2011年7月30日土曜日

温泉に行かない日(28) 相変わらず行きたい温泉が見つからない

真の温泉好きたる者、寸暇と金銭を惜しまず、隙さえあらば未湯の地に狙いを定めて席を蹴る。
というのが理想なのは重々承知していますけどね、月から金まで働いて、残りの1日をそれに費やすのがやっぱり最近は辛いと感じています。

あ、言い忘れました。
最近文体に拘りを持つのを止めました[1]ので、回によって、あまつさえその回の中でも「ですます」「である」「俺」「私」「わたくし」「句読点の打ち方」「改行の方法」「漢字の使い方」等がその日その時の気分天候環境などでくるくると変化しますのでご容赦の程を。
学術論文じゃないんから別にいいだろ?

温泉を探すときに一番信頼し、且つ参考にしてるのは、ここでも何回か紹介している「日帰り温泉に行こう!愛知県刈谷支部」というサイトで、そこをあれこれ見ながら検討しているのですが、わたしが「いきたいなあ」って感じる温泉はまず確実に遠い。
わたしはおじさんなので、行きたいけど遠い場合「まあ、明日も仕事だから無理は禁物だな」方面に思考が傾き、結局は近隣のスー銭でお茶を濁す事になる事が多い。

この「日帰り温泉に行こう!」の管理人さんは幾つの方かは存じ上げないし、サイト名からすると刈谷に住んでいるようなんですけど、刈谷から遠く離れた伊豆なんかにも、日帰りで出かけているようです。
兎に角暇さえあればあっちゃこっちゃ出かけているみたいで、その行動力がホントに羨ましい。

で、今日は土曜で終日お仕事(お仕事なのに何故この文章が作れているのかは、神のみぞ知るだ)なんだけど、昨夜いろいろ探してみたけれど心から行きたい温泉は見つからず、明日の日曜は距離的に妥協して、愛知県の夏焼温泉郷ホテル岡田屋(愛知県豊田市武節町田ノ洞213-2:0565-82-2544)に出かけようかと一応は考えています。
しかし、ぐうたらなわたし故、明日になったら気分が変わってるかもです。

[1]
これまでは基本、「である」「わたくし」「漢字は出来るだけ使用」「句読点ごとに改行」「顔文字は不使用」という文体であった。

2011年7月19日火曜日

温泉に行かない日(27) 颱風、それで明日が休みだったら

ニコチンパッチ以外の方法で禁煙が出来るという情報を仕入れたわたくしは、それを是非試してみよう、今度こそは禁煙出来るかなと考え、やすらぎを覚えてベランダで煙草を吸っている訳です、はは。
で、凄い風ですね今夜は。
どうやら本格的に颱風が近づいているみたいだ。
でかくて鈍くて(のろくて)、矢鱈人に迷惑かける颱風らしく、これではまるで湘南の族みたいだ。
雑音をまき散らして、ゆ〜っくり走るあいつらみたいだ。

どうやら今夜から明日にかけて、ゆ〜っくり日本を陵辱する構えらしいのだが、明日もし仕事が休みだったら、もう喜んで激戦区の観光地温泉に行くのにと考えると歯がゆくてたまらない。
凄いチャンスなのに。

もし明日颱風が直撃で、且つお仕事が休みだったら、どこの温泉に行くだろうか?

