手一拝」みたいな結構アクロバティックな参拝が必要なとこがあった。
これを間違えては、大山くんが中でムッとしてワシに軽く神罰を噛ましてくる可能性があるので慎重にその内容を確認した。

礼拝できるそのもの、その事自体にも感謝しようね、
って感じかな
© ill-health(ruephas) 2025

ふんふんなるほど。
基本的には標準フォーマット通りじゃが、前後に「軽く一例」というのが明記されとるのがちょっとした違いじゃな。
フォーマットと言うよりは気持ちの問題じゃろう。
さて礼拝の前にお賽銭を差し上げたいんじゃが、賽銭箱がない。
拝殿にはないし、塀の中にある本殿前にも見当たらん。
強いていうと、その塀に何故かポストが備わっとる。

本殿祠を囲む塀にある謎の住宅用ポスト
© ill-health(ruephas) 2025

人間の個人のお宅じゃあるまいし、なんでポストなんかあるんじゃろ?
まあ大山くん宛に郵便物が届くことが絶対ないかといえばそうとも言い切れんのでアレじゃけど、兎に角ポストが備えられとる。

母からの教えの1つに、
人んちのポストを勝手に開けてはいけない
ってのがあったようななかったような…
あとはピンポンダッシュもダメだとも
© ill-health(ruephas) 2025

もしかしてこれが賽銭箱としての機能を併せ持っとるのかと思って塀の中に入ってポストの裏蓋を開けてみようとしたが、なんか蓋がひしゃげとってうまく開かん。
これだと折角投入したお賽銭が日の目を見ん可能性も否定できんので、ワシは本殿(といっても祠オンリータイプの小さなものじゃ)前に直接100円お供えして、ここでのフォーマットどおりの流儀で無事参拝を済ませた。

祠オンリータイプの小さな社殿じゃけど
ちゃんとした作りで立派なものじゃなあ
© ill-health(ruephas) 2025

木材の神様だけあって周りは木に囲まれとる。
境内の広さ自体はそんなでもないが、それなりに立派な鎮守の森じゃ。
夏などは涼しくてここで過ごせば爽やかそうじゃ。


よし、では次の場所である等彌神社に移動じゃ。

プロジェクト "山神社"(99) 桜井駅近の大山くん(1)

