2020年4月26日日曜日

Ride before you look!(41) 天竜川沿いを登って下った

ワシは冬の間に太る。
冬の間は大食いで運動レスじゃからじゃ。
従いまして、春になれば太った分ちゃんと痩せんといかん。
手始めにやるべきはやはり自転車じゃろうと思う。
冬の間は寒いだ何だと自分で屁理屈をつけて自転車に乗らないんじゃが、春になれば気候も麗らかじゃし、それより何より特筆すべきは一人で出来る運動であるということじゃろう。
混雑とは無縁な運動じゃから今般のような状況下でも比較的安心じゃとは思う。
という事でワシは早速メルくんをバラし、真っ黄っ黃のスイスポくんに積み込んで船明ダム運動公園(静岡県浜松市天竜区船明:0539-25-8061)を目指した。
そこでメルくんを組み直し、天竜川沿いのR152を北に向かって走っていく段取りじゃ。
しかし、半ば予測はしとったがやはり公園駐車場は完全封鎖されており、ワシはそのまま少し先にある道の駅 天竜相津花桃の里(静岡県浜松市天竜区大川31-10:0539-23-2339)まで行くことにした。
道の駅だけあって駐車スペースは開いとった。
案外沢山のクルマが停まっておった。
しかし流石に店舗は閉まっとったよ。
こちらでメルくんを組み立て直し、先ず向かったのは当然の事ながら花桃のガーデン(静岡県浜松市天竜区相津152(地図から住所検索のデータ:GoogleのPlus CodeはWR77+94 浜松市、静岡県):053-923-2339←道の駅 花桃の里の番号で現地には多分電話なし)じゃ。
そこにはちいちゃんとむぎちゃんという名前の可愛い姉妹やぎさんがおる。
道の駅からちいちゃんむぎちゃんの所までは、ワシが大嫌いな厳しい坂路が立ちふさがっとる。
しかしワシは自転車で行こうと心に決めておった。



距離は僅か700mじゃが、その間に60mも登らねばならん。


平均勾配8.6%。
ワシの自転車人生においては「7%以上の坂路は、之を禁忌とする」という決まりがあるからこの坂は登ってはいかんということになる。
しかしその先にはちいちゃんむぎちゃんが待っておる。
じゃからワシは頑張る決意を固めた。
そして驚くべきことに根性で一度も降車することなく、ちいちゃんむぎちゃんのところまで行けたのはワシの誇りじゃ。
息も絶え絶え何とか辿り着き、柵にメルくんを立て掛けて「ほれ、ちいちゃん、むぎちゃん、こっちに来なされ」と呼ばわると、ふたりとも結構暇だったらしくワシの方にのそのそ近づいてきた。
そしてむぎちゃんは、矢庭に柵に立てかけたメルくんのハンドルとかブレーキレバーをはむはむし始めたわけじゃ。

はむはむ
ああ、いかん
むぎちゃん、バーテープを食ってはいかんよう
© ill-health(ruephas) 2020
むぎちゃんがはむはむしとるうちにメルくんのバランスが崩れ、「がたん」と音を立てて少し傾いたら、結構ビビってぴゃ〜っと遠くに逃げていったのが面白かったよう。
あと、ちいちゃんの反芻の様がよく分かる短い動画をつけといたよ。


二人と暫く遊んでからワシはメルくんに跨り、ブレーキレバーをぐいっと強く握りしめて厳しい下り坂を慎重に降りていって、R152に躍り出た。
一路北に進み、勿論目指すはCafe de Clark(静岡県浜松市天竜区谷山45:11:00〜16:00くらい:運転に自信がない人はR152天竜川側にある駐車場に停めて5分くらい歩くが吉)じゃ。
残念ながらここも決して例外ではなく、悪辣な武漢ウイルスの莫迦野郎のおかげで連休明けまでお休みじゃから、行ったとてあの美味いコーヒーやダムカレーを味わうことは出来ん。
しかし、マサオと諭吉には会うことは出来る。
今の所、やぎさんについては「おうちにいましょう」なる要請は発出(これ「ほっしゅつ」と読むのが正しいと重箱隅状態になるのはワシだけじゃろうか)されておらんと承知しておる。
じゃからマサオと諭吉にはきっと会えるじゃろう。
現に、ちいちゃんむぎちゃんも自由溌剌に飛び跳ねとった。

道の駅からCafe de Clarkまでは4kmほどじゃろうか。
距離的にはなんでもないが、問題はやはりワシに立ち塞がる厳しい坂路じゃ。
最後に厳しい壁が待っとる。



距離は300mじゃが、その間30m登っていく。
平均勾配は何と10%。


しかしワシは果敢に挑んだ。
そしてこちらも見事にやってのけたよ。
人生の誇りが短時間のうちまた一つじゃ。
そしてワシを迎えてくれたのはこの笑顔じゃよ。

ふたりともこっち見てニヤリとしとるなあ
Via Instagram
© ill-health(ruephas) 2020
最近自転車に乗る時は、できるだけ意識して「いかにもな服装」を避けておる。
パツンパツンのサイパンジャージはやめて、なるたけカジュアルな服装で走るようにしとるが、長い距離や坂路がある場合は靴だけはちゃんとしたSidiのやつが欠かせん。
今回も靴はSidiのやつにしとる。
この靴じゃと、普段のようにマサオを挑発するためにちょこまか走ることは出来んから、ゆっくり歩きながらマサオと諭吉を眺めとった。
まあたまさかにはこのようなゆるりとしたふれあい方も良いかもしれんと思った次第じゃ。
頭突きだけがマサオではない。