まず、沢田公園露天風呂(静岡県賀茂郡西伊豆町仁科2910-2:0558-52-0057)でしょう。
浴槽が狭く、激戦地として有名なここを外す訳には行かない。
運営形態がイマイチ解らなくて、ひょっとしたら「颱風だから休みです」と云われそうだが、お湯の入っていない浴槽でもいいから是非身を沈めてみたい。

次は箱根湯本温泉かっぱ 天国(神奈川県足柄下郡箱根町湯本777:0460-85-6121)かな。
箱根湯元駅に直結している割には名湯の誉れ高いが、こんな荒天だったらきっとゆっくり温泉を楽しめると思う。

う〜ん、その他にもたくさんあるぞ。
伊豆半島の海岸沿いにある露天風呂だったらどこでもいいな。
きゃあきゃあ系の人たちはゼッタイに来ないと思うので、だから風雨に打たれながらであっても、独りゆっくりと温泉を楽しめそうだ。
暑がりの私にとっては、颱風による風で火照った体を短時間でクールダウン出来るという副次的効果も期待出来る。

でも、現実は残念な事に、哀しい事に、冷房の効かない吾が事務所で鬱々と仕事をするしかない。
スーツを雨に濡らしながら通勤するしかない、しがないサラリーマンなのであった。
くすん。

2011年7月18日月曜日

和合の湯(4)

連休最終日、たっぷり寝坊をしようと思っていたのに起床したのは午前5時55分。
こんな所にも高齢化の証が…、と哀しい思いに浸りつつ、既に届いていた朝刊に眼を通して最近の政治状況(寸暇を惜しんで急げよ政治屋どもめ。右も左も関係ねえ。お前らが今出来る唯一の仕事は苦境に立ってる東北地方を文句なしに幸せにする事だ。脳たりんのお前らには多分出来ねえけどな)と中国共産党の腐り切った体質に苦々しい思いを抱き、お茶漬けを食べ、煙草を吸い(ざまあみろ松沢、喫煙者はどっこい健全に生きているよ)、連休中に訪れた温泉に関するブログを書き上げ、 ぼーっとしているうちに昼になってしまった。
で、お昼としてインスタントラーメンを食べ(嗚呼、なんて不健康な食生活)、さてどうしようと考えて、結局行ったのは和合の湯でありました。

いつもは車で行くのだけれど、今日は自転車を使った。
ケロリン桶と財布と煙草をバックパックに詰め、登ったり下ったりする道を駆け抜け和合の湯へ到着。
極めて長い時間を各種浴槽で過ごして脱衣場から出て向かったのは食事コーナである。
実は以前から、和合の湯で一浴した後、麦酒を呑みたかったのだ。
(よゐこは真似をしてはいけませんが)(*)自転車で来たのはそのため。
冷や奴と麦酒のセットを頼み、事前に買っておいたドナルド=E=ウェストレイクの新刊「泥棒が1ダース」を読みつつゆっくりと麦酒を呑み、至福の時間を楽しんだ。
隣のテーブルでは私と同じくらいの年齢の清楚な女性が、独りで苺ミルクの氷をこれまた旨そうに食べており、その姿を見ているだけで「人間っていいなあ」と思ってしまう。
かつてわたくしが子供の頃、かき氷を一気食いすると頭がキーンっとなったもんだが、彼女はどうなんだろうと思ってしまった。

颱風が近づいているらしく、窓の外に見える雲の動きは正に「風雲急を告げる」感じ。
麦酒を呑み終わり、買ったばかりのウェストレイクをビニール袋で慎重に包装し、帰宅したのであった。

連休最終日、和合の湯で結構いい感じの夕刻を楽しんだのであった。

(*)
道路交通法65条には「何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない」とあり、同法第2条第1項第11号により「車両等」には自転車も含まれるとされている。
従って、酒飲んで自転車乗るのは、酒飲んで自動車に乗るのと同じ罪が科される。原則としてな。
念の為だが、同法による自転車の定義は、
ペダル又はハンドル・クランクを用い、かつ、人の力により運転する2輪以上の車であつて、身体障害者用の車いす、歩行補助車等及び小児用の車以外のもの(人の力を補うため原動機を用いるものであつて、総理府令で定める基準に該当するものを含む)」。
 …という事は、酒飲んで一輪車で帰る場合はお咎めなしってことか。
或いはペダルを外した状態であればそれはもう自転車ではないので、サドルに股がって「足を前後に強く振る」方式で帰ったら、やっぱりセーフなんだ。
ふーん、そうかあ、成る程なあ。
法律って、面白いねえ。

