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2022年2月13日日曜日

プロジェクト "山神社"(84) 堀谷アラハバキ(荒鎺)神社

最初にお断りするが今回のポストはシステムの環境により、一部の漢字が化けて読めんかもしれん。
スマンことじゃが、環境を最新にしておらんご自分を責めるがよろしかろうが、可能であれば文字セットの設定をUnicodeにすればいいじゃろう。。

今日は連休の最終日じゃけれども午後から雨が降り出す気配なので、降り出さない午前中のうちにちょっと変わった神社に行ってきた。
Google Mapsでの表記に従うと、堀谷アラハバキ神社(静岡県浜松市浜北区堀谷509)という神社で、偶に見かける岩そのものをご神体として祀っている原始的な信仰形態を持った神社らしい。
このタイプの神社の究極形はなんと云っても山宮浅間神社(静岡県富士宮市山宮740)じゃろう。
神殿に相当するものは一切なくちょっとした広場があるだけで、そこからは富士山を望むことが出来る。
この神社はその富士山そのものをご神体としとるわけじゃ。
興味があるならちいと調べてみなされ。
このような別格的な神社はさておき、一般的にはその手の神社は磐座・磐倉(どちらも「いわくら」と読む)などとして御神体たる磐(岩)を表現しとることが多いようじゃ。
社名にはなっとらんものの、磐座の存在を明確にしとるのはここら辺でいくと渭伊神社(静岡県浜松市北区引佐町井伊谷1150)で、社殿の北側に天白磐座遺跡というのがあって神社と一体の存在となっとる。

ワシはもちろん大山祇命が大好きで、主には大山くん物件を探して狙って参拝しとる。
ただ時々思うのは、上記の事もあって全国に存在する数多くの大山くんのうち結構高い割合で、
「わしら元々は山そのものを崇めてきたんじゃけど、なんか最近近隣の村とかではどうやら山の場合は大山祇命をご神体とするのが流行りらしいぜ」
てなノリで事後的に大山くんが割り当てられとる物件があると睨んどる。
もしかしたらこの堀谷アラハバキ神社も何かきっかけがあったら今頃大山くん物件になっとったのかもしれん。
そんなわけでワシは早速でかけてみた。

境内全景
© ill-health(ruephas) 2022

場所的に云うと、浜北区四大地にある「あらたまの湯」を過ぎてとにかくじゃんじゃん道なり(静岡県道296号線)に北へ進んだところにある。
最近この道は拡幅されたので運転が下手くそな人でも問題なく行けると思う。
木製で小振りな神明形式の鳥居があるが額束もなければ扁額もない。
鳥居をくぐって階段を登ると正面に大きな岩の塊が見える。
これが御神体じゃろう。

鳥居をくぐったとこ
© ill-health(ruephas) 2022

手前の小さい屋根のようなもの(正式名称を知らんが、もしかしてこれ拝殿じゃろうか)には扁額が掲げられとるが、達筆すぎてなんと書いてあるかはわからん。
「山」の字で終わっとるから山号なのかなと思ったんじゃが、ここ神社じゃしなあ。

通常通り参拝してから失礼して磐座の周辺を観察させてもらうことにした。
いくつかの石碑のようなものがある。

磐座の下手(しもて)
© ill-health(ruephas) 2022

上の写真にはないが、境内左手端っこには大きな忠魂碑がある。

忠魂碑
© ill-health(ruephas) 2022

「故陸軍歩兵一等卒勲八等氏原孫蔵之碑」と刻まれておる。
そういえばこの辺りには氏原姓が多い。
ここに来る途中にも「氏原組」という土建会社があるし、新原の辺りには氏原歯科ってのもある。

磐座下、手前左側にある小さな石に刻まれた文字は殆ど読めないが、一番下の2文字は「大神」かなあ。
大山祇大神だといいなあ。
多分違うじゃろうけど。

全然読めんわ、こりゃ
© ill-health(ruephas) 2022

その後ろには「正七位 念力霊神」と刻まれた石碑。

これは読めるなあ
© ill-health(ruephas) 2022

念力霊神を蜘蛛の巣で調べてみたがよくわからんかった。
正七位ってのは神階(神社や神様のクラス付け)の事じゃが(ほれ良く「正一位 稲荷大明神」とか名乗っておる神社があるじゃろ。あの正◯位とか従◯位とかじゃ)、何かの本で神階は正一位〜正六位までと読んだことがある(うろ覚えじゃ)。
しかしてここは正七位。
ちょっとした謎じゃな。
へりくだっとる可能性はある。

磐座の真ん前にはお供え物用として使われておる台状の石があり、酒といくばくかのお賽銭が供えられておる。
右手には石像(仏様かなあ)のようなものがある。

人か仏かはわからんが
とにかくヒトガタは見える
© ill-health(ruephas) 2022

文字も刻まれとるがやはり読めん。
ここはまあ村外れじゃからもしかして道祖神かもしれん。
神社があるのは田舎じゃから(失礼)もしかして神仏分離の影響をあんまり被っておらんのかもしれんなあ。

そしてその後ろには「荒◯士(土?)神」と刻まれた石碑がある。

うーん、2文字目が判然とせんなあ…
3文字目は土か士か?
© ill-health(ruephas) 2022

2文字目が読めん。
金偏に旦のように見えるがよくわからん。
もしそうだとすると、鉭ということになるんじゃがこれは鉏の異字体で、意味は「くいちがい」「くいちがう」「くわ」「ころす」「すき」「ほろぼす」「すく」というようなあまりいいものではない。
金偏と旦の間に何か刻まれとるような気もするが全然読めない。
よくわからん。

以上の通り、この神社には少なくとも大山くんを匂わせるような物証はない。
まあ多くの神社では残念ながら、御祭神の出自や由緒を書いておらんからの。
ここもその一つじゃろうと思って諦めた。
境内右手には集会場のようなプレハブ小屋があるので、念の為そちらも見てみることにした。
たま〜にそういったところにちょっとした情報が掲示されていることもある。
するとその予感は当たり、このようなものを見つけた。

© ill-health(ruephas) 2022

ここが浜松地域遺産であることを示す掲示と、その上にはかつて行われたこの神社に関するセミナーのフライヤーも貼ってある。
この浜松地域遺産ってのは、昨年末に訪れた山の神(静岡県浜松市浜北区平口5261-7)にも掲示されとった(ここについてはまだ書いとらん)。
ここアラハバキ神社の浜松地域遺産についてはこのようになっとる。

© 遠州山辺の道の会
© ill-health(ruephas) 2022

浜松地域遺産
認定文化財 堀谷 荒鎺(アラハバキ)神社境内
番号・種別 416 史跡
認定年月日 令和2年3月22日
上に観える磐座にアラハバキ神が宿っていると崇拝されています。 以前は道路を挟んだ岩との間に注連縄が渡されていたそうです。
遠州山辺の道の会

