2011年12月11日日曜日

温泉に行かない日(57) 湯谷温泉探索結果の件

有り体に申せば、衰退が危惧されている湯谷温泉であります。
兎に角、曜日問わずいつ訪れても人影まばらなエリアです。
人混みが大嫌いな私にとっては好都合なのですが、当事者にとっては正に死活問題でしょうから。
事実、今日見たのは、恐らく湯谷温泉で二つあった大きなホテルの一つである「グランドホテル鳳陽」が解体されている様子でした。
なにか湯谷温泉の凋落ぶりを象徴している気がして少し哀しい感じです。
「危惧したり哀しんだりするんなら、例えばちょっと宿泊するとかしてさあ、少しでもカネを落とせばいいじゃねえか」
なるご叱責を受けそうですけど、しかし私にもそこまでのカネがないのだ。
「のみ可」なお宿を見つけて日帰り温泉を楽しむのが精々なのですゴメンナサイ。

ということで、湯谷温泉の「のみ可」状況は次の通り。
今回はお宿の玄関とかに公式な形で何らかの表示が出ているかどうかを基準にしてます。
鳳液泉の足湯・温泉スタンドからゆ〜ゆ〜ありいな方面に向って存在する順に記載します。

■湯谷温泉の「のみ可」状況■
名称状況
鳳液泉の足湯のみ可(当たり前か…)
無料
9:00〜18:00
0536-32-1252(湯谷温泉旅館組合<旅館ひさご内>)
松風苑のみ可
¥800
11:00〜15:00
0536-32-1578
お食事処ゆかわのみ可(店先には何も表示されていなかったが、下記の情報を公式WebSiteで確認しました)
¥800(食事客は無料)
10:30〜17:00(食事客は〜19:00)
0536-32-1508
グランドホテル鳳陽廃業?して2011年12月現在建物解体中
0536-32-1565
一部の温泉紹介サイトで見られるhttp://www.tokai-s.co.jp/houyou/は現在リンク切れ
はづ別館のみ可の表示なし
0536-32-1211(はづ予約センター)
5〜6年前にフロントで訊ねたら「やってません」と言われて撃沈した記憶あり
はづ木のみ可の表示なし
0536-32-1211(はづ予約センター)
5〜6年前にフロントで訊ねたら「やってません」と言われて撃沈した記憶あり
旅荘みついのみ可の表示なし
0536-32-1545
ただし5〜6年前にのみで入浴実績あり(入浴料失念したが¥1000程度だった)
旅館ひさごのみ可の表示なし
0536-32-1252
湯谷観光ホテル泉山閣のみ可
¥1000(食事セットは¥3150〜)
0536-32-1535
嘘か誠かは知らぬが堂々とした文字で「源泉掛け流し」との表示があったので、今度入ってみよう
またかつてここで日帰り入浴したカイシャの友人から、
「浴室内に酒樽が置いてあって飲み放題やったで♪」
との極めて重要かつ有益な情報を入手したことを謹んでここに公開いたします
ゼッタイいかなきゃだな
ゆ~ゆ~ありいなのみ可(当たり前か…)
¥600
10:00〜21:00
火曜定休
0536-32-2212
(おまけ)
赤引温泉
のみ可
入浴料失念(¥1000はしなかった)
0536-32-1531
温泉を名乗ってはいますが非温泉
湯谷温泉には全然属してませんが距離的に近いのでおまけとして記載
つげ義春的雰囲気が好きな好事家は是非御訪ねください
    グランドホテル鳳陽、もし廃業しての解体という事であれば痛恨です。
    温泉っていうのは書籍やCD、レコードと同じで、見つけて興味があればすぐに買わないと(入らないと)ダメなんですよね。
    あっという間に廃盤になったり、廃業してしまう。
    この世の儚さですから、仕方はないですけど。

    たとえば湯谷温泉でいえば、以前この辺り(こっち向いて止まってる軽自動車の空き地の部分)に一寸した食堂兼温泉みたいなところがあって(名前失念)、浴室は狭かったけどとても風情があり、結構気に入ってて何回か行ってたんですよ。
    食事スペースの奥に河原へ向かって降りる階段が有り、したまで行くと大きなガラス越しに川を間近に望める恰好で浴室があって、それはいい雰囲気でした。
    2人も入ったらもう目一杯の狭さではあったけど、風情のあるちょっとした秘湯だったんです。
    ところが暫くしたらあっさり潰れててGoogleストリートビューの様な更地と化し、今じゃあ何処かの金持ちのものと思しき真っ白い豪邸が建ってます。
    このように、特に小さな温泉に関しては入れる時に入っておかないと、いずれほぞを噛むことになりますからね。
    大きな温泉施設だって油断は出来ないです。
    浜松地区でも最近では八扇乃湯・極楽湯浜松幸店など(自らの不祥事が原因とはいえ)軒並み撤退してるし、古くは渋川温泉湯元館やあさひの湯(後に和合の湯として復活)、あの幻の人間洗濯機があったらしいミシマの湯なども廃業していて、世は正に移ろいやすいものです。

