2021年8月17日火曜日

温泉に行かない日(505) 血圧で引っかかったんで診察に行ってきた

先月下旬、ワシは血圧を測り続ける漢とAppleの兇悪クソアプリなるポストをした。
前回の人間ドックの際、仄暗い物陰からふわりと現れし白衣を着た怪しげな人物から「あんたは大分に血圧が高い。死にたくなければ毎朝血圧を測って記録しそれを今度持って来い」と暗い雰囲気で命ぜられたので、云われた通り毎朝起き抜けのタイミングで血圧・脈拍・体重・体脂肪率・体温をせっせと記録しておる。
別に隠すことでも無いと思うんで、記録を始めてから今日までの血圧推移がどんなもんか見せてやろう。

最高最低脈拍/分
2021/07/231087668
2021/07/241127680
2021/07/251318475
2021/07/261198378
2021/07/271198576
2021/07/281267678
2021/07/291318186
2021/07/301258264
2021/07/311278675
2021/08/011207967
2021/08/021278067
2021/08/031198380
2021/08/041278680
2021/08/051409171
2021/08/061317669
2021/08/071358676
2021/08/081338469
2021/08/091318574
2021/08/101358672
2021/08/111177365
2021/08/121288466
2021/08/131197868
2021/08/141258071
2021/08/151246968
2021/08/161237873
2021/08/171128270
平均1258173
単位:mmHg

このように、自宅で起き抜けに測る分には極々常識的と云うか普通というか、むしろ初老的には低めという結果が出ておる。
グラフ化するとこうじゃ。


実際のところワシは毎朝血圧を測るたびに、
「やあ。毎日キャベツの千切りやGABA血圧と書かれておるトマトを食ったり、血圧と書かれておるヨーグルトを飲んだり、血圧と書かれておるガムを噛んだりした効果が現れておるな」
と密かに北叟笑んどったわけじゃ。
ただ昨日の事じゃ。
献血をしようと思ってバイタルを測って貰ったところ、上の血圧が161で下が100というとんでもない数値を叩き出してしもうた。
ワシの記憶の限りでは人生最高血圧じゃろうと思う。
ワシは注射がダイキライとは云え、もうかれこれ30回弱くらいは献血をしておるまあまあのプロじゃからして、最近では以前のごとく緊張で汗が出てきたり息が荒くなったりという事は一切ない。
にも関わらず、この血圧はどうした事じゃろう。
ワシの北叟笑みは姿を消し、奈落の底に突き落とされた気分になった。
どっちが正しいんじゃろうか。
で、本日。
再検査に行ってきた。

身長体重を測り、白衣を着た暗い雰囲気の保健師の問診を受けた。
当然のことながら先ず血圧を測られた。
昔ながらのほれ、カフの下に聴診器を挟み込んで測るあのやり方じゃ。
暗い雰囲気の保健師は陰鬱な表情を浮かべながら熱心にぱふぱふとカフに空気を送り込み、聴診器に耳を澄ませとる。
そして藪から棒にしゅうと空気を抜き、バリバリとカフを腕から外すと深刻そうな表情でワシに伝えた。
「142の87ですね」
声が暗い。
ふむ、そしてやはり血圧は高い。
世間で云うところの白衣高血圧というやつじゃろうか。
そうじゃなく、ワシの手首血圧計が壊れとるかも知れん。
そんなこともあろうかと、本日ワシは愛用の手首血圧計を抜かりなく持ってきておる。
ワシは陰鬱な保健師に負けじと意識的にくぐもった辛気臭い嗄れ声を作り、
「ちょっとこの血圧計で測らせてもらっていいですか」
と呟き、その場で実際に測ってみた。
145の90と出た。
うむ。
これで行くとワシの安物血圧計はこれはこれで案外正確であるようじゃ。
それはそれでいいんじゃが、ワシの血圧は朝低く昼高いか、若しくはワシは白衣高血圧ということかも知れん。
起き抜けの血圧は低く、活動量が増えるに従ってだんだん高くなるのが一般的傾向と聞いたことはある。
陰鬱な看護師は暗い声で更にいくつかの質問をし、ワシはそれに抹香臭い声で答え、それで問診は終了した。
暗然たる表情の保健師は、もはや既に沈痛とも云うべき声で「じゃあ外に出て暫く待っててください」とワシに命じた。
ワシは肩を落として部屋を出てロビーの椅子に腰掛け、現在100連勝を突破したスパイダーソリティア(絶対勝てる中級)の続きを熱心に勤しんだ。

