2024年7月13日土曜日

温泉に行かない日(543) 山の辺の道(18) 長岳寺➔海石榴市(4)

相撲神社案内のところを南に向かう。
山の辺の道ではあまり見ないコンクリ舗装の道を少し歩いていくと東西に抜ける道にぶち当たる。
そこには普通の山の辺の道道標とはタイプが異なる別の道標が設置されとった。

© ill-health(ruephas) 2024

「歴史街道」と書かれており、山の辺の道を含め多くの史跡などの方向を指し示しておる。
設置主体はわからぬが、天理より北では見かけなかった記憶じゃからもしかしたら桜井市かその関係団体(観光協会とか)かなあ。
以後このタイプの道標がここかしこに設置されとる。
これに従い右(東)に進み、次の交差点を南に向かう。
そうすると奈良県道55号大和高田桜井線に合流するのでそれを東に進む。
二桁県道、すなわち基本的にはつまらん道なのかなあと少しげんなりしかけた。
しかしまあ交通量はそんなに多くはなく道幅もそんなに広くはないので、鹿野園から白川ダムに向かう途中で間違えて歩いた奈良県道187号福住上三橋線よりは風情がある。
さらに途中清らかな小川が道の脇を流れとったりするし、県道の割にはなかなかいい道じゃと思った。

いつかは水がきれいな場所にやぎさんと住みたいと
今も思っとる
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きれいな水が流れる川の水音を聞きながら歩いていくと、南側の山林の方に入る道がある。
急激に逆V字型に折れ曲がる道で、西に戻るような格好じゃ

© ill-health(ruephas) 2024

そこには正式な山の辺の道道標とともに、桜井市に入って見かけるようになった歴史街道の道案内も設置されとる。

わかりやすいイラスト付きじゃヨ
© ill-health(ruephas) 2024

道標に従いそちらの道に入ると、オレンジ色の舗装路が少し登りながら続いとる。

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左右の林からは、ほ〜ほけきょという鳴き声が聞こえてくるし、木々が巧みに日陰を作ってくれとるので大変爽やかじゃ。
しかもほ〜ほけきょ以外の音が聞こえない大変静かで落ち着いた道。
緩やかな登り坂を気分良く歩いていくと、正面に2本の柱を注連縄で繋いだ、このあたりでよく見かける鳥居(?正式名称を誰か教えてくだされ)が見えてきて、ここが檜原神社(ひばらじんじゃ;奈良県桜井市三輪1422:途中の道標では「桧原神社」と表記されとるが正式には檜原神社)。
この神社はあの有名な三輪明神 大神神社(おおみわじんじゃ:奈良県桜井市三輪1422)の摂社になるのかなあ。
「元伊勢」とも呼ばれていて、「元伊勢」と呼ばれる神社はここ以外にも十数ヶ所あるらしい。
なんでここが元伊勢なのかについてはネット上にわかりやすく書かれた説明がいくらでもあるので見つけて読んでみてくだされ。
ワシは現地にいたボランティアガイドのじいさまに話を聞いて、なかなかおもしろいと言うか、伊勢神宮ってこんな感じで場所が決まったのかと少し感心した。
このあとその大神神社にも行くことになるんじゃけど、ワシ的にはこっちの檜原神社のほうが断然好きじゃ。

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これがメインの鳥居(?う〜ん、正式名称を知りたい(*))で、よおく見ると鳥居の中からず〜っとず〜っと先に山が見える。
二上山(奈良県葛城市染野691)という名前の山で、ある時期(説明聞いたが忘れたすまん、秋だった気がする)にはその山のてっぺんからおひさまが沈むということでも有名らしいです。


その鳥居をくぐってすぐにある石畳の小道を左(南)に進むとやがて石畳から林の中を通る地道に変わり、玄賓庵(奈良県桜井市茅原373)に出ます。
この区間は道の様相が石畳になったり地道になったり、落ち葉が敷き詰められていたりと変化があって楽しい。
山の辺の道のいたるところには「ああ、こりゃいかにも山の辺の道らしい道じゃなあ」という区間があるが、ここもその一つとワシは思う。
写真を何枚か載せとこう。