職場の人間に昨日指摘されるまで今日が休みということを全く認識していなかった。
危ないところじゃった。
休みならば、休みなりの行動を取らねばならん。
地図を眺め、天気予報を見て観天望気をし、今の気分も含めて暫く考えた結果、ワシは大山くん(大山祇命)巡りをすることにした。
ワシが今住んどる奈良は流石に古都で、古墳を始め格式ある神社やお寺がそれこそ馬に食わすくらいうじゃうじゃ存在しとる。
しかし神社に関して言うと、奈良という悠久の歴史のためか歴代天皇の地元のためか何だろ、その御祭神はかなりの割合で最初の頃のメジャーな神様や天皇であり、地の神様とかがあまりいない印象じゃ。
メジャーな神様とか天皇、あるいは地の神様というのはワシが勝手に考えた根拠のないカテゴライズじゃが言いたいことはわかるじゃろう。
従って、大山くんの数は非常に少ない。
その中にあって、大山くん業界(なんてないけど、まあいいじゃないか)では間違いなく耳目を引く存在なのが社号に「山口」がつく幾つかの神社じゃ。
一般的には「大和国十四所山口神」と呼ばれとるようじゃ。
山口ってのは山の端っことか入口という意味らしく、山口が付いた神社の多くは山の麓にあるらしい。
何目的の神社(神様)かというと、神社を作るには木材が必要で、その木材そのものとか木材を育てる山を守るためということじゃ。
大和国十四所山口神については以前非常にかる~く調べて書いとるが、そこでは奈良県立図書情報館にあった神社台帳から拾った、
  • 生駒山口神社(生駒郡平群村:奈良県生駒郡平群町檪原5-1)
  • 都祁山口神社(山辺郡杣之内村:奈良県奈良市都祁小山戸町640)
  • 耳成山口神社(磯城郡耳成村:奈良県橿原市木原町490)
  • 石寸山口神社(磯城郡桜井町:奈良県桜井市谷502)
  • 長谷山口神社(磯城郡初瀬町:奈良県桜井市初瀬4593)
  • 忍坂山口神社(磯城郡桜井村:奈良県桜井市赤尾42)
  • 畝火山口神社(古市郡真菅村:奈良県橿原市大谷町157-1)
  • 當麻山口神社(北葛城郡當麻村:奈良県葛城市當麻1081)
  • 大坂山口神社(北葛城郡二上村:奈良県香芝市穴虫3140)
  • 大坂山口神社(北葛城郡下田村:奈良県香芝市逢坂5-831)
  • 巨勢山口神社(南葛城郡葛村: 奈良県御所市古瀬303)
  • 鴨山口神社(南葛城郡大?村:奈良県御所市櫛羅2428)
  • 吉野山口神社(吉野郡竜門村:奈良県吉野郡吉野町山口634)
を記載しとるが、Webの世界に存在する資料によってはカテゴライズと言うか数え方にちょっと違いがあったりする。
その中でも今んとこ「これがわかりやすいなあ」というのが、天地悠久というペンネームの人が書いとるかむながらのみちというブログの大和国の山口社 (改定2)というページの資料じゃ。
そこには、
【祈年祭山口社6社】
飛鳥山口坐神社(奈良県高市郡明日香村飛鳥725 Pあり)
石寸山口神社(☆石寸山口神社:奈良県桜井市谷502・高田山口神社:奈良県桜井市高田字山口 34.494250118626326, 135.84791217020916)
畝火山口神社(奈良県橿原市大谷町157-1 Pあり)
☆忍坂山口坐神社(奈良県桜井市赤尾42 Pあり)
長谷山口坐神社(奈良県桜井市初瀬4593 )
☆耳成山口神社(奈良県橿原市木原町490 Pあり)
【その他山口社8社】
夜支布山口神社(奈良県奈良市大柳生町3089)
生駒山口神社(奈良県生駒郡平群町檪原5-1 Pあり)
巨勢山口神社(奈良県御所市古瀬303)
鴨山口神社(奈良県御所市櫛羅2428)
當麻山口神社(奈良県葛城市當麻1081 Pあり)
逢坂山口神社(穴虫:奈良県香芝市穴虫3140・逢坂:奈良県香芝市逢坂5-831)
吉野山口神社(奈良県吉野郡吉野町山口634)
都祁山口神社(☆奈良県天理市杣之内町896:奈良県奈良市都祁小山戸町640) 
 (☆は今回分含めて参拝済み)
と記載されておる。
祈年祭とか延喜式内社とか詳しいことはワシにはわからんが、まあちょっと格式が高めな6社と、そこまでじゃないけどしかし立派みたいな8社ということかなあと思う。
この中でワシは既に都祁山口神社(2024年7月14日:杣之内町のほう)と耳成山口神社(2024年7月20日)に参拝してきた。
本日は、石寸山口神社(いわれやまぐちじんじゃ:奈良県桜井市谷502)と忍坂山口坐神社(おしさかやまぐちにますじんじゃ:奈良県桜井市赤尾42)に行き、ついでに遙拝所評論家の立場から、等彌神社(とみじんじゃ:奈良県桜井市桜井1176)の境内にある鳥見山霊畤 遥拝所(とみやまれいじようはいしょ)にも行って遥拝しようと思う。
遥拝対象がイマイチわからんが、現場に行けばなんかわかるじゃろう。

2024年7月20日土曜日

プロジェクト "山神社"(93) 耳成山口神社

くううううううっ〜
今朝も朝から暑い!
平日平時はエアコンが効いた事務所で仕事しとるから、どんだけ熱くても平気の平左で過ごせるが、週末は会社の力で持って涼むことは物理的に不可能じゃ(仕事しに行けばいいけどワシゃ仕事が嫌い)。
従って、この暑さを自力でなんとかせねばならん。
部屋に籠もっておっても暑いだけであり、下手打ちゃ室内熱中症の危険もある。
中におっても外に出てもどうせ暑いのであれば、どっかに行くかと考えて思いついたのが、例の大和国十四所山口神に行くことじゃ。
ワシは大山くん関係の神社には数多く参拝してセミプロ級じゃと自負しておるが、大和国十四所山口神関係に関しては素人じゃし、奈良の地理や交通事情にも明るくはない。
行くとすれば、駅が近いかクルマを確実に停められる場所がいい。
そのような観点から選んだのは、耳成山口神社(みみなしやまぐちじんじゃ:奈良県橿原市木原町490)じゃ。
近鉄じゃと大阪線の耳成駅(奈良県橿原市石原田町)、JRじゃと桜井線の畝傍駅(奈良県橿原市八木町2-1)が最寄りで何れも徒歩で行ける距離。
クルマじゃと耳成山公園駐車場(奈良県橿原市木原町:7:00〜19:00)がある。
ここは無料で停められる駐車場じゃ。
どれで行こうか迷ったが、クルマで行くことにした。
まっきっきのスイスポくんに乗り込んで国道169号線をひたすら南下し、駐車場に向かった。
駐車場はガラ空きで余裕で停められる。