森林露天風呂(1)

接阻峡温泉は可哀想である。

手前には、バカみたいな湧出量とこの辺じゃ珍しいアイソトニックな泉質と蒸機見物を武器に大量の客をかき集める川根温泉があり、近くには寸又峡という温泉付き強力有名観光地があり、その間にひっそりと踞るように存在しているのが接阻峡温泉だ。
マニア受けがいいかと云えばそうでもなく、そういう感じの人々は川根も寸又峡も接阻峡もすっ飛ばし、更に山奥にある赤石温泉や、場合によっては東河内温泉探検に行ってしまう。
どうだ、事実あんたも接阻峡なんて知らないだろ。
わたくしも自慢じゃないが一寸前までは知らなかったぜ。

だからと云って接阻峡をバカにしてはいけない。
理由はこうだ。
  • アプローチがやや困難
    • 全く困難ではないのがいい。
      少しくらい困難な方が、秘湯感が高まるというものだ。
    • クルマじゃなくて、大井川鐵道を使って行くのはこれまたGoo!
      鉄分高い温泉愛好者にはたまらんだろうな。
  • 意外によい泉質
    • かつての赤石温泉白樺荘には劣るかもしれないが、それなりにぬるぬるとろとろ感あり。 
  • 安い
    • 500円前後で入浴可能。
  • 怪しい
    • 接阻峡にある日帰り入浴可能な温泉施設はここを含めて2ヶ所あるが、わたくしに云わせればいずれも結構怪しい。それが好きだ。
ということで昨日、南アルプス赤石温泉白樺荘の帰りに接岨峡温泉にある森林露天風呂に寄った訳であった。
かつて、(旧)赤石温泉白樺荘に足しげく通っていた頃は一顧だにせずあっさりと通過していた接阻峡だが、最近ではなんだかんだ行って結構訪れている。
川根本町資料館やまびこの前に、大井川鐵道井川線「接阻峡温泉駅」に通じる極めて細い道がある。
それを暫く辿ると踏切を通過し、駅のすぐ前にロッジ風の建物が現れる。
それが森林露天風呂である。
まるで一般名詞のような施設名だが固有名詞だ。
しかもその名称からは日帰り温泉ライクな施設を想像するだろうけど、実は本業は民宿だ。
それが証拠に施設のマッチには「民宿 森林露天風呂」と記載されている。
階段を上り、看板犬(何だかちゃんと自我を確立しているような風貌をした犬である)の頭をなでてからお金を払って脱衣場に向かう。
日帰り入浴500円。

男女別内湯・外湯というシンプルな構成で、泉質はぬるぬるの「美人の湯」系統。
ぬるぬる具合は、現「南アルプス赤石温泉白樺荘」に勝り、(一寸遠いけど)「星山温泉」に劣る位。
浴室に装備された関東型ケロリン桶で充分に掛かり湯をしてお湯に浸かる。

内湯の温度はやや高く、外湯の温度は、ぬるい湯が好きな私が長時間はいってても全然平気なくらいの低さ。
普通の人であれば、内湯に入り直したくなる感じだろう。

わたしはここの外湯に入って、ぼーっとしているのが好き。
山の斜面に立地しているため結構眺望が良く、やや浅めの浴槽に仰向きに寝転んだような恰好で空や、飛んでる鳥や、遠くの雲をぼんやり眺めていると本当に気分が落ち着く。
脇腹やお尻の辺りで特に強く感じるぬるつる感を味わいながら、場合によっては居眠りしてしまう。

心をたっぷりと癒してから温泉から上がると、玄関には冷たいお茶が用意されているので遠慮なくごちそうになりましょう。
冬に行けば、おかみさんがお茶を入れて勧めてくれたりする。
これまた遠慮なくごちそうになりましょう。