ははあ、この神社の漢字表記は「堀谷 荒鎺神社」なんじゃな。
となると先程の読めなかった一文字は「鎺」なんじゃろう。
金偏に祖(祖の異字体)。
意味を調べると「ハバキ(鎺・鈨・はばき)とは日本刀の部材の一つで、刀身の手元の部分に嵌める金具である」(Wikipedia)だそうじゃ。
刀に何らかの関係がある神社じゃろうか。
なんとなくそうは感じられんのじゃが。
単なる当て字だと思う。

そしてセミナーのフライヤーがこれじゃ。

© 遠州山辺の道の会
© ill-health(ruephas) 2022

仮説 堀谷アラハバキ神と式内社
歴史講座 受講無料
遠州山辺の道
日時 令和3年11月4日 (木) 午後19時~21時
講師 小野田正吉氏
会場 尾野公民館
定員 50名
浜北区堀谷にあるアラハバキ神社。
日本神話の神々を祀っていない神社でチョッと聴きなれない名前の神社は、 いつから在るのか?どの様な神なのか? 実は全国的に疑問、論議を醸す存在です。
浜北の郷土史家 小野田正吉さんが仮説を皆さんに披露いたします。

ほほう。
これは興味深い。
やはりここには普通の神様はおらんようじゃ。
勿論、大山くんもおらんと思う。
是非聴きたいものだと思ったが、昨年の11月に終わっとる。
この手の資料は地元の図書館に何らかの形で収蔵されとることが多いので、今度暇なときにでも浜北近辺の図書館をあたってみようとは思う。


2021年8月8日日曜日

やぎさんが好き!(59) 明治屋醤油㈱

Instagramの情報と噂により、浜北にある醤油屋さんにどうやらやぎさんがおるとのことじゃった。
それは明治屋醤油㈱(めいじやしょうゆ:静岡県浜松市浜北区小松2276:053-586-2053:平日8:00〜18:00・土9:30〜16:30:日曜定休:数台なら駐車OK)というところで、この辺の道は山神社やそれこそやぎさん関係でちょこちょこ通るんじゃが、浜北に醤油を醸造しとる蔵があるなんて初めて知った。
場所は小松というところで、田舎ではなく郊外と形容したほうが相応しく、住宅や店舗がそこそこあるような感じの街並みじゃ。
勿論やぎさんがおるから行くんじゃが、そんなところにある醤油屋さんという事自体にも興味が湧いたので、やぎさんがおらんでも多分行ったと思う。

現地に近づくと、やぎさん広場によくある金網の柵で囲われた広場があり、その中にしろやぎさんの姿も見えた。
ワシは嬉しくなって「やあ、おるなあ」と思わず声が出た。
大きな蔵の横にある駐車スペースに真っ黃っ黄のスイスポを停めてやぎさんの方に歩み寄った。

© ill-health(ruephas) 2021

やあ、しろやぎさんが3匹じゃ。
皆、思い思いに寛いだり草を食んだり周りを眺めたりしとる。
そして皆おとなしそうな感じじゃ。
ワシは当然の如く先ずは金網の間から手を差し出して「べへへい」と呼ばわってみた。
すると、一番大きくてピンクの首輪をしたやぎさんがワシの方に静かに寄ってきて、差し出した掌をぺろぺろし始め、最後に軽くカプリと噛んだ。
うひひひひ、かわいいのう。

ややニヤリ気味になりながら寄ってきたしろやぎさん
手前にあるのはかつて醤油醸造に使っとった
貯蔵瓶じゃろうと思われる
© ill-health(ruephas) 2021

ここのやぎさんに限らず一般的にやぎさんの皆さんは、何故か人の掌とか腕をぺろぺろする時には決して強く噛むことはない。
たま〜に噛む事はあるが、大抵は今回の如く軽く噛む。
ワシは改めてそこらの草を引きちぎってあげてみた。
蔓性の長〜い草じゃったので、食べきるのに少し時間がかかる。
しゃくしゃくむしゃむしゃばりばり食べて、ついでにワシの手をぺろっとして、最後に軽くカプリとする。
大変に可愛い。
そうこうしとると、他の2匹もこっちに寄って来てくれた。

滑りやすい瓶の上を小器用に歩いてくる
少し小さいしろやぎさん
ちょっと滑りかけとった
© ill-health(ruephas) 2021

草を差し出すと、皆嬉しそうにして食べてくれる。
青い葉っぱだけではなく、枯れた落ち葉もまるでポテトチップスのような音を立てて美味そうに食べる。
草や落ち葉を食べるついでにワシの腕をぺろぺろするのは、ピンク首輪のやぎさんだけのようじゃ。
ワシは心で「うひひひ」となりながら、3匹に順繰りに手当り次第草をあげて喜んでおった。
首を伸ばして木の葉を食べようとしとるのもおる。

必死にぐ〜っと首を伸ばして
木の葉を食べようと試みるしろやぎさん
風があったのでお髭が棚引いておるな
© ill-health(ruephas) 2021

しかしその試みは失敗に終わり、その結果このような澄ました格好して誤魔化そうとしておる。

© ill-health(ruephas) 2021

片脚を折り曲げて茶色の瓶へ粋な格好で乗せ、寛いだ雰囲気を醸し出しておるようじゃ。
人で例えるならば差し詰め、オープンカーに乗ったおっさんが窓枠に腕を掛けておるような感じと云えばよいじゃろう。

長い時間遊んだワシはやぎさん広場を後にして、敷地内の店舗に行ってみた。

歴史のある建物のデザインをうまく利用した店舗
© ill-health(ruephas) 2021

時間の経過を感じさせる風格・風情のある建物の一角に店舗がある。
奥の方に若くて短髪の(多分)ご主人がいらっしゃって忙しそうに立ち働いておられる。
ご主人に一言ご挨拶をした後品定め。
社名の通り元々はお醤油の蔵元として明治時代に始まったんじゃが、少し経ってから「高嶺ソース」というのも製造販売始めたそうじゃ。
まずはお醤油じゃが、有名な蔵なんかに行くと四合瓶でしか売ってなかったり、しかも結構高かったりするんじゃがここはそんな感じではなくて、いろんな種類のお醤油を0.15L程度の小さな瓶で売っとる。
じゃから好みに合わせて異なる種類のお醤油を買うことが出来る。
しかも小瓶なので、使い切る前に消費期限になることもない。
価格も妥当というか、安い。
無論、四合瓶でも売っとるよ。
ワシは「ひとてま醤油 再仕込み 150ml」「さしみしょうゆ 200ml」「高嶺ソース ウスター 300ml」を買ったんじゃが、1000円でお釣りが来たくらいの値段じゃった。
あと欲しいと思ったのがうちのおしょうゆキットというやつ。
これを買えば何と自宅で自分自身がお醤油を作れるという 。
今日は買わなんだが、近々買ってやってみようと思う。
店を出る前にふと天井を見上げると、レトロなデザインのぶら下げ照明が4つかかっておる。


4つの照明器具の真ん中に「やままん」という屋号をデザイン化したマークが取り付けてある。

公式サイトよりキャプチャ
© Meijiyashouyu.,Ltd All rights reserved.