通路が狭いのでちょっとだけ出し入れしづらい
© ill-health(ruephas) 2024

エアコンが効いたクルマから降りると、空は晴れてはおるが大気はとても蒸し蒸ししており速攻で汗が流れ出る暑さ。
まあそれは覚悟で来たので仕方ない。
スヌーピーのリュックを背負って耳成山の方へ歩いていった。

これが耳成山
耳なし芳一とは関係ないですよ
© ill-health(ruephas) 2024

古池という名前の溜池の脇を歩き、耳成山(奈良県橿原市木原町:標高139.6m)の麓に到着。
耳成山口神社はこの山の頂上付近に建立されておる。
麓には一の鳥居があってその先は山道の参道。

© ill-health(ruephas) 2024

山道じゃが別に特別な装備は不要で、実際平服を着たおばちゃんが普通に参道を降りてきた。
歩き始めると、鳥居から途切れることなく石灯籠がぎっしりと参道脇に立っておる。
なかなかいい雰囲気じゃ。

© ill-health(ruephas) 2024

駐車場から耳成山麓までは蒸し蒸しした暑さじゃったが、木に囲まれた参道は流石に少し涼しくて助かった。
吹いてくるそよ風が気持ちよい。
標高139.6mの小さな山じゃから山頂まではそんなにかからない。
山を巻くように通っとる参道を10分ほど登っていくと、縄鳥居があった(もう覚えたぞ、縄鳥居)。

写真じゃ見づらいけどちゃんと注連縄が張られてます
© ill-health(ruephas) 2024

ここからが境内じゃろう。
境内に入ると左手に拝殿がある。

© ill-health(ruephas) 2024

石段を登って拝殿に進み、お賽銭を入れて早速参拝。
その後例により拝殿周辺を軽く探索してみた。
拝殿の中は、なかなか賑々しい感じで、由緒書きその他諸々が掲示されとる。

© ill-health(ruephas) 2024

拝殿脇には御祭神を記載した案内板があり、そこには高皇産霊大神とともに大山祇大神の名が書かれておって嬉しく誇らしい気分になった。

© ill-health(ruephas) 2024

が…
よお〜く見るとなんと…!

おいおい…
© ill-health(ruephas) 2024

大山くんの神号のふりがなが「おおやまみつのおおかみ」となっとるじゃないですか。
いやあ、これはいけません。
「おおやまづみのおおかみ」が正しいんですけど。
ワシは天を仰いで嘆いたが、しかしそこはそれ。
ワシと同じく誤りに気づいた先人が既に修正を試みた痕跡を確認し、一安心した。

拝殿の奥にはこじんまりした本殿があって、きれいに維持されとる。

© ill-health(ruephas) 2024

低いとはいえ山のてっぺんにあるから、氏子さんたちは維持管理に少し大変な思いをしておるじゃろうと頭が下がる気持ちじゃ。
本殿左には金比羅神社、右には稲荷神社もあるので併せて参拝したのは言うまでもない。

これで大和国十四所山口神の参拝は2社目。
まだまだ未参拝のほうが多いので、時間が空いたときなどは他のところにも参拝しに行こうと思う。

© ill-health(ruephas) 2024

帰宅後の昼飯は、前から少し気になっておったカレー屋のニコト(スパイスカレーと麴からあげのお店:奈良県奈良市白毫寺町835-1 大和紀寺ビル1階:080-9707-6485:11:00〜16:00:水曜は〜22:00:定休月曜)に初めて行って、麹からあげとカレーのプレートを頂きました。
もちろんビールもね。
大変美味しゅうございました。

© ill-health(ruephas) 2024
祭神:大山祇神・高皇産霊神
配祀:
社格:式内社・郷社
創建:不明
境内社:金刀比羅神社・稲荷神社・白龍大神

