2013年1月26日土曜日

人蔘湯(1)

午前11時過ぎ、自宅近くのバス停からバスに乗り込み駅前に出ました。
駅構内に行って切符を買うと思いきや、駅近くの怪しげな雑居ビル3階にのぼり、そこは知る人ぞ知る安売りチケットショップ。
このエリアでは最安値で購入出来るのですが、余り有名では有りません。
そこで豊橋までの往復分のチケットを公定価格より80円程安く仕入れ(たったの80円かとバカにしてはいけない。貧乏人にとってはこういう地道な努力が大事なのです)在来線ホームへ。
電車に乗る前に立ち食い蕎麦屋でお腹を満たし、豊橋行き普通電車に乗車しました。
ほどなく電車は豊橋駅に到着したのですが、一般的に銭湯が営業開始する15時までにはまだ時間があるため、旨い珈琲を出すとの噂がある鈴木珈琲店(愛知県豊橋市松葉町1-4:0532-55-6689:9時~21時:¥525~)に行きました。
ときわアーケードという商店街にあるビルの2階にお店はあるのですが、階段をのぼる途中から既に珈琲の素晴らしい香りが漂い始めてます。
サントスを注文し、その何とも云えない旨い珈琲を味わいながら、豊橋駅観光案内所でせしめた豊橋市街地図を広げて作戦を検討。
先ずは鈴木珈琲店から一番近い銭湯へ行く事に決定しました。
それは人蔘湯(愛知県豊橋市神明町47:0532-54-4535:¥400:14時~24時:定休毎週水曜日及び毎月第2・4木曜日)です。

実は家を出る時、というか豊橋の銭湯を調べて4つ有る事を発見したときから、ひょっとしたらそのうちの幾つかは既に廃業しているのではという危惧を抱いていました。
というのは、この狭いエリアに4軒も銭湯が集中していたら共倒れしちゃうんじゃないかと感じたからです。
やや不安な気持ちで銭湯の有る方に向かい、角を曲がると、ああ良かった。
銭湯ではおなじみの赤い「ゆ」の字が書かれた袖看板が目に入ってきました。
やってたやってた!
銭湯の駐車場は既に満車。
玄関先には数台の自転車が置かれていて、嬉しい事に大変繁盛しているようです。
早速中に入って料金を支払い板場に上がると、既にそこそこお客さんが入っていて、浴槽内を見るとやはり数人がお湯に入ったり体を洗ったりしています。
誠に標準的な「町の銭湯」の風情で、如何にも近所の人たちが「普段遣い」している感じが濃厚です。
服を脱いで浴室に入り、奥の壁を見るとこれが凄い。
壁一面に広がる素晴らしいタイル画。
可成り小口のタイルを壁一面にぎっしりと貼り付け表現しているのは、恐らくスイスの高原。
彼方に広がる山脈、手前には青い湖。
水面には白鳥の様な水鳥が3羽浮かんでいて、別の所には瀟洒な感じの洋風の建物が一軒。
お湯に入るのも忘れて約10秒、見とれてました。
先に入っていた常連客たちはもう見慣れてるのでしょうか、タイル画に目をやる事もなく、全く普通な感じで湯船に浸かってます。
いいなあ、この辺の人。
こんな素晴らしいタイル画がある銭湯に毎日来れるなんて。
わたしには美術を理解する審美眼はないのですが、技巧的には熱海の龍宮閣に劣るかもしれません。
しかしスケール感が圧倒的で、龍宮閣とは異なった意味で素晴らしい物だと思います。

入浴設備に関しては、カランが11ヶ所あり、浴槽は薬湯・電気風呂・メイン浴槽・ジェット湯。
その他にスチームサウナとラドン温泉(何故か「森林浴槽」と表示されてます)、更にはドライサウナ(追加料金不要)まで装備されていて、非常に充実してます。
湯加減は非常に私好みな感じで、ひょっとしたら一般の人はぬるいと感じるかもしれませんね。
これだけ充実してて¥400でダイジョウブか、と感じる程です。
苦手な電気風呂とサウナ以外の浴槽を全て楽しみ、もっと入っていたかったのですが予定の30分を経過したため上がりました。
上がる前に再度素晴らしいタイル画を鑑賞し、体を拭いて浴室を後にしました。
しかし一つだけ失敗した事が有ります。
銭湯の名前である「人蔘湯」の由来を聞き忘れてました。
でもまあいいや。
どうせまた行くに決まってるから、その時聞けば良いや。


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たぶん。