2021年7月22日木曜日

温泉に行かない日(503) 血圧を測り続ける漢とAppleの兇悪クソアプリ

今の勤め先はある程度のおっさんになると、互助制度のお助けにより人間ドック(よく「人間ドッグ」と間違えて書くスットコドッコイがおるが、それだと「人間犬」じゃからね)をロハで受けられるよう補助してくれる。
ワシは健康方面には全く興味が無いので、人間ドックそのものにも同様に興味は無い。
じゃから受けても受けなくてもどっちでもいいんじゃが、
  • 半日我慢すればタダ飯が食える(最近のドック飯はかなり進化しとる)
  • タダ飯を食った後は自由の身になるので、午後は温泉とか昼呑みにイケる(事務所に戻って仕事をする気なぞ当然ながらさらさらないわい)
という絶大なメリットを享受するためだけに、それだけのために毎年受診しておる。
受けに行くと、温度を測られたり、ブスリとやられたり、いやに狭くて暗い部屋に閉じ込められてぴいとかぷうとか云う音を聞かされたり、ぬるぬるの液体を塗りたくられて腹や胸をグイグイ押されたり、カシャリと撮られたり、気味の悪い黒くて長い管を無理やり鼻っ面から入れられてゲロを吐きそうになったり、その他色々な難行苦行艱難辛苦を強いられた後、仄暗い物陰からふわりと現れし白衣を着た怪しげな人物から、あんたの体はやれああだ、ほれこうだと散々にケチを付けられ、その挙げ句に酒やめろ毎日歩け体重減らせ等、謂れのない脅迫を受ける。
そして今回からはそのオドシ文句の中に、
「あんた。少し血圧を下げんとそのうち死ぬね」
というのが新たに加わった。
確かに、数年前に富士市で単身赴任していた頃から何故か血圧が上がって来て今も上がりっぱなしじゃ。
ワシには各種欲望或いは邪念があるため、少なくともまだ数年は死にたくない。
「じゃあどうすりゃいいんすか」
と怪しげな白衣の人物に訊ねると、
「まあ取り敢えず明日から毎日起き抜けに血圧測っとけ。朝だけでいい。で、記録にとって今度それを持ってこい。そしたら何かやりようがあるか考えてやる」
と云われた。
ということで、あと数年は生きていたいワシは、早速翌日から起き抜けの血圧を測り血圧手帳なるものに記録し始めた。
同時に測られる心拍数もついでに記録することにした。

実は富士での単身赴任時代、血圧については個人的に気になっていて、人目につかぬよう自宅から遠く離れた店までわざわざ行って手首血圧計を買っておった。
また、知り合いの内科医から非合法な闇ルートを通じて何冊かの血圧手帳も入手済みじゃった。
当時はまさに三日坊主で、本当に正確に3日過ぎたら面倒になってやめてしまった。
それ以降血圧計と血圧手帳は放置プレイじゃったが、今回はそれを押し入れの奥から引っ張り出して使うことにした[1]
最初の2週間程度は血圧手帳に手書きで記録しておった。
iPhone標準アプリに「ヘルスケア」というのがあるのは知っとったが、朝起き抜けのぼうとした頭でアプリを立ち上げ入力するよりは、手書きのほうが手っ取り早いし簡単じゃと考えたから、端っから使うつもりはなかった。
ところがじゃ、始めて2週間位したらその血圧手帳がどっかに行ってしもうたんじゃ。
どこをどう探してもいっかな見つからん。
想像するに、何かの拍子にゴミに交えて放かしてしまったのかも知れん。
兎に角、この期間の貴重な血圧心拍数記録はこの世から永遠に失われてしまったわけじゃ。
この惨事を切っ掛けにワシは嫌々ながら、iPhoneのヘルスケアアプリを使うことにした。
しかしこのアプリの使いづらさはまさに天下一品。
入力しづらいわ見づらいわ、一旦入れたデータの修正は出来ないわ。
数値による記録の一覧表示機能はなくグラフのようなもので見るしか無いんじゃが、そのグラフの見づらさは現世最強レベル。
ただただ数値を入れるだけのアプリ。
血圧についてなにか気になる事がある場合にはメモしときたいものじゃが、そのメモ欄もなにもない。
血圧を測れば心拍数も同時に測れるので一緒に入れておきたいが、メニューが血圧とは分かれておるのでいちいち切り替えねばならず面倒じゃ。
さらに、入れたデータをCSVなどで出力も出来ない。
まさに「クソアプリここに極まれり」じゃ。
何の拡張性もない超クソアプリ。
しかし他に手立てが無いため、ワシは暫くこのクソアプリに毎朝口汚く悪態を吐きながら使っておった。
で、ある日ふと思い出した。
ワシはお薬手帳は随分と以前より紙からスマホ管理に切り替えておる。
色々便利じゃから。
そういやあそのメニューの中に「血圧手帳」みたいなのがあったような気がしたんじゃ。
因みに使っとるのはEPARKのお薬手帳というアプリじゃ。
無論、無料で使える。
ワシゃ早速開いてみた。
そしたら記憶通り「血圧手帳」という機能があった。
開いてみると、これが中々具合が良さそうなのがわかった。
中々どころか、大変良さそうじゃ。
要するに、上記挙げておるiPhoneのヘルスケアが持つクソなポイントが全て、まさに完全にカバーされておる。
つまり、
  • 朝と夜の血圧と心拍数をそれぞれまとめて2回分入力でき、その平均値も表示される
  • 測定メモ欄があり、気になる点、例えば前夜の所業や身体状況(下痢気味じゃあ、暑くて寝れんかった、等じゃね)もテキストとして入力できる
  • その他、測定場所・体重・体脂肪率・体温など、バイタル系の数値も記録できる
  • 服薬・受診食事内容なども記録できる
  • 気分や体調について、5段階のアイコンで記録できる
  • 記録を一覧で表示できる
  • 血圧の目標値を設定できる
  • グラフはクソアプリのものより遥かに見やすく、任意の期間を指定して表示できるし、その期間の平均値も横線で示されとる
  • 記録したデータはExcel(xlsx)形式で吐くことが出来る
  • (おそらく青歯の機能を使って)対応した血圧計から自動で測定値を転送できるようじゃ。ワシの血圧計は古くて青歯に対応しとらんからこの機能は使えておらん。使えれば便利じゃし、入力ミスもなくなるじゃろう。
という感じじゃ。

