2015年12月7日月曜日

プロジェクト "山神社"(12) 山神社+山神社+山神社

富士市の北の方にある天間地区にもいくつかの山神社がありますが、未参拝のまま残されているのが3社ほどあります。
アパートから車で行けば数十分という至近距離にあるのですが、何故未参拝かというと、車の停めどころに苦労するからというのが最大の理由です。
このエリアは昔ながらの街並みが残っていて、それに伴い街中を走る道路も昔のままというか、狭くて曲がりくねっていて、車を停めるのが難しいことが多いんですね。
でも、富士市はバスなどの公共交通機関が大変不便で使えないし。
以上のことから行くのを躊躇ってきた天間地区山神社参拝ですが、かなりの場数を踏んできて、結構シビアな現場でもなんとかかんとかパーキングスペースを見つけ出す術を学んできたため、先週末に残った3社の一挙参拝に挑みました。
これさえできれば、富士市内の「山神社」「大山祇神社」など、直接的大山くん名義の神社は全社参拝できたことになります。
よし行くぞ。

一番目に入ったのは山神社(静岡県富士市天間1437−1)。
と言っても、今回行ったのは全て「山神社」という名称で、かつ所在地に全て「天間」がつくためややこしい。

この山神社の存在は図書館にあった本で以前から知っていたので、すぐ横を通っているR139を走るたびにあるはずのあたりを目を凝らしていたのですが神社の姿は確認できず、地図を見てもらえばわかる通り神社マークもありませんので、もう廃社ではないかと危惧していました。
今回は近くにあるコンビニに車を置いて(ローソン富士天間店さんすまない。レモンジーナを買ったことで目をつむってくれ)徒歩で現場に行ってみました。
現場をストビューで見ると、

こんな感じで、神社の匂いはあまり感じることはできません。
半ば諦めつつ、ストビュー画面中央に見える崖のような道のようなところを登っていくと、神社の匂いがだんだん強くなり始め「お、これはもしかして」と思ったら、木が何本か茂っている下に二つ並んだ小さな祠を発見。

山神社
© ill-health(ruephas) 2015
鳥居もなく、神社名称を確認できるものも一切ありませんので断定は出来ませんが、まあほぼ山神社で間違い無いと思われます。
本当に小さな祠だけの質素な山神社ですが、年季の入ったその祠は小さいなりに地域の幸福を支えてきた大山くんの心意気が感じられるものです。
Google Mapにない山神社はそうあまりないので、これは結構嬉しかったです。

2番目も山神社(静岡県富士市天間1248)。
 
1番目の山神社前を走るR139を少しだけ北に上り、下天間の交差点を右(北東)に入って暫く行くと道の右側にあります。
ここも停めどころに苦労するのではないのかなと危惧しておりました。
実際行ってみると予想通り道は狭く、短時間でも駐車するのはかなり憚られる感じでしたが、幸いにも神社に隣接して神社専用駐車場らしきものがありましたので助かりました。
ただしそのような表示がされていたわけではありませんので確証は持てません。
持てはしませんが、こう言ったケースでは、近隣住民に何か咎められても「あ、すみません。ちょっとこの神社にお参りしたくて停めちゃったんですけど大丈夫ですか?」というとほぼ100%の割合で快諾してくれると経験的に知ってますのでまず大丈夫です。

この山神社は祠むき出しではなく、小ぶりながらもきちんとした社殿に収めてもらっていて、大山くんに対する処遇としては上々です。
剰え鳥居さえあり、さらには謂れを書いた看板さえ設置されているという重装備で、近隣の方々から如何に大事にされているかがうかがい知れます。

山神社
© ill-health(ruephas) 2015
きちんと鳥居をくぐって参拝。
狭い境内は掃除が行き届いていて綺麗になってますし、比較的新しいと思われる社殿も相まって大変爽やかな山神社でした。
因みに謂れ書きはこんな感じ。

山神社略記
© ill-health(ruephas) 2015
中に書かれている「力石」は、

山神社力石
© ill-health(ruephas) 2015
こんな感じのもので、祠のすぐ右下に置かれています。
後期中年者の私にはグラグラできても持ち上げるのはちょっと無理だなという程度の重さでしたが、若人であれば問題ないでしょう。

そして最後。
最後も山神社(静岡県富士市天間1146−7)であります。

この山神社も1番目の山神社と同じく文献では確認できていたのですが、地図を見た限りでは存在は確認できず、道が狭いためかストビューのカメラも入り込めていないようで、つまりデジタル空間では存在が見えない山神社でした。
存在すると思われる地点のすぐ南には天満宮があり、もしかしてその境内社として存在してるかも知れないけど期待薄だなあと思っておったわけです。
良くない結果を想像しながら車で向かったのですけど、しかしここは本当に停めどころに苦労しました。
車で近隣を回ってみたのですが至近距離ではスペースは皆無。
となると、(少なくとも大山くんよりは)一般的に羽振りが良いとされている菅原道眞くんの神社であれば駐車場が整備されているに違いないと判断。
ということで天満宮の正面にも行ってみましたが、立派な鳥居、立派な社殿はあるもののかなりシビアな環境のスペース(俺であれば自慢じゃないけど問題ないですが、多くのドライバーであれば「ここには停めたくない」と強く感じさせる程度のシビアさ)があるのみ。
そこに停め、菅原くんには脇目も振らず、不遜にも天満宮社内を横切って大山くんを目指します。

あったあった。
図書館で見た通りの場所に鎮座しておられました。

山神社
© ill-health(ruephas) 2015
簡素な鳥居の奥に写真のような設えの、なんていうんですかこれは祭壇状のものがあって、その上に古い祠が祀られてあります。
近くにあった石版によれば昭和40年10月に建立されたもののようです。
「おお、ここの大山くんもみんなから大事にされているじゃないか」と喜びつつお参りをしてから周りを確認すると「天間梅の里」と書かれた看板があり、確かに梅の木が植わっていました。
山神社
© ill-health(ruephas) 2015
ああ、来年になればここに梅の花が綺麗に咲いて、それを眺めながら大山くんも嬉しい気持ちになるのであろうなぁ、と思う私でありましたとさ。

さてこれで冒頭書いたように、富士市内の山神社は全て参拝終了。

た・だ・し。

山神社あるいは大山祇神社などのように、モロ大山くんであることを示す名称の神社は全て参拝できたというだけであって、あんまり関係なさそうな名前の神社であっても、実は配神・合祀などの形で大山くんが祀られている神社は他にもいくつかあると思われます。
ここは再度富士中央図書館に行って文献を確認し、大山くんの祀られた神社を再確認し全て参拝し、そして本来の目的、つまり「富士市にはなぜかくも山神社(大山くんが祀られている神社)が大量に存在するのか」を探求するためのモチベーションにしようと考えています。

2015年11月15日日曜日

温泉に行かない日(305) 一旦はあきらめたロードスターだが

現状では、流入した資金は家計を通ってそのまま同額流出しているという状況であります。
稼いだサラリーは銀行あるいはタンスにストックされることなくなんやかんやで消失しているという、悲しい家計状況ということであります。
昨年の今頃から買おうかどうかを検討していたNDロードスターですが、かくなる財政状況を鑑み、購入はあきらめておりました。
これが、
「別に買わなくてもいいや。必需品じゃないし、今じゃ興味も無くしたし」
であればそれでオシマイになっちゃうんですがそうではなく、
「今も、多分これからも欲しい」
という状況である故、苦しいわけであります。
おもちゃ売り場で欲しいおもちゃを買って貰えなくて、泣き叫びながら床を転げ回って親を困らす頑是ない子供が時々いますが、精神的にはあれに近いかもしれない。
ということで、表面的には「諦めた」体を装って、床は転げ回らんものの実は密かに方策を練っていたわけです。
最近は道を走るNDロードスターを良く見かけるし、今住んでいるアパートの近所にあるうちよりかなりボロいアパートにも、ソウルレッドプレミアムメタリックの1台が停まっている。
「くそお、あんなボロいアパート(失礼)に住んでいる奴だって持てるのに」
的な感情もあり、欲しい気持ちを各方面に小出しにしながら環境整備を進めてきたわけです。

曰くその① 「もうすぐ消費税上がるなぁ。高額商品買うなら今年か来年のうちだな」
曰くその② 「人生の苦労は分散型ではなく集中させる方が結局は楽だ」
曰くその③ 「いいものって、長く持てるんだよな。だから多少高くても最後には節約になるもんだよ」
曰くその④ 「ほらやっぱりさ、今のトシだからこそ本当に欲しいものを持って人生輝かせなくちゃね」

等であります。
「曰くその①」に関しては、発言当初は来年2016年4月に消費増税が行われると完全に勘違いしており、それがわかるまでは盛んに発言してたんですが、実際には2017年に実施される予定になっていると判明してからは完全にトーンダウンしております。
その他の「曰くその②」から「その④」に関しては、説得材料としては完全に理論破綻しているものばかりであり、これを持って他者を折伏するのは相当に難しそうであります。

事程左様にアゲインストウィンドが吹きまくっている状況ですが、しかしやはり好きなものは好きでやっぱり諦めきれない。
しかしさすがに来年3月(販売会社の決算狙い)は無理な情勢であります。