2024年7月17日水曜日

プロジェクト "山神社"(92) 奈良の大山くん事情

本日2024年7月15日は海の日でお休み。
先日見た週間予報ではワシが今住んどる奈良は雨という予報じゃったから、出かける予定は特に立てておらなんだ。
今朝起きると快晴では全然ないけどまあ晴れとるから、どこかお外に出かけようかと一瞬思ったがまあまあ蒸し暑くてほっつき歩く気にはなれん。
じゃあどうするかなあと考えたんじゃけど、昨日天理にある都祁山口神社(つげやまぐちじんじゃ:奈良県天理市杣之内町896)に参拝してきたためか、それとも最近までやっとった山の辺の道歩きで多くの神社やお寺や天皇陵古墳などを見たせいか、図書館に行って奈良における大山くん事情を調べてみるのも一興かなと思い、ワシは早速クルマで出かけた。
行ったのは奈良県立図書情報館(奈良県奈良市大安寺西1‐1000:0742342111:火曜休館)。
館内の写真撮影は憚られたのでしとらんが、この図書館、多分今までワシが行ったことのある図書館で最強のとこじゃなマジで。
蔵書数や館内のユーティリティ、例えば今もここで書いとるが持ち込みPC席の数の多さ、フリーWi-fi(速い!)の利用、剰え、書籍の写真を撮影する専用スタジオまである。
館内はとても広くて読書スペースも数多くあって非常に快適な図書館じゃ。
非常に感心しとる。

で、ワシは事前に探しておいた神社台帳という、1943年に奈良県が編集した本をお借りして館内閲覧したわけじゃ。
もう80年も前の本じゃから相当ボロボロで、ページを捲るのにも細心の注意が必要。
ガバっと開くのもヤバそうなので開く角度は本当に最小限に留め、横から覗き込むようにして中を確認していったわけじゃ。
本と言っても資料に近く、すべて万年筆による手書き。
しかも何だろ、達筆というか非常に読みづらい文字であり難渋した。


こんな感じじゃ。
字が読みづらい上に、神社の鎮座地は当然旧地名で記載されとるので、奈良に不慣れなワシにとっては輪をかけて厳しかった。
また、この資料には鎮座地(大字まで)・社格・社号の記載はあるが主祭神や境内社の情報まではないので、社号のみで大山くん物件かどうかを判断せねばならん。
じゃからもしかして見逃しておる可能性は非常に高いが、今のところ資料的にはこれしか見当たらんので仕方ない。
調査結果は以下の通りじゃ。

鎮座地(記載)鎮座地(推定)鎮座地(現)社号(記載)備考
山辺郡丹?市三島山辺郡丹波市町三島天理市三島町92-1三島神社
宇陀郡大宇陀春日宇陀市大宇陀春日581大山津見神社
宇陀郡大宇陀???宇陀郡大宇陀岩清水宇陀市大宇陀岩清水963-4山神社Google Mapsでは山の神神社
宇陀郡内牧町内牧宇陀市榛原内牧2178伊豆神社
宇陀郡内牧町内牧宇陀市榛原内牧1151三島神社近くに山の神あり 34.48658708598918, 136.02061155018603
宇?郡??村??宇陀郡野島村野島大山祇神社わからない
奈良県宇陀市榛原萩原709の大山祇神社?
南葛城郡忍海村山田葛城市山田205三神社
吉野郡下北山村上桑?吉野郡下北山村上桑原大山祇神社わからない
吉野郡下北山村上桑原は今もあるが大山祇神社は見つけられない
洞川の大山祇神社?
吉野郡下北山村下桑?吉野郡下北山村下桑原大山祇神社わからない
奈良県吉野郡下北山村下桑原609に「山の神」あり
洞川の大山祇神社?
吉野郡上北山村??北山神社わからない
奈良県吉野郡上北山村小橡807の北山宮?
吉野郡十津川村?谷吉野郡十津川村平谷吉野郡十津川村平谷500福山神社違うだろうなあ
添上郡櫟本町和?添上郡櫟本町和?天理市和爾町735山神神社Google Mapsでは山の神神社 ここってこの間行ったとこじゃんじゃんか

見づらい表ですまんのう謝るワイ。
これらのうち、すでに参拝済みなんが三島神社(天理市三島町92-1)と山神神社(天理市和爾町735:Google Mapsでは「山の神神社」)。
他の神社は未参拝で、今後すべて当たって現地調査せにゃあならんじゃろう。