測定値の入力画面
血圧と心拍数を同時に2回分入力できる
その平均値も示される
©2015-2021 kusurinomadoguchi, Inc.


測定値の一覧表示画面
もっと一覧性が欲しければ
Excel形式でダウンロードすれば良し
因みにiPhoneのExcelは無料で使える
©2015-2021 kusurinomadoguchi, Inc.


グラフ画面
任意の期間を指定できる
グラフもシンプルで見やすいレイアウト
©2015-2021 kusurinomadoguchi, Inc.


一方こちらはヘルスケアのグラフ
これをみてどうしろと云うんじゃ
更に「ハイライト」なる意味不明な項目
過去に何回血圧を図ろうがワシの勝手じゃ
© 2021 Apple Inc. All rights reserved.


唯一残念なのは、記録時間が「朝」「夜」という大雑把な区切りしか無く、具体的な測定時刻を記録できない点じゃ。
クソアプリの方は入力している時刻を測定時刻として自動的に設定してくれるし、1日何回でも記録できる。
ただそれがどうしたという感じもする。
怪しげな白衣の人物からは起き抜けの数値だけ記録すれば良いと云われておるし、その起き抜けの時刻とはワシの場合、6時±10分程度の範囲に収まっておるから問題ない。
前述のごとく、クソアプリからは今まで入力したデータを吐くことはでけんから、一旦紙に書き出し、EPARKお薬手帳へのデータ移行を手打ちで行い、以後ワシはクソアプリの使用をきっぱりと打ち切り、EPARKお薬手帳の方に切り替えることにした。
初老になると血圧が高くなるものじゃ。
ワシは決してこのEPARKなる会社の回し者ではないことを明言した上、血圧管理にはこのEPARKのアプリを是非オススメしたい。
ただし、記録したデータをこっそり中の人に抜かれておる可能性は否定できんので悪しからず。
ワシ自身としては、ワシのバイタルが誰にどんだけ抜かれようと痛くも痒くもないと考えるので全く気にならん次第じゃ。

それとまあ、あと残る問題が1つある。
全く些細な問題じゃ。
要するに「どうやったら血圧を下げられるか」じゃ。
しかしそれはワシの問題ではない。
白衣を着た怪しい人物がやるべきことじゃから。

[1]
手首血圧計の他、やはり富士時代に取引先との懇親会で大当たりした体脂肪計もついでに引っ張り出し、体重とかも記録することにした。
こっちの方はデータは朝測っといて帰宅後に入力することにした(朝は時間がないのでねえ)。
備忘として、使っとる機械についてそれぞれ書いておこう。

手首体温計:Panasonic EW-BW10
サンプルとしてはこの数字
高すぎと思うが…













この血圧計を選択した理由は(私には珍しく)値段ではなく、店頭においてあった最も高くて如何にも正確そうな血圧計(腕を差し込むタイプ)と、測定値が一番近かったからというもの。
もっと安いのは何機種かあったが、上記の理由が決め手だった。


体重体脂肪計:OMRON HBF-224














この体重体脂肪計は、取引のある金融機関のユーザー会で行われた籤引きであたった景品。
体重・BMI・基礎代謝・体年齢・体脂肪率・内臓脂肪レベル・骨格筋率、などが計測できるスグレモノ。
どんな仕組みで計測しているか不思議。

因みにこれらのアイテムは何れも青歯非対応。
もし壊れて買い換えることがあるなら対応したものにしようと思う。
これに限らず今後の家電は「繋がるもの」を選んどくべきだろうと思った。

0 件のコメント:

コメントを投稿

コメントどうもありがとうございます。
貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。