衾田陵を遠目に眺めて参拝してから山の辺の道に復帰。
しかし、この手の天皇陵関係史跡に対しての参拝の仕方がよくわからんのはワシだけではないような気がする。
どういうことかと言うと、お祈りの対象が神様なのか仏様なのかが判然としないからじゃ。
まあ基本は神様なんじゃろうとは思うが、歴史上の歴代天皇は仏教方面にも色々食い込んどる。
例えば聖武天皇なる方は盧遮那仏をぶったてた東大寺の礎のような存在じゃし。
山の辺の道踏破の最初の頃に訪れた崇道天皇 八島陵(奈良県奈良市八島町124)でもそうじゃったが、現地にはこうせいああせいというようなことは一切書いてないのでどうすればいいのか決められず、念の為に両方の流儀でもってお祈りするようにはしとる。
しかしそれも結構面倒な話じゃし、祈られる対象の中の人も「それお前ちげーじゃん。しっかりしてくれよ」と苦言を申し述べている可能性もある。
天皇陵の正しい参拝方法を誰か教えてくだされ。
天皇陵参拝方法について軽く悩みつつ先に進むと、墓地が見えてきた。
道はその墓地の中を通っておる。
地図で確認すると念仏寺(奈良県天理市中山町401)が管理するお墓らしい。
お墓だろうがなんだろうが関係なく道は続く © ill-health(ruephas) 2024 |
しかしまあ仮にこの道が正しい山の辺の道だとしても、人様のお墓の前を観光気分で通り抜けるのは少し気がひける。
ひけるが道はここしかなさそうなので、墓地に差し掛かった場所で軽く一礼し、すみませんが通らせてもらいますよという気持ちで墓地を通り抜けた。
抜けると右手に念仏寺の山門があり、反対側には結構デカくて大体1.5頭身の小坊主石像が立っておる。
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この写真はこの先の進む方向をわかりやすく示す趣旨で撮った写真(画角)じゃから、この巨大1.5頭身小坊主の左半分しか写っとらんが、写真を取る際きちんと顔認証されているのにはまいったね。
ちなみにこっちの看板に書かれている坊主は リアルさにかけているようで認証されなかった 少しかわいそうだと思う © ill-health(ruephas) 2024 |
顔認証1.5頭身小坊主を通り過ぎると「最古の御社 大和神社御旅所」と書かれた立て看板が見えてくる。
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大和神社(おおやまとじんじゃ:奈良県天理市新泉町306:0743‐66‐0044)は、あの戦艦大和を守護する神社として有名であり、ここから北西方向のだいぶ離れたところにある。
ワシゃ大山祇命が好きになった結果、その他神社にも興味を持つものじゃ。
じゃからこの御旅所(おたびしょ)というのを以前にもいくつか見たことはある。
文字面的に、神社に参拝するVIPが泊まる宿泊施設のようなもんじゃろうと考えていたんじゃけど、今回気になって調べてみたら、
「神社の祭礼(神幸祭)において神(一般には神体を乗せた神輿)が巡行の途中で休憩または宿泊する場所、或いは神幸の目的地をさす」(Wikipediaからのコピペ)
ということらしい。
要するに人ではなくて神様の休憩所もしくは宿泊所ということじゃね。
とは言っても神輿を担ぐのはあくまで人なので、実態としては担ぎ人の休憩・宿泊施設だったんじゃろうとは思う。
色々勉強になったり考えることがあるなあ。
先に進むと、道の右手に三角形みたいなちょっと独特な形をした休憩所があって、山の辺の道ウォーカーご一行様が休憩しとる。
ほんに休憩所が充実しとる散策道じゃなあと思う。
ワシはそのまま通り越し先に進むと、柵で道が封鎖されとるところに出た。
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手前の道標を見るとこのまま直進するのが正規ルートのようじゃが、その直進方向が柵で遮られとる格好じゃ。
柵に近寄って見ると、迂回路を指し示す貼り紙が掲示してある。
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ここを直進せず一旦右に回り込んでこの道をまさに迂回して巻くようにして向こう側に出なさいという指示じゃ。
ワシは更に柵に近づいて迂回を強いられる事情を探ってみた。