見えないところでのさりげないお洒落は大人っぽいと日頃思っておるので、こういうのを見つけると「やあいいなあ」と感じてしまう。
その点ワシ自身はガキな初老じゃとつくづく思うわけじゃ。

帰りしな、会計をしてくれた店の方に、
「ところであのやぎさんたちの名前なんですか」
と訊ねると、
「…、えっとですね、実は名前ないんです。つけてないんですよ」
とどこか恥ずかしそうに小さな声になって教えてくれた。
「3匹とも大人しくていいやぎさんですよねえ」
「ええ、そんなんですよ。ピンク色の首輪をしたやぎがおかあさんやぎで、あとの2匹はこどもなんです」
ああそうか。
顔つきや体つきが似とるのでそうではないかあとは思っておった。

名前がないやぎさん。
ま、これはこれでいいじゃろう。
なんせ日本の小説界で一番有名なねこさんには名前がないくらいじゃから別にかまわんよねえ。


2021年6月26日土曜日

やぎさんが好き!(50) Mei fruits

以前に比べたら最近投稿数が落ちてきとるInstagramじゃが、偶には投稿するし誰かが投稿したやぎさん関係の写真についてはそこそこ見とる。
そうしたらMei fruits(公式サイトはこちら:静岡県浜松市浜北区平口243-1:080-5829-0276:9:30〜19:00:定休水曜)という店の情報が引っかかった。
この店は何でも今度の7月1日オープンで[浜松発・新定番おみやげ]を標榜し、静岡県産の旬のフルーツを中心に生まれたスイーツを提供するカフェ&スイーツをコンセプトにしとるんじゃが、店の敷地内でやぎさんを飼っておるらしいとわかり、ワシは開店前の本日早速行ってきた。
店は浜松では有名な石松ぎょうざの道挟んで向かい側にあって、開店前じゃから当然そこには誰もおらん。
Mei fruits側には駐車スペースがあるようなないような曖昧な感じじゃったため、ワシは悪びれもせず新規移転したばかりの石松ぎょうざの駐車場にクルマを停めて道を横切り、店の方に行くと、やぎさん広場があり、剰え立派なやぎさん小屋兼やぎさんタワーも作ってある。

左手に少し見えるのがお店本体
それより遥かにデカいやぎさん小屋兼やぎさんタワー
© ill-health(ruephas) 2021

これは凄いな。
そしてそのやぎさんタワーの中段にはカフェオレ色の小ぶりなやぎさんがへたり込んでおった。
写真を撮ろうと近づくと、残念なことにやぎさんは恥ずかしそうに小屋の中に逃げ込んでしもうた。
これはしまった。
小屋の中を伺い見ると、やぎさんは全部で3匹おるようじゃ。
早く全員のお顔を見たい。
こうなれば仕方がない。
ワシは路傍の草を引きちぎって柵の間から手を伸ばして小屋の方に差し出し、「べへへ〜い。ほ〜れ、草じゃよべへへへへ〜い」と呼ばわる作戦を発動した。
しかし小屋からはいっかな出てこん。
ワシは作戦を変更して小屋の裏手に回り込み、狭い隙間から草を差し出すとやはりその誘惑には耐えきれんかったのか、あっさり遠慮なくワシワシ食べてくれる。

こんな具合に隙間から口先を突き出し
草を食べてくれた
© ill-health(ruephas) 2021

このような具合じゃ。
しかしワシとしてはこのような隙間からやぎさんの一部しか見えん状態は耐えきれん。
再び表に回ってべへへいと呼ばわっておると、
「こんにちは〜」
と云って、店のロゴマークをプリントした白いTシャツを来た女性の店員さんがワシの方に来てくれた。

これがロゴじゃ
なかなかいい感じじゃと思うな
お店の公式サイトよりのキャプチャ
なによりやぎさんがニヤリとしとるのがよい
© Mei All Rights Reserved.

「来月の7月1日からオープンしますので是非お立ち寄りくださいね」
「どんなメニューなんですか」
「主には季節の果物を使ったフルーツゼリーやプリンですけど、マリトッツォとかも出しますし、冬場にはまた冬らしいものも考えてます」
「ははあ、今流行りのマリトッツォですね。うまそうですね。しかしなんでやぎさんなんですか」
「ああ、石松の社長がやぎ好きなんですよ。なんでも今回安くやぎさんを手に入れられたので」
ははあ、成程。
この店は石松関係の店のようじゃ。
ワシは餃子が好きじゃが、浜松のいわゆる有名店にまで出掛けて食おうとは全く思わない。
しかしワシは「石松の社長はやぎさん好き」ということを聞いて、この社長に強いシンパシーを感じ、密かに近々石松で餃子を食おうと決意した。
「このやぎさんたち、かわいいですよねえ」
「でもまだだいぶ人見知りで、なかなか表に出てくれないんですよ」
「まあそうでしょうね。ここに来たばかりだし」
しかしワシは必ずこのやぎさんたちを小屋からおびき寄せてやるぞと心を定めた。
「オープニングイベントもやりますので、是非ご来店くださいね」
「はいわかりました。どうもありがとう」
店の方は歩み去り、ワシは再度草をちぎってやぎさん小屋の方に差し出した。
するとどうじゃ。
先程の「小屋の裏の隙間から餌付け作戦」でワシに慣れてくれたのか、今度は3匹とも小屋から出てきた。

© ill-health(ruephas) 2021

こっちに寄ってきて草も食べてくれる。

やあ、ちっちゃくてカフェオレ色で大変かわいいなあ!
© ill-health(ruephas) 2021

みなおしなべて大人しいやぎさんで、差し出された草を黙って静かに食べる。
頭を撫でようとして手を差し出すと、さっと後じさりをするのは流石に仕方ないじゃろう。
なかなかかわいくていいやぎさんたちじゃった。
開店したら是非行って、冷たいフルーツゼリーを食べながらやぎさんを眺めたいもんじゃ。