諦めはしないけど、待つというのは一つの選択であります。
なぜかというと、大好きなロードスターなんですが「できるならこういう仕様を追加してほしい」という点がないではないからです。
巷間では「アメリカモデルのように2リッターモデルだせ」とかいう声がかなり大きいようですが、私は全然いらんなあ。
現行の1.5リッターが私にとって丁度いいです。
以前若い時に乗っていたシビックVTiは1.5で、まあVtecということもあってよく回ったエンジンで十分だったし、シビッククーペ(左ハンドル)は1.6でこれまた必要十分だったし。
数年前に乗った父親のVitzは1.5でしたが、この歳になると「おいおい力あるなあ」なんて感じだし。
要するにこの歳になってハイパワーモデルなんていらんし、この間、新グレードとして足回りやシートを強化したRSってのが出たけど、別にロードスターに速さは求めてないし、別にヒール&トゥとかするわけでもない、というか出来ないんで、あれも俺は全然いらんなあ。
そういう方向じゃなくて例えば、ホロの色。
今は黒しか設定されてないけど、ここは是非タンを設定してほしい。
あとボディカラー。
今の所欲しいのは定番のソウルレッドプレミアムメタリックですが、昔のVスペシャルにあった深緑(正式な名称わからん)も見てみたい。
NDはNBみたいなヨーロピアンスタイルではないのであまり合わないかもしれないんだけど、もし出るなら実際に見てから決めたい。
あと、メーカーオプションにやや不満ありです。
一つはセーフティパッケージ。
私は、今日日の車についているような安全機能は全く要らない。
前の車との車間が詰まったら自動的にブレーキかけるとか、白線超えそうになったら自動的にハンドル切って修正するとか、アホかと思うんですね。
そんことも自分で出来ない奴は車に乗らないほうがいいです。
その機能のためにウィンドシールドにくっついているヘンなカメラのような奴は、ロードスターの美観を夥しく破壊していると言わざるを得ません。
ということで要らないんですが、欲しい機能が一つあります。
それは、アダプティブ・フロントライティング・システム(AFS)という機能で、ハンドルの舵角に応じてヘッドライトを曲がる方向に照射してくれるというシステムです。
これは欲しいんですが、上記のような要らないオプションとパッケージになっていてバラで買えない。
システム上、ワンパッケージにしか出来ないとは思うんですが、もしかしてバラ売りしてくれるかもしれない。
一つは、現在はSレザーパッケージに標準装備されているシートヒーター。
狙っているSスペシャルパッケージにはついてないし、オプションでも選べません。
でもさ、冬にオープンに乗るときはあったほうがいい装備でしょ?
もちろん「そんな弱っちいオプションは要らん」という人もいるでしょうが、欲しい人にはオプションで選べるようにすればいいと思う。
レザーシートじゃないとダメなのかもしれないけど。

こういった若干の不満点を解決してくれるモデルや特別仕様車がそのうち出てくるかもしれない。
ということもあるので、まあもう暫く、そうだなあ今の車が車検切れになる来年9月までは待ってみようかしらねえ。
待つけど、諦めないぞ。

2015年11月12日木曜日

温泉に行かない日(304) Googleマイマップの「埋め込み問題」が解決

私は昔から地図好きで、子供の頃から地図を眺めながら色々白昼夢に耽溺したりするのが好きでしたし、今も好きです。
そんなこともあってこのブログには、基本的には写真は載せませんが、「自分で作った」Google Mapをできるだけ載せるようにしてました。
前までは。
今は出来てません。
何でかって言うと、前は自分で作ったMy Mapの「一部」、要するに作った地図全体ではなく、書いた温泉の辺りだけを切り取った状態のリンクを貼れたのですが、Google Mapの度重なる悪しき仕様変更のために、標準ではその機能がなくなってしまったからです。
地図そのものをリンク出来るのは出来るんですが、なんていうんだろ、実例はこう。

これしか出来ない。
標準機能だとこのようにマイマップ全体しか載せられないし、表示させるサイズも設定できません。
今、これを書いている自分の環境(Mac Book)でさえ境界線を大きくはみ出しており、モバイル環境ではどのように表示されているか見るのも薄ら恐ろしい感じであります。

本当は、ブログで書いている温泉にクローズアップしたちっちゃめのマイマップを載せたいんだけど、その機能は標準ではないんですね、今は。
前まではあったんだぜ。
仕方ないので、最近は地図を載せないか、載せる場合でもマイマップではなくGoogle Mapの標準的地図しか載せてません。
これはかなりつまらない事であります。

ところが先日、私がやりたいという事を実現してくれるサイトを見つけてしまいました。
それはGoogle マイマップ 埋め込みヘルパーというサイトで、作者は三土たつおという方で、私の好きな@niftyのデイリーポータルZでも執筆しています。
地図とか地形とか川の跡とかが好きな方のようです。

で、このツールを使うと、例えば私が、焼津にあるお気に入りな温泉の地図を載せようと思ったら、

 

と、このように思い通りにクローズアップさせて表示させる事ができるわけです。

何が言いたいかというと、三土さんという方ありがと、という事と、Google、みんなが思ってる事の真逆な仕様変更はやめてくれ。
という事であります。
Bloggerという無料のプラットフォームを提供してもらい、その上広告料まで貰っている割には厚かましい要求かもしれんけどね。

過去の殆どのポストについては、実は別の事情で地図へのリンクが無効になっていますが、今後少しずつこのマップで復元していく予定です。
スマホ表示の問題があるため、サイズは300☓300程度と少し小さめにしようと思っています(上記の地図は400☓400)。
しかし、地図をドラッグして直接グリグリ動かせますし、上の「温/泉/週/記Map」と書かれている緑色のメニューバーみたいなところの右端の破れた長方形みたいなのをクリックすればデカい地図も表示できます。
ちなみに300☓300サイズの地図はこんな感じになります。

まあこの程度であれば、私みたいな老眼でも何とか対応できるかと。

2015年11月8日日曜日

温泉に行かない日(303) 不思議な出来事

具体的な日時・場所などは話の特性上控えますが。

ある時、高速道路のある線区(あ、こりゃ鉄用語だな)を走っていた時のこと。
よくようつべで、意味なくぶっ飛ばすアホのことを撮影した動画で「あいつアホやな。漏らしそうなんやろ」という揶揄のコメントを見ますが、その時私は実際におしっこ漏らしそうで(トシ食うと近くなるもんだ)、何キロか先にあるSAかPAに向かって急いでいたんですね。
したがって制限速度を超過して走っていたのは、はい、認めます。
その日のその高速は比較的空いていたので、迫り来る尿意と格闘しながら基本は走行車線を走行し、前に自分より遅い車が現れると追い越し車線に出て抜いてまた戻るという走り方だったんですが(追い越し車線を延々と走り続けるはバカのやることです)、その出来事が起きた時も同じ仕儀で走行車線を走る一群の車を抜いたわけです。
で、まあ多分読者の想像通りなんですが、抜いた瞬間その車列の中から一台の覆面パトカーが追い越し車線に躍り出て、同時に赤色の回転灯を点灯して私を追尾し始めたのであります。
理由があるとはいえ速度超過してたのは事実でありますので、私は素直に速度を落として走行車線に戻り、さらに逃げる意思がないことを示すために数回左にウィンカーを出した上で覆面を先行させ、後に従ったわけです。
その時点で覆面は回転灯を消灯しました。
あと、パトカーにとっ捕まったことがある人はご存知でしょうが、リアウインドウのところに取り付けられたLEDパネルでメッセージを表示させるやつがあるでしょう。
普通だとそこに「あとに続け」とかいうようなメッセージが表示されるのが常なのですが(「常」って。何回かとっ捕まってることを図らずも露呈してしまったようですな、はは)、今思い出してみるとその時はその表示もなく、ただしかし申しひらきはできない状況だったので、素直に覆面の後をついて行ったわけです。
やがてインターが近づき、覆面が降りて行ったので私もそれに従いインターを降り、覆面が停車するのを待ちました。

不思議な出来事はその時起こりました。

料金ブース手前の、あれはなんていうんだろう、流入車線と流出車線を区切る赤白のブロックのようなものがあるでしょう。
覆面はそこに設けてある切れ目をUターンしました。
私もそれを追っかけて同じようにUターンしました。
しかし普通、そんな危険なことはパトカーは被疑者にはさせないと思います。
速度超過とかでとっ捕まえた車は、高速バス停とか安全な場所に安全な方法で停車させるのが普通です。
しかしまあ兎に角早く取り調べしたいんだろうと思って、私はその覆面の後ろをついてUターンしました。
そしてできるだけインターの端っこに停めたのですが、びっくりしたことにその覆面、私を置き去りにして、もと来た方面に戻って走り去ってしまったのです。

え?
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実際に事が起こった場所は違いますが、例えば東名を下り方向に沼津から富士方面へ走ってる時にとっ捕まったとして、その覆面は富士インター内をUターンして私を置き去りにして沼津方面に戻って行ってしまったという感じです。

私は驚いて、走り去るその覆面に何回かパッシングして「俺ここに停車してるんすけど」というシグナルを送りましたが、それに全く反応する事なく、全く普通に、全く何事もなかったように走り去ってしまったのです。

取り残されました。
インターに。
私だけ。

起こった出来事をどう判断してよいかわからず、ただ、このまま走り去ってしまった場合「逃走した」と判断される可能性も否定できないので、ハザードを出したまま結構長い時間覆面が戻ってくるのを待っていたのです。
しかし、待てど暮らせど覆面は戻ってくる様子はなく、これ以上インター内で待っていても逆に危ないし、JHの職員に不信感を持たれそうだったため、ビクビクしながら出発しました。

なんか未だに白昼夢というか、狐に化かされたというか、とても不思議な感じです。
もし同様の体験をなさったという方、あるいは高速警察隊の取り締まり運用の内実に詳しい方がいらっしゃったら、是非コメントをお願いします。

2015年11月3日火曜日

プロジェクト "山神社"(11) 山神社

ちょっと遠くの山神社にドライブがてら行ってみました。
行ったのは、山梨県南巨摩郡身延町杉山1533(地図から住所検索による検索結果)というところにある山神社。
富士からだと、JR身延線沿いを走ってR300→山梨県道412という感じでだいたい1時間30分ってとこですけど、この最後のr412が曲者。


地図で見ると何の問題もない県道に見えたので何の覚悟もなく行ったんですけど、地図にある「ヤマメの里」(キャンプだか何かの施設らしいが現在は休業中らしい)のあたりから目的地の山神社までの間はほぼ廃道。
© ill-health(ruephas)
2015

ちなみに、あまりに荒れ果てた県道(この手のマニアがいうところの「険道」。他に「酷道」「死道」などという用語もあり)のため、それこそ廃道マニアがブログか何かで書いてるんじゃないかとちょっと探してみましたが、あまり有名ではないらしく、はかばかしい結果は得られませんでした。

しかし荒れてはいるものの、道沿いに電柱が立っていて電線が奥に続いていることと、微かながらに轍が認められるので行っていけんことはないだろうと覚悟を決め、アンダーパネルに石をゴリゴリこすりつけながら前進。
おんぼろスイフトであればこそできる荒技であり、ロードスターに買い換えたらこんなことは絶対にできない。
山神社探索用にボロい軽自動車でも買うかな。
そんな金はない。

