今年の2月中旬に浜名湖周辺を42km程走った結果、案じていた通り膝が痛くなって這々の体で帰宅した。
困ったもんだ、もう自転車は無理なのかのう等と寂しい思いで過ごしておったんじゃが、本日、管理栄養士から自転車屋に転向するという奇天烈なキャリアチェンジをした男と浜名湖周辺を走ろうという話になって、ビビりながらも出かけることにした。
兎に角前回のトラウマがあるため自宅スタートではなく、メルくんを真っ黃っ黄のスイスポくんに載せて気賀駅近くの浜松市みをつくし文化センター(はままつしみおつくしぶんかせんたー:静岡県浜松市北区細江町気賀369:053-523-3116)の駐車場に行き、そこから出発することにした。
数年前の直虎ブームの時は随分と繁盛しておったんじゃが今では静かなもので、駐車場にはワシの他には1台しかクルマが停まっとらん。
そのクルマの主も、センター外構の除草をしとる。
メルくんを組み立てておると、青いクラシカルなTREK SLに乗った奇天烈キャリアがやってきた。
本日の計画は、旧瀬戸港まで走り少し休憩してから猪鼻湖を反時計回りに進むというのを取り敢えずやろうというものじゃ。
そこまで走った時点で膝の調子を見極めて、更に走れそうであれば次の目標としては天浜線知波田駅東にある宇津山城跡と定めた。
このへんまでは奇天烈と共に走り、ワシはそこで引き返し、奇天烈は更に走り進んで完全版ハマイチを遂行することにした。
旧瀬戸港までのコースの場合、走行距離は往復だとだいたい40km程度でこれは前回2月とほぼ同じ長さ。
更に宇津山城跡まで足を伸ばした場合は往復で+14kmなのでトータルではだいたい54kmになる。
早速走り始め、元管理栄養士で現在は自転車屋である奇天烈を横で走らせてフォームを確認してもらった。
奇天烈の意見は、
- 後ろに座りすぎ
- サドルがやや低いかも知れない
であれば早速修正してみようということになり、走り始めてすぐにある静岡県中国浙江省友好記念公園(静岡県浜松市北区細江町気賀6179)で停まり、サドルを少し前に出して少し高さを上げることにした。
ただ、サドルは現状でもほぼ目一杯前に出している状態でこれ以上の修正は不可能だったので、意識的にお尻を前に出すようなポジションを取ることにした。
これ、サドル前部のほっそいとこにお尻を乗せるんで痛いんだよなあ、嫌なんだよなあ。
でも膝のあの痛みよりは全然マシなのでそのようにすることにした。
高さの方は当然ながら全然調整可能であり、腰骨とサドルの高さ関係的には1〜2cm上げても問題なさそうじゃが、まずは5mm程度あげて暫く様子を見ることにした。
そこから先は基本浜名湖沿いを忠実にたどって25km/hというゆっくり目の速度で走り、スタートから40分くらいで第一目標の旧瀬戸港に着いた。
ここまでこの場所をワシは「旧瀬戸港」と呼称しておるが、それは何でかと云うと2018年に発生し各地に被害をもたらした台風24号の影響で観光船が発着する桟橋が流されてしまい、それ以来ずっと休業しておったからじゃ。
先日通りがかった際にはショベルカーが建物を取り壊しており、ああまた浜松から観光拠点が消えてしまうかと寂しい気分になったところじゃ。
ところが、本日来てみるとどうじゃ。
コンテナを利用したおしゃれな建物が建っておるではないか。
1階は乗船券売り場と自販機があり、 2階は浜名湖を見渡せるオープンデッキになっとる サイクルラックも用意されとる © ill-health(ruephas) 2021 |
中に入って受付のお姉さんに訊いてみると、観光船の就航も再開されとるとのことで、ワシは一転嬉しい気分になった。
ただ中にはレストランのようなものはなく、ワシが嘗て大好きだったあのカレーが味わえんのだけが残念じゃが、これは仕方なかろう。
台風が来る前の2018年3月に食べた瀬戸港のカレーライス おばちゃんが作っていて妙に美味かった © ill-health(ruephas) 2018 / 2021 |