繰り替えすが、開店は2021年7月1日じゃよ。
最後に何枚か追加で写真をあげとこうかね。

人見知りしつつも思わずニヤリとしとるな
© ill-health(ruephas) 2021


やあ、ちっこくってかわいいよう
こりゃあいいなあ
© ill-health(ruephas) 2021


一方こちらときたら
木枯し紋次郎的な…
あっしにゃあ関わりねえことでござんす…みたいな
© ill-health(ruephas) 2021



2021年1月16日土曜日

やぎさんが好き!(37) 栄松苑

知り合いから新規やぎさんの情報が飛び込んで来た。
浜松市浜北区にある造園屋さんに茶色のやぎさんが住んどらっせるとの話じゃ。
何でも蜘蛛の巣を散歩しとったらこのようなブログを見つけたと知らせてくれたんじゃ。
早速読んでみると、この造園屋さんは栄松苑(えいしょうえん:静岡県浜松市浜北区新原6625:053-587-6623:10:00〜17:00:定休火水)と云う所らしい。
矢も楯も堪らずワシはとっととクルマに乗り込み浜北区に飛んで行った。
着くと可成り広い敷地に植木が植わっとって、現在風なお洒落な形の幟旗も立っとる。
幟旗には「bloom interior green」と英語で書かれておる。
敷地近くの駐車場にクルマを停めて外に出ると「ご自由にご見学ください」と云うような案内看板があったので、お言葉に甘えて遠慮会釈なく敷地内にずかずか入って行った。
そしてすぐにやぎさんエリアは見つかった。
柵に囲われてはおるものの、敷地は広くやぎさん小屋は2つもある。
差し詰め、本宅と別宅という所じゃろうか。
中を覗くと、可愛い茶色やぎさんが本宅の方に一匹おって、干し草をちまちまボリボリ食べておる。
名前は「ゆきちゃん」で、多分牝やぎさんじゃろう。

© ill-health(ruephas) 2021

ただ、ゆきちゃんは少し恥ずかしがり屋なのか本宅の奥の方に引っ込んでおって、仲々ワシの方まで寄ってきてくれん。
そんな時には、ワシ自身もやぎさんになりきって呼ばわるのが比較的有効な作戦ということを、やぎさんセミプロ三歩手前を持って任ずるワシは心得ておる。
ワシは「へえいゆきちゃあん、へーい、べへい、べへへええい」と辛抱強く呼ばわり続けた。
ゆきちゃんは時々ワシの方をちらりと眺めるが、その眼差しははっきりと「おかしなやつが来たぞ。まいったなどうするかな」と云うものじゃ。
しかしワシは更に「へえいゆきちゃあん、へーい、べへい、べへへええい」と辛抱強く呼ばわり続けた。
そして遂にゆきちゃんは諦めたようで、ワシの方にとことことこと歩み寄って来てくれたのじゃった。
これは決してゆきちゃんをけなしているのではないが、ゆきちゃんはちょっと脚が短い。
そしてその分、体が小さめなことも相まって大変に可愛い。
ワシはCafe de Clarkのマサオと諭吉が大好きじゃが、特にマサオは脚がすらっと長くて少なくとも見た目は格好いい。
少なくとも見た目はな。
ゆきちゃんはマサオとかとは違って、ちんまりしとって可愛いんじゃ。
柵には風除けの為に青い網が取り付けられておるために直接触れ合うのは仲々むつかしいんじゃが、それでも網の外から手を差し出すとベロベロなめてくれる。
グーを突き出して角の付け根のあたりを押さえると、ゆきちゃんもぐーっと押し返してきたり、軽〜く頭突きの真似事さえしてくれる。
指を突き出すとはむはむして、最後にカプリと噛んだりもする。
そしてたまに、すごおく小さく可愛い声で「べへへへへ」と鳴いてもくれる。
誠に可愛いやつじゃ。
またゆきちゃんは、自分の尻尾で遊ぶことが好きなようじゃ。

尻尾を追っかけるゆきちゃん
仲々むつかしそうじゃ
© ill-health(ruephas) 2021

どっかのいぬさんみたいじゃな。
尻尾を追っかける時は「べへへへへ」ではなく、ちょっとくぐもったような声で「ぐぐぐぐぐ」と鳴くのが面白い。
行動に合わせて声を変えるという珍しい特技を持っておるようじゃ。
ワシは暫くゆきちゃんと遊んで、雨が降り出したので別れを告げて帰宅したのじゃった。

あとここ栄松苑は、敷地内に貨物コンテナを転用したカフェもやっておる。

© ill-health(ruephas) 2021

気候の良い際などには、カフェ淹れてもらったコーヒーを外のベンチで楽しみながらゆきちゃんを眺めたり、遊んだりも出来るという事じゃね。
こりゃあいいなあ。
造園屋さんじゃから此れ即ち木々という緑に囲まれておるから落ち着いた雰囲気じゃし。
メニューとしては、ハンドドリップコーヒー・紅茶・ハーブティー・りんごジュース・三ケ日みかんジュースなどがあり、価格も200円〜500円とお高くはないようじゃよ。

前脚を揃えておすましのゆきちゃん
© ill-health(ruephas) 2021


2021年1月1日金曜日

プロジェクト "山神社"(66) 山の神古墳

極く少数なる読者・閲覧者・通りがかりの方。
新年明けまして御目出度う御座います。
2020年は万人が認める通りの酷い年でありましたが、今年2021年はワシ自身も皆様方にとっても多少マシな年になるようテキトーに祈願しております。

さて、新年と云えば初詣。
ワシにとっての初詣は最早仏閣ではなく神社と決まっておる。
出来れば大山くん物件で新年を開始したいところじゃ。
しかしこのご時世、人が集まる神社はできるだけ避けたい。
絶対に人がおらず、手軽に参拝できる距離感であり、当然大山くん物件であり、今まで行ったことがないというところがないか探してみたら1ヶ所だけ見つかった。
それは山の神古墳(静岡県浜松市浜北区内野台4-4-21)じゃ。
浜北区内野台は浜松市のベッドタウンとして機能している住宅地じゃけれども、古墳がたくさんある場所としても知られており、この山の神古墳はその中の一つじゃ。
山の神古墳の周辺にはその他に「赤門上古墳(モロ前方後円墳じゃよ)」「稲荷山古墳」「積石塚古墳群」等、意外にもたくさんの古墳が集まっておる。

近隣古墳御案内之図
© ill-health(ruephas) 2021

実際問題、ワシは古墳そのものに興味はない。
惹かれたのは当然「山の神」の文字じゃ。
この名がついている以上、何らかの形で大山くんが絡んでおる可能性はゼロではない。
蜘蛛の巣の世界で調べてみようと思ったが、近いこともあるし初詣がてら直接現場に行ってみようと思い立った次第じゃ。
現場に着くと真横にバス停がある。

どストライクなネーミングじゃ
© ill-health(ruephas) 2021
その名も「内野古墳」。
なかなかいいとは思うが「内野古墳」という固有名詞が付された古墳はない。
何故「山の神古墳前」にしないのかが訝られる。
あるいは「大山くん宅前」でも宜しい。
今度遠鉄バスに提案若しくは抗議する必要があるじゃろう。
「内野古墳」バス停を横目に見ながら、古墳があると思われる小高い丘というかの周辺を歩いておると入り口が見つかった。