草ぼうぼうになってはおるが、例えば道に大穴があいとるとか、脇からショッカー等の危険人物が飛びて出てくる仕組みがあるとかそういった状況にはなさそうであり、迂回の理由はいまいちわからん。
しかしまあ迂回路はごく短い様子じゃし、入るなと言われとるエリアに濫りに立ち入って地元民に叱責を食らうのもつまらんのでここは素直に指示に従った。
回り込んで行くと封鎖路の向こう側に出たので、そっち方面からも観察してみた。
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やはり危険な様子は伺えん。
しかも封鎖路のど真ん中に、例の山の辺の道道標さえ立っておる。
うーんなんでだろうなあ。
根拠はまったくないけど何となく、民事的な理由臭いなあ。
例えばここは私道で、しかも権利関係がややこしい状況になっているとかね。
銀行が根抵当で押さえとるとか。
それなのに行政が勝手に山の辺の道認定しちゃって、道標まで立てちゃったんで更に揉め度が増しました。
そんな感じで行政と揉めとる人がおるみたいな。
しかしワシとしては仔細構わず、民事紛争のニオイがほのかに漂う封鎖路をあとにして進むしかない。
使命感に溢れつつ進んでいくと、Kの字を寝かせたような変な形の交差点に出るので、そこを右に曲がって西に進みます。
そうすると、道の南側にある小川と言うか溝と言うかを越えて南に向かう石畳の小道が見えてくるのでそっちに入ります。
© ill-health(ruephas) 2024 |
正式な山の辺の道道標の他に、地元民お手製と思われる案内もありますので間違えて直進しちゃうことはなかろうかと思われます。
結構細い、クルマが通ることができない道なんですが、この道はなぜかちゃんとGoogle Mapsに載っている。
これより立派な道がGoogle Mapsに載ってないこともあるんじゃけど、載る載らない(載せる載せない)の基準は那辺にあるのか判然としないなあ。
畑の中を通る石畳を歩くとぐっと下り、東西を通る道にぶつかるのでそこを左(東)に曲がります。
今日の目標地の長岳寺はもうすぐじゃ。
曲がってすぐの道の両側に飲み物の自販機があって、そこにはベンチと灰皿が設置してある。
やれ嬉しや。
長い事禁煙区間が続いたので、ワシは目標値を寸前にしてベンチに腰掛け、缶コーヒーを買って一服つけた。
ベンチに腰掛けて自販機の自販機を撮った © ill-health(ruephas) 2024 |
吸い終わり、飲み終わるとワシは立ち上がって長岳寺の方に歩いていった。
すぐに境内に入る短いスロープ状の通路がある。
良く言えば侘び寂びな感じで趣がある、正直にいえばやや老朽化が進む山門があり、ここが本日のゴールじゃ。
せっかくじゃから山門をくぐると気になる案内を発見した。
© ill-health(ruephas) 2024 |
話し方観音?
なんじゃこれは?
良くわからんなりにこの「話し方観音」なるものを拝みたいものじゃと思い境内を暫く探索してみたが見つけることは出来んかった。
帰宅後調べてみたら、関西言論科学研究所所長だった金井金子郎氏の銅像とともに立つ観音像のようで、関西言論科学研究所公認観音だけあってお参りすると喋りがうまくなると言われてるみたいです。
ワシゃ毎日、関西弁と言うか奈良弁に攻め込まれ続けとるので、いつか一矢を報いるためにも再訪してお参りせにゃならんじゃろうと思う。
さて今日はここまでじゃから、いつものごとく桜井線の最寄り駅まで行って奈良まで戻り昼酒を飲むことにしようと思う。
山の辺の道 案内Map
この「山の辺の道 案内Map」ですが2024年6月18日現在、iPhoneで閲覧した場合、ルートを示すラインが縮尺により見えたり見えなかったりする不具合があるみたいです(ios17.5.1:Googleマップ6.120.1)。
とは言っても原因も直し方もわからんし、そもそも多分ワシのせいでもないので勘弁してくだされ。
心眼で見てくだされ。
PCの場合、Google ChromeであればWindows環境でもMac環境でも問題なく見ることは出来てます。
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コメントどうもありがとうございます。
貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。