ずっと道幅は十分に確保されていたのだけど、途中から、これはもうスタック確実というような路面状況になったため、車を乗り捨てて後は徒歩。
400mほど歩くと、荒れ果てた道の先に突如として箆棒に立派な赤い橋が出現してやや驚きました。

© ill-health(ruephas)
2015
この橋、Google Mapには載ってません(航空写真モードにすると確認できます)。
上のMapでいうと、目的地の山神社の手前あたりにあり、横の川を西側というか北側にわたっています。
写真でわかる通り、橋及びその手前は舗装されており、砂利はあるものの一見大変快適な道路に見えますが、舗装されているのはその部分だけ。
前後は普通車ではまず走れない路面状況であり、そんな道になぜかくも立派な橋が架けられているのかが全くわからないです。
橋の向こうにも行ってみましたが、もうかなり大きな石が転がり放題の徹底した荒れっぷり。
本当にこの橋の意味が全くわからない。
もしかしたら、ヤマメの里の先で途切れている道と繋がっている(あるいは繋げるつもりで作って途中で頓挫)ということかもしれませんが、今日は廃道マニアとしてではなく、大山くんサポーターとしてここに来ているので、先の探索はしませんでしたがね。

しかしくそ、俺は山梨県民ではないがこれは全く税金の無駄遣いじゃないか、などと怒りを覚えつつ、どんな名前の橋なのかを確認してみようと銘板を見てびっくり。

© ill-health(ruephas)
2015
やまのかみはし。

ほんとですか?
山之神橋ですぞ。
俺が愛してやまない大山くんの名前が、税金の無駄遣いの結果できてしまったものとはいえ、立派な交通インフラのネーミングに採用されているとは‥。

すごいじゃないか大山くん。

やはり君はやればできる神様なんだよ。
YDKだ。
うん、自分を卑下することはないんだ。
前を向いて、胸を張って歩けばそれでいいんだ。
その姿をきっと誰かが見ている。
俺とか、土建業者とかでも見ているんだ、うん。

とか思いながら感涙にむせんでいたのですが、まあ常識的に考えると、橋の周辺にある特徴的な施設が山神社以外に何もなかったので仕方なく、というのが実際のところでありましょう。

さて、橋を渡らず右手の砂利道を入ったあたりに山神社はあると地図は示しています。
© ill-health(ruephas)
2015
その通り進むと、巨大な砂防ダムが出現しますが、そこには神社が潜んでいる雰囲気とか気配とかは全く感じられません。
ううむこれはもしや、この砂防ダム建築により山神社は破壊せしめられておるのではないかとマジで心配になってきました。
砂防ダムの突端を右側に回り込むようにして向こう側に出ると、人工的な構築物はなく、山林のような感じになっていて、微かに神社存在の予感がしてきました。
目を凝らして観察すると、あった。
二本の木の間を渡すようにしてしめ縄というか、あれなんて言うのですかね、細い綱に白いヒラヒラのを何枚かつけたあれ。
人間界と神様の世界を区分してる感じのアレ。
© ill-health(ruephas)
2015

おお、神社だ。
山神社に違いない。
見回しても鳥居がないので、もしかしたらあれが鳥居代わりかもしれない。
白いヒラヒラ付きの綱をくぐる前に一礼して、実に歩きにくい参道を登っていくと、社殿がありました。
急な斜面に石垣を積み上げ、社殿を造営するスペースを何とか確保しています。
山奥にある山神社の多くは、石造りの祠だけであとはなんにもなし、というような簡素タイプが多いんですが、ここの山神社はそうではなく大変立派な社殿であります。
どのくらいの歴史があるのかはわかりませんが、社殿や石垣からは相当の時間が経過していると思われ、昔こんな山奥でこんな立派な神社を作り上げるには大変な努力が必要だっただろうと思われます。

© ill-health(ruephas) 2015

作法に則り参拝して「失礼します」とお詫びしてから中を拝見すると、綺麗に掃除された拝殿内には「大山津見之命」と大書された幟旗が何本かありました。

ああよかったなぁ大山くん。

こんな山の奥にあるのに、いいサポーターに恵まれているようじゃないか。
賽銭箱には塩飴が3つ置いてあったが、これは通りがかりのハイカーが、君が熱中症になるんじゃないかと気に病んで置いていってくれたのに違いない。
どうせなら水も置いてけばいいのになあ、大山くん。

いい山神社でした。

2015年10月4日日曜日

ニューウェルサンピア沼津(1)

勤め先は当然社保に加入していまして、どっかの悪質企業みたいに滞納することなく労使共にきちんと保険料を納めております。
まあ、当たり前ですが。
で、そーゆー当たり前の企業に対してはちょっとしたご褒美が貰える事があり、そのご褒美の多くは健康増進に役立つものというのはまあ理解出来るところです。
ということで、そのご褒美、すなわち温泉の割引券を入手できましたので、それでもって温泉に行くことに致しました。
行き先はウェルサンピア沼津(静岡県沼津市宮本字元野80-27:055-922-5555:¥720:10:00〜20:00)というホテルです。

アパートから車で30分。
外見はややくたびれ気味に見えますが、外見と中身は大抵別。
中に入り、フロントではなく温泉入口にあるカウンターで割引券を示して¥500也を支払います。
更衣室に入るとそこはもう鈴なり状態。
若い奴が多いのが気になりましたが構わずGo!
若い奴は大抵世間とか常識ってのを知らないので、公共の場である温泉内でもおれんち状態ではしゃぐのが五月蝿くて嫌なんですよね。
まあ良い。
浴室に入ります。
昔、個人系温泉情報サイトで「どよ〜んとした温泉」と評されていたのを覚えていますが、それは浴室の雰囲気であったかと了解しました。
やや暗い感じ。

内湯は結構でっかい造りで、充分に広い通常浴槽が一つ。
他には最大4人、ベスト2人のバイブラ浴槽とサウナ及び水風呂。

かけ湯の使い方を知らないらしく、シャワーの順番待ちをする若者どもを尻目にまず通常浴槽。
ちらりと露天風呂を見ると、そこにも若い奴が大挙して入浴していたため後回し。
洗い場は一杯でしたが、なぜか内湯の通常浴槽には爺さんが1人とおっさんが1人先に入っているだけであり、喧騒に満ちた浴室の中でここだけは何とか落ち着いた雰囲気。
下卑た笑い声を心でシャットアウトしながら瞑目して暫しの時を過ごします。
お湯はまあまあちょうどいい温度で澄明。
僅かな塩辛さと苦味がありました。
循環なので塩素してるはずですが、それは殆ど感じられません。
決して悪くはない感じです。
暫くするとちょっとゆだってきちゃったので、サウナ用の水風呂と通常浴槽に繰り返し入りながら、若い者どもが露天風呂から出るのを待ちます。
しかし露天風呂のこいつら、湯にも浸からず、縁に腰掛けてでかい声で話しているだけ。
はよ出てけやお前ら全く。

まあ待ってても仕方あるまいと思い、敢えて極めて不機嫌な表情を作って屋外に出て、若いのでぎっしりとなった浴槽を厳しい視線でガッとチラ見してから浴槽脇のベンチにどんと腰掛けると、こっちをチラ見返ししていた一人の若いのが私の険悪な雰囲気を敏感に気取り、「おい。じゃあそろそろ出るか」と他の若いのに声を掛け、全員ぞろぞろ出て行きました。
年の功であります。
中年の精神的恫喝力の強さであります。

結果残ったのは私と、若い奴の間に埋もれるようにして入浴していたチョビ髭オヤジの二人。
ううむ、いい感じだ。
大気までもが落ち着きを取り戻したかのような大変好ましい状況であります。
この二人組でかなり長時間、露天風呂を楽しむことができました。
眺望はありませんが、火照った体にはやはり屋外の爽やかな風が大変好ましい。

五月蝿い奴らが出て行って静かになると、露天はもちろん、さっきまでは「どよ〜ん」としか形容できなかった内湯浴室も「落ち着いた空間」という評価に変じるのが自分でも面白い訳です。

ということで、ここウェルサンピア沼津の「天然温泉・あしたかの湯」。
行くタイミングさえ間違わなければまあまあ楽しめる温泉でした。

ただし、循環の性能が悪いらしく、温泉におっちゃんたちの「ち○ち○の○」が結構浮いていたのはいただけません。
その辺、是非改善を望む次第でございます。

あと割引券ですが、社保料を滞納していない静岡県東部の企業であれば、もしかして総務あたりが持っているかもしれません。
一度ご確認ください。
割引券には施設内の食事が5%割引になる券も付いてますので、お得ですよ。

2015年9月26日土曜日

温泉に行かない日(302) 潤井川と凡夫川に行ってみた(3)

小さな橋からのアプローチは断念し、再び元の道に戻って北へ歩きます。
そこから200mくらい上流にはちゃんとした橋があり、そこから川に降りられるかどうかはわからぬまでも、少なくとも右岸に渡れそうだからであります。

すぐに到着。
堰があって、半分がたの水をせき止めています。
ぱっと見、川に降りられそうな雰囲気はなかったので、まあ取り敢えず右岸に行って、そちらから降り口を探すかと橋を半分渡って改めて川の下流側(堰の反対側)を見下ろしてみます。

おお、これはまさに「渓谷」ではありませんか。

規模は大きくはないけれども、確かに「渓谷」っぽい地形というか光景というか。
ううむ、降りたい、降りたいぞ。
しかし橋から見る限り、やっぱり降りどころはないように見えます。
くそおと思いつつなおも橋から見下ろしていると、川の両岸に細い道のようなものがあり、左岸側のそれにはペットボトルが棄てられてました。
「全く今日日の日本人ってやつは」等と内心ぼやきながら棄てられたペットボトルを見てたんですが、棄てられている場所が気になりました。
橋の上から棄てるにはちと難しいような場所にそれはあるように見えたのです。
もしかしたら、人が降りてその場で棄てたのかもしれない。
もしそうなら、降りるポイントがどこかにあるはずだと思って少し戻って探してみたら、ありました。
橋の左岸側の付け根の辺りに民家のようなものが建っていて、その脇から川に降りられそうなほっそい道、いやもう道ですらなくて人の通った跡が何とか判別できる程度です。
結構急な細道。
小生50も過ぎて体力・バランス感覚ともに低下しているので、こけて転がり落ちないよう万全の注意を払い、へっぴり腰になりながら慎重に降りて行きました。
一気に気温が下がったような気がしました。
複雑な地形をした川を流れる水の音も一気に大きくなりました。
© ill-health(ruephas) 2015
探訪した日は少し暑くて、ここまで歩きてきた間にちょっと汗をかいてたんですけど、川辺の木々に陽光は遮られていて、とてもひんやりしてます。
タンクトップを濡らしていた汗は、あっという間に引いてしまいました。