あとこの台帳でもう一つ確認したのは、奈良にある山口系列神社が収載されておるかどうかじゃった。
ワシが勝手に山口系列神社と呼んどるだけで正式な呼称ではないが、奈良県内には○○山口神社(○○はまあ地名というか字)という名前の神社が14社あって、いずれも社格が高く主祭神が大山くんじゃ。
台帳には次の通り13社が記載されとった(かっこ内左は台帳に記載されていた旧住所で右は現在の表記)。
  • 生駒山口神社(生駒郡平群村:奈良県生駒郡平群町檪原5-1)
  • 都祁山口神社(山辺郡杣之内村:奈良県奈良市都祁小山戸町640)
  • 耳成山口神社(磯城郡耳成村:奈良県橿原市木原町490)
  • 石寸山口神社(磯城郡桜井町:奈良県桜井市谷502)
  • 長谷山口神社(磯城郡初瀬町:奈良県桜井市初瀬4593)
  • 忍坂山口神社(磯城郡桜井村:奈良県桜井市赤尾42)
  • 畝火山口神社(古市郡真菅村:奈良県橿原市大谷町157-1)
  • 當麻山口神社(北葛城郡當麻村:奈良県葛城市當麻1081)
  • 大坂山口神社(北葛城郡二上村:奈良県香芝市穴虫3140)
  • 大坂山口神社(北葛城郡下田村:奈良県香芝市逢坂5-831)
  • 巨勢山口神社(南葛城郡葛村: 奈良県御所市古瀬303)
  • 鴨山口神社(南葛城郡大?村:奈良県御所市櫛羅2428)
  • 吉野山口神社(吉野郡竜門村:奈良県吉野郡吉野町山口634)

台帳からの見落としかもしれんが、先日行ってきた天理にある都祁山口神社(つげやまぐちじんじゃ:奈良県天理市杣之内町896)はなかった。
上のリストの2番めにあるやつとは別の神社で、調べるとこれも山口グループの一員じゃった。
この14社は一般には「大和国十四所山口神」と呼ばれとるようで、当然ワシは興味を惹かれたのでネットで調べてみたんじゃが、ズバリと書いてあるコンテンツはあんまりなさそうじゃった。
比較的詳しく書いているサイトとしては神社と古事記というサイトの中の大和国六所山口神社・十四所山口神社とは?というページがあったのでこれで勉強しておこうと思う。

ということで、奈良の大山くん関連で今後やろうと思うのは、
  • 最初の表に記載された大山くん物件と思われる神社への参拝
  • 大和国十四所山口神をちょっと調べて、これまた現地に行っての参拝
  • 御祭神が記載されている書籍を見つけて、他に大山くん物件がないかどうかの確認
といった具合じゃろう。
奈良県神社庁サイト内の情報をみて記載内容が非常に貧弱なのに(失礼)ぐんなりし(祭神情報くらい書けよ全く)、Google Mapsを見てそれっぽい神社があまりにないのでぐんなりし、という感じじゃったけどまだ可能性はあるようじゃ。

2024年7月14日日曜日

プロジェクト "山神社"(91) 都祁山口神社

山の辺の道に割り込むようにして、久しぶりに大山くんのことを書こうかな。

今年2月に奈良に引っ越してきたが、しかしワシが好きなすべてのものがここ奈良には不足しておるのが極めて厳しい。
温泉銭湯・やぎさん・大山くん、その他いくつか。
何れもワシが好きなものじゃが、何れも不足しておる。
奈良は古都であり、ワシは歴史には疎いんじゃが何なら多分京都より古都であり、じゃから寺社仏閣古墳史跡その他諸々たくさんある。
しかし印象としては神社は寺より少ない(数えたわけではないけれど)。
その少ない神社もワシの言葉で言うと所謂直系、即ち天皇家に関わる神社がもう圧倒的な割合を占めており、地の神様系が本当に少ない。
ワシが好きな大山くん(大山祇命)の属するカテゴリーは地の神様だと思う。
要するに、奈良にあってはワシが好きな大山くんは数が少ないわけじゃ。

一方で奈良には社号に「山口」が付く神社がいくつかある。
何れも大山くんを祭神とする神社なので、できれば全社参拝したいと考えとる。
本日はそのうち、天理にある都祁山口神社(つげやまぐちじんじゃ:奈良県天理市杣之内町896)に参拝してきた。


なお全く同号の神社が奈良市内(奈良県奈良市都祁小山戸町640)にあるが、こちらは後日参拝しようと思っとる。


地図を見る限りクルマの停めどころが難しそうなため、本日は電車で移動。
最寄り駅であるJR桜井線京終駅まで歩いて行く。
天気予報では本日奈良は雨ということじゃったが、アパートを出ると空からはお日様が降り注いでおる。
昨夜雨が降ったようで地面が濡れており、その水分がお日様で蒸発して大変蒸し暑い。
本日はアパートから京終駅までと、天理駅から都祁山口神社の区間は歩くので熱中症には十分に気をつけよう。

