2024年7月6日土曜日

温泉に行かない日(538) 山の辺の道(13) 石神神宮➔長岳寺(3)

雨が上がったはいいけど、代わりに少し蒸し暑くなってきた。
ワシももう若くない故、熱中症には気をつけねばならん。
直接的な暑さよりも湿度のほうが熱中症を引き起こす要因として強いと聞くので、この先天候や体感温度、湿度に応じてちゃんと水分を摂ろうと思う。
乙木町公民館のところをクランク状に東、南と折れて道幅があまり広くない舗装路を行きます。
軽トラであれば余裕で通れる道幅で、実際2台ほどの農家軽トラが後ろから来たりしました。
この辺の人は皆穏やかな性格のようで、いずれの軽トラもワシが気づくまで静かにゆっくりついてくる。
この辺を歩くのであれば、たまさかには後ろを確認し、軽トラが静かについてきてたら速やかに道を譲るようにするがよろしかろう。

道の右側(西側)に店があり、屋号を見るとせんぎりや(奈良県天理市乙木町236)とある。
店構えはまあまあ立派じゃが基本無人販売のようで誰もおらん。
道端でたまに見る貯金箱形式の料金箱もある。
メインの商材は屋号の通り千切り大根ののようでたくさん売っとる。
ワシ千切り大根はあまり好きではないので無視して通り過ぎようとしたんじゃが、店の掲示にビールも贖っとる旨があったのでちょっと中を覗いてみた。
驚いたことにここは無人販売所と言うだけではなく無料休憩所としても機能しておって、更に驚いたことにコーヒーを無料で飲んでいいとも書いてある。
豪気な店じゃ。
ビールは冷蔵庫に入って冷えており、それも貯金箱形式の料金箱にお金を投入すれば買えるシステムじゃ。
千切り大根以外にも農産物関係の商品も置いてある。
全面的に人類を信頼し(過ぎ)たこの店のコンセプトやシステムにワシは吃驚したためすっかり写真を撮り忘れたが、Google Mapsで見れば詳細を確認できるよ。


むうん、すげいなあと感じ入った次第じゃし、喉も乾いていたので水分補給の代わりにビールでも飲むかとも思ったが、酒は水分にはならないと聞いておるのでここは我慢じゃろう。
今日の行程がすべて終わるまで、我慢じゃ。
とにかくこの店は山の辺の道を歩くにあたって、絶対外せない店と言っても過言ではない。
是非お寄りなされ。

せんぎりやを過ぎて見通しの良い畑や田んぼの中の道を南進すると県道267号横川三味田線との交差点に差し掛かる。
道標を見ると、南にまっすぐ進むのが山の辺の道とわかるが、東に入ると竹之内環濠集落というのがあると書いてある。
環濠?
初めて見る単語じゃけども、濠(お掘り)が環状に掘られておるという意味じゃろう。
このあたり、畑や田んぼが広くあるのでこれはきっと村落を巡るように掘られた農業用水のようなものじゃろうと思い興味をそそられ、また、トイレも有るようなのでちょっと寄ってみることにした。


トイレから出て脇にある説明文を一読するとワシの想像は外れていて、環濠とは農業用の水路ではなく、敵からの攻撃を防御する目的で掘られたものらしい。
となると、本質はお城のお掘りと同じ機能ということなのかな。
トイレから少し北方向に歩くと、残っている環濠の一部を見ることができます。
また山の辺の道の開けたところはどこもそうじゃが、ここも西方面に視界が広がっており眺めが良い。

© ill-health(ruephas) 2024

一番右端に写っとるホイップクリームがツンと立ったような形状の立派そうな建物はやはり天理教関係なんじゃろうなあ。

再び南進していくと、左手(東側)にまたもや無料の休憩所がある。
先程のせんぎりやとは異なり、山の辺の道でよく見かけるタイプの、オープンエアでお手製のベンチがあるだけの簡易な休憩所じゃ。