大山くんへの道を指し示す標識
© ill-health(ruephas) 2021

山の神古墳への道を指し示しておる。
その裏には案内板もある。

© 浜松市教育委員会
© ill-health(ruephas) 2021

例によって書き写しておこう。
山の神古墳
別名「内野上2号墳」とも呼ばれており、直径十六メートル、高さ約一・八メートルの円墳です。
墳丘の頂上部分に「山の神」を祀った祠があることから山の神古墳と呼ばれています。
未発掘の古墳のため、出土品や時期は明らかではありません。
平成六年八月
浜松市教育委員会
(ボールドはワシ)
成程。
少なくとも山の神を祀った祠はあるようじゃ。
しかしそれが大山くんを祀ったものなのか、他の神様なのか自然石にようなものを祀っとるのかは残念ながら書かれておらん。
そしてこの古墳の正式名称は「内野上2号墳」らしいが、それじゃ味も素っ気もないからニックネームとして「山の神古墳」と呼称しておるようじゃということだけはわかった。
矢印の方向に目をやると短い階段が続いておる。

この程度の階段でも最近は辛く感じる
© ill-health(ruephas) 2021

登り切ると確かに円墳のようなものがあった。
円墳っぷりがわかる写真がうまく撮れんかったので、別に設置されておった説明看板から借用するよ。

© 浜松市教育委員会(多分)
© ill-health(ruephas) 2021

山の神古墳の傍らには、下にあるよりも更に詳細な内容の案内板が設置されておる。

© 浜松市教育委員会
© ill-health(ruephas) 2021

麓にあった案内板は平成6年時点のものでそこには「未発掘」と記載されておったが、こっちは平成21年3月に設置されており「平成20年に墳丘の確認調査が行われ」たと書いてある。
もう少し詳しい情報が書かれておるかも知れん。
山の神古墳
山の神古墳は、浜松市浜北区内野台4丁目の丘陵上にあります。元の地形は、北側にある稲荷山古墳から南側にある赤門上古墳まで、ほぼ同じ高さのなだらかな丘陵でしたが、現在は周囲が住宅地として造成されているため、切り立った単独の小山の上に立地しているようにみえます。墳丘の上には祠が祀られており、古墳名の由来になっています
平成20年に墳丘の確認調査が行われ、直径15.8m、高さ2.8mの円墳であることや、古墳の北側には溝が巡り(ママ。「周り」が正しい)(周溝)、南側には平坦面(テラス)が広がっていることがわかりました。またその平坦面からは、横穴式石室をふさぐ石(閉塞石)によく似た、ひとかかえほどの石がまとまって見つかったほか、須恵器と呼ばれる6世紀頃の土器の破片も出土しました。横穴式石室とは、石を組んでつくられる埋葬施設で、横に出入口があるため何人も死者を葬ることができ、古墳時代後期(6〜7世紀)に広まりました。
山の神古墳は、埋葬施設が未発掘で、調査の範囲も僅かであるため断定はできませんが、横穴式石室を有する6世紀半ば〜後半頃の古墳である可能性が高いと考えられます。
平成21年3月 浜松市教育委員会
こちらにも「墳丘の上に祀られた祠が古墳の名前の由来」であることの記載はあるものの、誰を祀ったかについての核心的記載はない。
残念なことじゃが、まあ本体が古墳だけに古墳に偏った内容になるのは、これは致し方なかろうと思う。
まあ仕方ない。
ワシとしてできることとすれば、その祠とやらに住んでいる中の人が大山くんであるということを頑なに信じてお参りすることくらいじゃろう。
で、その肝心な祠を見ると…

へ?

こ、これが神様の祠?
© ill-health(ruephas) 2021

これが、祠?
コンクリートブロック+コンクリート+コンクリートブロック2ケ+路傍の石。
祠感、皆無。

これは祠じゃないよう…
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別角度から見ても、コンクリートブロック+コンクリート+コンクリートブロック2ケ+路傍の石。
祠感、皆無。
なんじゃろうか、解体工事で解体し忘れた何かにしか見えん。
おいおい、こりゃ中の人は大変じゃろう。
如何にここにおるのが神様であったとしても、いや神様であるがゆえに、最低でも雨や夜露をしのぐ屋根程度はやはり欲しいじゃろうし、更に云えば神様だってプライバシーもあろうじゃろう。
せめて扉もつけてやってほしい。
そんなにカネがかかることでもあるまい。
近隣の人、何とかなりませんか。
ワシも協力するから。
噂によれば、この辺りには静岡県を代表し、かつ世界的にも有名な企業である某社(まあ仮にY社とでもしておこうか。Yは仮じゃから深い意味はないよ全然)創業者の某氏(まあ仮にK氏とでもしておこうか。Kは仮じゃから深い意味はないよ全然)の関係者が住んどるらしい。
この辺の人ににちょっとした協力を頂ければ、中の人の住環境は劇的に向上するじゃろう。
ねえY社(仮)のKさん(仮)、何とかなりませんかね。

ワシは、大山くん住環境改善に使われることを切に願って、コンクリートブロックの中に100円玉2枚を投入し、二礼二拍手一礼という極めてスタンダードなお参りを正式に行って、山の神古墳を後にした。

2020年2月1日土曜日

あらたまの湯(3)

近くにあるのに何故かあまり行くことのないあらたまの湯(静岡県浜松市浜北区四大地9-92-1:053-582-1126:電話番号いいふろじゃよ:¥680:9:00〜21:00:定休第1月曜:ポイントカードあり♪)に本当に可成り久し振りに行ってきた。
何年ぶりじゃろか。
あらたま(麁玉)という名前が冠されておるのはこの温泉の近くに麁玉という名前の場所があるからじゃろう。
皆様御存知の通り和歌の枕詞であるあらたまと同じじゃが、一説によればこの「あらたま」の語源はこの「麁玉」にありとのことじゃ。

閑話休題。
ここはこの辺にしては珍しいぬるつる系のまあまあいい泉質なんじゃが、実際なかなか行っとらん。
行こうとする気持ちより、萎える気持ちのほうが上回っとる。
なぜかと云うと、これじゃからじゃ。

写真じゃと満車感がなかなか表現出来ん
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ここには広〜い駐車場があるんじゃが、いつ行ってもこのように満車。
そしてワシは人混みが大嫌いじゃ。
駐車場を埋め尽くしとるこの大量のクルマを見ると、今から入る浴室もこれと同じなんじゃろかと想像するだけでゲンナリしてしまうわけじゃね。