おいおい雨じゃねえのかい?
© ill-health(ruephas) 2024

天理駅に着き、とりあえず最寄りのコンビニであるファミリーマート天理川原城店(奈良県天理市川原城町760‐1)に寄った。
アパートから京終駅まででもはや多くの水分を失っていたのと、此処から先都祁山口神社までは多分喫煙場所がないと思われたからじゃ。
一服しながらアイスコーヒーを飲み終え、冷蔵庫の中で一番安かったミネラルウォーターを片手に出発。
天理駅から神社までの間には天理教関係の施設はあまりなくて、古墳とか古い町並みの中を通る道を東に向かって歩くことになる。

© ill-health(ruephas) 2024

駅を出発してから約40分後、神社の参道(になるのかな)入口に到着。

© ill-health(ruephas) 2024

上の写真ではわからんが境内に続く坂路が昨夜の雨で濡れており、愛用のコンバースの平べったい靴底では滑りそうなため慎重に歩く。

© ill-health(ruephas) 2024


© ill-health(ruephas) 2024

この神社は冒頭書いた通り大山くんが祭神であることはわかっておるがその他の由来を知りたいため、由緒書と思われるやつを見てみた。

いやあ、驚きの白さじゃ
(まあ白くはないけど言いたいことはわかるだろ)
© ill-health(ruephas) 2024

むうん、のっぺらぼうじゃ。
何もわからん。
神社情報については帰宅してから調べてみようと思う。

© ill-health(ruephas) 2024

社殿の壁は漆喰で設えてあり、ワシのカテゴライズでは「寺院タイプ」。
意外にこの寺院タイプな神社は多い。

© ill-health(ruephas) 2024

境内の端っこには社号が彫られた石灯籠がある。
蝋燭を収める部分が壊れちゃっていて補修跡が見えた。
多分まあ何百年もここに立っとるからまあ壊れるわなあ。

© ill-health(ruephas) 2024

注連縄を巻かれた杉のご神木もある。
きりっとしてまっすぐに立っておられる。

賽銭箱にお賽銭を投入して脱帽し、恙無く参拝を終えることができた。
その後ちょっくら失礼して拝殿内を取らせていただいた。
金色の文字で社号が記された立派な扁額が掲げられておるが、多くの神社で見られる内部であったなあ。
即ち、拝殿兼、氏子集会所兼、物置、という様式じゃ。
石油ストーブは新嘗祭とか新年祭の時のマストアイテムじゃろう。

© ill-health(ruephas) 2024

いつも思うんじゃけど、境内敷地の関係で拝殿を多目的に使うんならもう少し整理すればいいのに。
まあ、中の大山くんとか氏子さんにすりゃ「おめ〜に言われたくないわ」なんだろうけどね。

拝殿に向かっての参拝を終えたワシは、いつもの如く境内探索してみた。
拝殿東側にはこのような岩?石?(岩と石の分かれ目については、第一阿房列車で内田百閒先生が解説しとるから読んでみなされ)があって、ちゃんと注連縄が巻かれとる。
この辺は大山くんっぽい雰囲気があるなあ。

© ill-health(ruephas) 2024

その岩だか石だかの左隣にはなんと、遥拝所があるではないか。

© ill-health(ruephas) 2024

ワシの遙拝所好きな件については、この一つ前のポストに記してあるとおりじゃが、(まあ碌な調べ方をしていないけれども)事前の調べではここに遥拝所がある情報はなかった。

© ill-health(ruephas) 2024

遥拝石の後ろを見ると、一部判読できない部分があるが「皇紀二千六百年 記念」「東井繁大郎」と刻印されとるから、今から84年前の1940年(昭和15年)に東井さんという方がお建てになったんじゃろう。
で、その方角は、


このようにほぼ真東。
この神社の真東といえば言うまでもなく伊勢神宮じゃろう。


天理あたりにお住みの方で、伊勢神宮にはお参りしたいが時間がなくて行くことが出来んとお嘆きの貴兄。
ここにこれば伊勢神宮を遥拝できますよ。
境内にはその他、征露記念碑も建立されとる(征露なんて言われてもなあ、という人が大多数じゃろう。ワシも実際見たわけじゃないから人のことは言えん。日露戦争は1904年〜1905年じゃから、今から120年前)。

© ill-health(ruephas) 2024

さて帰宅後に調べた神社の情報は次のとおりじゃ。

祭神:大山祇神
配祀:久久迩知命・波爾夜須命
社格:式内大社
創建:不明