2020年6月14日日曜日

湯の島温泉(6)

堰を切ったように、という比喩がある。
また、箍が外れたが如く、という比喩もある。
語感的には後者のほうが悪っぽいが、まあどちらでもよい。
昨日本日のワシはまさにこれらのような状態であった。
昨日は白鷺温泉 白鷺館に行き、本日は湯の島温泉(ゆのしまおんせん:愛知県豊根村富山字兎鹿ノ平12-3:0536-89-2170:¥440:土日祝日のみ:13:00〜19:00:静岡市営の湯之島温泉浴場とは別じゃよ)に行ってきた。
目的は勿論温泉に浸かることじゃが、その他に真っ黄っ黃のスイスポくんであのシビアな愛知県道1号線を抜けられるだけの人馬一体感が得られているかどうかと、あと一つあるがそれは本文最終盤にて。
自宅から80km程の距離なんじゃが、そのうち1/4程度は結構シビアな山道が続く。
県道と云えども1桁番号、しかも1となれば非常に快適な道だと思われようがぜんぜん違う。
初心者はやめといたほうがいいし、抜け道をど真ん中しか走れないような車両クリアランスが無い素人もやめといたほうが宜しい。
結果としては、何事もなく走り抜けることが出来た。
ワシと真っ黄っ黃のスイスポくんは人馬一体であることが確認できて嬉しかったよう。

ところで温泉までの途中、こんなものに出会ったじゃ。

興味深そうにワシを見つめる鹿さん
© ill-health(ruephas) 2020
ワシの10m程先で山から駆け下りてきて、ガードレールをひょいと飛び越えたので横にクルマを停めて「へえい、へえ〜い鹿さん。こっちを見なされ」と呼ばわるとワシの云うことを素直に受け入れてこっちを見たので写真を撮った次第じゃ。
まあ鹿さんは害獣とされとるからアレじゃが、実際見ると大変可愛い。
鹿さんは暫くワシを眺め回した後、天竜川の方に駆け下りて行ってしもうた。

うねうねした、時折でかい石や木の枝がゴロゴロ転がっとる悪路を走り抜けて温泉に到着してお金を払うと、担当のおっちゃんが「すみません、今日は少しぬるいかも知れません」と声をかけてきた。
うむ、宜しい。
大変宜しい。
ぬるい温泉マンセーじゃ。

掛け湯をして早速露天風呂から入ってみたが、ぬるいどころか普段より少し熱いくらいに思えたがまあ良い。
暫く肩まで浸かっておったが矢張り少し熱いため、内湯に切り替えた。
こちらは外湯よりはややぬるい。
露天風呂と内湯を比べてどっちが好きですか?と問われれば、ワシを含めた多くの人が「露天風呂」と答えるじゃろう。
しかしここ湯の島温泉に限れば、ワシの場合だけかも知れんが内湯のほうが落ち着くし好きじゃ。
ダラダラしながら内湯を出たり入ったり温泉を楽しんだ。

そんな感じで内湯に入っとると、ふと気づいた。
ここの温泉の香りは「ややゴム臭」というのが特徴なんじゃけど、本日はそれが感じられないような気がする。
気のせいかも知れないんじゃが。
頭を洗って水を浴びて体を冷やしてから再度熱めの露天風呂に入ったが、またそこで気づいた。
何て云うんじゃろうか、船で云うと喫水線となるが云いたいことはわかるじゃろ、普段浴槽に張られている温泉の高さには線が入っとるが、本日はその線より下にしかお湯が来とらん。
時間的にはまだ営業開始したばかりじゃからお湯が満たされとらんのじゃろうと思い暫く観察しておったが、大口径の鉄製パイプからは結構な量のお湯がドバドバ注がれとるが水位(湯位か)はいっかな高さを上げてこん。
もしかしてここの温泉、源泉掛け流しをやめてしまったんじゃろか。
この写真は2017年7月に撮ったものじゃ。

クリック若しくはタップすると拡大するから
見てくだされ
左上から右下の方に流れとるのが見えるじゃよ
© ill-health(ruephas) 2020 / 2017
ちょいとわかりにくいとは思うが、浴槽の縁からお湯が流れ出しとるのがわかるじゃろうか。
一方こちらは本日撮った写真じゃ。

© ill-health(ruephas) 2020
流れ出ておらん。

© ill-health(ruephas) 2020
これは内側から撮った写真じゃが、流れとらん。
かつては3枚前の写真の如く、この部分からドバドバ温泉が流れ出ておったんじゃが…
しかしこのようなことは嘆いても仕方がない。
掛け流しじゃなくなったとしても、人里離れていて落ち着いた雰囲気でゆったり入れる温泉という価値は変わりないし、温泉の香りがやや弱まったというものの、薄濁りの泉質はなかなかのものじゃと思うから。
1時間ほど入っておったが、予想通りだ〜れも一人も客は入ってこらず、三密を避けて温泉を味わうと云うワシの目論見はまんまと成功したわけじゃ。
じゃから満足である。

十分堪能して風呂を出て帰途についた。
さて帰り道には温泉以外の目的が待っとる。
佐久間ダムの先の確か2本目のトンネル、名前はうなぎだるトンネルという変な名前のトンネルなんじゃが、目的はその中にある。

これを見なされ。

© ill-health(ruephas) 2020 / 2012
これは2012年8月にうなぎだるトンネル内で撮影した貴重な写真じゃ。
トンネルの壁の一部が半透明のアクリルのようなものになっており陽の光が透過しており、そこにこのような謎の文字が浮かんでおった。

祝ってやる

何者かが何者かを祝うべく、わざわざここまで来て指で書いたものと思われる。
祝いたいという心根に溢れた落書きと云わざるを得ん。
これは今どうなっておるじゃろうか、というのが今回の目的の一つじゃ。
早速お見せしたいと思う。

© ill-health(ruephas) 2020
ん?
なんじゃこりゃ、何もわからんぞと云いたいんじゃなあんたは。
まあ確かにちいとわかりにくいかも知れんから、クルマから降りてグッと近づいて撮影した一枚をここに追加しようぞ。

ごり
祝ってやる
© ill-health(ruephas) 2020
うむ、宜しい。
「祝ってやる」との気持ちは8年もの時空を越えようとも、全く薄れることはなかった。
まさに現在の奇跡と云って宜しかろう。

呪ってやる、あ間違えた。
祝ってやる。



温泉銭湯コスパ算出表
泉質ポイント
2.5
風情ポイント
3.5
やぎさんポイント
0.0
入浴料
440
温泉コスパ
1.3

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貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。