いやしかし降りてみるとここは大変気持ちいい場所。
少し田舎とはいえ、周辺は普通に民家が立ち並ぶエリアなんですが、この部分だけは全く別の世界に思えます。
上流を振り返れば目に映る堰と、川の両岸にある細い歩道のコンクリートを除けば、人工物は全くありません。
流れる水は澄んでいて、触ってみるととても冷たい。

じゃあ行けるとこまで行ってみようと、細い歩道を下流側に向かって歩いてみました。
50mほど進むとなんて言うんだろう、詳しくないんで言葉がわかんないんだけど、自然の堰というかちょっとした滝というかそんな感じになっていて、結構な勢いで水が落ちています。
© ill-health(ruephas) 2015
いつも思うんですが、風景を写真に切り取るととたんに臨場感が消え失せてしまうので、雰囲気を伝えるのはとても難しいんですが、兎に角こんな感じで水が激しく流れ落ち、デカイ穴ぼこ(これがポットホール?)の中で白く沸き立ち、渦巻いてます。

暫くそこに座り込み、このような風景を眺めてました。
海より川が好きで、引退後は綺麗な川のある場所に移り住みたいと夢の様な事を考える私にとっては、素晴らしいポイントです。
へたっぴですが、他にも何枚か写真を撮りました。
© ill-health(ruephas) 2015
© ill-health(ruephas) 2015
ずっと居たかったんですけどそのようなわけにも行かず、嫌々ながら腰を上げて帰途に着きました。
同じ道を帰ってもつまらんので今度は右岸を戻り、龍厳橋からの渓谷を眺め、ついでにその場所で合流している凡夫川の河川標識と記念撮影して帰宅しようと云う算段であります。
© ill-health(ruephas)/YT 2015
© ill-health(ruephas) 2015
帰り道はこのような風景で、茶畑の間を通る農道であります。
こっち側の道は潤井川からどんどん遠く高く離れていきますが、如何にも静岡の農道といった感じが満喫できてこれはこれでよし。
途中犬に吠えかけられたり、高圧電線越しに見える富士山を眺めたり、路傍に生えている木になっているまだ青いみかんを見て盗っていこうかどうしようか悩んだり(盗ってないぜ)しながらダラダラ歩きます。
暫く歩くと代信寺に出会い、その境内を通って龍厳橋に降りると潤井川に再会。
© ill-health(ruephas) 2015
そこから見る渓谷も良かったですが、先ほど見たあの光景にはかなわないなと内心ほくそ笑みながら、合流している凡夫川に行って河川標識を探しましたが見つからず、記念写真はおあずけ。
ということで、ぷち冒険は終了。

以下はオマケ。
「夜明けの像」と呼ばれ、幸運をもたらすと云われている銅像。
イナガキ薬局南側のちょっとした広場に立ってますが、最初は「ちっちゃいおっちゃん」に見えてなんだこりゃ、と思ったんですが、実際は少年像。
いろいろ由緒があるらしいです。
詳しくはこちらを銅像、くっ。
どう見ても、オッサンに見える少年
手には「PAPER」と書かれた旗
最初は新聞売りのオッサン像と思ったが違った
© ill-health(ruephas) 2015
横からの姿
若干へっぴり腰
© ill-health(ruephas) 2015
表情をドアップで撮影
すまない、やはりオッサンに見えるがあくまで少年
© ill-health(ruephas) 2015

2015年9月24日木曜日

温泉に行かない日(301) 潤井川と凡夫川に行ってみた(2)

ということでスタート地点はここ。

 

車を停めて、まずはJR入山瀬駅に行きます。
なんでかって言うと、多くの場合駅には、近隣の観光名所や旧跡等の情報が掲げられているからです。
ネットでの情報はなくともこういったアナログの情報が確実・有益なことも多いですので。
しかし期待はあっさり裏切られ、入山瀬渓谷に関する情報は何もありませんでした。
ブースの中にいた駅員さんにも訊ねてみましたが「知らない」とのこと。
ううむ、本当に知られていないようだ。
駅に隣接した公園にはD51が静態保存されているのでついでにそれを見学し、兎に角潤井川左岸から川に近づけそうなポイントを探しながら歩きます。
埋め込み地図では何故か徒歩ルートを上手く表示してくれないため、地図へのリンクを貼っておきます。

https://goo.gl/maps/1h3gmjDPee32

私がいる川東側と潤井川の間には、王子製紙系の工場建物がまさに山脈のように立ちはだかっており、容易には川に近づくことが出来ません。
加えて、工場山脈と私の間には更に別の川(王子製紙工場用水路と思われ)が横たわっており、行動を更に困難なものにしています。
ただ、上の地図をご覧いただき、ルート終端付近を良く見てもらえばわかりますが、その地点には少なくとも工場用水路を渡れそうな小さな橋があるようです。
先ずはそのポイントを目指して、可能であれば潤井川にアタックしてみようと云う算段。
ということでD51を後にして歩くこと約10分。
その小さな橋に到着。
歩いてきた道から降りていくような格好で橋まで行き、橋をわたって用水路をクリアしましたが、行けるのはそこまで。
暫く進むと目の前に潤井川が流れていましたが、そこから先は崖になっていて進むのは無理。
このポイントからのアプローチは断念し、元の道に復帰。
目の前に見えるのになかなか近づけない潤井川の岸辺。
なかなか手ごわい。

2015年9月23日水曜日

温泉に行かない日(300) 潤井川と凡夫川に行ってみた(1)

富士市の北の方、鷹岡とか天間辺りを流れる凡夫川って名前の川があります。
言うまでもなく大変魅惑的な名称であります。
具体的に言いますと、富士特別支援学校、ファミマの富士大淵店の近くにある不動沢橋を起点とし、約5㎞先の潤井川との合流までを流れている川です。
で、その凡夫川に行って、河川標識と記念撮影したかったんですけど、それと同じくらい気になっている場所があったんで、今回メインでその場所に行き、ついでに凡夫川にちょっと行った次第です。

何が気になってたかというと、入山瀬渓谷というところです。
JR入山瀬駅近くの潤井川に意外に見応えがある渓谷があるということなんですよね。
ここって地元でも余り知られていないようで、ネット上には殆ど情報がありません。
個人系の探訪記が2〜3ある程度で、しかもあまり深い情報ではないです。
写真はあるんですけど、渓谷にどこから入るとか、車の停めどころとかの情報はほぼ皆無。
でもまあなんとかなるだろうと兎に角行ってまいりました。

目的地周辺の地図です。
 
使用しているデバイスにより地図に表示されている範囲(縮尺)や内容(地名・ランドマークの表示)が異なっているかも知れませんが、2本の河川が北と東から流れてきていて、代信寺の付近で合流してるのはわかると思います。
そのうち、JR身延線をくぐって東の方から流れてきている川には「潤井川」という表示がされていると思いますが、これはGoogleの間違いで実際には凡夫川です。
王子エフテックスの工場の脇を北から流れてきているのが潤井川です。
見応えのある渓谷というのは北から流れてきている潤井川にあり、凡夫川との合流地点から少し遡った辺りまでが見どころという情報が幾つかあるわけです。
合流地点には県道176号線の龍巌橋がかかっており、そのあたりにある水力発電所(王子製紙所有?)から川に降りていくらしいんですが、地図を見た限りでは周辺に車を停められそうな場所(大規模小売店やパチ屋等)が見当たらなかったのでそちら方面からのアプローチは諦め、少し北のJR入山瀬駅西にある某金融機関、まあいいか書いてしまおう、富士信用金庫鷹岡支店(富士信さんごめん。定積してるに免じて勘弁してね)の駐車場をちょっと拝借して、上流からのアプローチを試みました。
(続)

2015年9月22日火曜日

プロジェクト "山神社"(10) 富知六所浅神社

富士市内では、天間方面の幾つかを除いて山神社等の大山祗命を祭神とする神社はほぼ制圧したかと思っていました。
しかしですね、昨日書きましたが富士宮の謎の構築物探検の際に寄った浅間神社が実は大山くんも御祭神にしていたということを知り(神殿内に入って直接確認)、浅間神社=木花之佐久夜昆売命(大山くんのムスメでビジネス的には各所で大成功を収めており大変羽振りがいい)という等式は必ずしも成り立たないことに気づいた(いまごろかい笑)。
なので念の為、うちから近くて一番デカい浅間神社である富知六所浅間神社ももしやと思い、急遽参拝に行ってきました。

アパートから丁度4㎞、自転車で行くには大変いい距離にあり、20分も掛からず神社に着きました。
実を言うと、参拝こそしてませんがここには以前1回来たことがあります。
会社の取引先が企業説明会を行った場所が、この神社の境内(かなあ?兎に角同住所で神社のすぐ隣)にある樟泉閣(しょうせんかく:静岡県富士市浅間本町5−1:0120-527-661)という結婚式場だったんですね。
その時は正直(浅間神社附属結婚式場か。流石にムスメは抜け目なく手広くやってんだな。でもさあ、それを少しオヤジに分けてやったらどうだい)等と内心思っていたのと、時間もなかっし、そもそも隣の神社が大山くんちとは露ぞ知らなかったんで未参拝でした。

© ill-health(ruephas) 2015
大きな鳥居から一礼してくぐり、手と口を清めてから参道の右端を拝殿に向かって歩き、先ず参拝を済ませました。
その後、御祭神について書かれている掲示がないか境内を歩きまわりましたがそのようなものはなく、来月竣工が予定されている神社ご造営の掲示のみが目立ちます。
しかたがないので社務所(売店)にいた神職の方に、
「御祭神のことについてわかる資料はありますか」
と訊ねると、快く「富知六所浅間神社 略記」という物をくださいました。
それによると、この神社の御祭神は何と大山祇命であり、相殿として木花之佐久夜昆売命始め5柱の神様がいらっしゃるらしい。
おお、ビンゴ!
やったあ!
凄えな大山くん。
三嶋大社以外の主祭神が大山くん系神社で、常勤と思われる神職が存在するのはもしかしてオレ初めて見るかもしれない。
頑張れば出来るんじゃんか、大山くん。
しかも結婚式事業にも乗り出してそこそこ成功しているようだし、オレは篦棒に嬉しい。
よしじゃあ、さっき見たご造営に対する賛助もしなきゃなあと決意し、ただし今日は持ち合わせが無いため資料だけを受領。
今月中にお支払いします。
あと、新本殿落成に伴い行われる「本殿遷座祭」が来月13日の火曜日に斎行されます。
その日は残念ながら出張のため微妙ですが、可能であればこの眼で見たい。

