まあもちろん、民俗学の視点からみた万葉集、という感じなんでしょう。
「あらたま」に関する部分をちょっと抜き出しました。
魂はやす行事
東国では、旅行者の魂を木の枝にとり迎へて祀る風があつたらしい。 此も妹いものする事だつたらしい。 此をはやしと言ふ。
あらたまの塞側キベのはやしに、汝ナを立てゝ、行きかつましゞ。 いもを さきだたね(巻十四)
(中略)
きべは、村の外囲ひの柵塁の類である。 あらたまは枕詞。 遠江麁玉あらたま郡辺で流行した為に、地名を枕詞にして「き」を起したのだ。 きべは地名説はわるい。 村境で、魂はやしの式を行ふのである。 木を伐つて、此に魂を移すからはやしである。 処が、此はやすには、分霊を殖フヤし、分裂させる義があるのだ。 「旅出の別れの式に、妹よ。 汝ナを立ち見送らしめては、行き敢へまじ。 妹よ。 先だち還れ」。 此に近い意だらう。(以下略)ううむ。
文体は口語体なのは良しとしても、歴史的仮名遣いではちょっと読みづらいんで(丸谷才一先生ゴメンナサイ)、私の分かる範囲で現代仮名遣いに変換してみよう。
また、現代では一般的ではない漢字の使い方をしている部分とか今となっては使わない表現は私の独断で現代風に直してみよう。
読みやすいように改行も入れてみます。
魂はやす行事
東国では、旅行者の魂を木の枝にとり迎えて祭る風習があったらしい。
これは同胞女性のする事だったらしい。
この風習を「はやし」と言う。
あらたまの塞側キベのはやしに、汝ナを立てゝ、行きかつましゞ。 いもを さきだたね(巻十四)
(中略)
「きべ」とは、村の外囲いの柵塁の類である。ふうんそーか。
あらたまは枕詞。
遠江麁玉(あらたま)郡辺で流行した為に、地名を枕詞にして「き」を起したのだ。
きべは地名説ではないと思う。
村境で、魂はやしの式を行うのである。
木を伐って、ここに魂を移すからはやしである。
ところが、これはやすには、分霊を増やし、分裂させる意味があるのだ。
「旅出の別れの式に、妹よ。 汝ナを立ち見送らしめては、行き敢へまじ。 妹よ。 先だち還れ」。
こんな感じの意味だろう。
なるほどな。
ま、きへ(きべ)が地名でも木のことでもどっちでもいいんですけど、少なくとも折口信夫は「あらたま」は枕詞と書いているね。
成る程なるほど。
で、今回の結論。
折口信夫によるそれっぽい資料を見つけて、これみよがしにいじくりまわしてはみたが、要するにわしの脳みそでは全然さっぱり意味がわからん。
以上である。
本日終了!
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コメントどうもありがとうございます。
貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。