しかし皆様ご安心召されい。
これらすべての者共が入浴客というわけではない。
一部は酒を飲み飯を喰らっており、一部は物産店で野菜などを贖っており、一部はロビーでうたた寝をしており、そして残りの者共が入浴しておる。
従って浴室内は混んではおるものの芋洗い状態では決してない。
意を決して中に脚を踏み入れさえすれば、まあまあ普通の大規模温泉じゃ。

入る前に表の別棟にあるお土産屋と云うか物産店というか直売所と云うかなんと云うかを見に行った。
店が目的ではなく、その横にあった足湯がまだ健在かどうかを確かめるためじゃ。
実を言うと、以前入ったときの感想として泉質に関して云えばもしかして本棟の入浴する温泉よりこっちのほうが上回っとるのではないかというのがあって、是非なくしてほしくないと思っとるからじゃ。
タダじゃし。
ややドキドキしながら行ってみるとやれ安心した。

誰も入っとらんかった
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やあ、ちゃんとまだあった。
特徴的な弧を描いたようなデザインじゃが、因みにここあらたまの湯の浴槽はすべてこのRを描いたようなデザインをモチーフにしておる。
で、これは確か前にも書いたが、この足湯は多分源泉で、加温するために温泉を直接暖めるのではなくて浴槽内に熱い湯を通したパイプを回して保温しとる(多分)。

浴槽底の縁に回されとるのが
熱い湯が通った保温用パイプ
(と思われる)
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じゃからその分お湯のヘタリがなくて済んどる(と思われる)。
確かめたわけではないので真偽の程はわからん。

さて、早速中に入って入浴した。
客数的には決して空いとるとは云えないんじゃが、駐車場の溢れ返したクルマの数から想像するような激混みというわけではなく、適度に混んどる程度の感じじゃ。
内湯のメイン浴槽の3分の1くらいの面積を占めとる源泉かけ流し浴槽も決してオイルサーディン状態ではなくて容易に入浴することが出来るし、残り3分の2の普通の源泉浴槽であれば余裕じゃ。
露天風呂の各浴槽も同様じゃ。
そして、ちょいと特徴のあるぬるつる感がある泉質は以前と変わっておらん。
まあ流石に赤石温泉白樺荘やそれが移転した南アルプス赤石温泉白樺荘などが持つ超絶ぬるつる感には遥か及ばぬし、平山温泉龍泉荘が持つあの硫黄の香りなどはないけれども、普段温泉に入りつけん人からするとまあまあ結構「わあ、ここなんかローションみたいなお湯だよねえ。いいねえ」的な感想を抱かせるに充分なものは持っとると思う。
この辺にはこういったぬるつる泉質はここしかないので、そういう意味では貴重だと思う。

ただ、適当に混んどるとは云っても決して空いとる訳ではない。
我慢できんということはまったくないが、人混みが嫌いな人だとちょっとヤだなあと思うかもしれん。
そんな人への情報を授けようと思う。
浜松市中区にいそのシティホテル(浜松市中区小豆餅3-1-15:053-472-6000:¥500)という宿泊施設がある。
そのホテルが果たしてシティホテルなのかどうなのかは読者諸賢の判断におまかせするしかないがそれはさておき、そのホテルのウリは「天然温泉が堪能できるホテル」じゃ。
以前はその詳細について公式ウェブサイトでは書かれておらんかったが温泉分析表はのっとって、それを見るならばこれがまさしくあらたまの湯の温泉分析表そのものじゃったので、このホテルはあらたまの湯からローリーしとると確信しとった。
今ではちゃんと「地元浜北温泉よりいで湯を直送し」と書いてある。
サイト内では日帰り入浴の可否について一切書かれておらんが、えへん、ワシは知っとる。
以前、このホテルの1階にある飲み屋で飲む機会があり、その時にワシは従業員に日帰りについて訊ねてみた。
従業員はフロントに行って確認してくれて、その回答は「500円で受けてます」じゃった。
まあ、浜松市街地からやや外れた場所にある小さなホテルじゃから決して広くはないじゃろうけども、その代わり人混みから逃れられるのは間違いない。
浜松近隣の人は是非試してみるがよかろうよ。

なーんて偉そうなことを書いとる割に、ワシはまだいそのシティホテルの日帰りを体験したことはないんじゃ、わははは。
誰かワシより先に入って感想を申し述べてくれろ。
たのんだじゃよ。

あらたまの湯


温泉銭湯コスパ算出表
泉質ポイント
2.5
風情ポイント
1.0
やぎさんポイント
0.0
入浴料
680
温泉コスパ
0.5

いそのシティホテル

2013年5月18日土曜日

あらたまの湯(2)

「あらたまの湯」って何か雅な感じですけど、なんでこんな名前をつけたんだろうね。
やっぱり万葉集の関係なのかなあと思ってました。
あらたまの湯の近くには万葉の森公園(浜松市浜北区平口5051-1:053-586-8700:入園無料:月曜及び年末年始は休み)というのもあり、きっとこの辺りは何らかの形で万葉集に深い縁のある土地なんだろうと思い込んでいましたし。

「あらたまの」って云えば、枕詞ですね。
どんな言葉にかかる枕詞なのか全く覚えていないため、たまたま家にあった「旺文社 全訳古語辞典 第三版」というのを引いてみたら「あらたまの」で掲載されていて、その意味は、
【新玉の・荒玉の】《枕詞》「年」「月」「日」「春」などにかかる。
とあり、そうだ確か国語の先生がそんなようなこと言ってたなあと、何となく思い出してきました。
「あらたまの」の項の次には、
【あらたまの 年としの三年みとせを 待ちわびて ただ今宵こよひこそ 新枕にひまくらすれ】
訳)あなたの帰ってこない三年間を待ちくたびれて、ちょうど今夜(新しい夫と)新枕を交わすのです。
とあり、確かに「年」にかかってる。
しかしちょっとスケベ哀しい内容ですな、べつにいいけどね^^;

よし。
「あらたまの」の意味は確認できたぞ。
でも、それと施設名称のつながりがよくわからん。

それで、命名のヒントになるような情報がないかとぼんやりGoogle Mapを眺めていたら、あらたまの湯の近くに「麁玉中学校」ってのがあるのを見つけました。
見つけたというか、実はそーゆー漢字で書く名前の学校があることは知ってたんだけど、読み方を完全に間違えていて、以前まで私ずっとそれを「しかだま」って読んでた。
だってそうでしょ、ぱっと見「鹿」に見えるじゃないか。
でもある日よくよく観察してみると「鹿」ではなくて「麁」という全く以て似て非なる漢字であることに気づき、以後「しかだま」と読むのはやめ、「ろくだま」って読んでた。
だってそうでしょ、ぱっと見「碌」に見えるじゃないか。