そのうちワシを呼ばわる声が遠くから聞こえてきて、その声に誘われるが如くフラフラと立ち上がり、別の部屋に入った。
するとそこには小柄な看護師と篦棒に明るそうな女医がおった。
云われたとおり指さされた椅子に座ると、女医が開口一番、
「ちょっと高いわねえ。でもまあまだ大丈夫だと思いますよ」
まだ、か。
どうせそのうちヤバくなるんじゃろう。
「ははあ。お父様が高血圧ね、成程ね。まあ高血圧の原因なんて高齢化と遺伝なんでどうしようもないしねえ」
何が面白いのかよくわからんが、女医は満面の笑顔でワシにそう云う。
ただ云っとることはワシも承知しておる世間常識と一致しとる。
「まあ確かに私も既に初老の域に達してますしね」
「あははは。確かにねえ」
なんかちょっと変だぞこの女医。
躁病なのかな。
「で、なんか日頃気をつけていることは」
「そうですねえ、ええっと」
ワシは毎日キャベツの千切りとGABAトマトを食って血圧と書かれたヨーグルトを飲み血圧と書かれたガムを噛み、事務所があるビルの4階には歩いて登っていることを伝えた。
醤油はできるだけ控えるようにしとることも伝えた。
「ああそう。まあヨーグルトとかガムなんておまじないだけど病は気からだしね。あはははは」
なんかちょっと変だぞこの女医。
躁病なのかな。
「まあ兎に角今んとこは何とか大丈夫だと思うけど、今後も血圧計測は続けてください」
「朝だけでいいんですか」
「そりゃできれば夜も測ってくれたほうがいいに決まってます」
ちっ。
こんな余分なこと訊かなきゃよかったと少しワシは後悔したが、確かに測っといたほうがいいじゃろう。
巫山戯て何回か酒呑んだ後に血圧を測ったことがあるが、大抵上が100とかそれより低い値が出る。

血圧は篦棒に低く心拍数は篦棒に高い
ワシの飲酒後の数値
しかし心拍数98って結構凄いよな
自転車で急坂を登るときとほぼ同じじゃ
© ill-health(ruephas) 2021

酒で血管がだらんと広がるからじゃろうと思う。
じゃから測るとすれば、帰宅後酒を飲む前にする必要があるじゃろう。
ま、それじゃったら酔っ払う前じゃから忘れることも無かろう。
「で、冬場になるにつれて高くなるかもしれなくて、高止まりしたらいよいよアレよ。薬飲まなきゃね」
やだなあ降圧剤かぁ。
ジジイくさいなあ。
ということで本日は終了した。
まあ、本日段階では「ギリギリ無罪放免」というところじゃろう。
暫くはこのままの生活を続けておこう。

ただ心配なのは、降圧剤をのんでも献血できるかじゃ。
ワシは機会があれば昨日の如く必ず献血する。
理由は簡単で、記念品が欲しいからじゃ。
10回記念のときに貰った水色のガラス製盃がなかなか良くて、30回に達すると同じデザインの黄色の盃が貰える。

献血30回記念の黄色い盃
献血して盃とはなかなかアナーキィで宜しい
おまえら献血行こうぜからキャプチャ
© 2009-2021 星野かなたのホームページ

是非これが欲しいから頑張っとる。
今確認してみたら「当日服薬していても献血可能な薬剤」の1つに、
降圧剤
心、腎、血管系の合併症がないこと。
高血圧症の治療薬として複数服薬可、血圧がほぼ正常にコントロールされていることが条件。
当日の血圧を考慮します。
とあるのでどうやら大丈夫のようじゃ。

昨日で25回じゃからあと5回。
3ヶ月毎に献血できるから、最速であと1年と3ヶ月で貰える。
在庫が切れないことを祈るばかりじゃ。

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コメントどうもありがとうございます。
貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。