2020年6月13日土曜日

白鷺温泉 白鷺館(1) 祝!再開!

先々週くらいから、武漢ウイルスが落ち着いてきたら一発目に行く温泉をどこにしようか考えとった。
条件としては、
  • 人が集まらないひっそりとした温泉
  • 余り遠くだとダメだがそこそこ遠方にある温泉
  • 入湯料が余り高くない温泉
  • 少しでもいいから秘湯感がある温泉
そんな都合のいい温泉があるんか〜い!とワシのビジネスパートナーたるW社のS氏なら横山やすしばりに叫ぶところじゃが、蛇の道は蛇。
そこはそれ、探せばあるもんなんじゃ。
ワシがこの程、武漢明け温泉入湯活動再開の記念すべき1発目の狙いとして定めたのはじゃ、白鷺温泉 白鷺館(しらさぎおんせんしらさぎかん:愛知県豊田市篭林町塩平21:0565-62-0151:¥800:日帰り11:00〜20:00:公式サイトはhttp且つFlash Player使っとるから用心してネ)じゃ。
住所が豊田市になっとるからピンと来んかも知れぬが、要するに紅葉で名高い香嵐渓にあるお宿。
即ち旧足助町じゃな。

必要以上に事前情報を集めると現場での感動が薄れるから控えめにしといたが、評判としては泉質がまあまあ良くて、アクセスのあまりよろしくない場所にあるので穴場であると、そういうことのようじゃ。
距離的には自宅から70kmちょっとで、これならば非常に適度じゃし途中狭そうな山道も若干含まれておるからワシの好みということになる。
温泉グッズが詰め込まれとる背嚢にシャツとパンツとタオルが収められとることを確認していざ出発。
1時間と少しで現場に到着した。
この白鷺温泉 白鷺館はどうも可成り歴史ある宿屋のようで、わかりやすく云えば建屋は可成り年季が入っとる。
無理やり自動化した古い引き戸を開けて中に入ると、奥から女将さんのような方が出てきたんで、日帰り入浴したい旨を伝え、料金800円を支払った。
「温泉はこの先の階段をどんどん降りていったところにございます」
「今、4人組の男性が先にお入りなってますので、様子を見てご入浴ください」
まあ浴室浴槽の大きさにもよるが、おっしゃるとおり様子を見て入れそうなら入ってしまうし、狭そうだったら素直に待つが宜しかろう。
とんとんとんと階段を下って行くと、喫茶室のような待合室のようなスペースが有り、しかし真っ暗。
その先から温泉の香りが流れてきていたのでそちらに向かうと、男湯・女湯の暖簾がかけられておったので、迷わず女湯、もとい男湯の暖簾をくぐって中に入った。
脱衣室も暗く、側室からは若い人の喋り声が漏れ伝わってくる。
その感じだとそこそこの大きさの浴槽浴室と思われたため、待つのはやめて早速入ることにした。
脱衣して入ってみると大きくは無いものの決して狭くはない浴室浴槽であり、若いの2人が浴槽に入っており、残りはシャワーで体を洗っておる。
ワシはそやつらに構わず、桶をとってざあざあ掛け湯をし、しずしずと浴槽に入った。
やや硫黄の香りがしており、若干じゃけどぬるつる感のある泉質じゃ。
噂通り、そこそこよろしい泉質に感じる。
浴槽は長方形じゃけども、構成するパーツがいずれも角張っておらず優しい雰囲気で、最大6人、ベスト3人という大きさ。
浴槽中央からお湯が湧き出ておるがオーバーフローは無いのでまあ循環式なんじゃろう。
ワシは「源泉掛け流し」に対してそんなに強い思い入れは無いから(そりゃどっちか選べと云われれば源泉掛け流しを選ぶけども)それはどっちでも構わん。
若いの達はワシと殆ど入れ違いに出ていったので、以降は完全貸切状態じゃった。
温度はそうじゃな、40℃前後と思う。
ワシは暑がりじゃから、10分も使っておったら汗がダランダランになる故、一旦出て涼むことにした。
宿の北側には巴川が流れており、浴室のそっち側は硝子窓になっておって一部が開けられる。
開けられる窓を開けると、少しではあるが涼しい風と川の流れる音とカエルの声が流れ入ってきた。
もうカエルの声がする季節になったんじゃなあ。
涼みながらふと壁を見ると、結構大作であるタイル画になっとることに気づいた。
最初は何を描いとるのかわからんかったがぼんやり眺めとるうちに、川面から飛び立った2羽の白鷺のように見えてきた。
ワシは度々書いとるとおり、このブログでは基本的には温泉銭湯の浴室や浴槽そのものの写真を載せん主義じゃ。
それ以外の写真はじゃんじゃん載せとるが。
しかし原則は原則であり、場合によってはその原則に反して写真を載せる場合もある。
今回はそのタイル画については皆さんに見てもらおうと思う。