…全然見えんな、碌には。
スマン、許せ、麁。
麁と碌は全く違う。
悪かった、お前と碌を間違えるなんて俺はどうかしていた。
多分、その時の俺は馬鹿か何かだったんだろう。
え、何だ?
「何か」じゃなくて「馬鹿」そのものだって。
くそ、何を言われても反論できんな。
この話は忘れてくれ。

で、読みの正解は「あらたま」。
難読地名ですな。
しかしまた出てきたな、あらたまが。
でも、「新玉」でも「荒玉」でもないぞ。
じゃあ「麁玉」の意味は何なんだと思い、これは流石に自宅には資料がないのでネットで調べてみると、たのしい万葉集というサイトの第11巻のページに、
麁玉あらたまの 寸戸きへが 竹垣たけがき網目あみめゆも 妹いもし見えなば 我れ恋ひめやも
という歌が紹介されていて、その解説として、
「麁玉(あらたま)」は遠江(とおとうみ)、現在の静岡県浜北市と浜松市北部あたり[1]、とされています。「寸戸(きへ)」も「麁玉(あらたま)」のどこかと考えられています。
とありました。
この歌には「年」「月」「日」「春」などは登場していないので、ここで使われている「あらたま(の)」は枕詞たる「あらたまの」とは異なる言葉という事になります。
単なる地名としての「あらたま」ですね。

公立の学校名って大抵は地名をそのまま付ける事が殆どだということと、上記の万葉歌の事を考え合わせると、麁玉ってのはこの辺の古い地名らしいですね。
ちなみに現在は住居表示などで「麁玉」は使用されていないようで、だから私は今まで「あらたま」ってのが地名と認識できてなかったみたい。

何だぁそうすると、あらたまの湯ってのは単に、施設がある場所の古い地名を利用しただけということか。
万葉集とかには直接関係なかったんだ。
ちょっとつまんないな。

「あらたま(の)」って言葉は、どんな理由でそうなったかは知らないけど「年」などにかかる枕詞なので万葉集では使われているけど、それは地名としての「麁玉」とは関係がないのかなあ。

で、さらに少し調べてたら、先ほど出てきた麁玉中学校の公式サイトに、
麁玉の「麁」はまだ磨かれていない無限の光と可能性を秘めたものの意味である
とあるのを見つけました。
また、麁玉小学校の公式サイトにも、
麁玉とは「まだ磨かれていない玉」という意味です。万葉時代(1300年も前)から語り継がれている地名です
と書かれている。
ん、そういえば冒頭引用した旺文社の「あらたまの」の項の最初には、
【新玉の・荒玉の】《枕詞》「年」「月」「日」「春」などにかかる。
と書いてあったな。
「まだ磨かれていない」ってのは、「新玉」や「荒玉」の語感に妙に一致していて、その「新玉」や「荒玉」という漢字は枕詞としての「あらたま(の)」にも使われている訳です。

もしかして万葉の昔、この辺りは何か価値ある宝石の原石の産地か何かだったのかもしれないんだけど、それはともかく、地名も枕詞もどっちも基本は「新玉・荒玉あるいは麁玉」であり、やっぱり何らかの関係が両者にあるような気がしてなりません。
何となくだけど、普通名詞としてのあらたまが地名に転じ、その後何らかの理由で枕詞になったような気がする。

Wikipediaによれば浜北区(旧浜北市)を舞台にして詠まれた歌は四首あり、これは「当時、東国と呼ばれていた地域では、(略)珍しいことである」と書かれてました。
当時(今もか)クソ田舎だったのにも関わらず四首もある。
なんか特段の理由があったに違いない。
万葉集的に重要なエリアであったのかもしれない。
こういった想像も普通名詞⇒地名⇒枕詞を補足するものなのかなとも思います。
この想像が万が一正しいと成れば、「あらたまの湯」の名称は間接的ではあっても「万葉集にちなんでいる」ってことになって、それはそれで楽しいんだけどなあ。

そんなこと考えてもなんの意味も無いと君は云うだろうけど、無駄な知識をたくさん持ってたほうが人生楽しいじゃん。

ということを思いながら、先週は約1年ぶりに「あらたまの湯」に行って、ぬるすべのお湯を1時間一寸楽しんできたわけです。

因みに、先ほどの「麁玉の~」の歌の意味はですな、
麁玉(あらたま)の、寸戸(きへ)の家の竹垣(たけがき)の編み目(のすき間)からでも、あの娘が見えたなら、私がこんなに恋焦がれたりしないのに。
ということらしくて、どうも「あらたま」関係はエッチ関係によく馴染むということもそこはかとなくわかって嬉しくなったのであった、うふふふ。

しかしまあこの歌詠んだヒト。
あんた万葉の時代のヒトだからいいようなものの、これがもし現代だったらあんた、塀の隙間から女の子を覗き見して欲情してるなんてことがおまわりさんにもしバレたら、ノゾキとかストーカーの罪で手が後ろに回っちゃうぜ。
気をつけろよ。

[1]
市町村合併の結果、現在は浜松市浜北区。
こんな合併を繰り返してきた結果、今回取り上げたような「麁玉」とかの類の味がある地名がなくなっていく訳です。
つまらん話だよなあ。

2012年12月9日日曜日

源泉掛け流し 薬石汗蒸房 風と月(1)

浜松市浜北区にサンストリート浜北という西友系大型ショッピングモールが出来たのはいつの事かな。
調べると驚いた事にWikipediaにちゃんと記載があり、それによると2007年にオープンしているようです(こんな田舎の商業施設の事まで載ってるんだ。それだったら俺の事も書いてくれよ、わはは。冗談) 。
で、その当時、そんな大型ショッピングモール内に天然温泉が湧いているという話も耳に入ってはいたのですが、このブログで時々書いているように私は本当に人混みが大嫌いで、人間が無闇矢鱈に蝟集する大型ショッピングモールを毛嫌いしている人間のため暫く様子見の時期が続き、そこに初めて行ったのは開業2年後である2009年1月。
どうも私は行動力にだいぶ欠けているようですな。
その入浴施設は源泉掛け流し 薬石汗蒸房 風と月(静岡県浜松市浜北区平口2861 サンストリート浜北1階:053-584-6199:¥700が基本で各種メニューで異なり、早朝割引等も導入されている:9時−24時が基本で施設・曜日で異なる:年中無休)です。
ははあ、もう3年も前の話になるのか。

