2020年1月18日土曜日

温泉に行かない日(423) インフルエンザに罹ってはいなかった(多分)

ナマケモノたるワシとしては、ここは一発インフルエンザに罹患しておった方が会社休めるし、そうなったら家でダラダラできるし、色々都合もいいなあとは思うとこは当然ある。
これは、小学生がテストの前日若しくは成績表が配布される前日に「学校が火事になってすべてがなくなってしまえばいいのに」と思うのと全く同じレベルの思考回路じゃろう。
実際、前回書いた通りワシの隣の男はインフル判定がクロと出たんじゃが、現在は既に解熱しており、苦しむこともなく家で寝っ転がってテレビ鑑賞中といういい身分じゃと聞いた。
新型鬱ならぬ新型インフル状態と云えよう。
ヤツはそんな植木等的生活を気楽に送っとるのにも関わらず、事務所のレギュレーションに従うならば次回出勤日は水曜と聞いた。
実に羨ましい。
しかしそうは云っても我が身は宮仕え、リーマンじゃ。
やるべきことが大量にあって最低でも給料分 、出来ればそれ以上の事をこなしておかんと「明日から来なくていいよ」というハメになることも充分に予測される。
矢張り出来れば週明けには事務所に行きたい。
仕事は嫌いじゃが行かねばならん。
健康じゃったら。
ということで、いやいやながらも本日先程医者にかかってきた。

総合病院の急外にかかるのが最も手っ取り早いとは思うが、タダでさえ忙しくて疲れとる先生方をワシごときグウタラジジイのために働かせるのも社会的にどうかと思うため、ワシはネットで予約をとった上でクルマで10分ほどの場所にある最近出来たばかりの開業医を訪ねた。
出来たばかりじゃから非常に新しく、スタッフの皆さんもキビキビしとる。
多分看護師長と思われる人とも話したがとても親切な対応で感心した次第じゃ。
例の、鼻に綿棒を突っ込まれる検査をされて暫く待っておると先生が入ってきた。
結構若い先生で、物腰はとても柔らかそうじゃ。
先生はワシにレシートのようなものを差し出した。

当然画像の一部を修正しております
© ill-health(ruephas) 2020
ボールペンで書かれたワシの名前以外はすべて英字による記号のようなものばかりで、内容が判然とせん。
どういう意味なんじゃろうかと眺めておると先生が、
「取り敢えず検査結果はマイナスでした」
ワシは不満と安堵が入り混じったような変な気分に襲われた。
くそお、月曜日は出勤かあ。
「A型もB型も陰性ですね。ところで事務所でインフルに罹った人がいたそうですが型はわかりますか」
「聞いてないですけど、まあA型でしょうね」
「そうでしょうね」
「今シーズン、予防接種は受けられましたか」
「受けました」
「そうすると、それによってキャリアであっても症状が出なかったり検査結果がマイナスに出たりするケースもあります」
ワシはその発言に一縷の望みを見出した気がした。
上手く行けば休めるかもしれん。
勢い込んでワシは先生に訊ねた。
「お。となるとアレですかね、もしかして私も保菌者かもって事ですかね」
「可能性はあります。ありますけどまあ大丈夫だと思いますよ」
…そうか、駄目か。
希望はこの時点で潰えてしもうた。
自らの目の輝きがみるみる失われていくのが判る。
「となると、週明けには事務所に行って良さそうですか」
「大丈夫でしょう」
はあ、仕方ない。
まあまあ健康体と判定されてしまった以上、仕事をせざるを得ないじゃろう。
「わかりました。ありがとうございます」
と云ってワシは辞した。
ワシのような平凡な平民は、この普段どおり仕事ができるというのが一番の事じゃろうとは思う。

週明けには気を取り直して事務所に行って普段どおり仕事をしよう。
健康ならば今日今から温泉に行こうかとも一瞬思ったが、まあ止めとくが吉じゃろう。

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コメントどうもありがとうございます。
貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。