2021年7月24日土曜日

やぎさんが好き!(54) 花桃の里ガーデン やぎさん編

さて、花桃の里ガーデンの続きじゃ。

汗みずくになってやっとのことでワシはやぎさん広場に辿り着いた。
ここの広場はまあまあ広くて、やぎさん小屋が2棟も建っておる贅沢な仕様となっとる。
広間にやぎさんの姿は見えんから、この暑さじゃし多分皆さん小屋の中で避暑状態じゃろうと思い小屋に近づくと、ワシの気配を敏感に気取ったしろやぎさんが小屋の隙間から頭を出してきた。
背中が見えんから、ちいちゃんかむぎちゃんかはわからん。

やあこんにちは、ニヤリ
© ill-health(ruephas) 2021

ワシの死角になったところでガサゴソ音がしとるからもう一匹小屋に潜んどるんじゃろう。
姿は見えん。
そして問題の茶色やぎさんも見当たらん。
ワシは常套手段として近くの草を引き千切り、しろやぎさんに差し出すとガバリと立ち上がりワシの手の方に首を伸ばしてきた。
上の写真でも分かる通り、このスペースから出るも入るも自由自在なはずなのに、めんどくさいのか暑いから外に出るのが嫌なのか、頑として外に出ることはなく、首を伸ばせるだけ伸ばしてワシの手から草を奪い取ってしゃくしゃく美味そうに食べる。
その気配に釣られて、もう一匹のやぎさんも死角から現れた。
そして更に遂に、ニューカマーたる茶色やぎさんも現れた。

お、いましたいました!
茶色やぎさん
© ill-health(ruephas) 2021


以前は片手で写真を撮るのがむつかしかったが、最近はこのようにかなり上手くなってきた。
それはともかく、前まではおらんかった茶色やぎさんがこのように出てきてくれた。
いやあ、こいつもちっちゃくて可愛いのう。
ワシはこれら3匹を小屋から誘導して外に誘き出すべく、これまで長年の間に培った手練手管を駆使してみた。
即ち、両手に草を持ってやぎさんたちの方に差し出し、同時に口からは「べへへへへへ〜い。大丈夫じゃよワシはこう見えてもいい人なんじゃよう」と発声しながら少しずつおびき寄せるという作戦じゃ。
ワシの場合はこれで大抵上手くいくが、その辺の素人さんにはとても無理な荒業じゃからね悪しからず。
兎に角、ワシは小屋の外に引っ張り出すことに成功した。

やはりやや遠慮がちな茶色やぎさん
© ill-health(ruephas) 2021

以前来た時は、ここの管理をなさっとるお姉さんが、枯れかけた花桃の葉を枝ごとバサリと投入すると一心不乱にそれを食っておったから、花桃が大好物なんじゃろうと思う。
しかし今日は誰もおらんし、如何にたくさん生えとる花桃と云ってもワシのものではないからそのようなことはできん。
ワシはそこらに生えとる草を引きちぎっては食べさせることにした。
ワシとしては茶色やぎさんにあげたいから茶色やぎさんに草を差し出すんじゃが、このやぎさん、まだ人馴れしておらん様子でぴゃ〜っと逃げてしまう。
その上、ちいちゃんむぎちゃんにも慣れておらんと云うか尻に敷かれているというかそんな様子で、草を横取りされてしまう。
それだけならいいんじゃが、それでも何とかもうすぐ茶色やぎさんに草をあげられそうじゃという間合いになると、なぜかしろやぎさんが横から躍り出てきて茶やぎさんに頭突きをカマすんじゃった。
「これ。せっかく増えた友達に何するじゃ」とワシは厳しく叱責したんじゃがどこ吹く風じゃ。
まあ仕方あるまい。
こういうことには時間がかかるものじゃからなあ。
兎に角仲良く暮らしてほしいものじゃと思っとったら、今度はこの有様じゃ。

ヘン顔 その1
© ill-health(ruephas) 2021


やあ、ヘン顔じゃあ。
やぎさんはたまさかにこのようなヘン顔になるのは知っておったが、何でこんな顔つきをするのかよくわからんし、いつも出し抜けにこのようなことをするので今まで写真を撮れなんだ。
今回、結構な長さでヘン顔をしてくれたものじゃから無事写真に収めることが出来た。

ヘン顔 その2
なんだか猪八戒に見えるぞ
© ill-health(ruephas) 2021

まあ兎に角みんな出てきてくれたので、ワシは草を千切っては差し出し、千切っては差し出しを繰り返して楽しんでおった。

このようにみんな仲良くあるべきじゃろう
頭突きはいかんよ
© ill-health(ruephas) 2021

でもやはり茶色やぎさんは気弱なようで、しばらくすると小さい小屋の方に1人で入り込み、首だけ外に差し出して、ワシやちいちゃんやむぎちゃんの方を伺うのじゃった。


まあこれはこれで可愛いんじゃけどねえ。
兎に角頑張れ、茶色やぎさん。
みんな仲良く暮らすんじゃよ。

ひとしきりやぎさんたちに草を食べさせたワシは帰ることにした。
帰り道は無論、アスファルト舗装の方にしたよ。


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コメントどうもありがとうございます。
貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。