2019年11月2日土曜日

やぎさんが好き!(20) ㈱樹

図書館の書籍資料も勿論大事じゃがWEBの世界での調べ物も中々便利なもので、特にやぎさん情報についてはGoogle Mapや各種ニュースサイトを当たって入手しとる。
特に「新しい情報」という面ではWEBは圧倒的に有利で、そもそも「やぎさんが今どこにいる」なんて情報は図書館では得ることは出来ん。
逆にワシのもう一つのライフワーク(おっと、大きく出たね)であるプロジェクト”山神社”に関しては、圧倒的に図書館資料の方が重宝する。
WEBの世界が万全なことはまったくないわけであって、まあ調べ物の対象によりソースの入手先を適宜選択するのは重要なことじゃと思う。

そのWEBで得たやぎさん情報の一つに㈱樹(いつき:静岡県磐田市新貝1401:0538-84-9993)という会社がある。
主な事業内容は造園・ガーデニング関連グッズ販売などで、本業の他にその時期時期に相応しいちょっとした文化的イベントなども開催しているちょいとおしゃっれっぽい会社のようじゃ。
そこにやぎさんががおるという。
会社でやぎさんを囲っておるという。
そのやぎさんたちがどのような状況にありどのような形で住まわっとるかはわからんし、直接触れ合ったり頭突きを通じての交流を深められるかもわからん。
わからんなら実際行ってみるが吉というものじゃ。
磐田市の新貝と云えば、昨日静岡ダービーを辛くも制したジュビロ磐田が所属するヤマハ発動機のお膝元じゃ。
自宅からはまあまあ近く20km程度で、下道使っても30〜40分程度で会社付近に到着した。
まず目に付いたのは「庭の展示場」という施設というか場所じゃがそこにはやぎさんはおらぬ。
おるのはそこから歩いて数分北の方に歩いた「アトリエいつき」じゃ。
おっと、おった。
3匹おった。

しろやぎさん1匹と茶色やぎさん2匹
© ill-health(ruephas) 2019
1匹はしろやぎさんでなんとなくCafe de Clarkのマサオに似とる。
残り2匹は茶色やぎさんで、しろやぎさんよりやや小振りの体格じゃ。
いずれのやぎさんも小屋の上若しくは丸い台の上におって、静かにしとる。
全員おとなしい感じのやぎさんたちじゃ。
やぎさんたちは金属製のフェンスのようなものの中に住まわっとって、直接触れ合うことは叶わん感じじゃ。
また全員高所が大好きな様子であり、いくら呼ばわっても中々地面に降りてくれん。
降りてくるどころかその動きと言ったら、体にまとわりついてくるうっとおしい昆虫類を追っ払うためにしっぽを少し振ったり、前脚をとんとさせたりとその程度じゃ。
しろやぎさんは基本へた〜っとしておって、時折体をうねりとさせたりしとる。

時々うねうねするしろやぎさん
© ill-health(ruephas) 2019
青い屋根に乗っとる茶色やぎさんはず〜っと突っ立っとる。
疲れるから座れば宜しかろうと思うのじゃが、兎に角立っておって時折とんと前脚を踏み鳴らすばかりじゃ。
そして常に反芻しとる。
まあ考えてみれば立っとるのは三角屋根の上なので座るのがちょいと難しそうじゃ。
ならば地面に降りればいいのに、屋根の上が相当好きなようで動かざること山の如しとはまさにこの事じゃ。

丸い台に乗っかっておる茶色やぎさんは相当に眠そうであり、丸い台の形状に合わせて自らも丸まってウトウトしとる。
Mauiやお好み焼き さわ田、あるいはCafe de Clarkにおるやぎさんたちと比べて兎に角静的なやぎさんたちじゃ。

この状況をなんとか打開しようとワシは路傍に生えとる草を引き千切って、何とか手が届きそうな位置に居るしろやぎさんに差し出してみた。
するとしろやぎさんは明らかに草に興味を示して鼻っ面を伸ばしてくる。
伸ばしてくるが、ワシが差し出す草には中々届かん。
あと少しで届くんじゃけども、いま一歩届かん。
鼻っ面を伸ばすだけではなく体をあとほんの少しこっちの方に動かしてくれれば楽に届くのに、それさえも面倒なのか動かん。
ワシの方は手が攣りそうなほどに伸ばしとる。
しろやぎさんは軽く鼻っ面を伸ばしとる。
中々悔しい。
と、その時。
面倒くささより食欲のほうが勝ったのか、しろやぎさんは遂に立ち上がった。
ワシは心のなかで、

立ち上がれ もう一度その足で
立ち上がれ 命の炎燃やせ
と歌ってしろやぎさんを応援した。
しろやぎさんはゆっくりとそのお口をワシの手に近づけてきて、優雅に草を口に入れ、美味そうに咀嚼をし始めた。
そしてまたへたり込んでいった。
当然ワシは心の中で歌った。

立たないで もうそれで充分だ
おお神よ 彼を救いたまえ
神は彼を救い給うたようで、実に幸せそうな表情でへたり込んどる。

柔らかな日差しの下、莞爾として微笑むしろやぎさん
© ill-health(ruephas) 2019
ここのやぎさんたちはこのように実におとなしい感じじゃったが、情報によればたまさかには柵の外に出て近隣の方々と触れ合うこともあるらしいので、会社のサイトをこまめにチェックして機会あらば是非赴きたいと思った次第じゃ。
ワシは心中、

ライラ ライラ ライラ ライ........
と歌いながら帰宅したのであった。

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コメントどうもありがとうございます。
貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。