いやあ実にいい参拝だった、大山くんも棄てたもんじゃない。
地域密着から、岳南エリアの総元締めまでいろんな仕事が出来る仕事人だ。
おれはそんな大山くんが好きだ。

【富知六所浅神社】
初参拝:22/9/2015
鎮座地:富士市浅間本町5-1
主祭神:大山祇命
相殿:木花之佐久夜昆売命・大山咋神・深淵之水夜禮花神・阿波乃咩神・高龗神
創建:孝昭天皇2年
旧社格:郷社(現 別表神社)
北緯:35.1672142
東経:138.676282

最後に、境内にあったオブジェたちを紹介して終わりにします。

ゔ。
ピカチュウに見える。
しかし、ピカチュウではない。
それが証拠にボディは黄色ではない。
緑と白のツートン。
ほっぺたの紅いのもピカチュウとは異なる。
これは違う何かだが、ピカチュウではない。
© ill-health(ruephas) 2015
これはジャイアンに見えるかもしれない。
しかしそうではない。
ジャイアンはこのように柔和ではない。
© ill-health(ruephas) 2015
え?
なんだって?
ドラミだって?
いかんな、君、眼科受診を勧める。
オレにはうさぎに見える。
問題ない。
う・さ・ぎ、だ。
© ill-health(ruephas) 2015
信仰心に篤い老夫婦の石像。
暑かった今年は半ズボン姿のお年寄も多かった。
彼らも暑かったのであろう。
のび太くんや静香ちゃんがお年寄りになったら
きっとこんな素敵な夫婦になるのであろう。
しかしこれは現在の彼らではない。
単なるお年寄り夫婦の像だ。
© ill-health(ruephas) 2015

2015年9月21日月曜日

温泉に行かない日(299) 謎の構築物に行ってみた

書かない時期は全く書かないのが悪い癖。
いろいろあったのは事実だけどまあそれは扠置き。

私は地図好きで、時間があるとGoogleマップをあてもなく眺めていることが多く昨日もそうしてました。
地図上をウロウロしていて太めに泊まったのが、なんだこれ、ふと眼に止まったのがこれ。

2015年7月20日月曜日

妙樂湯(1)

暑いし、やる気もないし(何の?)、オレ犬が好きだから今日は富士ハーネス(日本盲導犬総合センター:静岡県富士宮市人穴381:0544-29-1010:盲導犬の育成や引退した盲導犬のお世話をしている施設です)に行って子犬とか眺めて癒やされようと思ってたんですけど、最近心身ともに毒気が溜まってきていることを実感しており、純粋無垢な盲導犬たちに私の危険な毒気が伝染しては良くないだろうと考えなおし、じゃあその毒気を抜きに行くかと決めました。
毒気を抜く方法としては、
  1. 喧嘩
  2. 飲酒
  3. 温泉
が代表的方策として世間的に知られていますが、1.はするだけで汗かきそうだし、相手を見つけるのが大変だし、抑、負けてしまう可能性があるので却下。
2.は勿論本日実施しますが、朝からはどうもね。
最低でも昼過ぎからでしょう。
となると残るは3.なのですが、最近の毒気っぷりは通常の温泉では対応できないほどに成長しており、温泉+αが欲しい所。
+αか…
最強の+αとしては、
  1. 温泉入ってコレ(良い子はリンク先に行かないやうに)をやる
  2. そこまで行かなくても芸者をあげてどんちゃん騒ぎ
  3. ふたりっきりで貸切風呂に入る、うふふ♡
などが世間的には有名ですが、1.及び2.はオレは実は余り興味なし。
興味があったとしても金が無いので却下。
3.は単純に相手が居ないため不可。
オトコとやってもつまらんし。
ということで、別の+αを思いつき、実行に移しました。

2015年7月7日火曜日

たおやかに勤務中Returns(17) 円周率

A:
大変なことが起きた。
円周率がついに割り切れたようだ。

D:
西岡[1]さんがかわいそうだ。
君は円周率を暗記していたか。

A:
3だ。

D:
ゆとり世代か!

A:
オレはゆとりではない。
本当に3とおぼえていた。

D:
うを⁉️
どーなってんだ、◯◯県[2]の義務教育は!

A:
さっきニュース見て、
「あとに数字がこんなに続くんだあ」
って思った。
これは本当だ。
14かあ。

D:
わたしも3.14までしか覚えていない。

A:
14というのは今ニュース見てわかって、それでも14迄しか覚えられなかった。
今な。
まて!

D:
何だ?

A:
15だ。
3.15だ。
その後が16か。
すげえな、下4桁もあるのか。

D:
3.141516?
ほんとうに?
そんな規則正しい?

A:
違うぞ。
今見なおしたら、3.15だった
今覚えた。
3.1516だ。
あとは覚えられん。

D:
いやいやいや、3.14…続く


A:
え、でも、
「同大の発表では円周率は『3.151673980』。3.1415・・・と続く、従来考えられていた数値は全くの誤りで、早急に修正が必要だという。」
だぞ。
15だろ。

D:
そうだった。
うん。

A:
でもそんなのどうでも良くて、要するに3でイイような気がするが。

D:
ゆとり世代だ。

A:
だから、オレはゆとりではない。
今も昔もゆとりなどない。
しかしそれはさておき、意味を見いだせるのは3までだぞ。
いや、それは嘘だ。
その3にも意味が見出せないことを表明せざるをえないのは屈辱だ
でもまあ3でいいぞ。

D:
わかった。

A:
よしじゃあ今日から3だ。
君は3で困った事があるか?

D:
ないな。

A:
そうだろ。
オレは場合によっては2でも大丈夫だ。

D:
大胆な!

A:
いや、オレはいつでも2でおっけだ。

D:
うむ。
確かにわたしの人生においても、それでも困らないことに今気づいた。

A:
だったら思い切って1はどうだ。

D:
よし

A:
それでいくか。
抑、円周率って何を何でかけたら出てくるかというのも分からないしな。
意味を忘れている。
よく考えたら、直径と半径だったはずだ。
それらをかけると1.5か最悪3になるはずだ。
そんなんだったらもう1.5でいいだろ。
半径✕直径=1.5
これで決まりだ。

D:
調べたぞ、わかった。

A:
お、どうだ?
正解は何だ?

D:
しかし、もう1.5でいい。

A:
諦めるな。
正解は何だ?

D:
正解は、直径と円周の比率だ。

A:
へ?

D:
へ?

A:
直径と遠州の比率?
じゃあ聞くが、

D:
なんだ?
遠州って、クソ、演習、くそ、円周って丸いのの周りの長坂?
長さか?

D:
そうだ。

A:
それをどうやって測るんだ?
定規か?

D:
メジャーだ。
巻尺ともいうな。

A:
よし。
巻き尺で測る。
直径って円の中のデカさのことだろ。
それはわかる

D:
うむ。

A:
それも巻き尺か?

D:
いや、それは定規でもいい。
巻尺でもよい。
定規のほうが測りやすいから定規だ。

A:
よし。
で、測った。
で、なんだっけ?

D:
おい。
記憶力は大丈夫か?

A:
まてまて、問題が発生した。
楕円の場合は、円のデカさはどうなる?

D:
そんな!

A:
長いのと短いのがあるぞ。
難問だ。
実際の長さは巻き尺で何とか測れるとしても、計算に使うのは長いのと短いののどっちなんだろう?

D:
ありとあらゆる長さのけいだ。

A:
ああ、足していくのか
ありとあらゆる長さの径があるんだろ?
足さないのか?

D:
足さない足さない。

A:
ふうむ…
つまり「あり」と「あらゆる」のどっちを選ぶべきかってことだな。

D:
そうきたか。

A:
いや、それは簡単だ。
どっちか好きな方を選べってことだろうな。
気分による。
今日は疲れてて出来るだけさっさと済ませたいときはシンプルでショートサイズな「あり」の方、つまり短いほうだ。
余裕のあるリッチな中高年は時間をじっくりかけて長い方、要するに「あらゆる」を選ぶだろうな。
パイプとか葉巻をくゆらせながら、
「うん、今日の『あらゆる』はちょっと奥が深くて味わい深いな」

D:
そうだろうな。

A:
でも結局、円周とかデカいのとか短いのを巻き尺で測って掛けたり足したり割ったりしてそれが何だとオレは言いたい。
1でいい。

[1]
円周率を5万4千桁も覚えたと言われる度外れ超人のこと。

[2]
Aが小学校から高校まで過ごした中部の某県。

2015年6月23日火曜日

たおやかに勤務中Returns(16) 大便器は罪なのか?

A:
ちょっと小便をしてくる
小便か…、死語だ。

D:
おう。
してこい。

A:
いわゆるしっこだ。
ところで「大便」は生き残ってるのに「小便」は死語だ。

D:
うーん…
「小便器」
なら、生きてる気がするが。

A:
貴様は既に死んでいる

D:
ぐわっ!

A:
いや、マジで死んでる
小便器って、最近ホントに聞かないよなぁ。

D:
言わないか。
聞かないな、うむ。
口語では言わないが、文語体でも書かないか
書かないな。

A:
では、小便器のことはなんと言う?
大便器は?
つまり、男子にとってはそれら全体として、トイレだ
それらを区別しない。

D:
うーん。

A:
ふうむ。
これって結構説明しづらいな。

D:
説明しづらいのか。
では、死語認定とするか?

A:
いやまて。
女子は、便器はひとつ
男子は、二種類だ。

D:
そうだな。

A:
で、小学生くらいだと。

D:
何だ。

A:
男子が学校でクソするというのは、ほぼ死刑判決、犯罪視されていた。

D:
確かにそのとおりだ。
笑。

A:
男子は小便器だけしかありえないんだ、観念としてな。
あ、思い出した。

D:
なんだ?

