数字とか会計というのは基本、人をだまくらかすためだけの小賢しいテクニックというのに関しては誰も文句は無いじゃろう。
明白な事実じゃから。
数字なんて、宇宙・地球・世界・地域・個人というすべてのレイヤーに置いて全く意味のない馬鹿げた存在じゃろう。
数字なんてそんなもんで、人生においてどうでもいいことじゃから、ほうっておいて宜しかろう。
しかし、しかしじゃ…
数字業界というものがあり、その業界には何だか一定の需要があり、つまり人が必要であり、サラリー的にはようつべ関係の人よりはだいぶんに少ないけど、少ないなりに安定したサラリーを得ることが可能となっておる。
そのための人材育成も密やかに、かつ連綿として行われておる。
ワシはその育成材料を今回極秘ルートで入手した。
彼奴らめ、こんなことを教え、また教えられとる。
まずはこれを見てくれ。
この社長、中野商店の社長じゃな。
この社長が人を疑うことをしたことが無いような、如何にも無垢なイノセンスな顔をした新宿商店社長に手形を切ろうとしとる。
いやあ、これは全く信用でけん。
胡散臭い。
今日日「期日に手形金額を支払いますよ」って自ら云って手形切る社長がもう全く信用でけん。
だいたい社長が自分で手形切るか?
やりたい放題じゃんかそれ。
この社長、製造原価15円くらいの壺を450万くらいで買うために手形を切ってシラも切るタイプとワシは看破した。
君、取引業者に回収期限を確認しに行ったらいきなり社長自らが出てきて手形を切ってきたらどうする?
ワシだったら直ぐにリスモンに電話して(有料じゃヨ)信用状況を確認するワイ。
次はこれを見てくれ。
給与から税金とか社保料とかの控除(支払われる前に控除して事業主がそれを預かることじゃ)をするときのシーンじゃ。
給与から預かった金は当然後日税金屋に納付される。
前月分を翌月10日前後に納付するのが普通のようじゃ。
で、業者に怪しい手形を切ったあの中野商店社長が返す刀で従業員に対して、
「私が預かったあとで私の方から税務署に納付しておくよ」
とニヤリとしながら云っておる。
ふうん、そうか。
しかし、全く信用でけん。
胡散臭い。
給与支払い時の仕訳を事例的に書くならば、
給与(PL費用)100 / 預金(BS)80
/ 預り金所得税(BS)20
で、普通ならば翌月10日位には、
預り金所得税(BS)20 / 預金20
で税金屋に納付じゃ。
しかし百戦錬磨の社長の行動はこれとは異なる。
社長がこの間入ったばかりで意味もわからず仕訳を切らされえている新人にこう云うわけじゃ。
「うちの場合、納付時は一旦収益を通すことにしてるんだ。こんか感じにやっておいて。あとで経理課長がもう一つ仕訳を入れるから」
等と巧言を弄し、
預り金(所得税) / 収益
という仕訳を先ず入れさせる。
これで8割方は不正社長の計画は達せられた。
このようにPL科目で預り金を消してしまって誰にもバレなければ、あとはどうにでもなる。
一旦PLに持ち込めばどうとでもなる。
あとその収益を何回かPLとBSの間を行ったり来たりさせて最終的には未払(買掛)辺りに潜り込ませて現金化すれば宜しかろう。
さあて…
多分、業者は恐らく手形を現金化することがでけんじゃろう。
多分、社長は従業員から預かった僅かな所得税とか社保料とかを握って永遠の逃避行にでるかもしれん。
経理関係で中間管理職をやっておる皆様。
BS科目は大事じゃ。
毎日見ることじゃ。
特に所謂「その他科目」。
例えば、仮払金その他・預り金その他・立替金その他、などは毎日とは云わんが毎週毎月は残高を見ておきなささい。
そして最も大事で毎日やるべきなのは、現預金勘定の残高チェックじゃろう。
不正をする目的は小金をちょろまかすことじゃからな。
1万円でも1億円でもがめりゃあリーマン人生終了なのに、小金のないビビリは何故か今夜の飲み代5千円をがめに行くもんなんじゃ。
「そんなめんどくせえこと毎日出来ねえよ」
というあんた。
管理者やめとけ。
おやすみなさい。
私の出身高校のN○先輩的方法ですね…
返信削除SARUさん初めまして。管理人です。
削除偶然ですが私の古い友達にもN○さんと云う名前の方がいらっしゃって、その方は「仕訳の魔術師」とみんなから呼ばれ、恐れられていました。
N○さん、達者で暮らしてるかなあ…