ここは間違いなく、穴場であります。

南アルプス赤石温泉白樺荘(2)

(1)にも一寸書いたが、実は初めての来訪ではなく以前2回程行った事がある。
1回目はオープン直後、2回目は今年の冬。

1回目の時は、旧施設との泉質のあまりの落差に驚愕した。
あの素晴らしいとろみ、あの素晴らしい硫黄の香り、あの素晴らしい湯の花は消し飛んでいた。
そのかわり浴室を強く支配していたのは爽やかな塩素臭であった。
がっかりだ。
旧施設の時は充分なオーバーフローがあり、いかにも新鮮な感じのお湯であったが、新施設では一部の湯をオーバフローさせているもののメインは循環であり、それ特有の湯の「へたり」感は眼を覆うばかりであった。
噂であって事実は確認してないけど、フィルタでとろみや湯の花をわざわざ濾し取っているらしいとも聞いた。
もしそうなら、循環系統配管メンテナンスのワークロードを軽くする目的であろうが、どちらにせよ、要するに残念な結末であった。

体に染み込んだ塩素の臭いは帰宅しても消える事はなかった。
その結果、わたくしは某温泉紹介サイトに「私はたぶん、もう行かない」とまで酷評した

ただそれはあまりに素晴らしすぎた旧施設と比較した場合の相対的評価であり、絶対的評価で云えばやはりかなりいい部類にカテゴリできる泉質である事は間違いなかった。
だから暫くすると、
「ひょっとしたらあの時は何かの事情で、温泉が最悪のコンディションだったのではないか」
と思い始め、 で「私はたぶん、もう行かない」と云った割には2回目に臨んだのであった。

今年の1月中旬、降りしきる雪がアイスバーン化した県道南アルプス公園線をノーマルタイヤで滑りながら走って(よゐこは決して真似してはいけませぬぞ)、雪に飾られた新施設に到着。
雪は七難隠すと人は云うけど確かにその通りで、前回よりも随分イメージがよく見えた。
単純バカなわたくしは雪化粧してたおやかな感じに見える建物を見ただけで、それだけで根拠なく、
「お、これはひょっとしたら…」
等と期待してしまうのであった。

早速入浴したが、何となくオープン直後よりマシになっている気がする。
とろみの状況はやや改善したような気がしたし、塩素臭レベルは下がっているような気がした。
すべて「前回よりはなんとなく、そんな気がした」というレベルではあったけど。
やっぱり前回はオープン直後でもあり、気合いが入り過ぎて必要以上に塩素をぶち込んじゃったり、循環系統が上手く機能していなかったのではないかと感じた。
そうであれば良いのにと思って、道が完全に凍り付く夕刻前に施設を後にした。

で、今回。
塩素に関しては、気になる人は気になる程度のレベルであった。
別の言い方をすれば、気にならない人には気付かれない程度になったのかな、という事だ(けど、やっぱ塩素の臭いは立ってるよ)。
つまりまあ、投入量を上手くコントロール出来るようになったのかな。
特筆すべきは湯の花で、内湯では一切見られなかったが、外湯の湯口付近では僅かながら観察出来た。
それだけで気分的には↑である。

内湯と外湯では温度が異なっており(意識的なのか結果的なのかは知らない)、ぬるめの湯が好きな人でも熱めのお湯が好きな人でも共存出来る辺りは何となく旧施設のようだ。
あの素晴らしい硫黄の香りは今後復活する事はないと思うが、源泉の使い方をさらにもう少し上手くしてもらえれば、ひょっとしたら気分は「2度と行くか」から「たまには行くか」に変化するかもしれない。
あと半年経ったら、もう一度行ってみよう。

南アルプス赤石温泉白樺荘(1)