A:
そうだ、アサガオと言っていたぞ。
小便器のことだ。

D:
おおおお!
あったな、確かにそんな呼び名。

A:
で、多分、その感性が今も脈々と続いていて、
大便器を個別的に呼称することが、

D:
ふむ。

A:
禁忌とされているというか、

D:
ああ、小学生の犯罪感覚か?

A:
そう。
うんこしてることの犯罪性を隠蔽するために、総体として、大小ひっくるめて「トイレ」という呼称になっているというか。
言いたいことわかるか。

D:
ふむ。
わかるぞ。
敢えて曖昧にしているというか。
タブーというとおおげさだが、
はっきりさせない。
死刑判決にならないように。

A:
うん。
学校でうんこは即ち「死」だ。
ゴルゴに狙われるより確実な死だ。
したがって未だに、オッサンでさえ、所属する組織の中でうんこするのは…

D:
してるだろ。

A:
してることは否定しない。
しかし、若人とオッサンの排便感、或いは排便観は自ずと異なっているようだ。
実際今日も、おれは部下たちに「ちょっと下痢気味なんで席外す」と言ってひと下痢してきたが、別部署のヤツ、あいつ、ほらあの若くてカッコいいやつは、果たしてどうかなぁ?

D:
わはは。
確かに言えんかもだ。
いえないだろうな。
いや、お腹壊してるというのは、割合イケるかも

A:
ざまあ。
そうでないときは言えないだろ。
オレは言えるぜ。
でも健全な大便しか放り出せない時は、逆に恥ずかしいよな。

ん?おかしいなこれ。
なんで恥ずかしいんだ?

普通にもよおしてるだけなのに、
「お腹壊してる、下痢気味なんです」
と言って席を立つ。
みんなが同情する。
一方、
「固形便だしますから、トイレ行きます」
みんなが嘲笑する。
どっちが正しいんだ?

D:
笑笑笑

A:
これは凄い価値論争に成るぞ。
お腹壊してると、犯罪でなくなる。
やむを得ない認定がされる。
正常な排便が犯罪視される。
どっちが正しい?
倫理的、生理的、観念的にどっちが正しい?

D:
やはり前者の方が、やむを得ない感がにじみ出ている。

A:
だよなあ
そういう意味で、前者に正義がある
犯罪を犯したがやむを得ない理由があった。

D:
そう。

A:
よって執行猶予。

D:
そのとおりだ

A:
後者、つまり固形のやつは確信犯だ。
ある意味、◯◯◯的犯罪状態だ
要するに禁錮だ。
固形便のやつは、全員禁錮だな。

D:
うむ。

A:
大変有意義な考察ができたぞ。

2015年5月17日日曜日

塩之沢温泉(1)

ここはちょっと凄いぞ。


プロジェクト "山神社"(9) 高原山神社

函南町の山の神社を参拝後に行ったのは、高原山神社。
読み方が「たかはらさんじんじゃ」なのか「こうげんさんじんじゃ」がイマイチわからないんですが、一応「こうげんさんじんじゃ」を採用します。
場所は、伊豆にらやまカントリークラブの西側。
なんかゴルフ場の近くに山神社有るケースはちょくちょく見かけます。
多くのゴルフ場が山ん中に造られているからかもしれません。
ゴルフ場のほうがあとから来たんだから、先住民というか先輩というか、そういった立場の人に挨拶(直接的に云えばカネ)をしてくれよと思うのであった。
まあいい、大山くんにカネは似合わないから。

途中「富士見ニュータウン」という別荘団地を抜けていくのが近道なんですが、その道には「関係者部外者以外の通りぬけ厳禁」などとふざけたことが書かれており、しかしそれを無視して走ります。
実は、走っていたら武装した係員のような奴が脇からにじみ出てきて、
「オマエ!誰の許可を得てこの路を走っている?!」
等と誰何されるのではないかとビビりながら走ってたんですが、当然そんなことはありませんでした。
結構アップダウンが激しい道ですがちゃんとした舗装路であり、苦もなく神社の近くまで到達。
そこにあった案内が良かった。
誇大広告だ。公取に通報~!
© ill-health(ruephas) 2015
 「家内安全・交通安全・学業成就・商売繁盛・病気平癒・良縁を結び厄切り」

大山くんの本業「以外」の仕事がずらずら書かれている。
特に笑えたのが「商売繁盛」。
商売が繁盛してりゃあ、大山くん自身ももっとデカく手広く商売してるっていうの。
まあ、おれは大山くんの貧乏っぷりが好きなんで、今のままがいいんですけど。
しかしこの調子じゃ「山神社」の名前を纏った別の奴が祭神か、と訝りつつ神社本殿へ。
しかしここもなかなかいい感じの佇まいだなあ。
そしておっと、参道手前には由来書きがある。
いいぞ。
© ill-health(ruephas) 2015

由来
高原山神社は昭和二十三年御殿場山神社より御神体をいただいて、先代の方々により建立され高原の守護神としてお祀りしてしてありましたが、社が朽ちたので、平成六年十月高原全戸と協賛の部落外の方々の寄付金によって、神明造りの社に新築されました。
主祭神大山祇命様の御神霊をいただいてお祀りしてあります。

なるほど、新しい神社らしい。
ただし、静岡県神社庁サイトでは記載が無いので、あくまで地元の方々による地元の方のための、なんていうのか私的な神社ということなんでしょう。
© ill-health(ruephas) 2015
しかしそこで敢えて大山くんをチョイスしたのはナイスだぞ、高原の住民とやら。
しかも朽ちたらカネを集めて再建する。
あまつさえあまり関係ない部落外の人からも集金して再建する。
素晴らしい。
社殿横にある御神木も立派。
社殿横にある金属製ポストのような賽銭箱に10円を投入して参拝。

よし大山くん、いろいろ頼んだぞ。
特に「商売繁盛」に関しては公私ともどもよおくお願いするからなんとかしてくれ、頼む。
しかし、だめでもともととも充分に知っている。
ダメそうなら無理は禁物だ、軽やかにスルーしてもオレは恨まないから大丈夫だ。

参拝を終えて毎度のごとく「スミマセンちょっと失礼しますよゴメンナサイ」とひと声かけてから社殿内を撮影。
© ill-health(ruephas) 2015
神殿内によくある鏡とか(流石に太鼓など大型神具を格納するスペースはないけど)に混じって備えしてある御札には、
「高原山の神様(社) 祭神 大山祇之大神」と書かれていました。
よしいいぞ。
大山くん、地元の期待に応えて、厄を切って切って切りまくってくれ。
頼んだぞ。



【高原山神社】
別称:高原山の神様
初参拝:5/16/2015
鎮座地:静岡県伊豆の国市中1612−47
主祭神:大山祇命(大山祇之大神)
創建:昭和23年
Map Code:116 464 623
北緯:35.05066
東経:138.9951814

プロジェクト "山神社"(8) 山の神社

ぬる湯が素敵な函南町の富士見館に行った帰り、その近くにある大山くん神社に寄ってみました。
富士見館から神社までの距離は2㎞程度で、もし家からだったら当然歩いて行くんだけど、今回は出先であり富士見館に車を放置するわけにも行かず、またもう一箇所大山くんの所に行くつもりでもあったので車で行きました。

カーナビで示されたルートはこんな感じで時間にして数分。
早速車をスタートさせましたが全く普通の道です。
目的地の手前、少し西側(上の地図でいうと山の神社の西にある◯印)までは。

この先からはいきなり車でのアクセスが不可能な道に変化します。
これ、ちょっとムリですわ
© ill-health(ruephas) 2015
軽自動車でギリギリ抜けられるかどうか。
実際、路面には軽トラと思われる轍が見えるので通れるのは通れるんでしょうけど、その場合でも道の左右から伸びる草や樹の枝でボディに傷ついても泣き言は言いません、という条件付き。
しかしそのポイントから山の神社までは200mそこそこ。
◯印に車を乗り捨て徒歩で向かいました。
横にあるビニールハウスで農作業するオッサンの胡散臭げな視線を無視し耐えつつ、その道に徒歩で進入。
写真だと全面泥道に見えますがそうではなく、コンクリによる簡易舗装の上に泥が堆積している状態。
泥が被って居ない部分には苔が生えててかなり滑る。
しかもずっと上り坂。
普通の道であれば何の問題もないんですが、グリップ力の余りない私の靴だと歩く度にズルズル滑る。
うわあ、これは帰りのほうが危険だわと思いつつ汗をかきかき歩きます。
暫く歩くと岐れ道になり、左を進むと坂は急になり、ズルズル度は更に高まります。
襲い来る藪蚊を手で払いのけつつ、同時に縦横無尽に張り巡らされた蜘蛛の巣を樹の枝で絡めとりつつ歩いて暫く、現地到着。
距離的・時間的には大したことは無いんだけど「やっと到着」感、半端無かったなあ。

急、かつ蹴上げが異様にきつい階段を登った所に鳥居と祠があります。
パトロンが存在している可能性あり
© ill-health(ruephas) 2015
鳥居とそれに付いている額束は意外にも金属製です。
額束には「山の神」と書かれています。
Google Map(ゼンリン)の表記は「山の神社」ですが、どっちが正しいんだろう?
いつも思うんですが、現場では一切の記録、神社名とか祭神とかですね、そういった記録が一切ない場合でも地図にはちゃんと神社名が書かれているのがホントに不思議です。
奴ら、どうやって調べるんだろう?
特にこの神社の場合、額束に「山の神」と書かれているので、普通はそっちを採ると思うんだけど敢えて「山の神社」としているのが不思議で、何らかの調査が行われた事を匂わせるんですが。
地元の人への聞き込み?
静岡県神社庁に確認した?
まさか法務局に行って宗教法人の登記簿を取得したとか?[1]
流石にそれはないだろうけど。
まあそれはさておき、早速参拝。
急な階段は矢張り苔むしていて、白いサワガニのようなのがしきりに歩いてます。
踏みつぶさぬよう気をつけながら上り、一定のカネがかかっている感じがする、つまりパトロンの存在を匂わせる鳥居に一礼してから奥にある祠に向かいました。
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社殿はなく祠のみ。
なかなかいいかんじです。
10円玉を供えて参拝。
パンパンという柏手の音か山に響いて大変気持ち良い。
うぐいすの「ほ〜、ほけきょ」というさえずりにもエコーがかかっていて「山奥の名もない小さな神社参拝」感が増してきます。