© ill-health(ruephas) 2024

ここもそうじゃが天理より南側の山の辺の道は本当に休憩所が多い。
その殆どが地元住民がセルフで拵えたもので、これは山の辺の道を歩く人に休んでほしいという気持ちとともに、自分たちもこの道を誇りに思って大事にしたいという気持ちももちろんあるじゃろうと思う。
ただ気になるのは、ベンチの裏手に立っとる案山子じゃ。
見ると周りは畑じゃから鳥類を追っ払いためにも必要なアイテムなんじゃろうと思ったけど遠目から見ても妙にリアルに見える。
で、近づいてよく見たらリアルなのも当たり前で、マネキン人形を利用した案山子じゃった。

© ill-health(ruephas) 2024

しかも利用しとる部位は頭部だけであり、頭から下は大変細くシュッとしとる。
目は笑っておらず、虚空を見据えておる。
おそらくは棒の先にマネキンの頭部だけ取り付けて胴体部分は古着で繕っとるんじゃろう。
昼間じゃからいいけど、夕刻以降にここを通りがかった山の辺の道ウォーカーがこれを発見したら人によっては腰を抜かすかもしれんなあ。
怖いマネキン休憩所をあとにして歩くとまたもやすぐに休憩所。

© ill-health(ruephas) 2024

こちらは公的機関が設置したもののようで、トイレこそないものの水飲み場もあって立派なものじゃ。
いまんとこ休憩の必要性は感じないもんじゃからそのまま先を進む。
途中、道端に次郎柿の無人販売所があったがまだシーズンではないので中は空っぽ。
ちなみに次郎柿の原産(っていうのかな)は静岡県浜松市浜北区(旧浜北市)のあたりでワシんちの近くじゃ。
それこそ秋にもなればそこここで次郎柿が売られとる。
またもや浜松の雰囲気をわずかに感じることができた。

萱生町集荷場(奈良県天理市萱生町)や水道ポンプ場のあたりは、またもや萱生環濠集落(奈良県天理市萱生町)で、この辺にはいくつか環壕集落がある模様。
ポンプ場の周辺には西山塚古墳を取り巻くように溜池がいくつかあるが、これらは溜池ではなくて環濠の跡なのかもしれん。
今回はパスし先に進む。
夜都伎神社からだいぶ歩いてきて時間が経過したので、道がハーフウェットというかハーフドライと言うか、だんだん乾いてきた。
その分湿気が増えて蒸し暑さが少し増してきた感じじゃ。
五社神社(奈良県天理市中山町)まで来て道標を見ると、ここから東の方に継体天皇皇后のお墓である衾田陵(ふすまだりょう:奈良県天理市萱生町183)があると書いてある。


地図を見るとなんだか途方もないデカさの古墳らしいのでちょっくら眺めてみようと集落を東に抜ける道を行ってみた。
迂闊にも写真を撮り忘れたんじゃが、道をどんつきまで進んでいくと田んぼが広がっており、その先に木々が茂る大きな古墳があったなあ。
あまりにデカすぎてとても古墳に見えない。
ワシゃ幼少の頃少し古墳に興味があって本で調べたりした時期もあったがそのうち興味がなくなってそれまでになっとる。
今は興味も何もないけれど、やはりこれだけ(ここにはあまり書いとらんが)次から次へと古墳が現れてくると、さすが奈良じゃなあと思わざるを得ないなあ。
これから先、気軽に見学できる古墳があったら是非見てみようと思った。

山の辺の道 案内Map

この「山の辺の道 案内Map」ですが2024年6月18日現在、iPhoneで閲覧した場合、ルートを示すラインが縮尺により見えたり見えなかったりする不具合があるみたいです(ios17.5.1:Googleマップ6.120.1)。
とは言っても原因も直し方もわからんし、そもそも多分ワシのせいでもないので勘弁してくだされ。
心眼で見てくだされ。
PCの場合、Google ChromeであればWindows環境でもMac環境でも問題なく見ることは出来てます。

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コメントどうもありがとうございます。
貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。