軽食機能は、この船着き場の逆側にある旧まるか青果の建物に移っており、自転車用のメンテナンス用具や空気ポンプもそちらに完備されとる。
この新しい建物の出現により、ここは「浜名湖遊覧船 みっかび瀬戸港」という新たな名称が与えられ、目出度くGoogle Mapsにも表示されておる。
よしよし。
水分補給をしてから膝の調子を確認したがこの時点では全く問題ない。
僅かな違和感さえないので、安心して猪鼻湖一周(名付けて「イノイチ」じゃ)にかかることにした。
猪鼻湖とは浜名湖の北にある湖で、全周は12km程度。
湖沿いのサイクリングコースによくある通りほぼ平坦なコースであり、ママチャリでも充分に走れて、かつ小さいながらも「湖を一周した」というそれなりの達成感も味わえるので初心者にも最適なコースじゃと思う。
来た道を少しだけ戻り、某宗教団体西側にある横道に入って歩道橋を渡り、猪鼻湖の東岸に出て湖岸に沿って北に走る。
多少風があるが走るに問題ない。
じゃんじゃん走り東急リゾートタウン浜名湖を通り抜ける。
この辺り、サイクリングロードが以前までは非常に分かりづらかったんじゃが、最近のハマイチブームによるものか路面標示がわかりやすくなっておって走りやすくなった。
道にも膝にも問題なく三ヶ日に達し、休憩の必要も感じずそのまま進む。
いやあ。
膝が痛くないというのは、本当に素晴らしいなあ。
どこまでも走れる気がする。
この先暫くは、猪鼻湖西岸と天浜線に挟まれたような感じで南下していく。
天浜線とは尾奈駅の辺りでサヨナラになり、再び浜名湖遊覧船みっかび瀬戸港に戻ってきた。
まだ膝には問題ない。
しかし、ワシの場合はある瞬間にいきなり違和感が来る。
「なんとなく変だな〜」というような前兆がない。
そしてその後すぐに違和感は痛みに変わっていくというパターンが多い。
なので今回は大事を取ってここで撤退することにした。
奇天烈は予定通りここから更に完全バージョンハマイチを目指すべく先に進んでいった。
来た道をそのまま引き返していくというのは基本詰らんもんじゃが、膝に痛みが無いと云うだけで充分嬉しいので気にならぬ。
ほいほいほいと軽やかに掛け声を掛けながらワシはじゃんじゃん戻っていった。
寸座峠の手前に素晴らしい景色が望める休憩所があり、コンクリ製のベンチが3脚置いてある。
素晴らしい場所なのに誰もいない。
今日は天候がいいので自転車がじゃんじゃん通っていくんじゃが、誰もここで休もうとはせんようじゃ。
ワシはそこに停まってフェンスにメルくんをフェンスに凭れかけさせ、浜名湖の方を向いてベンチに腰掛けた。
久しぶりに走れて嬉しそうなメルくん © ill-health(ruephas) 2021 |
やあ、こりゃあ気分がゆったりするなあ。
大変にいい眺めじゃ。
ワシはスヌーピーのサコッシュからGloを取り出し、ゆったり吹かしながら浜名湖を通り過ぎていく船を眺めて暫くの時間を過ごした。
その後再び走り始めて程なく気賀に帰着した。
総走行距離はたった43km。
前回を僅かに1km上回ったがポイントはそこではない。
前回は同じ距離を走って酷く膝が痛くなった「敗退」サイクリングじゃったが、今回はそうではない。
短い距離ながら膝に問題ないまま終えたのが最大の収穫で、万が一を考えて走るのをやめたが多分あと20kmとかじゃったら走っても問題なかったような「上々」な結果じゃった。
これは単なる偶然というか、たまたま膝や体調が良かっただけかもしれんし、勿論スタート時に高めに調整したサドル高とライディングポジションを前方に移動させたことに起因するかもしれん。
次回はサドル高をこのまま維持、若しくはもう5mm上げて試してみて、40km時点で問題なければあと20km程距離を伸ばしてみようと思う。
楽しみが増えた思いがするなあ。
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コメントどうもありがとうございます。
貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。