で、暫くマサオと諭吉を眺めてから再び厳しい坂道を下りおり、一瞬だけR152に出てすぐにr285(大輪天竜線)に入って東方面、小川(地名じゃよ)の方に向かった。
この道は自転車乗りにとって本当に素晴らしい道であって、本来は秋葉山下社方面から来る方が宜しいのであるが、本日は逆向きに走る。
逆向きであっても素晴らしい道であることは変わりないし、ワシのような軟弱初老やロードバイク初心者でも楽に走れる道じゃから是非試してほしい。
道幅がやや狭いゆえ、カーブミラーをしっかと確認して走ることだけ気をつければ宜しい。
ヘッドライトとテールランプも点けるが吉じゃろう。
この道を3km位走ると天竜川と気田川(けだがわ)の出会いに達し、そこには氣田橋という赤い吊橋がある。
吊橋じゃけども大変頑丈に出来ておるから渡るに気合は不要じゃ。

橋上でのクルマの離合は無理じゃから
クルマの人は気をつけなされい
早いもん勝ちじゃよ
© ill-health(ruephas) 2020

誠に清らかな気田川の流れ
© ill-health(ruephas) 2020
橋を渡った丁字路を右(西)に行けば先程書いた秋葉山下社に達し、左(東)に行けば秋葉ダムに達する。
本日は左じゃ。



写真の記録によれば、実はこの辺は2018年の4月頃に走っておるんじゃが、今見返してみても何故かブログに書いておらん。
走り始めるとすぐに秋葉橋というやはり吊橋があるが、こっちの方は非常に怖い。

普通に見えるが実は恐ろしい秋葉橋
© ill-health(ruephas) 2020
これは2018年のときの写真じゃが(今回は恐ろしさで写真撮り忘れた)、これだけ見ても何が怖いのかさっぱりわからんと思う。
幅も広いし安定しているように見えるじゃろう。
しかし実際には路面は厚さ1cm程の細長い板で構成されており、たまに少し欠けたり節穴が抜けとったりして遥か下を流れる気田川の川面が見える。
当日は少し風があったが、その強さ以上に揺れとるように感じられる。
橋の両端には「風が強い時は渡るな」と書いてあるのはそのせいじゃろう。
橋の脇にある柵は低めに設置されとって、歩いていく分には多分問題ないが、自転車に乗っていくとなると柵の上辺は尻くらいの高さであり、突風に煽られてグラリと傾いたら「あ〜れ〜…」という感じで落ちてしまう想像をどうしてもしてしまう。

見よこの柵の高さを
柵の高さとサドルの高さが完全一致しとる
メルくんだけ橋に残してワシだけ「あ〜れ〜…」
「ドボン」
あり得ん話ではないじゃろ?
© ill-health(ruephas) 2020
しかしワシは強いハートでこの難曲を乗り切った。
ぐらぐら揺れて、時々川面が見えるうっすい板敷きの橋をワシはなんとか渡りきった。
人生の誇り3つめじゃい。



怖い橋をやっつけたノリでもって更に先を目指す。
秋葉神社上社に通じるスーパー林道を横切り(ここにある「山あいの里うんな」で売っておる馬鹿まんじゅうはたいへん美味い)、6kmくらいの柔らかいアップダウンがある道をじゃんじゃん走っていくと秋葉ダムに到達する。

放水中の秋葉ダムじゃ
© ill-health(ruephas) 2020
さてGarminの液晶画面を見るならば時刻は12時であり、つまり大変に空腹である。
この辺りで腹を満たすとなると、地元のババアたちがやっている食事処 よらんかね(静岡県浜松市天竜区龍山町大嶺:0539-69-0025:うどんそばが売り切れた時点で閉店)となるが、このご時世のせいか予想通りやっておらず。
仕方ないので空腹のまま取って返すことに決めて、秋葉ダムのすぐ南側にかかる竜山橋を渡ることにした。
これもまたもや吊橋で、幅は頗る狭い。

遠近法の極致
歩行者じゃったらすれ違いはできるが
自転車同士じゃと無理な程度の幅しか無い
© ill-health(ruephas) 2020
狭いは狭いがしかし、ご覧の通り金属製じゃから頑丈じゃし、幅が狭い分寧ろローリングが少ないように思う。
両脇の柵の高さも充分な高さが確保されとる。
じゃからこの橋は比較的難なく突破できた。
上の秋葉ダムの写真はこの橋の真ん中辺りで撮ったものじゃが、要するに余裕を持ってこのような写真を撮る事が出来る程度の怖くない橋ということじゃね。



まあこの後はもと来た道を戻って行くだけじゃ。
道の駅まで戻って総走行距離は40km程度。
今回は用心して例のZAMSTを両膝に巻きつけておいたせいか、短距離ながら結構な坂路を2つもやってのけた割には膝の痛みや違和感はまったくなく、まあまあ楽しい走行であった。

因みに走ったのは昨日4月25日。
これを書いとるのは26日で「風呂の日」じゃから本来ならば普段は行けないお値段高めの温泉施設に行っとる筈じゃが武漢ウイルスの跳梁跋扈のお陰でそれも儘ならん。
当面は温泉銭湯を我慢して、週末は自転車三昧と行こうと思っとる。

0 件のコメント:

コメントを投稿

コメントどうもありがとうございます。
貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。