2021年7月17日土曜日

温泉に行かない日(502) 恐怖の台灣料理屋 福満楼和合店

その商品が私のテーブルに届くまでは「今日は暑いからさっぱりした冷麺を食べたい」と思っていただけなので、食前に写真を撮ることはなかった。
680円の冷麺。
3種類あって、今回はキムチの冷麺を選択。
冷たくさっぱり頂けそうだ。
因みにセットにすると880円、組み合わせ可能なのはフルサイズ(ハーフではない、フルサイズである)のチャーハン・麻婆飯・カレー鶏カツ飯・天津飯などだ。
繰り返すが、セットされる各種飯はフルサイズだ。
ここに最初に来た数年前、迂闊にもチャーハン+担々麺のセットを注文し、そのあまりに度外れた量に驚き、結果どちらも完食できず惨めな敗退を喫して以来、私はセットでは餃子しか頼まない。

私は相当昔の一時期、平成ヒトケタの時分には大阪で営業をしていた。
ある日お昼になったので確か本町あたりだったと思うが、ある中華料理屋に入りチャーハンを頼み食い始めたら、なぜか更に1皿届けられた。
当然1皿しか頼んでいないので店の人にそのように申し述べると、
「いやお客さん。この時間は全メニューに無料でチャーハンをつけてるんですよ。そこにちゃんと貼ってあります」
指差された方を見ると確かに「平日11時から14時までは全品チャーハンサービス!」と書かれた紙が掲示してある。
「は?そうなんですね。成程それはわかりましたが、私はチャーハンを頼んだわけですので、それに更に被せてチャーハンは要らないしとても食べられそうにもありません」
「(クソ忙しいのに篦棒に厄介な客だなこいつは全く)何を頼んでもチャーハンがセットになるサービス時間帯なんですよ、今は。そこにちゃんと書いてありますし。チャーハンおいときますね」
そんなことをふと思い出した。

今回も当然餃子セットを頼んだ。
先ず餃子が来た。
美味いので(今思えば)後先考えず半分ほどを一気に食った。
メインの冷麺は中々来ないが、やがて目の前に置かれた冷麺を見て私は絶望感に襲われた。
明らかに、いや確実に多い。
そのへんのラーメン屋で頼むと皿の上に1玉(下手すると1玉弱)ちんまり乗った上品なヤツが出てくるが、ここでは大きくて深い丼に大量の麺が、たっぷりとしたゴマダレスープとともに入っている。
しかしまあ上げ底な器かもしれないし、巧みな技を駆使して見た目だけ多くさせているかもしれないと思い、私は早速冷麺に箸をつけた。
が、箸はどこまでも深く深くズブズブと突き刺さって行く。
器は上げ底でもなんでもなくただ単にデカい丼であり、そしてその中にはぎっしりと冷麺が満たされていることが確認された。
それにより私の絶望感は更に増した。
食べ始めると、大変美味い冷麺でありキムチとゴマダレスープが冷麺に大変に合うことがわかる。
本当に美味い。
麺は普通のものではなく、冷麺専用っていうのか弾力がある麺だが、時々専門店で出されるようなじいさまの入れ歯が外れそうなほどに硬い輪ゴム相当のものではなく、大変適度な好ましい弾力。
ただですね。
いくら食っても減らない。
全体の半分ほど食い進めた時点で私の腹の充足具合は100%を優に突破していた。
冷麺なのに何故か額には汗がうっすら滲んでいる。
2玉以上盛られているのではないかとの疑惑が頭を過る。
不味ければここで躊躇なく打ち切りとして残して店を後にするが、如何せん美味い。
残すのはもったいない。
ということで、この後ゆっくり時間をかけて何とか完食は出来たが、その日の夕食は必要なかったことは云うに及ばない。
皆さんへの警告としては「下手にセットを頼むと地獄を見ますよ」ということに尽きる。
冷麺単品+軽めの野菜餃子でこの始末なのに、フルサイズのチャーハンやら麻婆飯やらつけた日にゃあどうなるかわかったものではない。
もしあなたがそれを完食できる人だとしたら、あなた今すぐ病院に行ったほうが宜しい。
世にはJAROという公益社団法人があって、商品やサービスを優良誤認させる広告をじゃんじゃん摘発しているが、この福満楼和合店についてはまさに「逆JARO」状態。
写真に騙されてはいけない。
上手いラーメンや飯が、写真の見栄えを遥かに超える分量であなたの前に届けられる。
警戒したほうがいい。
来週もここに行って冷麺食べる気満々だが、その際には特にお願いして麺の量を半分にしてもらおうと思っている。

福満楼和合店
(ふくまんろうわごうてん:静岡県浜松市中区和合町936-219:053-401-0021:基本11:00〜14:00・日曜は11:00〜15:00:17:00〜0:00:定休月曜:どうやらランチ関係のポイントカードあるみたい:駐車場潤沢)


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