    グランドホテル鳳陽に話を戻すと、このホテルには宇連川沿いに露天風呂があったらしく、以前から是非入りたいと思っていたんですけど、湯谷温泉に行くときは松風苑にばかり足が向いちゃって結局一度も行けなかったんですよ。
    残念な事をしたものです。
    このご時世、スクラップ&ビルドで心機一転やり直す、って感じは難しそうだし。
    せめて、他の業者が新しくて素晴らしい温泉施設を作ってくれるのを祈るばかりですね。

    あとですね、やはり随分前ですが、宇連川(俗名:板敷川)の対岸(R151側)にある「湯の風HAZU」か「翠明」のどっちかが「のみ可」だったんですよね[1]
    あれはロビーにストーブが出ていたから、冬ですね。
    上の調査結果に於ける傾向を見る限り、はづグループはどうものみ不可で統一されてる感じなので(死語だと思うが敢えて使います。「タカビー」なんですかね)、おそらくは翠明のほうだと思われるんですが。

    そこは非常に珍しいケースで、玉砕覚悟でフロントに行って、
    「お風呂だけ入れますか?」
    って訊いたら、
    「ええ。ダイジョウブですけど、今まだ大浴場が準備出来ていないので、申し訳ございません。狭い貸切露天風呂しかご案内出来ないんですよ」
    って言われたんです。
    え?貸切露天風呂しか案内出来ない?
    言葉遣いおかしいでしょ。
    「(普段はこんな事しないんだけど、断れないしなあ…、しかたねえなあ…、まあいいか金とれば)今回は特別に貸切露天風呂をご案内させて頂きます」
    が本来だと思うんですけど。
    「普通だったら追加料金(¥1000/人/hくらいだった気がする)頂くんですけど、本日当館都合でご案内するので料金は頂きません」
    って言われちゃって当然ご利用させてもらったんですが、何だか得しました。
    カップルの皆様、意外に狙い目かもしれないっすよ。
    コツは「ちょっと早めに行く事」でしょうかね。
    轟沈覚悟でやってみたら如何でしょう。

    [1]
    追記。
    その貸切露天風呂に入ったとき、すぐ対岸にあるホテルの大浴場がほぼ真っ直ぐ角度でよく見えた事を鮮明に覚えているんですね(見えたのが男湯だったので、悔しい気分だったことも覚えてます)。
    その位置関係からすると、「翠明」から「グランドホテル鳳陽」の男湯を眺めていた可能性しかないと思われます。










    2012年5月11日追記
    ウェブサイトでグランドホテル鳳陽に関する記事(東愛知新聞「本日のニュース」:平成23年9月20日付)を見つけました。
    いずれリンクが切れる可能性があるため、ちょっと気が引けますが資料的価値を重んじて、以下に記事を引用しておきます。
    東愛知新聞さん、ごめんなさい。
    景観回復と活性化に地元歓迎 廃ホテル取り壊しへ・湯谷温泉
    新城市の湯谷温泉で、2008年から廃館になっていた「グランドホテル鳳陽」を、生コンクリートの製造販売など行う「スエヒロ産業」(本社・新城市富栄、安形憲二社長)が取得し、今月中にも取り壊しを始めることが分かった。
    安形社長は「整備方針は未定」としながらも、「(湯谷の)活性化につながる商業施設などを考えている」と温泉街との協調を示唆。
    地元も歓迎ムードで、新たな集客の“起爆剤”になればと期待する。(杉森秀房)

    同ホテルは、鉄筋コンクリート造り地上3階(一部2階)地下1階建て延べ約1100平方メートルの大型宿泊施設で、JR飯田線湯谷温泉駅前に位置する好立地のため、廃館以後、景観を阻害するなどとして以前から撤去問題が懸案になっていた。

    経営不振による廃館で、3年ほど前から競売物件となっていたが、このほど同社が約1300万円で取得したという。
    安形社長は「このまま放置したら湯谷に悪影響が出る。何とかしたいと思った」と動機を説明する。
    そのため「とりあえず、一刻も早く建物を取り壊して更地(さらち)にしたい。美しい景観がよみがえるはず。どう整備するかはそれから考えるつもり。地元の皆さんと相談しながら決めたい」と話す。
    これに対し、9旅館でつくる湯谷温泉発展会会長の松井康文さん(松風苑)は「とてもうれしい知らせ。今回の施設撤去は、きっと温泉関係者の意識を変える契機にもなるはず」と指摘。
    その上で「美しい景観や土地柄をいかした、湯谷温泉ならではの魅力を発信する、公共性の高い集客拠点施設が整備されるよう期待している。ぜひ早急に(同社と)意見交換したい」と張り切る。
    また、鳳来商工会会長で湯谷観光ホテル泉山閣社長・片桐幸信さんも「旧知の知人であり、大変ありがたく喜ばしい。懸案だった場所が更地になるだけでも違う」と笑顔。
    さらに「とにかく、古き良き湯谷温泉の風景を再び楽しむことが出来るようになるのはうれしい。必ず湯谷の転機にもなるし、私
    たちもしていかねばならない」と意気込む。

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    コメントどうもありがとうございます。
    貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
    たぶん。