石畳
© ill-health(ruephas) 2024

地道
© ill-health(ruephas) 2024

再び石畳
© ill-health(ruephas) 2024

こんな小道をどんどん歩いて行き、現在地を確認するためにiPhoneを取り出してGoogle Mapsを見ると、こんな場所を見つけた。


八大竜王 辯財天 大神 龗神神社 遙拝所(奈良県桜井市茅原342)。
遥拝所だ。
なんだかやたらに長ったらしい名前の遙拝所じゃなあ。

実はワシ、神社好きに関連して遙拝所が前から非常に気になっとる。
じゃから、見つけ次第Google Mapsの機能である「リスト」に片っ端から登録しとる。
長距離短距離遙拝所GRAND-PRIXという名前のリストじゃ。
本日2024年7月13日現在、433ヶ所の遥拝所を登録しておって、例えば福島県西会津町にある大山祇神社遥拝殿(福島県耶麻郡西会津町野沢大久保甲1445‐2)だと、
遥拝対象神社:大山祇神社本社(福島県耶麻郡西会津町野沢1445-4)
遥拝距離:2.69km
参拝距離:9.5km(2時間17分:↑376m↓222m)+徒歩1.55km
という具合に、遥拝対象神社・遥拝距離(遥拝所から遥拝対象神社までの直線距離)・参拝距離(遥拝所から遥拝対象神社まで実際に歩いて参拝したときの道程距離)・所要時間・歩いた場合の上昇及び下降のメートル数・遥拝所の地図のURLを整理して記載しとる。
遥拝所のワシなりの定義は、
神社に参拝に行きたいけど遠すぎていけない、近くにある神社だけど山の上にあって自分の足ではとても行けない。
そんなあなたの悩みを一掃してくれるのが「遙拝所」です。
遙拝所さえあれば、たとえそれが千里の距離でもあっという間にゼロにしてくれる。
どんな断崖絶壁があろうがそんなの関係ない。
残念なのは神社を実際に見れないことぐらいですが、「心眼」で見ればそれでよし。
ということになる。
この八大竜王 辯財天 大神 龗神神社 遙拝所というのはリスト的にはノーフォローじゃったので、当然遥拝せねばならぬ。
石畳の道をとっとこ歩いていくと道標があり、左に行くと八大竜王 弁財天にいけるとあるからこれじゃろう。

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その方向を見ると少し登りで細いコンクリ舗装の小道があり、ワシはそこを登っていった。
登り切ると、水が枯れかかった溜池のようなものがある。
正直あまりきれいな風景とはいいかねるなあ。

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その枯れかかった溜池を右側に見ながら池の堰堤みたいな道を歩いていくと林に入り、その先の右手にに赤い鳥居があった。
これが遥拝所への入口かな。

© ill-health(ruephas) 2024

帽子を取って一礼してから鳥居を潜り先に進むと、左手に濁ってはいるものの水を湛えた池があり、その先にまた赤い鳥居が見えた。

© ill-health(ruephas) 2024

ははあ、あれに見えるが弁財天。
池の向こう側に社殿があるのでそこには船でしか行けない。
じゃからここから遥拝しようというわけなんじゃろう。
ワシも素直に弁財天を遥拝して、それから遥拝所の隣にある建物に向かった。
Google Mapsによれば翠生苑(奈良県桜井市茅原342)という施設(神社?寺?)で、何目的で存在するのかイマイチわからん。
入ればわかるじゃろうと思い引き戸を開くと、少し肝を冷やした。
こんなところには誰もおらんじゃろうと思っとったんじゃけども、中にはおばちゃんが一人こっちを向いて(繰り返すぞ、こっちを向いて、じゃ)立っており、ワシをチラリと見やるとワシの横を通り抜けて出ていった。
何だったんじゃろうかあのおばちゃんは。
いやあちょっと怖いなあと思い、中の写真を1枚撮ってからさっさと退散した次第じゃ。

鏡が見えるので一応神社かな
© ill-health(ruephas) 2024

遥拝所から引き返して枯れかかった池の方に戻り、道端にU字溝がひっくり返して置いてあったのでそこに座ってタバコを吸って気持ちを落ち着かせた。
あのおばちゃんは何だったんだろうなあ。
まあ落ち着いて考えれば多分、単なる山の辺の道ウォーカーであり、道標に史跡とかが書いてあったら基本的に寄って行くという歩き方をしとる人なんじゃろう。
じゃから向こうは向こうとて、出し抜けにワシが入ってきたもんじゃからびっくりしてさっさと退散したのかもしれんなあ。
だとしたらすまんことじゃった。

(*)
悔しいので調べてみたら「縄鳥居」ということでした。
以後もしこれを見かけたら、縄鳥居と表記します。

山の辺の道 案内Map

この「山の辺の道 案内Map」ですが2024年6月18日現在、iPhoneで閲覧した場合、ルートを示すラインが縮尺により見えたり見えなかったりする不具合があるみたいです(ios17.5.1:Googleマップ6.120.1)。
とは言っても原因も直し方もわからんし、そもそも多分ワシのせいでもないので勘弁してくだされ。
心眼で見てくだされ。
PCの場合、Google ChromeであればWindows環境でもMac環境でも問題なく見ることは出来てます。

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コメントどうもありがとうございます。
貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。