2013年3月10日日曜日

みよし湯(10)

正午前後にはなんと22℃もあった気温が強い風に吹き飛ばされたのかどんどん下がり始め、少し肌寒い程度になってしまったため、お風呂に行きたくなって来ました。
というか、実を言うと今日は焼津黒潮温泉元湯 なかむら館に行くつもりでいたんだけど、なかむら館は換気があまり良くなくて、この陽気じゃ多分グロッギーしちゃうかもと思ってやめたんですね。
で、家でゴロゴロしてたら昼過ぎになってどんどん気温が下がってきちゃったんで、近場の銭湯に行くことに決めました。
近場の銭湯といえば巴湯かみよし湯なんですが、巴湯のほうは残念なことに日曜日はお休み。
従って足を向けたのはみよし湯の方。
開店直後の15時数分過ぎにつきましたが、既にもう駐車場は殆ど一杯で、最後に残ったスペースに辛うじて車をねじ込めたくらいの盛況ぶり。
すごいなあ。
どこの銭湯もそういう傾向があるようなのですが、ここみよし湯も地元の常連のため、ややフライング気味に開店しているようですね。
ここみよし湯はもう今では全くもって馴染みの空間となっている訳ですが、番台に座るおばちゃんも最近ではようやく私の顔を覚えてくれたみたいで嬉しい限りです。
しかし、浴室内は人が犇めいているといって差し支えない程度に混み合ってます。
脱衣場には5人。
そして浴室内には10人。
そしてその10人には珍しく4歳くらいの子供も含まれています。
珍しいことですね。
大抵は私が最も若輩なんですが。
で、いつもの様に湯船に浸かってると、眼鏡をかけた爺さんが一人入って来ました。


ん、こいつ見たことがあるぞ。
多分、この時に登場した爺さんだ。
その爺さんは前回に引き続き、いかにも高橋留美子の漫画に出てきそうな雰囲気の、痩せて眼鏡をかけて禿げたジジイのままであり、前回と同様可成り厳しい表情を浮かべながら慎重に浴槽の縁に手をかけ、慎重に縁をまたぎ、慎重に浴槽に足を入れ、慎重に身を沈め、慎重に坐ると、慎重に廻りを見回していました。

そして、彼同様眼鏡をかけたまま入浴している私を目ざとく見つけると、私の方にじわじわにじり寄ってきて、
「あんた。その眼鏡の度数どのくらい?」
わはははははは。
全く前回と同じシチュエーションだ。
近眼・老眼はなし・兵隊・眼鏡は兵隊に入るとき作った、等々。
前回その爺さんと会話した時のキーワードが次々と頭に蘇ってきます。
皆さんごめん。
此処から先は全く前回と同様。
多分この爺さん、眼鏡をつけたまま入ってくる入浴客には片っ端から同じ話をしてるんだろうね。
わたし、この手の爺さんは嫌いじゃないんで、私の人生で都合2回めになる眼鏡話に暫く気分よく付き合い、そのうちお湯に逆上せそうになってきたので、爺さんに断って浴室をあとにしました。
前回はその爺さんが繰り出す会話のあまりの奇天烈さに、
「私はそのジジイに担がれたのか、ジジイの話はマジだったのか、そのジジイと語り合った事自体が白昼夢だったのか、そもそもそのジジイそのものがマボロシだったのか…?」
という感想を抱いたのですが、今回少なくともその爺さんは間違いなく実在の人物であることを確認出来て、嬉しいような気分になりました。
メタルフレームでやや大ぶりの眼鏡をした爺さんです。
もしあなたが眼鏡着用者でみよし湯の客になり、その爺さんにあったら必ず同じ質問をされますので、気持よく付き合って上げてくださいね。
お願いしますよ。

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コメントどうもありがとうございます。
貴方のコメントは世界とワシとあなたを救う。
たぶん。