今年最後の温泉は、今月16日に行った倉真赤石温泉だと思ってたんですが、本日大晦日に予定されていた所用があっさりとキャンセルになり、それならば冬場に相応しく如何にも温泉らしい温泉に行っちゃおうという訳で、平山温泉龍泉荘に足を伸ばしました。
予定が無くなったとはいえ流石に今日は大晦日でありますので、どんな伏兵的所用が飛び出すやも知れず、時間を節約するため新東名高速道路を使うという大盤振る舞い。
ホントにあの道は危険で、ふと気付くとメーターは常態的に1**kmを指しており、緩く長い下り坂等だと瞬間的に1**kmをマーク。
それが私だけじゃなくて周りの車殆どがそうという有様。
快適なドライブを約*時間**分、現地に到着。
駐車場からの長い石段を下りつつ、
「最初にここに来た時は何ともなかったのに、今じゃこの石段に膝が笑いかける有様か」
とやや気落ちして、玄関の引き戸を開けておばちゃんに¥500を払い、男湯へ。
浴室へのドアを引き開けた途端に鼻をくすぐる硫黄のいい香りがして、浴室内は朦々たる湯気に満たされており、いつもの事ですけど「ああわざわざ遠くから来てよかったなぁ」とつくづく思います。
中には先客が数人。
私よりやや年寄りのおじさんとじいさんの中間、マニアっぽい若いヤツ、あと普通な感じの爺さんが数人。
これだけでも結構満杯感ありで、ここでこんなに入浴客がいるのは初めて見ました。
おじさんじいさん中間の人と普通な感じの爺さんたちは、入り口手前の最も暖かい浴槽で汗をかいており、マニアっぽい若いのは窓側右手のややぬるい浴槽に長く全身を伸ばして独り占め。
私の好きな窓寄り左側の一番狭い浴槽、云うまでもなくこの浴槽は最もぬるい訳ですが、そこはがら空き[1]。
下半身を良く清め、早速そのお気に入りの浴槽に肩まで浸かり「はあぁー」っと息を吐きます。
お湯を見ると、結構そこそこの量の白い湯の花がゆらゆらしています。
今までその事には気付かなかったのですが、もしかしたら昨日一昨日と休みでしたので、それによるものかもしれません。
やはり良い温泉なんですね。
古い銭湯や温泉では良くある事ですが、隣の女湯からは盛んに喋り声が響いてくるのに、かたや我が方、男湯は誰一人として黙して語らず、窓の外を流れる風の音と、浴槽から溢れ出すお湯の音しか聴こえません。
そう、ここは完全なる源泉掛け流しであります。
で、そのまま暫く黙ってお湯に浸かってたんですが、その静寂を破ってマニアのヤツがいきなり驚くべき行動に出たので、そいつ以外の全員が目を丸くしてしまいました。
マニアはぬるめの浴槽から一番熱い浴槽にざんぶと移動し、何を思ったか浴槽に入ったまま洗面器を使って頭に湯をざばざばかけ始めたのです。
洗い場じゃないぞ、浴槽内だぞ。
そもそもここの温泉は温泉そのものを楽しむというコンセプトが強く、「浴室内」(浴槽内の間違いではないよ)での洗髪や、泉質に影響する為、石鹸の使用さえ控えてくださいということになってます(浴室内にキチンと掲示してあります)。
それを知って知らずか、いや、知っていたとしても浴槽内でお湯をかぶる等と言う事は温泉に限らず入浴時の常識以前の話でしょう。
わたしも爺さんたちもそこにいた全員、吃驚し過ぎて声も出なかったんですけど。
でも、こいつの為にならないし、いや違うな、こいつの事なんてどうなっても良いんだけど何より折角上質な温泉が汚れるし気分が悪いので、
「おい。あほかオマエ。もう出てけよ」
と流石に怒気を含んだ声をかけると、似非マニアはこっちを睨みつけて体も拭かずに脱衣場に出て行きました。
浴室を後にするときまで非常識なヤツだ、全く。
似非マニアの余りに非常識な行動に他のヒトたちは毒気を抜かれてしまったのか、暫くしたらみんなぽつりぽつりを浴室を後にして行きました。
きっとみんな、今年最後の日に良い時間を過ごそうと思ったんだろうにね。
私の方はまだ入り足りないので、一人浴槽に浸かってました。
暫くすると、またお客さんが入ってきました。
自動車整備工場主っぽい雰囲気の爺さん。
続いて、地方銀行支店次長っぽい感じのすだれハゲ。
続いて、パンチパーマの爺さん。
浴室内にはあともう一人、最近河童っぽい頭髪になってきている中年男。
即ち私。
この4人はもう兎に角圧倒的に寡黙であり、ただもう瞑目したままひたすら温泉に浸かっているだけ。
パンチパーマと河童(即ち私)に至っては暫くすると浴槽の縁を枕にして眠り込んでしまう始末。
いやあ、ホントに落ち着くんですよねー、ここ。
浴槽内で寝れる温泉は、大抵良い温泉ですがここも例外じゃないです。
変なヤツが一人いて、一寸気分を壊しかけたけど、あとは極めて上々。
今年最後の温泉とするのに相応しい場所でした。
予定が無くなったとはいえ流石に今日は大晦日でありますので、どんな伏兵的所用が飛び出すやも知れず、時間を節約するため新東名高速道路を使うという大盤振る舞い。