本日は3連休最終日。
普通に仕事してるだけのわたくしのよーなへたれサラリーマン(だけでなく、教諭や教授等、人にモノを教える関係者もそうらしいが)にとっては迷惑極まりない政策的月曜休みである。
まあそれはどうでもいいけど、 その3連休中日(決して「ちゅうにち」と読むな。わたくしは阪神ファンなのそれは禁句である。「なかび」と読みなさい。因に本日2011/7/18時点で、阪神となかびのゲーム差は0.5。期待出来る[1])の昨日、半年ぶりくらいに南アルプス赤石温泉白樺荘(静岡市葵区田代1110-5:054-260-2021)と森林露天風呂(静岡県榛原郡川根本町犬間165-6)に行ってきた。
森林露天風呂については別ポストで書く。

南アルプス赤石温泉白樺荘(新施設)の前身である「赤石温泉白樺荘」(旧施設)については結構有名なので知っている人も多いだろう。
以前、旧施設で湯に浸かりながら常連客(本人曰く、週に3回は来ている強者だそうだ)に聞いた謂われ話はこうだ。
細かい所は事実と異なるかもしれないが、大筋はあってる気がする。
それによると旧施設は、元々は中部電力が1960年代に建造していた「畑薙第一ダム」(畑薙第一発電所)の現場作業員が宿泊する施設(所謂「飯場」ってやつですね。これ禁止用語じゃないよね?)であり、そこには少し離れた所から湧出する名泉「東河内温泉」(を引き込んでいた。
中部電力はダム建築終了後「施設及び温泉を市民に無料で開放する事」を条件に静岡市に宿舎を温泉付き無償で提供した。
そのため、極めて良質の温泉を楽しめるのに無料の温泉施設として、市民だけでなく、長く広く温泉愛好者に親しまれていた。
本当に玄関先に置かれた記銘帳に住所と氏名を書き入れるだけで入湯出来たのだ。
そこにはわたしの名前もいくつか記入されている筈。

旧施設に関してのわたくし個人的な感想はつぎのとおりだ。
その温泉は、硫黄の香り高く、とろみがあり、肌にまとわりつくような感触で、もう最高にぬるぬるつるつるの泉質であり、極楽。
湯口周辺だけでなく、浴槽全体に湯の花が踊っており、巧みに作られたひょうたん型浴槽も相まって、無上の時間を過ごせる素晴らしい温泉であった。
客筋も良く、地元の方も観光客も騒ぐような輩はいなかったように思う。

で、力のある温泉で少し疲れたら、これまた無料の個室休憩所で少し休んで、庭の犬と遊んでから再び入浴する…。
素晴らしい温泉、ひょっとしたら静岡県内最強の温泉だったかもしれない。

時は過ぎて2009年6月、旧施設は閉鎖・解体され、同年7月に旧施設から少し離れた所に新施設としてオープンした
閉鎖・解体・移転の理由はきっと耐震性の問題なんだろうと想像する。
あんな極上の湯に浸かりながら死ねるのなら、別にそれでもいいかなと思うけどね。
旧施設は良く云えば鄙びた、有り体に言えばぼろぼろの建家であったが、新施設は当然の事ながら最新の設備が装備され、UD的な工夫が随所に見られる清潔感のある使いやすい施設となった。
内湯はとても広くなり、旧施設にはなかった(一般客にとっては念願の、常連客にとっては別にあってもなくてもいい)露天風呂も出来、シャワー付きカランが沢山完備され、かつて洗い場の片隅に積まれていたレモン色の石鹸は姿を消し、その代わりにボトル入りのボディソープとリンスインシャンプーが設置されている。

うん、いいぞ。

いい感じなんだけど、でも本当はあのぼろぼろ感(つまり湯治宿的雰囲気)が好きで通ってた人も多かっただろうし、実はわたくしもそうだったんだなぁ…(続)。

[1]
その期待に全く応えてくれなさそうな感じの阪神だが、それでも私を含めファンが付いて行くのは地球七不思議の一つ。
O野さん、今年もヤッパリダメそうですよね…
くすん。

