2019年9月24日火曜日

やぎさんが好き!(19) やぎさんのはむはむ

ワシら日本人のほぼ全員は「やぎさんというのは可愛い」という固定概念があり、何故そのような概念を持つに至ったかと云うとその犯人は「ハイジ」だと思うとる。
ワシらが幼少の頃たまに見た「アルプスの少女ハイジ」というアニメにはこやぎさんが出てきておって今あらためて名前を調べたら「ユキ」というらしい。
日本風じゃ。
そのユキは本当に可愛くておとなしくて、従ってそのような姿を見て育ったワシらには「やぎさんはおとなしくてかわいい」というステロタイプが刷り込まれたものと推察できよう。
ワシが現物のやぎさんを実際に好きになった最初期の頃は「やぎさんはおとなしくてかわいい」と云う前提をもとに彼らと向き合ったのじゃが、現実は違うということを直ぐに思い知らされた。
頭突きはするわ、自分より小さいこやぎさんを脅して追っ払うおとなやぎさんはおるわ、餌を横取りするやつはおるわ、果てには動物園では飼育員に角で浣腸をカマす勇者さえおるらしく、やはり現実の世界は熱く厳しいものじゃった。
しかしやぎさんと戯れ始めて暫く経つとやぎさんのそのような凶暴さも理解し、そういった様子も含めたものがやぎさんじゃと最近思えるようになってきた。

ところでやぎさんに手を差し出すとはむはむする。
今さっきまで野に生えた草を引き千切ってバリバリと力強く食っておったやぎさんも、何故か人の指はバリバリせずはむはむしてくれる。
やぎさんなりに草と人の指を区別できるようであって、やぎさんにはむはむされるとくすぐったくて気持ちがいいものじゃ。
歯で噛むのは噛むのじゃけど全く力を入れん。
まああれじゃ、甘噛みってやつじゃね。
じゃから、やぎさんと触れ合うときには大抵はむはむしてもらうことにしとる。
しかしやはり油断は禁物じゃ。
先日Mauiに行って久し振りにやぎさんに巻かれて可成り幸せな気分になったんじゃがその際、通例により中やぎさん(こやぎさんと大人やぎさんの中間くらいのやぎさん。1〜2歳くらいじゃろうか)に指をはむはむされて喜んでおったんかが、最初こそはむはむ状態じゃったのに、ある瞬間いきなりカプリとガチで噛まれてしもうた。
「おっと、いててて」
ちょっと痛かった。
しかしちょっとだけじゃったんで「こら、こいつう。マジになっちゃダメだよ」とたしなめた後もそいつと楽しく戯れておったし、他のやぎさんとも遊んでおった。
時間も経ったので帰ることにし、 クルマのドアを開けてステアリングを握ると噛まれたところが痛い。
みると噛まれたところに噛まれた後がついとって少しく出血しとった。
おやまあ、名誉の負傷をしてしもうたようじゃ。

分かるじゃろうか
第二関節の辺りにある噛み跡
処置後じゃよ
© ill-health(ruephas) 2019
まあ 傷も小さいし痛くも痒くもないので放置しておる。
数日もすれば傷は治癒するであろう。
この後、一旦食った昼飯を15時位になったら反芻したり、「べへへへへい」という寝言を言いながら寝たり、うんちが大豆状になったりするかも知れんが、まあそうなったらそうなった時じゃし、寧ろ本望かも知れんしな。

ということで結論。
良い子や素人さんは、決してやぎさんにはむはむして貰ってはだめだよ。

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貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。