今、月に2〜3回は富士の歯医者に通っていて今回はその帰りに寄りました。
どんな温泉なのかは過去のポストを見ていただければわかりますが簡単にまとめると、硫黄の香り高く素晴らしい泉質で、入浴客の数は常に適切で五月蝿い客はおらず、何回も行きたくなるいいところ、ということになりますかね。
静岡市街から篦棒に近いと云うのに、何時来ても全くいい温泉です。
500円でこんないい温泉に入れるなんて、静岡市葵区民が全く羨ましい。
今日は最初ワシ1人だけだったんだけど、10分位入っていると2人組の客が入ってきました。
その客はヤクザ屋さんかテキ屋さんのどちらかで、つまり体をキャンバス代わりに絵を描いていらっしゃる方々でした。
色合いがあまりよろしくないのが玉に瑕ではあったけど。
でもおかしいなあ、温泉の入口に「体にお絵かきしたヒトは入っちゃダメよ」って書いてあるんだがなあ。
まあ良いけど。
街場の銭湯で慣れてますので。
その方々はちゃんとかかり湯をして体を清めてから浴槽に入り、
「かぁ〜っ。気持ちいいなあ」
と唸るように感想を述べておりました。
ここの温泉は人種職業年齢性別に関係なく素晴らしいので、大抵の客がそんなことを云います。
何を隠そうさっきワシも云ったし。
で、湯に浸かって少し落ち着いたのか片方が、
「最近さあ、どんだけ寝ても更に寝れるんだよなあ」うむ、わかる。
「ほぉ、そうかい。体力が落ちてきたのかもしれんな」
「そうそう。それで多分さあ、眠り長いけど浅いんだよ。疲れが取れた気がしない」
実はワシも全く同じ状況でなんとかならんかと少し悩んどったのだ。
浅く長い眠りについて悩むヤクザ或いはテキ屋。
なかなかシュール。
しかし浅く長い眠りについて、彼は何かソリューションを見つけたのだろうか?
それについてなんか喋るかなあと思って耳を澄ましておったんだが、彼は睡眠問題についてはあっさり棚上げとし、最近農作にハマっていることを喋り始めた。
うむ、農作業に勤しむヤクザ或いはテキ屋か。
それもまたよろしかろう。
ひとしきりTokioっぽく農作業の素晴らしさについて語り合ったあと、今度は椎茸について
熱く語り始めた。
「やっぱりさあ、椎茸ってさあ天麩羅なんだよな天麩羅」うむ、そうか。
「うん、天麩羅にすると旨いなあ」
「そう。夏にさあ素麺作って干し椎茸の出汁で食べるだろ。そん時に椎茸の天麩羅があるともうほかに何もいらない」
「そう。素麺だけだとあっさりしすぎてるけど椎茸の天麩羅があると腹が落ち着くもんなあ」
「その後一杯呑んでさあ横になるともう最高だよねえ」
農作業を終えた彼は帰宅して、日本酒を飲りながらつまみ代わりに素麺と椎茸の天麩羅を食し、横になって長く浅い眠りにつくわけだ。
いいぞ、それでいい。
彼らの話はおもろすぎてもっと聞いていたかったんだけど、勿体無いことに10分ほどで上がってしまい残念であった。
銭湯とか古びた温泉って、温泉そのものももちろんいいんだけど、こんな感じで他人の面白い話を盗み聞きできるのがいいんだよなあ。
また会えるといいな、兄さん方。
ついでですが、以前にも一部をアップしましたが、浴槽内に掲示してある「入湯ご注意」という掲示がまた滋味に溢れた感じですこぶる宜しい。
字が小さくてワシくらいの年だと読みにくいかもしれんが、禁を破って掲載しますのでぜひご一読ください。
最後の注意が素晴らしいです。
最初の注意書きに僅かな営業努力を感じる © ill-health(ruephas) 2018 |
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コメントどうもありがとうございます。
貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。