当時行く時は、沢山人が集まるの場所が嫌いということも手伝い、
「そんな場所にある温泉施設だから、まああんま良くねえ感じだろ」
と思い込んでいたのですが、いざ実際に入ってみると予想に反して、
うーん、まあまあじゃないか
という感じでした。
最近になり、勤めている会社の福利厚生施設に指定(正確に言うとカイシャが入っているベネフィットステーションの対象施設)になり、タオル付きで安く入れるようになったため、本日再訪。
車の車外温度計は何と0℃。
結構な強風の中、自宅から20分程度の短いドライブで現地へ。
現地着は8時過ぎでした。
営業開始は平日9時ですが、休日は1時間早く8時ですので、もう開店しています。
受付でベネフィットステーションのカードを見せて下駄箱の鍵を渡し、代わりにタオルとロッカー鍵付きリストバンドを受け取ります。
施設内での各種料金精算はそのリストバンドで全て可能という、最近スーパー銭湯でよく見られる方式ですな。

で、早速入浴。
ここは結構多くの種類の浴槽があって、内湯は主要浴(静止湯)と人工炭酸泉、外にはジェット機能付きの寝湯・源泉掛け流し岩風呂(露天風呂)・個人用壺湯・遠赤外線サウナ等があり、これらについては基本料金だけで全て利用可能。
安いなあ。
更には別途料金を支払えば、所謂岩盤浴(ここでは薬石汗蒸房と呼称しているようです)とか家族風呂も利用出来ます。
でも私はこれら殆どの浴槽やサービスには目もくれず、屋外一番端っこにある源泉掛け流し露天風呂にただひたすらシツコク入り続けていたのであります。
並みいる先客の爺たちをかき分けるようにして浴槽に入り込み、瞑目して入り続けていたのであります。

源泉掛け流し露天風呂の泉質は塩化物泉であり、浴槽横にある掲示によれば、その名称の通り、加温のみの「源泉掛け流し」だそうです。
別の場所に掲示されている温泉分析表には「加水」いう表現が用いられていますが、恐らく別の浴槽を指しているようです(が、私には解らないですけどね)。
2009年のときは、やや茶色がかっていた様な記憶があるのだけど、今日改めて見てみると比較的澄明な色。
記憶違いかな?
浴槽の所にあった掲示によれば、湧出時点での湯温は30℃前後であり、これはまあ当然最低限の加温は必要でしょう。
で、浴槽での温度は39℃。
ベストですよベスト。
温度的には私にドストライク。
しかし私にとってはベストでも、他の客にはぬるすぎるようで、常連と思われる爺どもが検温に来た店員に対して盛んに、
「おいぬるいじゃないか。もう少し温度を上げないと風邪引いちゃうぞ」
「店長呼べ店長」(真顔で。ホントにこういう事言うヤツが世の中にいるんだな、はは)
とか言っていましたが、解ってねえなあ爺ども。

ここの考え方として「少しぬるめのお湯を少し長めの時間楽しみましょう」というのがあるようで、文句言われてた店員もそう答えてました。
そりゃそうでしょ。
塩化物泉は湯冷めしにくい泉質です。
だから低めでいいんです。
ゆ〜っくり、じんわ〜り時間をかけてあったまってほかほかになって、幸せな気分になって出ればいいんです。
だいたい「ぬるくて風邪引きそう」なくらい辛いんだったら他の浴槽に移ればいいだけの話ですから。

というわけで、 爺どものお門違いなクレームを軽やかに聞き流しながら、約50分程も居座り続けたのでありました。
居座ると言ってもここの浴槽は結構深いため、実際にはず〜っと中腰の姿勢キープでしたけど。

まあ、あの様な場所にある温泉とは思えない、比較的よい温泉ですよね。
惜しむらくは、源泉掛け流し浴槽がやや狭いという言う事かな。
湧出量の兼ね合いもあるだろうからあれはあれで仕方ないのかも知れない。
しかしテレビはいらんだろ。
前回は付いてなかったテレビが露天に付いていて、あれは雰囲気ぶち壊しだ。
なにが哀しゅうてプリキュア見ながら温泉に入らにゃあならぬのだ。
邪魔だ邪魔。
直ぐに撤去して欲しいよ[1]

それ以外は、まあ合格。
内湯にある人工炭酸泉もグッド。
和合の湯のシステムより良いものである事は確実で、肌理の細かい炭酸が体にまとわりつきます。
ただ常時、砂糖水に蝟集する蟻の如く爺さんたちが群がって激混みであり、競争率が高いのが玉に瑕。
でもチャンスは充分にあるよ。

源泉掛け流し 薬石汗蒸房 風と月。
平日早朝が狙い目であります。
兎に角、ここの纏めは「意外にも結構いい感じの温泉」という事になりましょう。
場所柄だけで判断してはなりません、と自らに言い聞かせている所であります。
今後は先入観にとらわれず、いろんな場所に訪れてみようと思った次第です。

[1]
どうも私は、以前から「温泉にテレビは邪魔」という主義に傾いているようです。
でも、実際どう?
要らんでしょ、あんなの。
温泉ってのは心を静かに休める場所なのに、テレビ何かあったら寧ろ疲れちゃうよ。
尤も、私は日常生活においても殆どテレビを見ない人間ではあるけれど。

2012年6月14日木曜日

あらたまの湯(1)

かなり久しぶりにあらたまの湯(静岡県浜松市浜北区四大地9-92-1:053-582-1126:¥600:平日9時~21時:土日祝8時~21時:定休第一月曜日)に行って来ました。

元々ここは浜松市(浜北市時代かも知れない)の設置だったんですが、指定管理者制度で運営を民間委託しています。
温泉の素性は決して悪くなく、ぬるすべ美人の湯系。
循環システムを導入していますが、一部の浴槽は「源泉掛け流し」を標榜しています。
私の勤務先の会社はかつて、ここの運営受託者と若干の関係があり、たま~にタダ券を貰えたりして嬉しかったんですけど、数年前に管理契約が変わったみたいで他社に変更となり、そのささやかな役得もなくなっちゃったのが、まあ残念ですねえ。

施設のバランスは良く、入浴・食事・休憩・買い物全てを楽しめるし、外に出れば足湯(これが比較的Goodだったりするんです)や温泉スタンドまであって、正にフル装備ですね。
そういう意味では安心して使えるため、私は開設当初からのお得意さんではあるのですが、時として川根温泉顔負けの混み具合を見せるため最近はちょっと足をむけてませんでした。

大規模だし混むので、地元のジジイやババアと偶発的な会話をする余裕が無いのと、せっかくいい源泉を持ってるのに、その湧出量に比べて明らかに大仰すぎる規模の施設で、要するにお湯がへたっていて、それが残念。
もう少し上手いお湯の使い方すればいいのに。

ただ、上にも書きましたけど、足湯はなかなかGoodです。
恐らく源泉をそのまま使っているように思われます。
加温は、浴槽の縁付近に通してあるお湯の通ったパイプでやっているようで、コンディションは結構いい感じです。
ただ如何せん、浴槽の深さが浅く、足首の少し上までくらいしかないのが惜しい。
もう少し深くしてくれれば、足湯としては上々の部類に入ったんですけどねえ…