© ill-health(ruephas) 2020
iPhone6Sでの撮影じゃし、浴槽内ゆえレンズがどうしても曇ってしまうので鮮やかさに大分欠ける写真じゃすまんな謝るワイ。
なかなか凝った作りの作品であり、ワシは感心して暫く眺めておった。
ワシは過去、このような銭湯絵画を幾つか鑑賞したことがあるが、このような抽象的な作風のモノに初めてお目にかかった気がする。
タイルを四角い儘使っておらず、それぞれを最適な形に割って絵画を構成しとる。
これは一見の価値があると思うので、是非見に行ったら宜しかろうと思う。

しかしいっかな汗が引かん。
正直換気性能があまりよろしくない浴室じゃし冷たい源泉浴槽も無いから、ワシはシャワーを浴びてクールダウンすることにした。
年季の入ったカランを開けて温度を冷ために調節し、頭からざあざあ浴びたのじゃが、おやぁ?
シャワーヘッドから流れてくる水から、可成り新鮮な硫黄の香りがしてくる。
顔を触ってみると、浴槽に入ったときよりも強いぬるつる感を感じる。
もしかして、カランには源泉が源泉が引き込まれておるのじゃろうか。
そう、カランから出てくるのは水道局からの水ではなく、温泉(多分源泉)なのであった。
これはいいぞ。
温泉数あれど、シャワーから出てくるものまで温泉だというところ、なかなか珍しいと思うのじゃがどうじゃろうか?
ワシは温泉から出る時、どんだけ暑くてもできるだけ上がり湯はせんようにしとる。
せっかく肌にくっついた温泉成分を流してしまうのがもったいないからじゃ。
その代わり出た後のクールダウンが大変なわけじゃけども。
しかし、ここのように源泉シャワーならばチアノーゼで唇が紫色になるくらい上がり湯してもいいわけじゃ。
これは嬉しい。
ワシは更に30分ほど浴槽に浸かり、もう辛抱堪らんとなってザバリと浴槽を出て、思うがままに源泉シャワーを浴びてクールダウンしてみた。
誠に気持ちいいものじゃ。

ワシは硫黄の香りに包まれて、満足して浴室を出た。
着衣しながら脇を見ると、このような掲示がしてあるのに気づいた。

© ill-health(ruephas) 2020
成る程、シャワーから出てくるのが源泉というのはこの宿の売りの一つなんじゃろう。
確かに売りじゃと思う。
大きな売りじゃ。
これは是非続けてほしいなあと切にお願いする次第じゃ。
兎に角ここの温泉は穴場じゃと思う。

あと、このお宿は日本酒に力を入れておるようでそれも好ましい。
クルマで来とるから当然飲めんわけじゃが、カネと時間が余ったらここに泊まりに来ていい温泉といい日本酒を味わうというのもいいものかも知れんと思った次第じゃ。

日本酒を思い切って全面に押し出した玄関
呑みたいがぐっと我慢じゃヨ
© ill-health(ruephas) 2020


温泉銭湯コスパ算出表
泉質ポイント
3.5
風情ポイント
3.0
やぎさんポイント
0.0
入浴料
800
温泉コスパ
3.9

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