素性不明ながら、この「カネのなさ」感や額束に書かれた神社名(あるいは祭神名)から言っても、まあほぼ大山くん神社と見て間違いなさそうです。
大山くんはやっぱこうじゃなくちゃね。

近くには徳隣院・高岩院・国清寺という3つの寺院があり、この山の神社はもしかしてそれらのセキュリティ担当業務を任命されているのかもしれません。

あと気になるのがこれ。
大山くんから我々への謎のメッセージ
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祠の下部に書かれている「中窪土井」と読めますが、もしかして右横書きかもしれないので、その場合は「井土窪中」か。
人名?
地名?
何かの格言のようなもの?
右横書きを前提として無理やり解釈するならば「井戸は窪みの中にある」というメッセージなのかなと思ったんですが「井戸」じゃなくて「井土」だし。
なんだろねこれ。
あと、土はもしかして土に点の「圡」か「𡈽」(←文字化けしている可能性あり。http://ja.wiktionary.org/wiki/%E5%9C%A1参照)かもしれません。
知ってる人いたら教えて下さい。

参拝を終え、ズルズル滑る坂道をこけないように十分注意しながら下って行きましたが、一回だけ見事に尻もちをついてしまったことを告白するのは篦棒にみっともないと思う。
雨上がりのコンクリ舗装路を歩くときは、みんなも充分に気をつけてくれ。

[1]
念の為、静岡県神社庁の公式サイトを確認しましたが、この山の神社に関する記載はありませんでした。



【山の神社】
別称:山の神
初参拝:5/16/2015
鎮座地:静岡県伊豆の国市奈古谷1124
主祭神:不明(大山祇命?)
創建:不明
Map Code:116 552 221
北緯:35.0721773
東経:138.9750145

2015年5月16日土曜日

富士見館(2)

初夏を迎えると行きたくなる温泉といえば、先ずは今般日本では珍しい七色炭酸泉ということで最近マニアからとみに注目されている倉真赤石温泉の屋上露天風呂(ハンドメイド)、硫黄の香りも爽やかな佐野川温泉、大変澄明で清潔感の有るお湯が特徴の富士見館ですね。
この3つの温泉の共通項といえば言うまでもなく「温度が篦棒に低い」ということです。
やや熱くらいの露天風呂に入って湯だった体を外気で冷やす、というのもそれはそれで乙なもんですが、抑、最初っからぬるい温泉であれば入っててものぼせないんで、長〜く入浴できるのがいいですね。
私は暑がり、熱がりなんで。
倉真赤石温泉は冒頭の通り七色温泉が最近注目されてて、あろうことかガッツ石松氏が真冬の12月、屋上オープンエアの非加熱源泉浴槽に入ったとのことですが、熱がりなオレでも流石にそれはないわ。
今は気温も高いので何の問題もなく入れそうですが、富士からだとちと遠い。
佐野川温泉はこの辺じゃ最強の温泉だと思いますし、温泉で飼ってる犬もカワイイんですが、最強の温泉だけにやたらに混むのが難点。
じゃあ、富士見館に行きましょうと決めました。
特に「のみ可」の温泉旅館の浴室は、日帰り専門の施設より全然空いているケースが多いので、嫌な客に苛つきながら温泉に入る可能性も断然低くなるというメリットも有ります。

富士見館はアパートから1時間位でついちゃいます。
2回めの来訪なんで館内の様子はだいたい分かる。
おばちゃんに500円払って入館しました。
で、今回は敢えて一番熱い浴槽から入浴。
なんでかというと、先ず41℃の高温を体に食らわせた後に非加熱の低温浴槽に入ったほうが、よりその低温っぷりをガツンと感じられるのではと考えたからです。
高温と低温の温度差は約10℃もありますので楽しみであります。
41℃といえば殆どの人類にとっては適温でしょうが、オレにとってはちと辛い。
それでも頑張って5分入浴し、ざばと抜けだして低温浴槽へ。
くぅ〜、気持ちいいなあ。
ぬるいお湯が好きな人にはたまんないと思いますよ。
ベストポジションは窓側のジェットがない部分。
静かに入浴を楽しめるし、逆側に有るジェットの影響で微妙にお湯が揺れ動いてるので気持ちよくてイネムリ出来るくらいです。
イネムリしたり、庭に何故か設置してある旧式の郵便ポストを眺めたり、浴室内に掲げられた効能書を読んだり、時々高温泉に入ったりしながら1時間ほど楽しみました。
残念なのは矢張り塩素臭。
これさえなければなあ、とつくづく思います。

2015年5月6日水曜日

温泉に行かない日(298) 何とか万難を排す事ができてロードスターを買えそうだ

一旦は悔し涙とともに諦めたNDロードスター購入ですが、プレゼン・説得・活発なロビー活動等の結果、何とか購入への道筋が付いたようであります。
ただし、流石に今すぐはムリ。
岡山及び長久手方面で尋常ではない資金流出があり、それをすぐには止められない状況ですので、その出血が自然治癒出来た時点で購入GOです。
ですので少なくとも来年以降、今の車の車検タイミング前後で購入の方向で調整しております。
それまで頑張れ、おんぼろスイフト。
エンジン警告灯点灯についてはオレはちっとも気にしてないぞ。

プロジェクト "山神社"(7) 赤岩神社

大山くん関連神社かどうかは神社名を見れば9割がた判ずることが出来ます。
山神社・大山神社・大山祇神社・山神神社・山ノ神・山積神社等、それっぽいのでたいていわかります。
ちなみに「づ」と「ず」の違いは大きいようで「山住神社」系の名前は大山くん(大山祇命)ではなく大山咋命(おおやまくいのみこと)のことが多いようです。
大山祇命と大山咋命はすげえ名前が似てますが別神です。
で、今回訪れた赤岩神社(静岡県湖西市横山314)。
R301を西に進み、どっかを北に入ればよかったんだけどその路を見落としてしまったため、もう少し先に行ったところのベリー超ほっそ~いコンクリ舗装の農道というか林道というか、その急勾配を上がっていきましたが、結構怖かった。
何が怖かったかというと道の細さではなく(自慢だが、私は車幅プラス数センチの道であれば問題なく走れます)、この道は殆ど車が通ったことが無いらしく苔むしており、そのせいでズルズル滑ること夥しいんだこれが。
アクセルワークを弱く一定にして、ズルズルを最低限に抑えつつ何とか踏破して神社着。
赤岩神社であります。
正面の赤鳥居は境内社?の稲荷神社?
赤岩神社の鳥居は左手のもの
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一見全く大山くんっぽくない神社名であります。

なので先に、神社に掲げられていた由来をここに書き写します。
元村社 赤岩神社 湖西市横山314番地鎮座
祭 神 大山祗命(おおやまつみのみこと) 岩長姫命(いわながひめのみこと)
由 緒 元禄13年勧請すと称すれども創立年月日を詳にせず古来赤岩大権現と呼ぶ 寛文7年(1667)以来の棟札を存す 明治12年9月村社に列す
昭和50年11月2日 赤岩神社 宮司 豊田英一
常駐ではないにしろ、神社の宮司さんが書き記しているのですから間違いないよね。
しかし本当に全く大山臭が感じられない神社名です。
この辺の昔の地名が赤岩といったのか、神社の右っ側に有る岩が昔は赤かったのか、それとも全く別の理由なのか、よくわかんないです。
参道を行くと正面に赤鳥居がありますが、祠の中には狐の置物が幾つか置かれていますのでこれは稲荷神社で境内社なのでしょう。
セキュリティ担当と思われます。
参道を左に曲がって行くと赤岩神社です。
結構質素な拝殿で、でも結構趣あります。
チャラチャラ感が無いのに好感持てます。
この辺は全く大山くんらしい。
質実剛健
簡にして素
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本坪鈴を鳴らし、10円(すまない、オレ貧乏なんだ)を賽銭箱に投げ入れてお参り。
その後、拝殿軒下に有る由来書を拝読して神殿方面に周ると、右手に6柱の神様を収めた祠があり、見かけによらずこの神社、EXILE状態だなあ。
或いはゴスペラーズ状態と言ってもいいか。
下に居たセキュリティ担当のお稲荷さまと合わせるとこの敷地内に何と9柱もの神様が同居中。
見かけより中身、それが大事。
真面目で勤勉な大山くんらしいなかなかいい神社でした。
しかし名前の由来を是非知りたいものだ。



【山の神社】 別称:赤岩神社
初参拝:5/6/2015
鎮座地:静岡県湖西市横山314
主祭神:大山祗命・岩長姫命
創建:元禄13年?
Map Code:116 552 221
北緯:34.7670915
東経:137.5272703

プロジェクト "山神社"(6) 山神神社

連休に入り、単身赴任先にずっといるのも何だし、抑ここ数ヶ月まともに帰省していないのは流石にヤバイだろうということもあって浜松に帰りました。
帰ったと云っても特にすべきことはなく(本当は有るのだろうけど)、国内散り散りに暮らしているガキどももバイトで帰れないということでどっか行楽地に行くということもなく、これ幸いと出かけたのは温泉ではなく大山くん関係神社。
磐田市にははっきり大山くん関係だと判明している神社がいくつかありますが、ビミョーな神社も幾つかあり、今回はそのうちの2ヶ所。
ひとつは山神神社(静岡県磐田市富丘415)、もうひとつは山神神社(静岡県磐田市富丘723−1)であります。
要するにどっちも山神神社で、それぞれ非常に近い場所に有るのですがベツモノです。