2011年7月11日月曜日

温泉に行かない日(26) 自業自得の日

昨日、黒潮温泉元湯 なかむら館にいく前、家の者が、
「今日はみんなで(注:当然その「みんな」にはわたくしは含まれていない)名古屋に遊びに行くから」と申し伝えられたわたくしは、これ幸いと温泉に出かけ、夜は久しぶりに外で呑もうと企んだ。
そのついでに、かねがね気になっていた謎の秘湯「いそのシティホテル」の湯にでも浸かってくるかと考えた。
それで夕方前に帰宅し、涼しい時間になってから近くの焼き鳥屋に出かけて痛飲したわけであった。
たまたま焼き鳥屋に居合わせた先客(初対面)は極めて一癖もふたクセもある連中であり、かなりきわどい話で盛り上がってしまい、ろくに食べ物を食べないまま焼酎のロックなどをグイグイと呑んだのであった。
記憶もなく、当然謎の秘湯には行けずじまい。

で、今は完璧な二日酔であり、吐きそうなくらいに苦しい。
自業自得である。

2011年7月10日日曜日

焼津黒潮温泉元湯 なかむら館(2)

気温35°を越える暑い日曜の午前、熱い湯が苦手な男が向かったのは、斯界において「熱くて濃厚な湯」として名が高い(事もないか…)焼津黒潮温泉元湯 なかむら館であった。
わたくしはやや天の邪鬼な所があり、
「おーし今日も暑いじゃねえか。こうなったら熱い湯に入って汗を流しまくって暑気払いと行こうじゃねえか」
と全く意味の分からない衝動に駆られたのである。
衝動に駆られた以上、それを押しとどめるのは難しい。
で、何時もの通りケロリン桶に温泉グッズを詰め込み国1バイパスをひた走り、12時過ぎに現地に到着した。
クルマを降りて建物を見るとまだカーテンがかかっている。
さらに、日陰に品の良さそうな婆さんが2人坐っていて世間話をしていた。
婆さん達も開くのを待っているらしいので、ここは何時から開くのか訊こうと思ったら婆さんの方が先に、
「あれあんた、このクルマ浜松ナンバーじゃない。あんた浜松からわざわざ来たのかい?」
と逆尋問を受けてしまった(;^_^
なので元気よく、
「はい!わざわざ入りにきました」
と答えると、
「そうかい。いや私は実は浜松からこっちに嫁いできてね、浜松の字を見たら懐かしくって思わず声をかけたんだよ」
との事だった。
開場時間の事を訊いてみたら、
「14時だけど、大抵は少し早く開けてくれるんだよ。ここは源泉掛け流しでいいお湯だからねえ」
と教えてくれた。
その後も温泉が開場するまでの間、暫く温泉話をして楽しく時間を過ごしたのであった。
以上!お〜しまいっ!





いやいや、婆さんと共有した時間は楽しかったけど、温泉の事も書かなくちゃ。
やがて内側から温泉の扉が開き、出てきた温泉の女将さんにその婆さんが、
「ねえあんた。ここの湯がいいと言ってわざわざ浜松から来てくれたお客さんがいるよ」
と声をかけてくれながら一足先に建物に入って行き、その後わたくしも建物に入っていった。
優しい婆さんだ。
早速全裸になり(温泉入るんだから当たり前か)、例の如く充分にかけ湯をして汚れを洗ってからお湯に浸かる。
相変わらず塩味苦みのいいお湯である。
で、何故か前回よりもややぬるい気がする。
気がするだけかな?
ひょっとして私の体は温泉向けに正常進化をとげ、大抵の湯温に適応出来るようになったのかもしれない。
まあそんな事はありえないだろうけど、一部の温泉マニアみたく、温度計を持ち歩いている訳ではないので絶対的には云えないが、うーんぬるい気がするなあ。
これならわたくしにも入りやすいと喜びながらお湯に浸かり、剰え浴槽の中で居眠りさえして1時間以上も温泉を楽しんでしまったわたくしであった。