ホントにあの道は危険で、ふと気付くとメーターは常態的に1**kmを指しており、緩く長い下り坂等だと瞬間的に1**kmをマーク。
それが私だけじゃなくて周りの車殆どがそうという有様。
快適なドライブを約*時間**分、現地に到着。
駐車場からの長い石段を下りつつ、
「最初にここに来た時は何ともなかったのに、今じゃこの石段に膝が笑いかける有様か」
とやや気落ちして、玄関の引き戸を開けておばちゃんに¥500を払い、男湯へ。
浴室へのドアを引き開けた途端に鼻をくすぐる硫黄のいい香りがして、浴室内は朦々たる湯気に満たされており、いつもの事ですけど「ああわざわざ遠くから来てよかったなぁ」とつくづく思います。
中には先客が数人。
私よりやや年寄りのおじさんとじいさんの中間、マニアっぽい若いヤツ、あと普通な感じの爺さんが数人。
これだけでも結構満杯感ありで、ここでこんなに入浴客がいるのは初めて見ました。
おじさんじいさん中間の人と普通な感じの爺さんたちは、入り口手前の最も暖かい浴槽で汗をかいており、マニアっぽい若いのは窓側右手のややぬるい浴槽に長く全身を伸ばして独り占め。
私の好きな窓寄り左側の一番狭い浴槽、云うまでもなくこの浴槽は最もぬるい訳ですが、そこはがら空き[1]。
下半身を良く清め、早速そのお気に入りの浴槽に肩まで浸かり「はあぁー」っと息を吐きます。
お湯を見ると、結構そこそこの量の白い湯の花がゆらゆらしています。
今までその事には気付かなかったのですが、もしかしたら昨日一昨日と休みでしたので、それによるものかもしれません。
やはり良い温泉なんですね。
古い銭湯や温泉では良くある事ですが、隣の女湯からは盛んに喋り声が響いてくるのに、かたや我が方、男湯は誰一人として黙して語らず、窓の外を流れる風の音と、浴槽から溢れ出すお湯の音しか聴こえません。
そう、ここは完全なる源泉掛け流しであります。
で、そのまま暫く黙ってお湯に浸かってたんですが、その静寂を破ってマニアのヤツがいきなり驚くべき行動に出たので、そいつ以外の全員が目を丸くしてしまいました。
マニアはぬるめの浴槽から一番熱い浴槽にざんぶと移動し、何を思ったか浴槽に入ったまま洗面器を使って頭に湯をざばざばかけ始めたのです。
洗い場じゃないぞ、浴槽内だぞ。
そもそもここの温泉は温泉そのものを楽しむというコンセプトが強く、「浴室内」(浴槽内の間違いではないよ)での洗髪や、泉質に影響する為、石鹸の使用さえ控えてくださいということになってます(浴室内にキチンと掲示してあります)。
それを知って知らずか、いや、知っていたとしても浴槽内でお湯をかぶる等と言う事は温泉に限らず入浴時の常識以前の話でしょう。
わたしも爺さんたちもそこにいた全員、吃驚し過ぎて声も出なかったんですけど。
でも、こいつの為にならないし、いや違うな、こいつの事なんてどうなっても良いんだけど何より折角上質な温泉が汚れるし気分が悪いので、
「おい。あほかオマエ。もう出てけよ」
と流石に怒気を含んだ声をかけると、似非マニアはこっちを睨みつけて体も拭かずに脱衣場に出て行きました。
浴室を後にするときまで非常識なヤツだ、全く。
似非マニアの余りに非常識な行動に他のヒトたちは毒気を抜かれてしまったのか、暫くしたらみんなぽつりぽつりを浴室を後にして行きました。
きっとみんな、今年最後の日に良い時間を過ごそうと思ったんだろうにね。
私の方はまだ入り足りないので、一人浴槽に浸かってました。
暫くすると、またお客さんが入ってきました。
自動車整備工場主っぽい雰囲気の爺さん。
続いて、地方銀行支店次長っぽい感じのすだれハゲ。
続いて、パンチパーマの爺さん。
浴室内にはあともう一人、最近河童っぽい頭髪になってきている中年男。
即ち私。
この4人はもう兎に角圧倒的に寡黙であり、ただもう瞑目したままひたすら温泉に浸かっているだけ。
パンチパーマと河童(即ち私)に至っては暫くすると浴槽の縁を枕にして眠り込んでしまう始末。
いやあ、ホントに落ち着くんですよねー、ここ。
浴槽内で寝れる温泉は、大抵良い温泉ですがここも例外じゃないです。
変なヤツが一人いて、一寸気分を壊しかけたけど、あとは極めて上々。
今年最後の温泉とするのに相応しい場所でした。
[1]
ここの温泉の非常に秀逸な浴槽形状については、こちら(©MITSU@KARIYA)のサイトにある解りやすい写真資料をご覧下さい。
手前の一番大きな部分が最も暖かい浴槽で最大4人程度、右手の浴槽が中間の温度で同2〜3人程度、一番向こう側で岩の陰に隠れている部分が最もぬるく、同1〜2人程度、夫々入浴可能です。
浴槽中央岩の手前から一番大きな浴槽に先ず温泉が注がれ、それが右回りで満たされて行くという仕組みで異なった温度の浴槽を3つ作り出しています。
旧赤石温泉白樺荘の瓢箪型浴槽も同じ仕組みでした。