で、一箇所目の山神神社。
カーナビに従って進み、ここがそうだという場所の道端に車を停めたのですが擁壁しか見えない。
ただ、その擁壁にオレがギリ通れるくらいの幅の狭い階段があり、その先には神社の神殿部分と思われる建物が見えます。
この階段を通り抜けることが出来なさそうなやつを
オレは何人も知っているぞ
© ill-health(ruephas) 2015
その階段を上がっていくとやはり神社の裏手に出ました。
参拝する前に表の方に歩いて行くと鳥居があり、鳥居の下を通らないように更に先に続く通路を進むと「山神神社」と書かれた石柱がありました。
ただし、由来などが書かれたものはありません。
うむ、神社名は山神神社で確定ですが、中の人が誰なのかは今んとこわかりません。
改めて明神鳥居を見上げるとそこにも山神神社と書かれた額束。
一礼して鳥居の右側をくぐり抜けて参拝。
その後、拝殿の中をのぞき込んだり神殿の裏側を探ったりしました。
とはいえ、大山くんっぽい感じは非常にあるなあ
© ill-health(ruephas) 2015
拝殿には往々にして神社庁からの認証状のようなものがあったりして社格とか等級が書いてあったりするし、実際ここにも掲げられてましたが暗くてよくわからず、拝殿神殿の周囲にヒントは何もなし。
帰宅後ですが、静岡県神社庁のサイトを見てみましたがそこにも情報は何もなく、矢張り中の人問題はこのまま未解決のままになっちゃいそうです。
ついでに苦言を垂れますが、静岡県神社庁のサイトの情報量は余りに貧弱に過ぎます。
他の都府県神社庁のサイトに比べて全くダメダメであります。
猛省を促します。
お前らちゃんと仕事しろよ静岡県神社庁、と声を大にして訴えたい。


次の山神神社。
車で数分の距離に有ります。
モナコ市街地コースのタバコ屋コーナーっぽいヘアピンカーブを立ち上がった辺りに建っています。
こっちの山神神社には、本当に何も無いです。
寡黙な明神鳥居
一体君は大山くんなのか?
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神社名を彫った石柱なし、鳥居の額束にも神社名の記載なし、由来書きの類もなし、拝殿神殿内に参考になりそうなものもなし、な〜んもなし。
ここが本当に「山神神社」なのかどうかさえも現場で判ずることは出来ません。
いつも不思議に思うんですが、地図屋さんは何を根拠にここが「山神神社」であると判じることが出来るんだろうか?
まさかいちいち法務局に行って法人登記簿を確認しているわけでもあるまいしなあ。
こっちの山神神社は最初からきちんと鳥居方面から入り込むことが出来たため、鳥居の手前で一礼し、参道の端っこを拝殿まで進み参拝。
拝殿神殿はなんて言うんですか、あれはスレートっていうんでしたっけ、波々の建材でできていて、正直いってあんまり神々しさは無いです。
しかも肌色。
もうちょっと色を考えればいいのにと若干憤慨しつつ神殿部分に回りこむと、珍しいことに神殿内部をガラス越しに拝見できる変わった構造をしてました。
神殿部分側面がガラス窓
初めて体験する建築様式で、まさにガラス張り
しかし、君の名前はわからない
© ill-health(ruephas) 2015
木造の祠がガラス越しに間近に見えます。
これはありがたいと思い、ここでも再度二礼二拍手一礼でお参り。
いや本当にありがたい。

しかし君の名がわからないのだが本当に残念だよ。

一般的には「山神神社」という名前の神社の場合、祀られているのは大山祇命なので、恐らく今回の2社も祭神は大山くんだと思います。
しかし鎮座地が磐田ということもあり、地元富士市のように図書館で古い文献をあたることもままならず、先ほど書いたとおり静岡県神社庁が公開している情報も誠に貧弱なため本当のところはなんとも云えません。

2015年4月29日水曜日

プロジェクト "山神社"(5) 日吉・山・浅間神社

山神社に興味を持った経緯については以前書きました
来訪記については、Facebookで書いたりしてましたが、FBでは短文に留め詳細については今後こっちで書こうかなと考えています。
本日は、田子浦小学校の少し西側にある「日吉・山・浅間神社」。

この神社は、富士市中央図書館で調べた資料では存在していましたが、Google Mapとかで見ると、神社があるはずの場所は住宅地となっており、こりゃあ造成にともなって「廃社」になってしまっているのだろうなと考えていました。
奇しくも丁度一年前の2014年5月には車で実際に現地を車で訪れているんですけど、矢張りそこには地図通り比較的新し目の住宅が建っており、こりゃもうダメだなと諦めて勝手に「廃社」と断じてしまいました。
ところが先日、矢張り宅地開発で多分「ダメだろう」と思い込んでいた別の山神社に行ってみたら、祠だけはなんとか少し離れた別の場所に移動して生き延びていたケースが有ったため、もしかしたらこっちも少し別の場所でなんとか存続しているのではと考え、となると周辺を歩き回る可能性が高いので車ではなく、今回は徒歩で自宅より20分の現地に訪れました。
現状は当然昨年と全く変わっておらず、神社が有るはずの場所は袋小路状になっており、神社存在の感じは微塵も感じられません。
近所を少しウロウロしていると、自宅の手入れをしているおっちゃんが居たため、
「スミマセン、昔あの住宅の辺りに神社がありませんでした?」
と訊いてみると、
「いや、そっちじゃなくて向こうっかわ。その道をくるっと回って向こうに回ればあるよ」
とのこと。
おを!あるんだ!
期待に胸を躍らせ教えられた通りに行くと…、ありました!
© ill-health(ruephas) 2015
山神社に限らず神社一般に良く見られる形態である「地元コミュニティ拠点一体型神社」です。
つまり、鳥居の奥には「下川成公会堂」という集会場があり、それが拝殿を兼用しているようです。
神社によっては行政により設置された絵馬型の由緒書きのようなものがあったりするんですがここにはそれがなく、それどころか明神式鳥居の扁額(額束、が正しい用語)には何も書かれておらず、境内には神社の名称や祭神を示すものは一切なし。
至近距離に違う神社が複数存在することは別に珍しくもないため、このままではこの神社が「日吉・山・浅間神社」で確定というわけには行きません。
取り敢えず、境内の片隅にある古びた祠が神様の居場所だと判断してそちらに参拝し、そのあと拝殿に相当する「下川成公会堂」の中に何か手がかりが無いかとガラス窓よじ登って中を覗いたり写真を撮ったりしていると、向かいに有る家の住人が、
「なにしてるの?なんか中に用事があるの!?」
と声をかけてきました。
この狭い祠に3人住まいか
ちょっと同情
© ill-health(ruephas) 2015
内心(うわ、やべっ!)と思いながらオッサンを見ると、笑いを浮かべては居ますがその表情の下にははっきり「不審者」を見る不信がにじみ出ています。
「えっといやそのボクこの神社に参拝しに来たんですけど神社の名前がわかんないんで調べようかとあのその別にボク不審者じゃないですスミマセン」
殆どの不審者は自分のことを「不審者じゃない」って云うんですよね。
オッサンはまだ完全には私に対する警戒心を解いているわけではなさそうな雰囲気ですが、
「もしあれだったらここの鍵を借りに行ってやろうか?」
「いやあのその別にそこまでのことは無いんですスミマセン」
「そうかいいのか」
「はい、いいです。ところでスミマセン、この神社の名前知ってます?」
「え?名前か?名前は知らんな、知らん。わはは」
と胸を張って答えるオッサン。
(え〜マジか?!自分ちの目の前に建ってる神社の名前も知らんのかいこのオッサン)
と内心毒づいていたんですが、そのオッサンは神社のことは華麗にスルーし、
「それよりこっちの方に、一部では凄く有名な地蔵がおる。目だか歯だかに凄く良く効く地蔵があるから行くか?」
その地蔵の名前を訊こうかと思いましたが、このオッサンの先ほどの発言を思い出してやめました。
知らないに決まっている。
だいたい目だか歯だかってなんだ。
しかしせっかくのお誘いなんで案内してくださいとお願いすると、そのオッサンは他人の敷地であると思われるところをすたすたと先導してくれました。
そして明らかにひとんちの庭の中を横切り、そこにいた女性に、
「あんた誰だ見かけん顔だな。え?ああ、◯◯さん(その敷地の住人)の親戚か。じゃあちょっと◯◯さん呼んでくれ」
と声を掛けて、地蔵まで案内してくれました。
現物を見ると地蔵尊ではなく明らかに観音像です。
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頬杖をついた感じの造形ですが、膝元には眼鏡も供えられている。
成る程確かに歯だか目だかこれではわかんないです。
そのうち◯◯さんがやってきてこの観音さんの説明をしてくれました。
基本的にはこの観音さんは目の病気に効くんですけど、頬杖ついたその姿が歯痛を想像させるためそっち方面にも効くとされていること、◯◯さん自身は最近足が痛いため、治るようにと観音さんの足を擦ってお願いしている、等の話です。

で、もしかしたらこの人、神社の事を知っているかもしれんと思って、
「あっちに神社があるんですけど、神社名とかご存じですか」
と訊いてみたら、
「あれは、日吉神社と浅間神社、それと山神社が合祀された神社ですよ」
と答えてくれた。
やった!
これで確定、廃社の憂き目には遭っていなかったようです。
「実はあの神社は、もともとそこのキリスト教会の横の駐車場辺りに有ったんですよ。道路からちょっと奥まったところね」
「ある時この辺りに住んでる人が私の土地に勝手にその神社移しちゃったんですよ」
「え?どう云うことですかね?」
「今あの神社あるところは私の土地なんですよ。住人が勝手に測量して土地ならして、勝手に移しちゃったの。お父さんは引っ込み思案な人で文句言わないんですよ」
「困っちゃって、静岡県神社庁に掛けあったり議員さんにも相談してみたんですけど上手く行かなくて」
「でもやっぱり神様のことでしょ。なくすわけも行かないしもう諦めちゃってね」
「ほんとに勝手なんですよねこのへんの人はもう」
へえ、面白い話ですね。

何故「地元の人が勝手に移しちゃったのか」の理由についてはよくわからないんですが、恐らく元々の場所が奥まっていたため参拝するのに少し不便で、便利な所に移したといったところが真相でしょう。
しかし人の土地を勝手に測量し、そこに土地所有者の断りもなく神社を勝手に移しちゃうなんて凄え話ですよね。
でもまあ、オレ的には大山くん(大山祗命の個人的愛称)が何とか生き延びてくれていて篦棒に嬉しい訳です。

【日吉・山・浅間神社】
初参拝:2015年4月29日
所在地:静岡県富士市中丸363−5
Map Code:72 200 135
主祭神:大山咋命(おおやまくいのみこと)
主祭神:大山祇命(おおやまづみのみこと)
主祭神:木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)
創建時期:不詳
社格:無格社(15等級)

温泉に行かない日(297) 悪かったなハゲで

ネットで見た可成りイラッとさせられる広告。
どっかの国の大統領の告げ口外交を思い出した。