…で、どうも湯疲れしたようで帰宅途中激しい眠気に襲われ、東名高速下り小笠PAに寄り、風の良く通る東屋で近くをうろつく野良猫とともに小一時間ヒルネを貪り、さっき帰着したのであった。
いい温泉は力があるから、湯当たりしやすいと知り合いが言ってたけど、ホントにそうなんですね。
皆さんも気をつけましょう。

2011年7月9日土曜日

松の湯(松乃湯)(1)

先日の土曜日、ボランタリー精神溢れる私は、ある一寸した清掃奉仕に参加した。
近隣の公共的施設の周辺を清掃する活動だった(が、本心を云えば東日本で少しでもお手伝いをしたい事に変わりはないけど)。

その日は、まあホントに極めて暑い日であり、用意した冷感スプレーはあっという間に空き缶と化し、麦わら帽&半ズボン(ズボンって死語なんですかねぇ?)という出で立ちなのにも関わらずたまらん暑苦しさ。
そんなこんなで我が中年の肉体はぐづぐづしたものとなり、このままではいかんと感じた時に思い出したのが「松の湯」であった。
松の湯(一部には「松乃湯」が正しいとの説有り)は浜松市内の布橋という所にあり(この布橋という地名には面白い歴史的な伝説有り)、いくつかの大学や高校に囲まれた感じで建っている。
清掃奉仕活動現場からは少しだけ離れているくらいで行くのに何ら不便はない。
という事で、汗身づくの肉体を健全なものに回復させる為、松の湯に向かった。
この銭湯もみよし湯と同系統の魅力を持った場所で、ありがちな表現をするならば「良き昭和の雰囲気をよく留めた素晴らしい銭湯」という事になる。
ここで私が気に入ったのは、ラジウム風呂。
ここのラジウム風呂はお湯の温度が低く私好みだ。
長い時間入っていられるのがいい。
2〜3人で一杯になってしまう程度の大きさの浴槽に、痩せてしわしわの爺さんと肩を並べてぬる湯に浸かっていると、本当に気分が落ち着く。
学校に囲まれている故、セーガクさんが沢山いるのかなと思っていたがそうでもなく(勿論いった時間が早かったせいもあるだろう)、近所の常連さんがちらほらやってくる程度で、程よい混み具合であった。

平山温泉龍泉荘(3)

私に取っては「クセ」になる温泉の一つであるここは、何回来ても飽きない。
ということで7月最初の週末は平山温泉龍泉荘で楽しんだ。
ここの浴室の構造は町中にある銭湯のそれと似ていて、「かなり頑張れば隣の浴室(男にとってはつまり女湯)が見れない事もない」感じなので、要するに女湯の声がまる聞こえ。

まあ、そういう温泉や銭湯は結構多いのだが、いつも思うのは「女どもは元気だなあ」ということ。
例えばこの平山温泉なんかだと、隣にいるばあさんたちはたいてい病気や薬などのことを話している。
で、病気の話題なんだから陰々滅々としているかというと全然そうではなく、極めて明るく笑いを交えながら、自らの病や不味い薬の話をしたり、腕の立たない医者のことをこき下ろしている。
声には張りがあり、とても元気そうに感じる。
一方我が男湯の方はどうか。
私を含め3人の男どもが温泉に浸かっていたが、寂として声なし。
じっと目を瞑り、だまっているままだ。
私を含めて。
時折、尻の辺りを掻いたり、静かに浴槽から出て開け放った窓の近くに行って火照った体を冷ましたり、希に「……う」と意味不明な呻きを漏らすのみであり、私を含め会話は一切ない。
浴室内を満たしているのは、倦怠感の伴った沈黙のみ。

女が長生きと言うことは、この辺にも現れているようである。